という事で毎年恒例企画ですが、例年だとベスト10企画の所、前年は劇場鑑賞本数が極端に少なかったので、今回はランキングも数を減らしてその中での5本に厳選。
前年版はこちら
今年は映画館で見た奴は21本、その内ガルパンとプリキュアは2回見てるので作品数的には19本。
私の感覚だと、週一くらいで映画館通ってる人はそこそこ見てるなと思える印象(年間だと50超えるくらい)勿論、本数が全てじゃないし、日本人の平均本数だと確か以前のデータ的には1.3だか1.4くらいだった気が。年に1度か2度くらいが普通で、月1で映画館に行くくらいの人だと、定期的に映画を見る習慣があって凄いね!映画好きだね!みたいな印象かな?
例えば韓国なんかは、昔から有名な監督とかは数名居たんですけど、ここ20年くらいで全体的な韓国映画界の底上げが成されたのは、韓国人の年間映画鑑賞本数の平均が確か4本とかだったんですよね。
みんなが見る大作話題作みたいなのを日本と同じように年に1~2本見る他に、ちょっと他のも見てみようかってなる余裕があるから、そこでより深い映画も見られる土壌になったし、マーケット的にも一極集中型じゃない分、韓国映画界全体の底上げになってレベルも上がったとされています。
そういうロジックを踏まえた時に、毎月話題作1+他のを1本。それを1年分と考えたときに、24本くらいがおそらくは映画を見るには面白いラインで、例えば私ならスーパーヒーロー映画はブーム以前からのアメコミオタクですから、好きなタイトルか否かに関わらず全部見る、というスタンスで居るわけです。でも、そんな自分の専門分屋以外の所にも視野を向けるというのが自分の世界観や知識・視点を広げるきっかけにもなるんじゃないか、という考え方です。
正月の挨拶にも書きましたが、私は自分の視野の狭さを広げる為に、社会勉強的なものとして映画に入った人なので、映画=娯楽という視点よりもそちらの評価軸も踏まえてのものが多いです。
能書きはそこまでにしてランキング突入
■第5位 映画 プリキュアオールスターズF
www.youtube.com初見の時は結構モヤっちゃったんですけど、映画としてうんぬんじゃなく、プリキュア20周年の歴史の集大成、プリキュア版「アベンジャーズ:エンドゲーム」で一体何が悪いのよ?という割り切りを踏まえた上での2回目は最高に楽しめました。
映画としてはね、15周年の「オールスターズメモリーズ」の方が良かったと思うし、他のプリキュア映画でもこれは凄いっていうのが中には何本かある、けれど良くも悪くも「プリキュア」でしか出来ないもの。これだって他では真似のできない到達点の一つじゃないかと思う。
果たして30周年とかどうなるんでしょうか。戦隊で199ヒーローとかやったことあるけど、今回で88人だからそこからまた50人くらい増えそう。
■第4位 グリッドマンユニバース
www.youtube.comアニメが続きます。
「SSSS.グリッドマン」「SSSS.ダイナゼノン」TVシリーズ2作のクロスオーバー作。
プリキュア20作と違ってたった二つですが、見たいものをちゃんと全部見せてくれるサービス精神旺盛な作り。
が!そこも勿論良かったけど、私の評価軸としてはマルチバース物の集大成。それこそ本家アカデミー賞で「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」が作品賞受賞してますけど、マルチバース流行りの中で集大成とされましたが、私はエブエブよりもこっちの「グリッドマンユニバース」の方がそれにふさわしいと感じたんですよね。
マルチバース物の本質って、今の自分とは違う、もしかしたらこうなっていたかもしれない自分という面白さと、夢の中の自分じゃ無く、さえない今の自分の生き方もさ、つまらないとか言うんじゃなく、ちゃんと自分で自分を肯定してあげようよって事だと思うんですよね。SFのようで、ちゃんと今の自分に返ってくる話というか。
グリッドマンユニバースもそこはちゃんと踏まえた上で、そこから更にね、フィクションを肯定する物語になってて、それはフィクションの中の登場人物だけでなく人間はフィクションを信じられる唯一の生き物なんだよ、とメタな所まで踏み込んでくる。
元々が「電光超人グリッドマン」という特撮がベースにあるから、実写パートまで組み込んであって、その辺りの入れ子構造、メタフィクションっぷりもまた面白いという奇跡の1本。
www.youtube.comアニメが続きます
こちらもマルチバース物ですが、それは前作からですし、そこからの更に踏み込み。
というか前作がね、ここ10年アニメの最高峰に位置するだろうと思われたあの前作をまさかの超えてくるって、どういう頭の中してんだってビックリしました。絵的には前作と同等で、今度は話の掘り下げしかないだろうなと思ってたけど、見た目、ルックとかビジュアル面でもその先か!っていう。
MCUの質の低下、DCのゴタゴタとかでスーパーヒーロ離れが散々言われてますが、ブームがいつまでも続かないのはアメコミファンは想定内です。確かに今は一度波が引いてる状態だと私も思う。そんな中でもね、いや今はこれが最先端だからと、サラッとこれを出してくる所が凄い。
次はあくまで前後編の後編なので、流石に今回とそんなに差は無いかなと思うけど、スパイダーバースってコミック映画の中でもカウンターでもあり最先端なんですよ。
1作目で実写じゃないアニメで黒人のスパイダーマンを描いて、2作目は実質グェンが主人公じゃないですか。女性が主人公。MCUとかもそうですが、最初はスタンダードな主人公で始まって、次は黒人枠、次は女性枠みたいな順番があります。そこで枠を広げて、その次に何を描くかって事ですよね。
順当にアジア人枠を今度やるとか、あるいはまず集大成か、それとも誰もまだ踏み込んでいないネクストステージに足を踏み出すのかとか、色々楽しみです。
■2位 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎
www.youtube.comえ?またアニメじゃん?これってアニメ映画限定ランキングなの?(困惑)
はい、23年最後に見た映画なので、まだ気持ちが入ってる状態ですよ。ランキングなんてえてしてそういうものです。アカデミー賞だってそうじゃん。年始めに見たものより、直近の方が印象に残りやすいから有利なんですよ。世の中なんてそーゆーもん。
などという言い方からもわかるように、私はニヒリズム(虚無主義)とかシニシズム(冷笑主義)とかの人です。(それぞれ意味は違うけれど)
人間なんて、社会なんて戦前も戦中も戦後も現代も全部総じてクソ。現実も見ないで綺麗言ってんじゃねーよ!という主張をしてくるこの映画に「トゥクン」ってなって、カッコいい~!痺れる・・・とかなっちゃう。
ジャニーズ、吉本、自民や維新、電通とか宝塚なんかもそうなのかな?人は盲目的になって綺麗な面ばかりを見ようとする。でも光があればその分、陰もまた大きくなる。全部を観なくてもいい、世の中は片方の目で見るくらいが丁度いいと主張する。「鬼太郎」とはそういうヒーローなんだと。
そして、人間なんてそんなものなんだと諦めるだけでなく、一度道を踏み外して外道の仲間に陥ってしまったのだとしても、そこで踏みとどまって考えて欲しい。やり直す道もあるんだという希望も捨てないでほしい、鬼太郎はそんな願いから生まれた存在なんだって言われたらさぁ、泣くよねそれは。
そして栄えある第1位は!
ジャーン
ドコドコドコドコ
www.youtube.comはいはい、アニメアニメ。アニメ限定ランキングとかじゃないですよ。
私が昨年見た中でアニメが上位に来たというだけの話です。
いやだなぁ、これじゃまるで私がアニメ大好きっ子みたいじゃないか。
これも2回観に行きました。地元じゃ最初上映予定が無かったのでお隣の県まで遠征。その後、地元にも来たのでその時は再度見て来た。
私はねぇ、ガルパンラジオのおかげでウサギさんチームに思い入れあったのでそこが凄く嬉しかったんですが、2回目見た時はアリクイさんチームの頑張りもね、涙を誘う感じでした。最後全員やられて、アリクイさんしか残らないんですよ、それでも諦めずにあの最後の秘策、勝負をかけるって、もしかしたら自分だったら心が折れて出来なかったんじゃないかなぁ?とか思っちゃってね、澤ちゃんと共にねこにゃーもMVPでした。
で、4話見た人がみんな世代交代がテーマだったからって言うんですけど、それってパンフか何かで監督とかが言ってたんでしょうか?確かに全部のチームで世代交代とかは描かれてますし間違ってるとかでは無いんですけど、私はそこがテーマだと思わなくて、結果としてそれは描かれても、むしろテーマは「変化に対応する事」だと思ったんですよ。
前の3話の後でまさかのロシア侵攻でリアルな戦争が始まってしまった。
そんな現実を目の前にガルパンとかもう無理なんじゃね?
ねぇねぇ、ガルパンおじさん達はどんな気持ち?(プゲラ)
みたいな状況の中で、誰もを黙らせるくらいの凄いものをお出ししてくる強さ。
2年半も待たれたけど、この出来ならそれもやむなしという説得力。
変化を恐れず、型にハマらず、もっともっと前に進むんだという意志。過去や周りにとらわれず、ちゃんと進化して自分の意思を貫き通す強さ。そういうのがね、作品に表れていたなと思うのです。そこに対して1位の気持ち。
という感じで2023年度のベスト5でした。
次点はせっかくなのでここもアニメ合わせで「窓ぎわのトットちゃん」。
www.youtube.com社会的価値を描いた部分も素晴らしいと思うけど、個人的には子供の視点というロジックを言い訳にして、徹底して説明描写を排除した「これが映画の文法でしょ」という作り方がトンガリ過ぎてて最高でした。
多分、山崎貴とかがこの映画を見ても、こんなの0点。客が理解出来ないものを出すとか商品失格でしょ?って平気で言っちゃうんだろうなと想像できます。
アニメじゃない奴ならきちんと3部作を締めてくれた「ガーディアンズ3」か(あれも半分はアニメみたいなもんだけど)他だと森達也のテーマ集大成だった「福田村事件」辺りが、これは!という作品でしたが、どちらも自分の元からの範疇内の作品群なので、やはり本数が少ないとそこに自分の中には無かった新しい価値観や発見に出会えていないのが狭さかなとも感じます。
■■ランキング最終結果■■
1位 ガールズ&パンツァー 最終章 第4話
2位 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎
3位 スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース
4位 グリッドマン ユニバース
5位 映画 プリキュアオールスターズF
次点 映画 窓ぎわのトットちゃん
という結果でした。
劇場鑑賞は以下の19本
☆☆☆☆★ 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎
☆☆☆☆★ 映画 窓ぎわのトットちゃん
☆☆☆★ マーベルズ
☆☆☆☆★ 福田村事件
☆☆☆☆★ 映画 プリキュアオールスターズF(2回目)
☆☆☆☆☆ ガールズ&パンツァー 最終章 第4話
☆☆☆★ ジョン・ウィック:コンセクエンス
☆☆☆★ 映画 プリキュアオールスターズF
☆☆ ザ・フラッシュ
☆☆☆☆☆☆スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース
☆☆☆☆☆☆グリッドマン ユニバース
☆☆ 暴太郎戦隊ドンブラザーズVSゼンカイジャー
☆☆☆☆☆ ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3
☆☆☆ 聖闘士星矢 The Beginning
☆☆★ エスター ファースト・キル
☆☆ シャザム!~神々の怒り~
☆★ シン・仮面ライダー
☆☆☆★ エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
☆☆☆★ アントマン&ワスプ:クアントマニア
☆☆★ アバター:ウェイ・オブ・ウォーター
家で見た奴は46本。
感想は書いてないけど、Vチューバーの同時視聴でマーベル映画とか2週目3週目とか+40本くらいは軽くしてます。最初から感想書く気無しで見てるので気軽に見ててその分他が減っちゃったというのもあるんですよね。楽だし楽しいのでつい逃げるって言う。
元々好きだった作品を再度とかじゃない初見の作品なら
「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」「PLAN 75」の2本がこれは凄いって作品でした。あとジャスティスリーグのスナイダーカットが公開版とはまるで異なる意味合いをもつ作品になってて、あれは凄いと感じた。
☆☆☆★ トゥインクル・トゥインクル・キラー・カーン
☆☆☆☆☆ ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語
☆☆★ ドミニオン
☆☆☆☆★ レディ・バード
☆☆★ アミューズメント・パーク
☆☆☆☆ ハロウィン
☆☆☆☆★ ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット
☆☆☆★ ジャスティス・リーグ
☆☆☆ バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生
☆☆☆☆ マン・オブ・スティール
☆☆☆☆ シックス・センス
☆☆☆ マトリックス レザレクションズ
☆★ マトリックス レボリューションズ
☆☆ マトリックス リローデッド
☆☆☆★ ジョン・ウィック:パラベラム
☆☆☆☆ ジョン・ウィック:チャプター2
☆☆☆☆ ジョン・ウィック
☆☆★ クリード 過去の逆襲
☆☆☆ ひまわり
☆☆☆★ メタモルフォーゼの縁側
☆☆☆ STREET FIGHTER II MOVIE
☆☆☆☆☆ エクソシスト
☆☆☆☆★ バットマン マスク・オブ・ファンタズム
☆☆☆★ リトル・マーメイド
☆☆ スタン・リー
☆☆☆ バットマン リターンズ
☆☆☆☆☆ スパイダーマン:スパイダーバース
☆☆☆☆ エスター
☆☆☆★ ブラック・フォン
☆☆☆☆☆ PLAN 75
☆☆☆☆★ 私ときどきレッサーパンダ
☆☆ X-MEN:ダーク・フェニックス
☆☆ アバター
☆☆ THE・BORGMAN LAST BATTLE
☆☆ 超音戦士ボーグマン LOVERS LAIN
☆☆ ドラゴンクエスト ダイの大冒険
☆☆ ドラゴンクエスト ダイの大冒険 起ちあがれ!!アバンの使徒
☆☆ ドラゴンクエスト ダイの大冒険 ぶちやぶれ!!新生6大将軍
☆☆☆ 機動戦士ガンダムS DESTINY SE完結編 自由の代償
☆☆☆ 機動戦士ガンダムS DESTINY SEIII 運命の業火
☆☆☆ 機動戦士ガンダムS DESTINY SEII それぞれの剣
☆☆☆★ 機動戦士ガンダムS DESTINY SE 砕かれた世界
☆☆☆ 機動戦士ガンダムSEED SE完結編/鳴動の宇宙
☆☆☆ 機動戦士ガンダムSEED SEII/遥かなる暁
☆☆★ 機動戦士ガンダムSEED SE 虚空の戦場
☆★ Gセイバー