僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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マトリックス レボリューションズ

 

マトリックス レボリューションズ [DVD]

原題:The Matrix Revolutions
監督・脚本・製作総指揮:ウォシャウスキー兄弟
アメリカ映画 2003年
☆★

 

<ストーリー>
ソースに達して精神と身体が分離した状態になったネオは、メロビンジアンの忠実なしもべであるトレインマンが支配する空間に閉じ込められていたが、モーフィアスとトリニティーがオラクルの助言に従ってメロビンジアンのアジトに乗り込み、ネオを解放させることに成功する。センチネルの総攻撃が迫るザイオンを救うため、一行は急いでザイオンに戻らなければならないが、そんな中、ネオはひとり機械の街(マシン・シティー)に向かうことを決意する。


マトリックス3作目。2とセットで作られたようで、公開も半年後と短めなスパンでの公開。

 

2と3は劇場で見たはずだけど、こんな話だったんだっけ?大量のスミスと戦うとこくらいしか憶えて無かったし、そもそも人類が機械の支配から脱却するとかいう話じゃなかったのかこれ。

 

多分、当時も正直よくわかんなかったなで自分の中では終わってたと思う。私はマトリックスシリーズってただの流行りもの的な感覚が強く、映画として優れた名作とかそういう印象が無かったのはそういう感じかなと。

 

スターウォーズのプリクエル3部作も同じような時期ですよね。あっちも1はレンタルで見て2と3は劇場で見ました。感想も同じ感じでね、流行ってるけど正直見た目が派手なだけで特に面白くは無かったな、という印象。

 

私は昔からのシネフィルとかではなく、丁度この辺の2000年代前半から映画を見るようになった。元々アメコミ好きだったので、X-MENやスパイダーマンとかマーベル映画が丁度始まった頃で、その辺りを映画館に観に行くようになり、個人的に映画館へ行く敷居が下がって、そこから沢山映画を見るようになった、という感じかなと。

 

マトリックススターウォーズは正直つまんなかったけど、アメコミ映画は最高に面白かった。でも、それはアメコミ映画が他より優れているとかじゃなく、自分が元から原作が好きだから映画も面白く感じているに過ぎないんだろうな、という自分が好きなものに対してもあえて醒めた視点を当時から持ってました。

 

映画初心者ってよく、邦画は予算も少ないからつまらなくてハリウッド映画こそが本当の面白い映画なんだみたいなのって、よくあるじゃないですか。でも私はこの辺の映画のおかげで、ハリウッド大作も画面が派手なだけのこけおどしでつまんない映画が大半だよね、それだったらミニシアター系の方が面白い映画沢山あるじゃないの?みたいな方向に流れたような気がします。
いやそれもそれでね、大衆性のあるものじゃなくマイナーなものこそが本物なんだっていう、いかにも初心者的なあるあるなんですけど。

 

そんなものね、国や予算や規模とか大きい枠組みでまるで全部が同じ括りにして語ってんじゃないよ、という感じです。そんなの作品によりけりだろうと。なんかそんな感じで映画にハマり始めた当時の事を思い出しました。

 

そこから過去の名作を掘ってみたり、映画祭関係の受賞作を率先して見たり、それこそ日本やアメリカ、フランスとかだけでなく、ありとあらゆるものを見るようになって、1年間で映画館100回で、家でも50本100本とか見てたのが映画にどっぷりハマってたピークでした。その後、仕事が忙しくなってしばらくはアメコミヒーローもの以外はあんまり見無くなった時期があって、そこからまた少し映画も見るようになってきた、的な感じか。

 

だいぶマトリックスから話がそれたので、元に戻すと、
やはりエージェントスミスのみがバグ的な存在となってしまった為、マトリックスの管理者側・機械側も、スミスを排除してくれたらザイオンくらい見逃してあげてもいいよ、みたいな展開になる。

 

てっきりね、この手の機械が支配する世界を描くSF映画なら、機械の管理下で生きるなんてゴメンだ!人間は人間の世界を取り戻すんだ!みたいなのが定番かと思いますし、マトリックスもそういう展開になるものだと思ってたけど、どうやらそうじゃなかった。

 


いやこれからの時代、テクノロジーありきの世界なんだし、機械なんか人間に不要なんだなんて世の中にはならないでしょ?かと言って上手く共存とかもそれはそれで違うくない?機械が支配するのがまず基本としてあって、その中で人間が不満を感じないならそれがバーチャルの仮想現実世界でも何ら問題無いのでは?それがどうしても嫌だっていうなら、それはそれで極一部の人が洞窟で穴暮らしでもしてれば?そこに干渉しないっていう条件もつけるし、みたいな考え方で、それは古典SFなんかともまた違う新しさなんじゃないかと思うし、そういう所に「マトリックス」という作品の価値もある・・・のかなぁとか漠然と思った。

 

というか元ネタの一つの「攻殻機動隊」主人公の素子さんが肉体への執着なんか捨ててネットの世界に生きれば良いじゃない?っていう主張をするのに対して、相棒のバトーが続編の「イノセンス」で素子の言う事もわからなくもないし、自分の体ももう半分くらいは機械に置き換わってるけど、どうも自分は古い人間なのか肉体は捨てちゃってもいいとか言われても、生身への執着が捨てられなくてなぁ・・・というような話でしたしね。

 

「レディプレイヤーワン」なんかはデジタル世代のバーチャル世界うんぬんを描いておきながら、結局最後はスピルバーグおじいちゃんの古臭い考えが出て、「ゲームは1日1時間」とか映画の最後に言い出して、ズコーっ!ってなったけど、そこ考えたらね、バーチャルもそれはそれで別に選択肢じゃん!って言ったマトリックスは確かに新しかったのかも。そしてそれがデジタルキッズ世代に響いたとかなんでしょうか。

 

でも、そこを考えると時間を置いて20経過した上での続編「レザレクションズ」も更に時代や世相の変化があるわけですし、考え方もまたマトリックスの時代から変わってきているわけですから、その時代に合った新しい物をまた作るって言うのも話としてはわかる気がします。

賛否は結構別れてた気がするけど、ただの商売的な理由でかつての人気作をリブートさせましたよ程度の志の低い作品でなければ、それはそれで価値はあると思える。

 

一応見ておくか程度の気持ちでしたが、「レザレクションズ」何気に楽しみになってきました。

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