著:ゆでたまご
刊:集英社 スーパー・プレイボーイ・コミックス 全28巻(2005-11)
☆☆☆
トーナメント2回戦
無印の方の「キン肉マンII世」の後半もこんな感じだったけど、一つの試合で単行本1冊分くらいなら許せるけど、1試合で単行本2冊分とかになるとちょっと長く感じるかなぁ?
面白い試合やキャラクターだったら、長く楽しみたいみたいな気持ちはあるけど、逆に微妙な試合やキャラだったとしても、サクサク進めば、ハイ次!ってなるのって実は結構なメリットだと思うんですよね。昔と今の感覚の違いとかもあるとは思うけど、そういうのも連載物のロジックの一つだと思うぞ。
2回戦 第1試合
<ザ・マシンガンズ>キン肉マン&テリーマン
対
<カーペット・ボミングス>モアイドン&オルテガ
どちらも1回戦はシード枠なので、ここでようやく初試合。そもそもこのシリーズ、あくまで2世が主役だと思うけど、マシンガンズ、特にやっぱりスグルの方を描いてる内に、なんか昔の感覚を思いだしてるんだろうなというのが気持ち見えるし、ここでギアが入って後に新キン肉マンの方に繋がるのかなという気はします。
次の試合にも絡むけど、旧タッグ編でのロングホーン埋め込みネタと、モアイドンが巨漢枠なので、そこはやっぱりテリーの見せ場というのもあるし、なかなかにらしいと言えばらしい感じ。そして2世が上手く出来なかったマッスルドッキングはやっぱり嬉しい。
キッド絡みの話もそうですが、テリーマンが女房役に甘んじてる事が許せないという話もわからんでもないけれど、プロレスファン的にはね、シングルプレイヤーとタッグでの立ち回りってやっぱり別物で、シングルでは目立った成績残せないけど、タッグパートナーとしては抜群の安心感や存在感を残せる人って言うのは実際に居て、ゆで先生は実際にプロレス好きでそこをベースに描いてるから、テリーの独特のポジションとかも上手く描けるというのはある。
いやテリーはシングルでも別に弱くは無いですが。
2回戦 第2試合
<マッスルブラザーズ・ヌーボー>万太郎&グレート3
対
<2000万パワーズ>モンゴルマン&バッファローマン
いやぁ、2000万パワーズはカッコいいですよね。昔から好きで力のバッファーローマンと技のモンゴルマンという別タイプの組み合わせが非常によろしい。
ロングホーン復活でバッファローマンの活躍が・・・と思いきや、3代目グレートはマスクをとってカオスへ、そしてモンゴルマンもまたラーメンマンへ!という展開がゆで先生らしくて素晴らしい。
かつてニュージェネレーションを育ててくれたラーメンマンがここでカオスも鍛えてくれる、という展開が熱い。まあ2回戦の後に今度はカメハメ師匠が2世を鍛えるとか、短期間で同じような重ね方いらんて!って言いたくなる変な部分もまたゆでたまごらしさだけれども。
カオスの覚醒という重要な部分はあるにせよ、単行本3冊分は流石に長い。
2回戦 第3試合
<ジ・アドレナリンズ>テリー・ザ・キッド&ロビンマスク
対
<ファイブディザスターズ>ライトニング&サンダー
キッドが居る時点でかませ感がどうしても否めない。大物食いのロビンの神通力はあるものの、これはあくまで2世のシリーズですから、ケビンだったら行けてもロビンは・・・。
そしてゆで理論というか、ギャグ以外ではゆで先生しか使わない「オーバーボディ」方式でライトニングがさらなるパワーアップを見せるも、やっぱり悪役としての魅力にはやや乏しい。
2回戦 第4試合
<ヘルズ・ベアーズ>ウォーズマン&マイケル
対
<ヘル・イクスパンション>ネプチューンマン&セイウチン
ウォーズマンVSネプチューンマンながら、どっちも21世紀版。そして旧タッグ編の時系列ではまだ搭乗前だったマンモスマンが参戦。もうこれわけわかんねぇな。
ただ、そんなネームバリュー&人気&実力もある3人の中で一人奮闘するセイウチンが私は好きだ。獣化して、セイウチンらしさはやや薄れていても、実力的にはワンランク下と思われていた存在が予想以上に粘りを見せてくるみたいな展開は何気に好みです。最後はちゃんと戻りますしね。
そして!準決勝に進むのはネプチューンマン&マンモスマンという、いやいやいやいや、それおかしいでしょ?っていう展開もまたゆで先生らしくてそこは面白味です。2回戦4試合の中ではやっぱりこの最後の試合が一番良かった。
そして準決勝前に大魔王サタンの横やりが入るのだけれど、マリさん関連の話は展開としては悪くないものの、ここに挟まれてもちょっとクドく感じるかなぁ。
という辺りで次の19巻へと続く
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