HOWARD THE DUCK VOL.0: WHAT THE DUCK.
著:チップ・ズダースキー(作) ジョー・キノーネス(画)
刊:MARVEL 小学館集英社プロダクション ShoProBooks
アメコミ 2017年
収録:HOWARD THE DUCK #1-5(2015)
☆☆☆☆★
毛なしニホンザルの皆さん!
お久しぶり!!
ワフッ!
懐かしのしゃべるアヒルの
ハチャメチャ大冒険!
という事で映画ついでに原作の方も。
2015年イベントの「シークレットウォーズ」前にスタートして、その後またリニューアル再開という感じになってるようで、原書では0巻という位置付けのようです。キリの良い所までちゃんと話が終わってますので、単品で読むには十分。
で、これがもう圧倒的に面白い。スタッフもそのまま継続したようなので、次も10号くらいまでで完結してるようですし、そっちも読みたい所ですが、今の所日本語版は音沙汰なし。流石にあまり売れなかったかな?
ハワードってマニアックな作品ではありますが、普通にマーベルユニバースの話なので、1話目からシーハルクにブラックキャットにスパイダーマン、2話目はロケットとの共闘でガーディアンズ登場、3話目はメイおばさんが悪役!?4話目はドクター・ストレンジにヒューマントーチで、5話目にアベンジャーズ総出撃!とチームアップさながらの豪華ゲスト。2~4話目までは本編とは別の短編もついてたりします。(ルーク・ケイジ&アイアンフィストにアントマンも登場)
その上話もメチャメチャ面白いし、基本ギャグなので楽しく読めるという非常に満足度の高い一冊。先日翻訳版も発売された旧シークレットウォーズからネタを引っ張ってきたりと物凄くマニアックな事なんかもやりつつ、ベンおじさんに続いて自分はまた同じ過ちを繰り返してしまったのか!と何度も死ぬほど落ち込むスパイダーマンとか(結局誰も死んでは無い)メチャメチャ笑わせてくれます。
しかも6つの宝石を集める事で生まれる宇宙最強の武器・無限の籠手(インフィニティ・ガントレット)・・・ならぬ、ちょっぴりだけパワーアップする豊潤の手袋(アバンダント・グローブ)なるパロディ武器も登場。
ロケットとはまた別の憎たらしいやっかいさのあるハワードのキャラ造形に、オフビート感のある笑いとアート、それでいて世界に馴染めない存在故の悲しみと友情みたいなドラマもちゃんとあって、初心者でもマニアでもどちらでも楽しめる上手い作りになってます。
これ、映画から入った人にもすんなり読めて楽しめるんじゃないかなぁ?いや映画つっても「暗黒魔王の陰謀」じゃなくてMCUって意味です。ハワードに馴染みは無いかもしれませんが、マーベルユニバースを知るには結構面白いと思う。
MCU「キャプテン・マーベル」に出てきたスクラル人のタロスとかも出てますので(原作だとスクラル人ながらタロスは変身できないキャラだったのね)興味がある方は是非手にとっていただければ。
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