僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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マーベルズ (MCUその47)

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原題:THE MARVELS
監督:ニア・ダコスタ
原作:MARVEL COMICS
アメリカ映画 2023年
☆☆☆★

 

MCU劇場公開映画としてはガーディアンズ3に続いて33本目。
「キャプテンマーベル」のパート2と言う位置付けながら、ドラマからミズ・マーベル、モニカ・ランボーも集結するという所からタイトルは複数形のマーベル<ズ>。

 

原作にも同タイトルの「マーベルズ」という有名作品がありますが、あれとは無関係。そっちのマーベルズはマーベルユニバースの歴史を一人のカメラマン視点から映し出す脅威(マーベル)の超人たち、或いは驚異の世界みたいな意味でした。


「キャプテンマーベル」1作目は露骨にフェミニズムがテーマの作品でしたし、そこは原作の存在としてそういう部分ありきで語られるべき作品だったのと、映画のキャプテンマーベルがMCUの21作目として作られたものの、その前に20本も映画が作られながら、女性ヒーローをピンで作ったものがまだ1本も無かったという現実もあったわけで、独特の立ち位置の映画です。

 

エンドゲームの一つ前の作品でねぇ、エンドゲームが公開される時にはまだソフトや配信もされてなかったから、エンドゲームを見るに当たって、キャプテンマーベルなんてスルーしてたよとか言いだす輩が多くってね、まあ世間的にはそんなもんだろうなという印象でした。

 

それはともかく今回の「マーベルズ」
エンドゲームの時も、散々「もうあいつ一人でいんじゃね?」と散々言われましたが、まあ実際にフィジカル的なパワーでは最強レベルなのは間違いない。それこそ魔法とか別ベクトルで勝負しないと勝敗は目に見えている感は否めない。

 

そんな最強キャラを今回はどう描くのか?となった時に、彼女の弱さをあえて描いてくるのはなかなかに興味深かった。キャプテンマーベルはスーパーマンに匹敵するくらいの物凄い能力ながら、彼女はスーパーマンにはなれない。スーパーマンのような高貴な精神は持ち合わせていないのだ。

 

前作の時から、はすっぱな感じの性格は描かれてましたし、未熟な所から成長していく過程が描かれてましたが、フィジカルに対してメンタルが追い付いていない。

 

フューリーとの友情は続いているが、組織には属さず、一匹狼として孤高の存在を貫き、行動の判断も自分で決めている。

 

後半の方のネタバレになるけど、彼女がある種の間違った選択をしていた、というのはなかなかに衝撃的でした。

 

自身もかつては所属していたクリー帝国。クリーは超AIであるスプリーム・インテリジェンスをトップに置いた国家であり、今回のヴィランであるダー・ベンはキャロルの事を追い、彼女を破壊者と糾弾する。

 

クリー人にはクリー人の考え方があり、それが文化でもあり、そこには家族だってある。そしてスクラル人を難民に追いやった過去もある。

 

今回は話の中で語られるだけで直接に描かれるシーンは無かったものの、AIの支配する世界など間違っていると、キャロルがスプリームインテリジェンスを破壊。良かれと思ってした事だが、その結果、国は分断してしまい、環境破壊まで進みクリー人にとっては最悪の結果を生んでしまう。スクラル人と同じように難民化している様子。

 

自身の考えを他の文化にまで押しつけてしまうのは本当に正しいのか?それはサノスと何が違うのか?一方では救世主やヒーローと呼ばれ、一方では破壊者であり逆の視点から見ればヴィランにもなりえる。

 

基本的にはライトな作品ながら、こういう部分をきちんと入れてくる辺りは凄くマーベル的だなぁと思います。

 

そしてカマラとモニカ。


カマラちゃん、冒頭のアニメ風の絵で描かれますし、基本的にはキャラクターをドラマから引っ張ってきてるだけで、話の方は全然ドラマの延長とかではないので、「ドラマを見て無いとわからん」とか言うほどじゃないかも。

 

とゆーかモニカの方が「ワンダヴィジョン」の方だと、何故か突然能力が備わった、以上のものは何も無くて、話は今回が初みたいなもんですしね。


直前の「シークレットインベージョン」だって今回に繋がる要素ゼロでしたし。おまけ要素のとこだけホークアイ観てないとこの人誰ってなるかもしれんが。

 

で、そんなモニカにとっては、母を病気で亡くした後にキャロルに居て欲しかった、キャロルおばさんも家族だと思ってたのに、放置されたのが距離をおく原因になった。
対するカマラはファンとして好き好きオーラで近づいてくるけど、キャロルにとってはそんな自分に憧れてくれるのはありがたいけど、実は心に負い目がある、というのが今回の話。

 

ただねぇ、今回は意図して時間を短くしたらしいですし、ドラマよりもアクションやビジュアル重視。そしてガールズヒーローのワチャワチャ感(フューリーは完全に脇役)で押し切ったのもあって、楽しかったでしょう?じゃあそれでOK!みたいな変な割り切りで作ってる感が強かったかな。

 

ヤンキー姉御肌のキャロル、オタクなカマラ、インテリなモニカと三者三様なキャラクターは楽しかったし、次々と入れ換わるビジュアルも面白い。でも、じゃあその入れ換わる能力を駆使して最後に相手の裏をかくとかロジカルな戦い方があるわけでもないし、結局、各惑星はどうなったの?ちゃんと平和に戻ってる?とか、スクラルのあれはちょっと悲惨だったなぁとか思いつつも、最後はその辺スルーしたりと、う~んこれで良いのか?とちょっと思ってしまった。

 

多分突っ込んだらダメな部分だろうけど、シリアスに行くならカマラちゃんスクラルの犠牲を出したとことかトラウマになりそうだけどね。
よ~し!ヤングアベンジャーズのメンバー探しちゃうぞ!フューリーの真似して「自分一人だと思ったか?君は大きなものの一つだ」とかやってる場合かよ、とか思ってしまった。いや勿論チーム結成とか最大級のワクワクなわけですが。

 

そしておまけがもう一つ。トランスフォーマー:ビースト覚醒!
じゃなくて、Xなあの人が。

 

まあねぇ、MCUとしては次の作品が「デッドプール3」になるわけですから。というか、ストライキの影響とか、マーベルスタジオ制作体制の見直しとかで、来年2025年は映画はその「デッドプール3」になっちゃったみたいです。


ドラマは「エコー」が年明けに配信開始の告知が出てるし、もう一つくらいはあるんじゃないかと思うし、ソニーの方のスパイダーマンユニバースが「クレイブン・ザ・ハンター」はもう完成してるっぽいし、そっちももう一つくらいあるんでしたっけ。

 

スーパーヒーロー疲れとか散々世間からは叩かれましたし、DCも含め来年は本数少なめの小休止期間になるのかな?
私はヒーロー物以外にも映画は好きなので、他は他で見たいものには困る事無いですし、それはそれと割り切って今後の展開にも期待して待ちたいと思います。

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