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SHIROBAKO ~上山高校アニメーション同好会~

SHIROBAKO ~上山高校アニメーション同好会~ (1) (電撃コミックスNEXT)

SHIROBAKO Kaminoyama highschool Animation club
作画:ミズタマ
原作:武蔵野アニメーション
脚本:杉原研二
刊:KADOKAWA 電撃コミックスNEXT 全2巻
2015-16(連載2014-16)
☆☆☆

 

TVアニメ「SHIROBAKO」スピンオフコミック。宮森あおいら5人組の高校生時代を描く。

上山高校アニメーション同好会の話なので、5人全員出てますが、アニメの方では一応おいちゃんがセンターで主人公的な立ち位置でしたが、こちらはスピンオフっぽさを出す為か絵麻たそがメインの立ち位置。

 

ただ、アニメの方って5人組がメインキャラとして作品の顔的な感じにはなってましたけど、個人的にはやっぱりお仕事物アニメという事で、ムサニ全員の話っていう感じで見てました。なので5人とほとんど同列として矢野さんも井口さんも瀬川さんも小笠原さんも作品の中の登場人物としては、メインキャラとサブキャラっていう程に差は感じ無かったかも。それぞれのキャラに一つくらいは印象に残るエピソードありましたしね。

 

ただそこも、キャラクター物としての面白さよりも、純粋にアニメ業界の内側みたいな所が面白味だったので、女の子が可愛いとかそういう視点ではあまり見て無かったかも。瀬川さんもモデル居るのかな?その辺まではよく知らないのですが、プリオタな私は瀬川さんと川村女神を重ねて見てたりも。

 

私は見た目だとやっぱり黒髪ぱっつんとか好きなので、単純にキャラデザとしては絵麻たそが好みなのですが、やっぱりそこはドラマですので、見た目の好みとはまた別に、話の流れとかでこの子いいなっていうのは出てきたりして、絵麻たそ好きだけど、矢野さんも井口さんも好きだな、なんて思えてくる辺りがやっぱり作品としての面白味。

 

見た目とか第一印象から気になるキャラとはまた別に、作品を見ててこのキャラ面白いなっていう感じに好きになったりする感覚、実は私の中では結構特別。アニメでも映画でも漫画でも何でもいいんですけど、そういうのあるとね、これはドラマの力だよなって思えて、そういうの凄く好きな感覚。ただキャラを消費するだけで終わらなかったぞ、それは私がこの作品に感情を動かされたんだ、それは作品を見た意味がちゃんとあったんだなって思えるから。

 

丁度NHKで再放送やってますので、そっちも見てますが、1週目で、これは作品としてちゃんと凄いなって思えたのは、ずかちゃんのエピソードだったり。声優さんですし、それが普通と言ってしまえばそれまでなのかもしれませんが、言葉で語らずその演技を声優の演技にちゃんと委ねてたのが、ああこれは凄いなって思えた。

 

それはともかく、こちらのコミックの方の話。
アニメーション同好会で、5人の役割がそれぞれ違うので、この形でもある程度はお仕事物としては作れるだろうけど、アニメ本編の方はあれだけたくさんのキャラクターを出して、アニメにはこんなに人が関わってるんだよ、というのが良い所なのかなと思ってましたので、こっちの方は「お仕事物」より「キャラクター性」の方に振ってる作品なのかな?それでSHIROBAKOの魅力が伝わるものかな?と読む前はちょっと不安でしたが、読んでみるとこれがなかなか上手く作ってあった。

 

キャラクター性に話は振ってあるのはそうなんだけど、割とキャラの描き方が等身大な描き方で、人としての悩みみたいなものが話のメインで描かれる。引っ込み思案でなかなか自分を出せない絵麻が主人公っていうのも作品のカラーに影響してるのかもしれませんが、その絵麻がひたすら悩みまくる所と、なんかひたすら突き進んでいくおいちゃんがとてもおいちゃんらしくて、そこは面白かった。

 

水着回&浴衣回とかいかにもくさいエピソードもありますが、5人の描き方、キャラ付けが上手く出来てて、違和感無くというか、より掘り下げが描かれてると言うか、素直に良いものを読んだ感覚が強くて読後感はすこぶる良いです。

 

本編に匹敵する面白さ、とまでは言いませんが、スピンオフ的な物としては十分すぎるくらい普及点です。読んでおいて損はしないと思います。

 

因みに、舞台の上山高校は私の住んでる山形県です。確かアニメの方でもおいちゃんが実家に電話かける時に山形弁だったと思いますし、間違い無いはず。
なので、ちょっぴりご当地物的なものも期待したのですが、その辺はほぼ無かった。山形の設定になってるのはアニメの方のメインスタッフに山形出身が居たのかな?その辺はわかりませんが、地元とかだとやっぱりちょっと嬉しいじゃないですか。

 

でも、地元だとやっぱり土地勘もありますし、上山高校に付属中学とか無いぞ?とか逆に細部の違いとかも気になったり。背景にちゃんと山があったりするのはたまたまなのか、調べたのかどちらでしょう。山形市(上山はすぐその隣です)は盆地なので四方が山に囲まれてて、どこを向いても山が見えるのです。住んでる身としてはさっぱり気にしてなかったのですが、他県から来た人と話してて、そこ指摘されてああそうなんだって初めて気付いた。作中で出てきたアニメイトはかろうじてあります。

声優さんだと上山高校じゃなくて他の高校ですが、「マクロスF」のシェリル役で有名な遠藤綾が山形出身です。ずかちゃんと共通する部分あるんでしょうか。ちょっと遠藤綾に聞いてみたいものです。

SHIROBAKO ~上山高校アニメーション同好会~ (2) (電撃コミックスNEXT)

 

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