僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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聖闘士星矢 セインティア翔(15)

聖闘士星矢セインティア翔 15 (15) (チャンピオンREDコミックス)

SAINT SEIYA Saintia Sho 15
漫画:久織ちまき
秋田書店刊 チャンピオンREDコミックス 2021(続巻)
☆☆☆★

 

アレスの
剣が
エリスを
貫く!!

凶気が世界を覆う中、
翔子たちは
絶望の内に翻弄されていく・・・。

 


という事で「セインティア翔」新刊が出ました。前巻の時よりペース早めで嬉しい。
ただそれでも前はどんな話だったっけ?とあまり詳しくは憶えていない。そういう時はブログ書いてるのを読みかえせるのはやはりありがたい。

 

サガがエリスを剣で貫き、遂にアレスとして強大な神の力を得る。「邪神エリス編」「戦神アレス編」みたいに順番にやってくのかなと思ってましたが、基本的には地続きなのね。翔子がお姉ちゃんを取り戻すんだって最初からやってましたが、これいつ区切りつく話なのと正直思ってました。けど基本的には「セインティア翔」という話そのものがそこをやるって事なのか、今更気付きました(遅い)

 

今回は
調和(ハーモニー)のハルモニアとセインティア(エルダ以外の)4人
恐怖(フィアー)のデイモスとミロ
敗走(ディフィート)のポボスとエルダ+αの戦いがメイン。

 

星矢本編だと神になろうとしても実際にはなれなかったサガが対にエリスの力を吸収して神の力を得るってなかなか熱いものがあるなこれ。いや敵ですし、結局倒されるのはわかりきった事ではありますが。

 

調和を司る者として本来は戦う存在では無いハルモニアが力を行使しながらも、その結末は・・・というのがなかなか面白い。セインティアも基本的には同じくアテナに使える侍女という立場で、そこは共通する部分であるっていうのも結構深い。

 

対するデイモスとミロはまあ脳筋バトルだわな。そういうキャラだし。良くも悪くも気合で勝ってしまうというのが「聖闘士星矢」という作品らしさ。

 

確か漫画史でもわけのわからん必殺技を互いに連呼するだけっていうスタイルを作ったのが車田正美なんじゃなかったっけ?「リンかけ」って序盤は割と普通のボクシング漫画してたんだけど、途中から必殺技連呼漫画になって、そこで人気が出たって形のはず。良くも悪くもな功罪のある作風なわけですが、そこから新しい作風が系譜として受け継がれていくようになった、って形だったかと思います。やっぱり漫画としてはロジックのあるものの方が面白いとは思うんですけど、必殺技漫画もそれはそれで魅力はありますしねぇ。

 

続いてポボス戦。エルダとの戦いがメインですが、回想シーンでデスクイーン島の暗黒セインティアとか描かれるのがマニアックで楽しい。星矢スピンオフ全般に言える事ですが、車田が割と適当に勢いだけでやってたよくわからんものをスピンオフで拾ってくるっていう所もどのスピンオフ作品にも共通する面白い部分だったりしますね。

 

ポボス、割とチート能力というかデバフ系の確定能力をこれまたチートな感じの助っ人で切り抜ける。

 

なんとか5人揃ってアテナとエリスが居た場所に辿りついたものの、そこにもうアテナの姿はなく、その先にある闇へ乗り込んでいく・・・という所で次巻へ続く。作者が言う所によると、ここから最終決戦になっていくそうな。

 

前の時にも書いたけど、チョクチョク出てくる黄金聖闘士のおかげで、メインのはずのセインティア5人が十分に描き切れて無いのがこの作品の若干の難点かと思ってるのですが、ここからの最終決戦はセインティアだけで何とかしてほしい所。

いや黄金出てくるとそれはそれで嬉しいのですが、やっぱり5人のセインティアの女の子を私は見たいわけで、ここからもっと個々のキャラをより描いてくれると嬉しい。希望を言えば単行本1冊で一人分くらいづつ使って欲しいし、何ならその後にまた新しい敵と戦ったりとずっと続けて欲しいくらい。「ロストキャンバス外伝」がとても良かったので、あんな感じでやってほしいんですよね。

 

そんな期待を込めつつ、首を長くして次巻も楽しみに待ちます。

 

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