僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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アナベル 死霊博物館

アナベル 死霊博物館 [DVD]

原題:ANNABELLE COMES HOME
監督・脚本・原案:ゲイリー・ドーベルマン
アメリカ映画 2019年
☆☆☆★

 

<ストーリー>
超常研究家ウォーレン夫妻の家に、強烈な呪いを持つ一体の人形が運び込まれた。その人形の名は、アナベルアナベルは地下の“博物館”で、他の呪われし品々とともに厳重に封印された。夫妻が仕事で家を空ける、ある日。娘のジュディは年上の少女のメアリー、ダニエラの3人で一夜を過ごすことに。しかし、ダニエラが“警告 決して触るな”と書かれた博物館に勝手に入り込み、アナベルの封印を解いてしまう。それは、少女たちの想像を絶する悪夢のはじまりとなった……。


という事で死霊館ユニバース7作目。アナベルシリーズとしては3本目。ウォーレン夫妻が保管・管理する為にアナベル人形を持ち帰ってきたものの、夫妻が不在の時に、ひょんな事から封印が解かれ、娘のジュディに災厄が襲いかかる、といった内容。

 

死霊館シリーズ、凄く面白いんだけどぶっちゃけ内容はほとんど憶えて無い。アナベル前2作も当然見てるんですが、どんな話でしたっけ?2作目の「死霊人形の誕生」は最初の持ち主が誕生日に普通に買ってもらった可愛い人形だったのが、実は呪いの人形だった的な話でしたっけ?

 

今回は死霊館のメインストーリーの方で無く、アナベルシリーズという脇の話なので、ウォーレン夫妻は最初と最後に登場するものの、メインで活躍する話じゃ無い。

 

頼りになる二人が居ないので、おいおいこれどうやって話を収拾するんだ?とその分、怖さは倍増。夫妻の話だとやっぱり最後はヒーロー的に悪魔を倒しちゃうよなって部分はありますしね。

 

で、その決着は・・・おいっ!そんなんでいいんかい!と思いっきり突っ込みたくなるラストでしたけども、そのオチの部分以外は本編とひけをとらない面白さで、個人的にはとても楽しめました。

 

いや楽しめましたっていうか怖がらせてもらいました、ですけど。

 

今回、娘さんと、ベビーシッターを頼まれた子とその友達の3人の女の子がメインなのですが、3人とも可愛い。

 

私はS気質はあまり無い方なので、可愛い女の子が恐怖におびえる姿を見て楽しいとかって方向では無いのですが、もっと単純にただ可愛い女の子を見てるだけでもおっさんにとっては楽しい時間なのです。

 

フリフリのドレスというか、フリルみたいなのでもテンション上がってしまうおっさんでもあるので、アナベルでさえ可愛いく思えてしまうという困った奴です。いや人形自体は可愛くないけど、アナベルが着てるドレスはかわいいんですよね、あれ。

 

そして死霊館シリーズ、過去作でも美術が良かったんですけど、今回もライティングとか画面の全体的な色合いとかその辺りもとても良い。私は美術とかそういう細かい所は他の映画見てて普段ほとんど気にしない方なんですけど、死霊館シリーズと今回の作品はその辺りの画面作りみたいなのが素敵です。

 

だってね、やってる事は安いB級ホラーと何も変わらないんですよ実際。でもあまりそのチープさを感じさせないんですよね。そこは多分、画面の作り方だと思うんです。内容的にはただのB級なのに、なんとなく上質な映画を見てる気分にさせられるのは、その辺りに秘密があるんじゃないかと私は思います。

 

つーかネタバレしちゃいますけど、今回、誰一人犠牲者が出ないという、なんかこれちょっと日和ってねえ?いつからこんな甘い映画になっちゃったんだ?という気もしなくは無いのですが、そんなマイルドさをあまり感じさせない演出の面白さと十分な恐怖があって、それだけで意外と満足できてしまいました。

 

このシリーズって、いつも最後に悪魔の本体みたいなのが姿を現して、そこだけダサいなってちょっと思うんですけど、そこはキリスト教圏の人にはまた違う感覚なんだろうし、今回の映画で日本の鎧兜に憑いてる亡霊みたいなのがちょっとだけ出てきて、そこは日本人的には滑稽に見えるんですけど、そこもまた文化の違いがあるからこそ、の部分かもしれません。

 

度々色々な映画で書いてる気がしますが、私はフリードキンの「エクソシスト」1作目がフェバリット映画の一つです。エクソシスト物って全般的に好きで、それって何が好きかっていうと、神に殉じる気高さみたいな所がヒーロー的なものに感じられて好きなのです。神父さん=カッコいい、みたいな。そこは死霊館本編の方のシリーズにも共通してる部分で、今回も誰か途中で神父さんとか助けに来てくれないかな~とか思いながら見てた部分もあるのですが、助けに来たのはとなりのひょろいお兄ちゃんでした。

 

いや彼みたいなのもカッコいいし好きだけどさ。その代わりではないですが、娘が両親みたいに神の名において~的に何度か悪霊を追い払うシーンがあって、そこはとても好きでした。ヒーロー物のビギニング的な感じというか、将来的に娘が成長して両親の魂を受け継いでいく、みたいな路線もありかも?なんて思わせてくれて、冷静に見ると大した作品でも無さそうだけど、なかなか魅力的な部分も多い作品で、思った以上に楽しませてくれた1本でした。

 

さて次は最新作「死霊館 悪魔のせいなら、無罪。」です。
なんだこのいかにもシリーズが尻つぼみになって迷走しまくった感のある邦題は。


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