僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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ジョジョリオン 11~20

ジョジョリオン 11 (ジャンプコミックス)

ジョジョの奇妙な冒険 part8 ジョジョリオン
Jojo's bizarre adventure,part8 jojolion
著:荒木飛呂彦
刊:集英社 ジャンプ・コミックス 全27巻(2011-21)
☆☆☆☆★


ジョジョリオンその2。11巻から20巻までです。

 

・・・ヤバイっ!
いや~、一気に面白くなってきました。


定助の正体、ロカカカの秘密、そして次々と襲いかかってくる岩人間達。

主人公の素性すらわからず、目的というか、話がどこに進むのかすらよくわからん状態だった前巻までと比べて、そこが一気に明らかになって新ロカカカの争奪戦という軸がここで出来たので、グッと話に入り込みやすくなってドンドン面白くなってくる所です。

 

映画で言う三幕構成、説明や目的が明らかにされて、やっとここから話が動くっていう感じでしょうか。ぶっちゃけここまでが長すぎて、映画なら明らかにバランス悪いです。三幕構成なら最初は30分で処理する所をダラダラと1時間かけてしまって、やっと面白くなってきた、みたいな。

 

仗世文の子供時代の話、せつねぇ・・・。親に見て見ぬふりをされて、ああ自分は親にとっても不要な存在なんだって子供ながらに悟ってしまうのって、メチャメチャ切ない。そして、だからこそ、自分より誰かの幸せの為に、自分を救ってくれた恩人の為に自分の命を使うんだ、っていうね。悲しいですよこんなの。そこは単純な「優しさ」とはまたちょっと違いますよね。

 

「デッドマンズQ」でしたっけ?死んでからの吉良良影の姿を見てると切なくなるって荒木が自分で言ってましたけど、なんかああいう自分に課せられた運命と言うか宿命と言うか、性や業みたいなものに翻弄される姿の切なさと全く同じではないけれど(つーか私はそっちで切なさは感じなかったし)、なんかそういう物の描き方の延長みたいな部分も、定助には組み込まれてるのかなぁという気もします。

 

そして田最環!中ボスみたいな存在と言っても良いのかな?ギャグ描写なんかもやりつつ、そんなのがあった上でのこのクソったれな感じ。うわこいつムカつく!っていう感じが逆に面白い。しかも強いし。

 

で、ここからその後の敵が容赦なく皆殺しに来るような凶悪な奴らばっかになっていくという、畳みかけるようなバトルも凄い。

 

ミラグロマンとか、常秀の面白い話も挟みつつ、(相変わらず常秀ムカつく奴ですが、こんな奴だからこそ最後の最後に美味しいとこもってくのかな?って気がしてます。最後までギャグ要因だったら困るぞ)だいぶ荒木のB級趣味全開なドロミテとか、グロ度が限界突破しててヤバい。

 

荒木がゾンビ好きなの知ってますし、昔からジョジョでもちょこちょことゾンビ要素出てきてたりしましたが、遂にクラシックゾンビではなく、走るゾンビやっちゃったぞ!っていう面白味もありますし、赤ちゃんとかにまで酷いグロを容赦なくやってくる辺りが凄く悪趣味です。

 

で、悪趣味と言えばの密葉さんの話もまた・・・。いや~、ここも荒木流の胸糞映画の再現ですよね、これ。見た目が怖く無くても、胸糞悪くなる映画も自分にとってはホラーなんだ、って言ってた奴です。

 

ようやく味方というか、仲間っぽい豆銑さんとかも登場しつつ、いやこれあとからとってつけただろう!って突っ込みたくなる康穂の過去の因縁とかもありつつ、いかにも荒木的な、荒木飛呂彦にしか描けない面白さになってきて、メチャメチャ面白かった。

 

前回も指摘したけど、いやそれどうみても豆銑さん死んだだろ!って割に普通に生きてました描写とか、私はあんまり好きではないのだけど、それでもやっぱり面白い。

 

いや~、何だかんだ言ってもジョジョは面白いな。
アニメもストーンオーシャン始まりますし(特番面白かったです)、年末には岸辺露伴のドラマも新作があると。素直に楽しみです。

 

さて次は最終巻までです。

ジョジョリオン 20 (ジャンプコミックス)

 

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