僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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シックス・センス

シックス・センス [DVD]

原題:The Sixth Sense
監督・脚本:M・ナイト・シャマラン
アメリカ映画 1999年
☆☆☆☆

<ストーリー>
高名な精神科医のマルコムは、かつて担当していた患者からの凶弾に倒れてしまう。リハビリを果たした彼は、複雑な症状を抱えた少年・コールの治療に取り掛かる事に。コールは常人には無い特殊な"第6感"、死者を見る事ができる能力を持っていた。コールを治療しながら、彼によって自らの心も癒されていくマルコム。そして彼には予想も付かない真実が待ち受けていた・・・。

 

先月、アマプラに入ったんですけど、これまでずっとサブスクに入って無くて、何気に「配信では見れない面白い映画」でよく出てくる作品になってました。有名作なのでレンタルショップとかには普通にあるし、ソフトもプレミア化とかは全然してないんですけど、なんか配信で見れないとか言われると妙に見たくなってくる。そんな中で、おお!配信来たぞ!とつい見てしまいました。

 

別にレア作品とかじゃないんですよ。私も初見じゃ無いので、ずっと見たかったけど見れなかったとかそういうのでもありません。
ただ、リアルタイムで劇場鑑賞とかはしてません。これの次の作品の「アンブレイカブル」がね、アメコミーヒーローをモチーフにした映画なんだよと、そっち界隈では有名だったので、アンブレイカブルは劇場で見ました。

 

アンブレイカブル、メチャメチャ好きな作品なんですけどね、今の世の中と違って、当時はアメコミヒーローなんて超マニアックな人しか見ないニッチなジャンルだったので、世間的には「シックスセンス」に続く「どんでん返し映画」として消化されて、一般的には不評の声の方が大きかった。そこから10年くらいしてから「スプリット」「ミスターガラス」とシャマランユニバースみたいになって最注目される事にはなったけど、当時からニッチなアメコミ映画ファンからはちゃんとそっちの文脈で評価されていた事はここで伝えておきたい。

 

って!今回は「アンブレイカブル」じゃなく「シックスセンス」の話です。
エスター」なんかもそうですが、どんでん返し系の映画は、オチを他人にしゃべらないで下さい的に言われる時点で、どうしてもそういう映画なんだと身構えてしまうものですし、ホラー映画を見て「こんなの大して怖く無かったぜ」と虚勢を張るのと同じように、「こんなの自分は途中でオチが読めたぜ」みたいに言われがちなので、こういうのはたまたま見たら面白かったとか、出てる俳優が好きなのでどんな映画か情報もよく知らないで見たけど意外なオチが待ってて面白かった、みたいな感じで無いと、その衝撃は味わいにくいと思う。

 

勿論、普通にどんでん返し映画だよって言われた上で見ても面白い部類だと思いますが、手当たり次第に見ててたまたまこういうのに当たる、みたいな体験が正直一番良い出会いだと思います。私も昔はねぇ、年間100本くらい映画館で見てた時期があるけど、その時に出会った「運命じゃない人」とか凄い衝撃受けましたもの。

 

映画にハマりたてでもなければ、それなりのシネフィルと言えるくらいのレベルに達する前とかの、割と限定的な期間に、上手くハマれば極上の経験が出来る。あんまり詳しくなりすぎてもね、ああこれは○○の系譜だなとか、似たような感じだとあれがあるね、とかスラスラ出て来ちゃうので、またちょっと楽しみ方が変わってくる気がします。

 

で、今回も多分20年ぶりとかそんな感じで見ましたし、オチも普通に記憶に残ってる上で見たけど、そこは知ってるが故の視点での面白さがちゃんとありました。確かにここはこうなってるんだよなぁとか、オチを知った上での見方と言うか。

 

バス代払うとことか実際はどうなってるんだろう?とか、突っ込めばここ変なんじゃないの?なんて場面はいくらいでもあるんです。揚げ足を取るというかね。ただそういうのって、やっぱり野暮というか、全てをリアルに、全てを矛盾の無い形に、なんて求めるのは無粋で、観客が映画を見ている間はそんなに気にならない形を前提に映画って作ってあって良いと私は思うんです。

 

2020年のベスト10にも入れた「1917 命をかけた伝令」なんかで凄く感じたんですけど、ワンカット風に全てを繋いで、全てがリアルタイムに思えるけど、映画内の時間の進み方は、丁度2時間で収まるはずがない内容になってる。移動距離が10分でリアルタイムだけど、じゃあ戦場が歩いて10分離れたとこなのか?つったらそんなはずもないわけで、あれって映画のマジックだよなと、もうメチャメチャ感心させられたというか、不思議な体験が最高に面白かった1本。

 

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シックスセンスだって、あくまで映画のテクニックなんだと思うんですよね。一つ一つのカットやセリフを観客を騙すと言うか誘導する形で作る。

 

シャマランは作風的にもそうでしょうし、ヒッチコックのフォロワーなんでしたっけ?ヒッチコックもサスペンスやミステリー映画の租みたいな人ですけど、そこはやっぱりどういう絵を作るかとか、見た目だけでなく脚本まで含めた技術的な新しい物を沢山生み出した作家のはずですから(私は2~3本程度しか見て無いしそこまで詳しくないです)そういう所まで含めたフォロワーとしてのシャマランなんだと思う。

 

因みにシャマラン、シックスセンスがこれまで配信に無かったように、確か権利的に全部配給会社にとられないよう、上手く自分の権利を確保してたりするからちょっとメンドクサイんじゃなかったっけ?(スプリットとかはディズニープラスで見れますけどね)スタローンがロッキーの権利持ってなかったり、ロメロがナイトオブザリビングデッドの権利持ってなかったりとか、そういうのを知ってるから、最初からちゃんと自分の作品は自分で権利を持ちたいみたいな感じなんだろうなと勝手に想像したり。

例え新人のくせに生意気だとか言われようともね。自分の作品に自分がチョイ役で必ず出てくるとかナルシストっぽいですけど、そこもヒッチコックオマージュなんでしたっけ?

 

映画の面白さってね、一つじゃ無く色々な方向性があって、アベンジャーズだって映画だし、それを批判するスコセッシだって同じ映画。単純にエンタメ作品と芸術作品の差だけじゃなく、面白さは決して一つじゃ無い。そういう中でね「シックスセンス」も万人にオススメ出来る良作の一つと言っても過言じゃ無い気がします。普段映画をそんなに沢山見ない人でもね、こういうのを見て映画面白かったなっていう経験・体験って凄く貴重だと私は思うのであった。

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