監督：山口恭平 脚本：荒川稔久
日本 特撮テレビドラマ 2020-放送中
☆☆☆☆
劇場公開された「エピソードＺＥＲＯ」からひと月、「魔進戦隊キラメイジャー」ＴＶ放送開始されました。スーパー戦隊は好きなので、普通に観るつもりではいましたがブログで書くつもりまでは無かったんですけど、期待以上に面白くてこれは最初の印象を残しておきたいなと思い、急遽これ書いてます。
パイロット版（最初の２話の事）と一緒にエピソードＺＥＲＯの方も撮影したとの事で、映画の方はそんなに好みでは無いかな？という印象でしたが、１話２話が凄く面白かった。
塚田プロデューサー、荒川脚本という事で「特捜戦隊デカレンジャー」のコンビですし、変身前の制服？にマントっぽいヒラヒラがついてるのは「魔法戦隊マジレンジャー」で、１話のセナちゃんの陸上ユニフォームに「獣拳戦隊ゲキレンジャー」のスクラッチのロゴが入ってたりしました。おお～これは塚田Ｐが戦隊担当してた時期のあの雰囲気で行くのか！と期待が高まります。
エンディング前にミニコーナーが入るのも、あの辺の時代だと定番でしたし、（お楽しみコーナー作って子供達に最後まで楽しんでもらおうっていう心意気が素敵ですよね）レッドが一番年下で、未熟な少年がここから成長していくってのも思いっきりマジレンですよね。
ところが２話目、敵の怪人がラグビー邪面とかいうチープでレトロチックな怪人が。こ、これは「秘密戦隊ゴレンジャー」の野球仮面とかそういうノリ！？しかもやたらコミカルな描写。ゼロ年代の戦隊かと思ったら一気に昭和！やばい、面白い。
監督の山口恭平さん、これまでライダーの方だけやってて、戦隊は今回が初参加になるそうです。インタビュー読むと、初参加なので新しい事をやろうとは思ってなくて、自分が子供の頃に見て夢中になっていた戦隊の面白さを自分もやってみたい的な事をおっしゃっていました。（「光戦隊マスクマン」が世代だそうな）
「宇宙戦隊キュウレンジャー」「怪盗戦隊ルパンレンジャーＶＳ警察戦隊パトレンジャー」と新しい事をやろうとした戦隊が続いて、王道回帰に思われた「騎士竜戦隊リュウソウジャー」も思ったほどに王道っぽくは無かった。そこで今回の「魔進戦隊キラメイジャー」です。すご～く戦隊っぽいです。
オタクが懐かしい感じのノリだなおい！って感じですので、肝心のメイン客のお子様がどう感じるのかは全くわかりませんが、個人的にはとても面白い２話でした。
かといって、ただの懐古主義に終始するんじゃなくて、テーマは今風で「人がキラキラ輝く事」を描いてある辺りがまた面白かった。キラメイジャーに選ばれたものの、元々やっていた陸上選手もセナにとっては心から大事なもの。世界平和も大事だけど、自分の本当にやりたい事も大切。これを割と軽いノリで描いたのは凄い。
今の世の中、自分を犠牲にしてまで仕事に打ち込む事が本当に幸せなの？黄色がＥスポーツの選手でプロゲーマーというのは意図して今を落とし込んだ結果ですが、今回描かれたテーマが現代を深くとらえる意図があったのかどうかはわかりません。でも意図しようがしまいが、作品に時代性は自然と出るものですし、優れた作品はちゃんとそういう時代性とリンクしているものだったりします。
ビジュアルとかモチーフはあまり好みではないし、主人公のひらめキーングとかもちょっとゼロワンのアルト君と似てて微妙かなというのがホントの第一印象だたのですが、２話目で跳ねました。ついでにマブシーナさんがしほちんの漫画を読むとか細かいネタも嬉しい。
あ、キラメイジャー凄い。今回の戦隊は面白くなりそう。
と感じた今の感覚を残しておきたいのでこうしてブログに書きました。
１年後、最終回では私はどんな感想を持つのでしょうか。
最初だけだったな～、ってなるかもしれないし、キラメイ最高！ってなるかもしれないしそれは１年後のお楽しみです。
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