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ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY


DC映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』最新予告編

原題:BIRDS OF PREY: And the Fantabulous Emancipation of One Harley Quinn
監督:キャシー・ヤン
原作:DCコミックス
アメリカ映画 2020年
☆☆☆

 

<ストーリー>
悪のカリスマ=ジョーカーと別れ、全ての束縛から放たれたハーレイ・クイン。モラルのない天真爛漫な暴れぶりが街中の悪党たちの恨みを買うなか、謎のダイヤを盗んだ少女を守るため、悪を牛耳る残忍でサイコな敵ブラックマスクとの全面対決へ!悪VS悪のカオスな戦いを前に、ハーレイはとっておきの切り札、クセ者だらけの凶悪チームを新結成。ヴィランたちの世界で、予測不能のクレイジー・バトルが始まる!

 

という事で公開となりました「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒」
DCエクステンデッドユニバースとしては8作目になるのかな?一部「スーサイドスクワッド」の映像も使われてましたので、設定上もハーレイのその後として継続した形にはなってるようです。

 

ハーレイ・クイン役を演じるマーゴット・ロビー自らが作品のプロデュースを務めるというちょっと珍しい形で、原作ではハーレイが所属してないチームの「バーズ・オブ・プレイ」と絡めた作りなのは、マーゴット・ロビーがハーレイ単独より、DCの女性キャラを集めた作品にしたいというアイデアから来てるのだそうな。
ハーレイの魅力を十二分に引き立てた上で、脇のキャラもただの脇で終わらせないで魅力をちゃんと描いてある辺りは結構気を使ってる作品でした。

 

冒頭、いきなりアニメで始まって、話の上では前作でもやった原作の「マッドラブ」でのハーレイのオリジン話から描いてあるのですが、そもそものハーレイクインはコミックスでなくアニメが初出のキャラです。アニメで人気が出たキャラなので、そこからコミックスの方にも逆輸入されて、今では単独タイトルをまかせられるまでに出世。作品的にも型に囚われないハーレイらしさを出しつつ、知っている人にはその辺りを踏まえた演出になっている辺りが難い。

 

ついでに言えばレニー・モントーヤもアニメ出身キャラ。ハーレイと反対側に居る刑事さんなので必然的にという面もあるかもしれませんが、他のキャラと比べても出番多いです。個人的にも悪党とかよりは正義の方が肩入れしやすいですので、レニーさんの頑張りは素直に応援出来ました。ただそこも、80年代刑事ドラマかよ!みたいに茶化されて描かれてある辺りがこの作品らしさかなと思います。

 

前作の「スーサイドスクワッド」の記事にも書きましたけど、あの作品、悪党チームとか言う割に、割と普通のヒーローと大差無いような描き方をされてて、それって作品や設定の個性を消してないか?と思ってしまう作品でしたが、今回はちゃんと悪党VS悪党になってたのは素直に褒めてあげたい所です。そうそう、こういうのでいいんだよって奴。ヴィランのブラックマスクがショボイのもこの作品に限って言えば、アリだと思います。世界の危機を救う!みたいな話に無理矢理する必要もないですしね。

 

個人的に気になったのは、ハーレイも等身大の普通の女性みたいな描き方が入ってた部分。(悲しくて泣いたりとか)う~ん、それ要るのかな?ハーレイクインに覚醒する前のハーリーン・クインゼル博士の時から見ていけば描写としてわからなくもないんだけど、終始エキセントリックなままでいてほしかった、みたいな気持ちもあって、若干戸惑いました。

 

ハーレイに自分を重ね合わせて見ちゃう人達への、頑張れ女の子メッセージ的なのはあまり好きな方向性じゃなくて個人的には受け入れがたい。だってハーレイはヴィランですし。これがレニー・モントーヤ頑張れなら私も素直に称賛してあげたいのですが。つっても原作設定だとレニーはレズビアンなので(「バットウーマン」参照)そこの気持ちはわかんないですけど。

 

そして残るは「バーズオブプレイ」側。原作だと「バットマン:キリングジョーク」で当時のバットガールだったバーバラ・ゴードンがジョーカーの凶弾に倒れ、半身不随となるも車椅子のまま情報戦でヒーローを補佐するオラクルとしてヒーロー業に別ポジションで復帰。グリーンアローの恋人のブラックキャナリーとコンビを組んでバーズオブプレイを結成。でそこにハントレスも加わりその3人がチームの中心というのがおおまかな設定だったはず。

 

DCEUではバットマンファミリーの設定やストーリーが不明瞭なままですので、バーバラ(オラクル)を使えない分、別のバットガールだったカサンドラ・ケインを絡めたっていう感じでしょうか。
ハントレスがちょっと痛い子だったのが面白いです。ラストでハーレイと別れた後にレニーも加えて3人でバーズオブプレイ結成。ハントレスがちゃんとマスク付けてたのがポイント高いです。じゃあそのスピンオフが見たいかと言えば微妙な感じがする辺りがDCEUだなぁとも思いましたけど。

 

この後はスーサイドスクワッド2が控えてますが、ハーレイはもう出ないのかなと思ったら、ちゃんと出演は決まってる様子。今回、アクションを物凄く頑張ってやってましたので(バットをまるでキャップの盾アクションなみに使いこなしてたのが面白かったよ)1ランク上のスースクが見れそうでそこは期待です。

 

見る前に予想してたように、ガールズエンパワーメント映画以上のものがあったかと言えばやはりそこに終始して終わった印象もありますけど、アクションとか笑いのセンスとかは水準以上には出来てたと思うので、期待してたよりは楽しめましたし、「スーサイドスクワッド」の反省を生かしてか、あれよりはずっと良くなってたと思います。

 

さて次のDCは「ワンダーウーマン1984」です。予告見る感じでは期待半分、不安半分と言った所。マーベルを含めても女性ヒーロー物の中では社会背景的に見ても特別な存在と言えるのがワンダーウーマンです。時代のアイコンとも呼べる所にまで来たハーレイに対し、さらにその先の高みを見せてくれるのか!?プルスウルトラ!(それ違う奴)

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