僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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ワンダーウーマン 戦禍を呼ぶ者

ワンダーウーマン:戦禍を呼ぶ者 (ShoPro Books DC GN COLLECTION)

WONDER WOMAN:WARBRINGER
著:ルイーズ・サイモンソン(脚本)キット・シートン(画)
原作:リー・バーデュゴ
刊:DC 小学館集英社プロダクション DC GNCOLLECTION
アメコミ 2020年
収録:WONDER WOMAN:WARBRINGER(2020)
☆☆★

 

これは、彼女が最強のヒーロー
ワンダーウーマン
呼ばれる前の物語――

 

ハーレイ・クイン:ガールズ・レボリューション」に続く、DCグラフィックノベルコレクションの第2弾です。元は2017年に小説として刊行されたものをコミカライズしたもののようです。

 

既存のコミックの設定に囚われず、作家が独自に新たな視点で解釈した単発読み切り作品というのがこのシリーズの特徴。後は現代に合わせてジェンダー部分を今風にするとかも。

 

前作のハーレイが今の時代のウーマンリブとかの象徴として扱われていますが、その役割を昔から担っていたのがワンダーウーマンだったりするので、そういった部分では、大きいアレンジという感じは特にはしないかな?

 

WWというヒーローになる以前の、ダイアナとして争いを止める為と言う自己実現の為に結果としてヒーロー的な行動・冒険を初めてしていく、という感じなので、普通にプリクエル物、イヤーゼロ的な一編としても読める。

 

作風としてやや地味な感じは拭えませんがヒーローがそうなる以前からちゃんとその資質を備えているんだ、みたいなのは割と好きな路線なので、そこは燃えます。

 

ウォーブリンガー(戦禍を呼ぶ者)という血筋を受け継ぐ存在が、ダイアナの協力と共に、未来や運命を決めるのは血筋とかじゃない、自分が何をすべきかは自分で決める、というのはいかにも現代的な解釈で、若い層向けに描いた作品らしくはあります。

 

でも映画版のワンダーウーマンでもそうだったんだけど、あっちは戦神アレスでしたっけ?戦争の裏にはそういう神の意志が介入してるんだっていう部分、映画だと、そうじゃない神では無く、争いを起こすのはあくまで人間なんだ、だからその愚かさを正さねばならない、みたいな所は個人的にとても面白い部分だと思ったのですが、良いテーマだなぁと思った所に、実はホントにそれを操ってる黒幕が居ましたって、結構ズゴーってなっちゃったんですけど、それに近いテーマでありながらまた違う結末があるこっちの方がまだ受け入れやすいかも。いや、映画は決して嫌いじゃないんですけども。

 

ギリシャ神話とかが絡む部分は、その辺は詳しくないので若干わかりにくい部分もありましたけど、まあそこはワンダーウーマンというキャラの個性でもありますし、作品としてのカラーかなとは。

 

意外と終盤の展開は読めなかったりもしたので、面白い部分はありました。そこは小説が原作なだけあって、構成の妙みたいなものはあるかもしれません。

 

前回のハーレイもそうですが、好きな作品かと言うとちょっと微妙ですが、こういうのもある、という部分で興味深くはあるかなという感じです。

 

 

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