僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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アクアマン

アクアマン(吹替版)

原題:AQUAMAN
監督:ジェームズ・ワン
脚本:デヴィッド・レスリー・ジョンソン=マクゴールドリック、ウィル・ビール
原作:DCコミックス
アメリカ映画 2018年
☆☆☆☆★

 

続編のアクアマン2の前に1を復習。
こちらはDCEU(DCエクステンデッドユニバース)の6作目として公開。
ジャスティスリーグ」の次の作品で、後に公開された同ザック・スナイダーカットではこの作品への布石としてメラとバルコも出演していたが、劇場公開版ではそこは全てカットされてました。JL内での話とは関係無い本当に次の繋ぎの為の部分でしたし、そこはフラッシュ関係の描写もそうでした。おそらくザック的にはおまけパートだけでなく、本編中にもそうやって連作ドラマの仕込みをやってくスタイルだったのでしょう。

 

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こちらの監督は、デビュー作低予算スリラー「ソウ」でいきなり大ヒットし、以降「インシディアス」「死霊館」「ワイルドスピード」と多くのフランチャイズを成功に導き、今やハリウッドで最も成功したアジア人監督と言われる、ジェームズ・ワンが担当。

 

ここの前後にあった「ワンダーウーマン」「シャザム」がザック・スナイダーの管轄とは別の形で作られてて、DCはこういう単発の方が面白いんじゃないの?と思わせてくれた勢いのある時期でした。

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海底にあるアトランティス帝国の王という、所謂「海」担当という明確な設定があるので、専門枠として昔からジャスティスリーグではお馴染みで重宝されるキャラであったものの、人気の面ではトリニティ(スーパーマンバットマンワンダーウーマン)やフラッシュ、グリーンランタンには及ばずの立場で、時期によっては不人気キャラとしてネタにされがちなキャラだったアクアマンを一気に人気キャラに押し上げた1作。

 

マーベルで言えば「ソー」みたいに、原作と映画ではだいぶイメージを変えてきたキャラです。原作のアクアマンは映画のヒゲモジャでタトゥーびっしりのワイルド系とは正反対の、シュッとしたタイプ。映画ではビジュアル的にはライバルのオーシャンマスターとアクアマンを逆のイメージにした感じです。

 

それゆえに、原作ファンの中には求めていたのとちょっと違うと思う人も居ると思うんですけど、単純に映画としてはただのイケメンにしなかった事で他のスーパーヒーローとは違う個性に感じられるし、個人的には良かったんじゃないかと思います。

 

そして何より!海底世界がメインになる、ビジュアルの面白さが凄く新鮮。マーベルでもこれの後に「ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー」に出たネイモアがほぼ同じ設定の海底世界アトランティスの王というかぶり設定なので、「アクアマン」の映画の後でネイモア・ザ・サブマリナーを作るのは正直大変だろうなって当時思った記憶があります(実際はやっぱりアプローチを変えた作りしてきました)

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大変だけど、最初にやったもの勝ちというか、ここで「斬新で新鮮なビジュアルだけど、なんかちょっとしか写さないし荒も感じるな」みたいな程度に留めずに、もうこれが決定版で良いでしょうレベルで見せてくれるので、初見の時は非常に満足度も高かったと記憶してます。

 

海洋物、昔から映画ではあるジャンルだと思うけど、有名所って何だろう?「アビス」とかそういうの?私はあまり通ってきてないし、「アバター2」や実写「リトル・マーメイド」はこれより後ですものね。そんな意味でアクアマンは時期が良かったと思う。
マーベルで言えばむしろ「アントマン」みたいなもので、縮小世界は昔から映画で定番作がいくつかあったけど(「ミクロの決死圏」「インナースペース」とか)そういうのを今の技術で改めてやる事が新鮮でインパクトがあった作品で、それに近い気がします。

 

そして物語も勢いがあるというか、公開時から凄く言われましたが、少し設定とかの小難しい話が入ると、長くならない程度にそこに丁度良く敵が攻めてきたり、飽きない程度にドカーン!という爆発が入る。ホラー出身らしい演出で、急にビックリ系がちょこちょこ入るんですよね。それがまた楽しい。

 

海中がメインではありつつ、ちゃんと地上でのアクションもあれば、海とは正反対の砂漠のシーンまであったりで、飽きさせない工夫があるのが素晴らしい。
そしてとってつけたような冒頭と最後、お父さんお母さんのラブストーリーで締めてあるのもベタだけどグッと来ます。
そして地上人と海底人のハーフ、今で言うとハーフじゃ無くダブルって言い方ですよね、そこがちゃんと物語として、そしてキャラ設定にも生かされてるのが本当に上手いなと感じます。
古風な純血、一つの血筋だけにこだわる事を捨て、どちらの視点も持ってるからこそ王に相応しいし、二つを繋ぐ存在になるのだっていうのが現代的なメッセージにもなってて、DCEUの中でも飛び抜けて良い作品だったんじゃないかと。

 

という事で2作目「アクアマン:ロストキングダム」観て来ます。
結果的にDCEU最終作の形ですが、作品の出来うんぬん以前に「ブラックアダム」「シャザム2」「フラッシュ」は背景のゴタゴタのおかげで完全に気持ちが折れた状態で見てて作品を楽しむ気持ちにすら影響しちゃってましたが、最後くらいはね、モヤモヤじゃなくスッキリ楽しい気持ちで観てこられれば良いなと思います。

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