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ブラックパンサー:シビル・ウォー

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BLACK PANTHER:CIVIL WAR
著:レジナルド・ハドリン(ライター)
 スコット・イートン、マニュエル・ガルシア、コワ・ターンブル、マルコス・トー(アーティスト)
訳:御代しおり
刊:MARVEL ヴィレッジブックス
アメコミ 2016年
収録:BLACK PANTHER Vol.4 #19-25(2006)
☆☆☆★

 

せっかくなので積ん読本の消化でこちらも。
通販限定で全てのタイ・イン誌が邦訳化された原作版のシビルウォーブラックパンサー編。「暁の黒豹」と同じシリーズ(第4期)で、ライターもそのまま引き継いでいる時期の作品です。

 

ちなみに「マーベルゾンビーズ:デッド・デイズ」という本にはこのシリーズの#28-30が収録されているのですが、そっちは収録タイトル通りマーベルキャラがゾンビ化する「マーベルゾンビーズ」の関連作になるので、そこはまたいつの日にか。ブラックパンサーの邦訳は4期シリーズに集中してるという形ですね。

 

シビル・ウォー時期はティチャラ/ブラックパンサーとX-MENのストームが結婚したばかりの時期です。トニー・スタークに登録賛成派にスカウトされるのですが、その時点では中立の立場を表明して断り、ハネムーンついでにアメリカ国外の各勢力を視察していく、という状況。

 

前半はラトベリアでDr,ドゥームと、月でインヒューマンズと、アトランティスでネイモア・ザ・サブマリナーと、そしてイギリスでキャプテン・ブリテンと順番に合って行くというような内容。

 

ここが面白くって、行く先々で何があってもブラックパンサーがつく方が絶対に正しいと、絶大な信頼を得てるという。キャップと同等か、あるいはそれ以上の絶対的に正しいキャラみたいな扱いなのね。ドゥームとネイモアの二人がパンサーは認めるとか言ってるのが凄い。

 

ただ、国を統べる立場と言うのもあり、アメリカの問題にわざわざ首をつっこむ必要があるのか?という、パンサーならではの問題が常につきまとう。意外とストームの方が感情で動いちゃったりして、X-MENが中立を表明したなら自分だけでも動かなきゃと、結婚して夫婦になったばっかなのに意外とティチャラに楯突いて結構ヒヤヒヤさせる。それでいて、いや互いに信頼してるから大丈夫みたいなのが結構毎回のパターン。

 

でもって後半は結果的にキャップ側にはつくのだけれど、まずは視察みたいな形で会いに行くと、昔からのつきあいのスーはともかく、ファルコンとかモニカ・ランボーとかやっぱ黒人キャラと結構仲良い感じなのね。

 

そんな中で最終決戦に突入し、ストームがソーのクローンを倒したりの活躍はしつつ、アメリカのワカンダ大使館は全壊、反対派リーダーのキャップも投降してしまった、と孤立無援の状況で終了。の所まで収録。

 

この後は互いに対立してしまったリードとスーがファンテスティック・フォーをしばらく抜ける形になって、代わりにブラックパンサーとストームがFFに入る、という展開からゾンビーズ襲来になる。

 

ティチャラとストームの結婚って、マーベルユニバースの中でも割と大物同士なので、色々と各勢力にまで変化を及ぼしそうですが、結局「アベンジャーズvsX-MEN」
の時に別れちゃいましたね。単独映画もあってワカンダの独立性みたいなものをキャラクターとして確立させたいが故にその辺の都合で別れさせちゃったのかなぁ?みたいにも思ってたのですが、このシリーズ読んでると、結構二人とも我が強くて衝突しつつも互いに信用してるという、割と変な関係でした。

 

今時、妃になったら急にしおらしくなるっていうのも現代的ではないし、ストームもストームで能力的にも立場的にもそれなりに大きい立場ですので、単純にワカンダ陣営の戦力の一人とかにはさせたくなかったのかなぁとも思います。というか、だからそんな二人が結婚したら大きく話が動かせて面白いんだろうとも思いますけど。

 

通販限定でその後再販一般販売とかもされてなかったかと思いますので、それなりに貴重な一冊かも。

 

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