MARVEL RISING: HEART OF IRON
監督:ソル・チョイ
アメリカ 配信アニメ映画 2019年
☆☆☆
リリ・ウィリアムズは15歳。ハラ・ザ・アキューザーによって手製のアイアンマンスーツを盗まれ、親友が誘拐されてしまった彼女は、宇宙を舞台にした戦いに身を投じる。親友を救い、ハラの悪の手から地球を守るため、リリはシークレット・ウォリアーズと手を組む。そのなかで、新たな友情を築いていくのだった。
という事で「ライジング」シリーズ4作目。
今回は45分の中編。
MCUドラマ化も決定しているアイアンハートですが、何でも「ブラックパンサー2」で初登場らしいので、MCUだとワカンダ系の技術とかになるんでしょうか?
原作だとアイアンマンにあこがれて、自作のアイアンマンスーツを作ってしまうと言う天才児でした。初登場時の「インビンシブル・アイアンマン:ウォーマシン」は邦訳で出ましたが、いわゆるオリジンストーリー的な部分や個人誌は邦訳では出て無いので、その後ちょこちょこと登場はしてても、どんなキャラなのかはよくわかりませんでした。
そういう意味じゃアニメでもその辺が見れるのはありがたい。天才が故に周囲からは浮いていて、凡人とは学生だと話も合わないので、自作AIを作ってそれを友達にしていたっていう子だったんですね。
それが原作通りなのかは不明ですけど。原作だと確かトニーが自分をコピーしたAIを作っていて、それがリリ嬢のサポートをしてたような。
そして今回は、そんなアイアンハートのみが主役ではなく、クエイク/デイジー・ジョンソンももう一人の主人公的に描かれます。シールドのエージェントとして、キャプテンマーベルからシークレット・ウォリアーズの指揮をまかされているものの、度重なる失敗で、すっかり自信を消失。自分はリーダーに向いていないのでは?と悩む姿が描かれます。
同じくシールドのエージェントでもあるパトリオットは気真面目タイプですが、他のメンバーは割と勢いで行っちゃえって方の若さ爆発な面子が多いので、そこを抑えきれないと言うよりは、前回のパトリオットと同じで、あまり堅い事言いっこなし、だってウチら仲間でしょ?というのが良い面でもあり、悪い面でもある、っていう所でしょうか。
でも、そんな所が、孤立していたリリ嬢もみんなそれぞれの個性だよ、と受け入れる土壌にもなったりするので、結果オーライ。みんなクエイクの事も信用して、その指揮下で一致団結。なんとか危機を乗り切って良かったね、みたいな話。
ここでもスクイレルガールの明るさが生きてくるのが面白い。ドリーンはプログラムに強いので、エンジニアであるリリ嬢との相性も良いんだけど、元々ね、スクイレルガールってアイアンマンのサイドキック的な存在として生まれたキャラでもあるはずなので(実際にサイドキックにはなれませんでしたが)そんなスクイレルガールとアイアンハートが組むっていうのもちょっとした面白味です。
そしてスクイレルガールの相方、ティッピトゥはロックジョーにやたら気に入られる・・・ってそっちじゃなくて、Ms.マーベルことカマラちゃんの方。なんか今回やたらインフェルノとキャッキャウフフしてます。え~っ!お父さん許しませんよってつい言いたくなってしまうぞ。デビュー作の個人誌と違って、こっちの方ではそもそもあまりムスリム系どうのというのは描かれてはいませんが。
前回で加入したゴーストスパイダーもそのまま居ますし、今回アイアンハートも仲間に加わって割と大所帯。しかも女子率高いといういかにも今風な感じになって来ました。そこで今回のヴィランはクリー人のハラ・ザ・アキューサーただ一人ってのも、それはそれでなんか凄い。ちょこっとだけクリー人を総括するスプリーム・インテリジェンスも出てきたりはしますが、そんなハラでさえ途中で脱出成功。後は混乱した状況を解決するっていう方向に話が進む。
単純にヴィランとの対決とかで話を作らない辺りは面白いポイントでした。
次は「バンドバトル」を見ます。
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