MOBILE SUIT GUNDAM NARRATIVE DRAMA CD
脚本:福井晴敏
(機動戦士ガンダムNT 特装版BD特典)
☆☆
去年の新潟お宝ショップ巡りの旅で確保してきた謎ドラマCD。
ナラティブのドラマCDなんてあったっけ?と思ったら特装版BDの特典でついてきたものを単品で私は買ったっぽい。
「NT」本編は私は劇場で観たきりなのでBDでもDVDでも別にどっちでも良いので、安い奴があったら通常版で良いのでいずれ買おう。私は「UC」が正直微妙だったので、「NT」にも期待はしてなかったのですが、実はUCより全然良かった。
まあNTの感想はいずれ見返した時にでも譲るとして、今回、ドラマCDの方を聞きました。コミカライズ版の方を先に読んでたので、話としてはまあ知ってる話でしたし、単純に話の感想はそっちの方と同じで、そんなに書く事はないのですが、やっぱり声優さんの声で聴くドラマって本物感はあって聞きごたえはありました。
あくまでUCのその後の話でNTのメインに絡むドラマでは無いのですが、
バナージがあそこで出て来た経緯がわかる、というUCとNTの繋ぎの話では
ありますね。
バナージがガンダムMK-IIに乗ってるってコミカライズ版で追加された設定なのかなと思ってましたが、この時点でもちゃんと「マークツー?」って言ってるんですね。MK-IIってZまでの繋ぎの機体なので、同じくこの話も繋ぎの話ですよって意味でMK-IIに乗せたんでしょうか?流石に違うか。
リディが単独でサイド3に向かう所から始まって、そこまでのいきさつが回想の形で語られるので、音声のみのドラマCDだと、どこから回想に切り替わってるのか多少わかりにくい感じはしたかな?とは言え、話が2転3転するようなものでもないので、そんなに複雑な話ではないのだけど。
イアゴ隊長だっけかな?中井和哉が声やってるので、ああこの人がNTに出てた奴かってのも伝わるし、アルベルトとかカイさんの声が入るだけでもね、歴史を感じさせてくれてそこは良いです。
コミカライズの時にも書きましたが、シンギュラリティ・ワンとかさ、時間退行とか、単体の話としてはネタ的に面白味もあるんだけど、これをガンダムの歴史に組み込まれると、う~ん流石にこれは無いな、感は否めず。
ただ今回聴いてて思ったのは、もしこれが「サンダーボルト」みたいなパラレル設定なら、こっから福井は新しい次の時代のストーリーを自由に作れたのかもしれないなと思ったし、一角獣と獅子のバランスを巡って新たな火種が巻きおこる、みたいなの、本人もこの先を想像してたのかな?とは思わなくもないです。私はこの後の「F91」も「Vガン」も好きなので、そこを無かった事にしてくれるな、とついつい思ってしまいますが、10年後とかになるであろう「UC2」でそこを納得できる形で畳んでくれたのなら、もしかしてUCそのものも肯定できるかもしれない。
10年も経てば人の考え方も変わるしね。UCとNTの時は調子こいて変な事やっちゃいました、ゴメンねってもし言ってくれるのなら、それはそれで笑って許せますよ。
ちょっと話はかわるけど、会社としての「サンライズ」って今年の4月からもう無くなっちゃったんですよね。一応スタジオのブランドとしては残すらしいけど、なんかそこは時代の変化を感じます。
それこそ「Vガン」の時に身売りしてさ、そこからの20年とかはやっぱりバンダイ主導っていう感じはするじゃないですか。そこはそこで良い面悪い面の両方があったとして、私は別に制作側に居る訳じゃないから、そこからの20年も結構楽しませてもらったとは思ってる。
でも改めてサンライズって会社がもう存在して無いんだなと思うと、そうやって資本とか大衆に呑み込まれてしまった中で、極一部の人達だけがその魂を継承していくのかなと思うと、やっぱりそこも時代の変わり目っていう感じはしますね。
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