僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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プレデター

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原題:PREDATOR
監督:ジョン・マクティアナン
アメリカ映画 1987
☆☆☆☆★

 

<ストーリー>
捕虜となった政府要人を救出するため、南米のジャングルに派遣されたシェイファー率いるコマンド部隊。捕虜奪取に成功した彼らに突如何物かが襲いかかる。その手口は残虐非道で胴体は消え、血痕もなく、内臓だけが残された。シェイファーが見た敵の正体は宇宙から来た凶悪肉食獣=プレデターだった!

 

アカデミー賞関係の映画、色々観に行きたかったのですが、ちょっと体調がすぐれず映画館はお休み中。オタク系のコンテンツばかり消化してると、それはそれでやっぱり物足りなくなってくるのが不思議な所です。

 

なんか簡単に見れて簡単に感想書けそうな奴をチョイスしようと今回は「プレデター」です。思い入れがあって本当に好きな作品だと、結局は感想書くのにそれなりの労力を使ってしまうので、ほどほどに好きな作品で楽しく見れる奴。

 

プレデター」はシリーズ全部見てるくらいには好きですが、思い入れがあるかと言えばそこまでではない。洋画劇場で何回も見たのと、何故かこれ、中学校の頃に学校で見た記憶がある。映像研究みたいな奴で、2週に分けて見たんだったかなぁ?あれは何だったんだろう?

 

監督は、ジョン・マクティアナン。この次の作品が「ダイ・ハード」ですね。先日ブルース・ウィリスが俳優引退宣言をしましたが、私はブルース・ウィリスにもダイハードにもそんなには思い入れが無い。シュワちゃんがブームの真っ最中を体験してるので、そこと比べると物足りなかったのかな?まあ筋肉俳優じゃないんだから比べたって仕方ないけど。


私はシュワちゃんは好きだったので、そういう意味では「プレデター」もシュワちゃんの代表作の一つとして大きい作品ではある。私の中でのシュワ映画ベスト1位は「コナン」シリーズなので、それはそれでちょっと変わった好みなのは自覚してますが。

 

で、プレデターですよ。シュワちゃんとタメ張れる強さってのが素晴らしい。つーかプレデターとタメ張れるシュワちゃんが凄いんだけど、不思議とそのデタラメな強さが楽しいっていうわけではなく、その肉体的な強さでは無く、トラップとかで対抗するのが面白いんですよね。

 

実は知的なキャラクター、知的な映画だ!なんて言うつもりは無いのですが、意外とロジックを大切に描いてあるので、そこが映画としての面白味だったりする。

 

プレデターと言えばの光学迷彩。姿の見えないハンターというキャラクターですが、視覚が弱く、普段はヘルメットのサーモスタッド?赤外線モニター?みたいなのに頼ってるので、泥でカモフラージュしたダッチ(シュワルツェネッガー)が見えなくなる、というシーンがある。

 

ここの脚本としてのロジックですよね。「見えない敵に襲われる」というのが前半と後半で立場が逆転する。何気に駆る側と画られる側も逆になる等、実は考えられた脚本なんだな、と今の視点ならわかる。最新化学兵器と、現地で作った弓や槍で戦うってのも多分そう。意図的に対比として作ってると思われます。子供の頃はそういうのに気付けなかったけど、大人になってから見るとそういうのも見えてきて非常に面白い。

 

シュワちゃんがジャングルでエイリアンとタイマン勝負するだけの話で、ストーリーにさほど意味は無い、っていうだけだと、いかにもB級映画ですが、そんな感じで映画の構造とかに注目して見ると、意外と考えて丁寧に作ってあるんだな、というのがわかります。

 

そして何よりサスペンス演出が上手く、カメラワークとかも結構そこを考えて作ってあるなぁと、見返して改めて面白さを感じました。
映画の演出におけるサスペンスって物凄く大事で(ジョジョ荒木飛呂彦も面白さの秘密はサスペンスですよって言ってますしね)興味の緊張とそれを継続させるのがサスペンスの基本。これはどう言う事なんだ?この先どうなるんだ?何か出てくるのか?とか見てる方にやきもきさせる事で、それを推進剤として使う。

わかりやすい例で言うと「パラノーマルアクティビティ」とか、ある意味酷い作品もありましたが、実際の画面には何も無いのに、何かあるんじゃないのか?と思わせて、見てる方が勝手に緊張するっていうのがサスペンスの基本テクニック。映画全体を通してとかだけじゃなく、1カットとか1シーンとかの小さい単位でもそういうテクニックを使って映像と言うのは演出されてます。映画の基本の一つです。

 

この映画もそこが上手いというか、そういう基本が出来てる人が作ってるんだなぁというのがわかる面白い作品でした。というか、ほとんどそれだけで押し切ってる感も。

 

シュワ映画、あるいはここからより広がっていく「プレデター」という種族のキャラクター性に注目されがちな作品ではありますが、そんな視点で見ても面白いんじゃないでしょうか?

 

今となってはこういう光学迷彩も珍しくないガジェットですが、多分私はこの作品で初めて知ったガジェットなはず。斬新だなぁと思うし、サーモスタッド的な視点とかも、映画的なワクワクがあってとても好き。蛍光塗料の血とかはいかがなものかと思うけど(エイリアンの酸の血は凄くロジカルな演出がされてて最高だっただけに)それでも何だかんだ言って30年以上経っても面白い作品でした。

 

因みに私、カプコンの「エイリアンVSプレデター」ってゲームを1コインクリアするまでやりこんだのですが、ビジュアル的には似てないけど、あれの人間の主人公の一人がこの映画と同じダッチ・シェーファーなんですよね。うん、私は女の子好きなのでリン・クロサワでクリアしましたけれど。

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