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機動戦士ガンダムS DESTINY スペシャルエディション 砕かれた世界

 

機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャル・エディション 砕かれた世界 [レンタル落ち]

MOBILE SUIT GUNDAM SEED DESTINY SPECIAL EDITION
監督:福田己津央
OVA 全4話 2006-7年
☆☆☆★

 

無印SEEDのスペシャルエディション3部作に続いてDESTINYの方のスペシャルエディション。前シリーズと違って今回は3部では無く4部構成。単純に考えると1クール分ずつ4本にまとめると言う感じかな。ただ尺は相変わらず90分くらいと短め。

 

TVシリーズの方は、中盤くらいからのあまりの迷走っぷりに、ああもうガンダムからは卒業すべきだなとか思った作品でした。勿論、それ以降も今に至るまでガンダムはずっと見続けてはいるんだけれど、ちょっと一歩引いた視線で見るようになってしまった切っ掛けでした。ガンダムなんて大人が真剣に見るようなものでも無いんだなと教えられたというのは貴重かも。

 

逆にね、そこに至るまでは信者的に盲信してた感じでガンダムを見てたので、それは作品の内容もともかく、ガンダム以外も知るようになって大人になったという感覚もあるかもしれない。

 

いやガンダム卒業しちゃったとかじゃないんですよ。創刊以降1度も逃さずに今でも毎号ガンダムエースとか買って読んでますもの。でね、そのガンダムエースの最新号。劇場版FREEDOM特集で福田監督が過去作についても色々と語ってます。

 

劇場公開するHDリマスターのスペシャルエディション、単純に原版からのリマスタリングだけでなく、TV版のHDリマスターで絵を差し替えた部分をHDスペシャルエディションの方でも差し替えてるそうです。実質バージョンアップ版みたいなものなのか。それなら映画館で見たかったかも。まあ近所じゃやらないんで、流石に7回も隣の県まで通ってまで見たいかというとそうでもないけれど。

 

まあそこはともかく、最新号のダムAで福田監督がデスティニーについても語ってます。要約するとね。

・DESTINYの主人公は誰なんだって当時散々言われた。
 一応アスランが主役っぽいからスペシャルエディションではナレーションをやらせた。


・でも主役はガンダムとしか言えないしそこに拘る必要はない。


・主人公は物語の中で「選択」をするキャラ。SEEDではキラもアスランも選択をしたから主人公。


・そういう意味ではDESTINYで主役っぽいのはカガリ。DESTINYにおけるキラは選択をしていないので主人公では無い、アスランもシンも言うなりなのでしかり。


・SEEDとDESTINYでは圧倒的に後者の方が好き

 

いや何だこの人。確か福田監督、富野にも物怖じせずガンガン行けるタイプとか昔何かで見た気がするけど、大分強烈なキャラしてますよね。今になって何を言ってるんだこの人はと思ってしまった。
シリーズ構成やってた奥様が亡くなられて、そこで劇場版の脚本をリライト出来る人が居なくなってストップしてしまったという話だったと思うんですけど、福田監督単体で作ったらやっぱりもっと変な作品が出来そうな気がする。本人も皆が想像するような既定路線には走りたくないって言ってるし。

 

そこ考えたらね、劇場版も、皆が納得するというより、賛否ありすぎて変な映画になってそうで、そこは逆に楽しみです。

 

で、今回のスペシャルエディション第1部に話を戻す。
序章なわけですけど、導入だけあってメチャメチャ面白い。

 

戦争に家族を奪われて、政治を恨み力を求めた主人公(っぽい立ち位置の)シン。

 

前作では途中から出てきたブーステッドマン3人とそのボスが最初から登場
(新3バカことエクステンデッドの3人とジブリール

 

池田秀一ボイスであからさまに怪しい議長にそそのかされるアスラン
雰囲気だけならともかく、ラクスの影武者まで用意して市民を先導とか流石にこの人は間違ってるよなと最初から悪役してるのがまた面白い。アスラン、この人に騙されちゃダメだよって視聴者が感情移入出来るのが良いわけで。

 

いきなりコロニー落とし展開。

 

そして最後は対に前作主人公のキラも動き出す。

 

おおお~つかみはバッチリ。この後のグダグダを知ってても、久々に見たのもあってか導入としては凄く面白いじゃないですか。ジブリールなんて存在をすっかり忘れてました。

 

そういえばデスティニーで杉田智和が出てたけど監督に意見したらその後の出番が無くなったとかいうネタがあったと思ったけど、実際スペシャルエディションではヨウランの声は杉田じゃなく浪川がやってたのか。色々と業が深い。

 

シンの視点で描ききった高山版、アスラン視点で描いた久織版と、軸をブレさせずに描いたコミカライズ2本の方は高く評価されたりしてましたし、誰が主役でもいいじゃんとか言わずにそこら辺は考えてほしい所ではありますが、私にとってはシンが主人公なのにラスボスもシンだったというのは半分ネタ的な部分もあるけれど、残り半分はこんなの今まで見た事無い斬新な作りだぞと思ったのも事実で、そういう意味で「SEEDDESTINY」も特異な作品として残り続けているというのもある。

 

だからねぇ、こうして10年か20年かぶりに見た時、序盤はこんなに良く出来てたのか!と単純に新鮮でした。

 

という所で次。第二部「それぞれの剣」へ続く。

 

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