僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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バットマン/フラッシュ:ザ・ボタン

バットマン/フラッシュ:ザ・ボタン (ShoPro Books DC UNIVERSE REBIRTH)

BATMAN / THE FLASH:THE BUTTON
著:ジョシュア・ウィリアムソン、トム・キング(作)
 ジェイソン・ファボック、ハワード・ポーター(画)
訳:中沢俊介
刊:DC COMICS 小学館集英社プロダクション ShoProBooks
アメコミ 2018年
収録:BATMAN #21-22(2017)
  THE FLASH #21-22(2017)
☆☆

 

我々の世界は監視(ウォッチ)されている

DCリバースにまつわる一連の出来事のなかで、バットマンは解明の糸口すらつかめない謎を見つける。それはバットケイブの壁に埋まっていた、血に汚れ、笑顔が描かれた奇妙なボタン。分析によると、ボタンはこの世界の物体ではないらしい……それでは、どこから来たのか?誰が残したのか? 疑問を解き明かす手助けができるのは、フラッシュのみ。
ボタンはリバース・フラッシュに盗まれ、バットマンとフラッシュは奴の後を追って並行世界に飛び込む。そこには存在してはならない、歪んだもう一つの歴史が流れていた。何者かがヒーローたちに次元を超える奇妙な旅に向かわせ、死んだはずの愛する者や忘れ去られた友人を垣間見せる――だが、いったい何者が? ウォリー・ウェストはフラッシュに警告した。見えざるなにかが我々の世界に影響を及ぼし、歴史をねじ曲げ、現実を改変して、その様子を監視していると。奇妙な黄色いボタンは、真実に迫る鍵かもしれない。
事件の背後に潜むものが明かされ、DCユニバースに決定的な変化が訪れる!

 


「DCユニバース:リバース」に続いてこちらも「ドゥームズデイクロック」序章。
リバースフラッシュとトーマス・ウェイン版バットマンが出てくるので、より「フラッシュポイント」の続編感が強いかも。

 

フラッシュが助けに来る1分間の間だけリバースフラッシュの攻撃に耐えなければならないブルースという、まるで罰ゲームかのような地獄の1分間。

文字で読む分には1分って短く感じるけど、例えば1ラウンド3分間で戦うボクサーならば、1分あれば相手をボコるのなんて十分という時間の感覚とかありそうですよね。そしてそんなレベルを遥かに凌駕するのがスピードスターでしょうから、いくら鍛えてるとは言え決して超人では無い一般人のバットマンがボコボコに殴られまくるのはなかなかに辛い。

 

いや1分間時間を稼げっていうならさぁ、戦うとかじゃなくデタラメでもいいから「私はお前の父だ」的な事でも言って相手を動揺させて時間稼ぎとか私ならするかも、なんて想像してしまう。

 

何とかそんな危機を乗り越えて、今度はフラッシュと共に時空を超える事に。一人でやる分にはただ光速すら越えて走り続けるだけだが、今回はバットマンも同行する事に。

 

そこで取り出したタイムマシン。いや異次元移動装置というべきか。そんなスーパーアイテムとは・・・・・・・ルームランナー!その上でフラッシュが走って光速の壁を越えれば次元突破可能なフィールドが形成される。バットマンもそこに捕まってればフラッシュと共に別アースへの移動が可能。

 

う~ん、ルームランナー?

ルームランナーなの?

ルームランナーでいいの?

というかこんな冗談みたいなアイデアを本気でやってくるとか正気か?


とかついつい考えてしまいましたが、漫画なんだからそれで良いじゃないか!と言われればそこまでかも。

時に萎えるケースもあるにはあるだろうけど、そんなリスクは承知の上で、荒唐無稽なものも勢いでやってしまえ!というのもそんなバカバカしさも含めて漫画だろう?と言われたら確かにそうかもと思ってしまう自分も居ます。
というかどんな頑丈なルームランナーだろうと、そこを光速で走ったらそんなんぶっ壊れるでしょう?と思うけど、実際にぶっ壊れるけど、同時に光速の動きでそれを修復するというシュールな設定。

 

そんなこんながありつつ、フラッシュ自身も危機に陥った時、ピンチの二人の救出に駆けつけスピードフォースの向こうから姿を現したのは・・・初代フラッシュのジェイ・ギャリック

 

え?NEW52以降の設定だと、初代フラッシュとかグリーンランタンとかは無かった事にされたのでは?それがまさかここで復活!というこちらもある種のサプライズ。

 

言うなれば「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」でMCUじゃない過去スパイダーマン映画のキャラが出てきたようなもんです。

 

ただ、そんな設定の改変自体はDCのお家芸とも言えますし、過去に何度もクライシスを重ねてやってきた事の繰り返しでもある。どうせいずれ復活すると思ってたよ、という人もきっと多いでしょう。

 

でもね、そんなある種コミック慣れしてるような人に対しても、こんな事が許されるのか!という衝撃が「ウォッチメン」とのクロスオーバーだったわけで。


これまでにない禁断の扉が、今ここに開かれようとしている、という歴史の新たな1ページが開かれた瞬間がこの作品の最大の価値。

その後の結果がどうあれど。

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