僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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バットマン マスク・オブ・ファンタズム

バットマン マスク・オブ・ファンタズム [DVD]

原題:BATMAN MASK OF THE PHANTASM
監督:エリック・ラドムスキー/ブルース・W・ティム
原作:DC COMICS
アメリカ映画 1993年
☆☆☆☆★

 

アメリカのアニメシリーズにおけるエポックメイキング作の一つとして評価される「バットマン:ジ・アニメイテッド・シリーズ」からの流れで作られた劇場用長編アニメ作品。

 

アニメ出身のハーレイのビジュアルも今はもうただのジョーカーのパートナーから脱却して変わった方がメジャーですし、こういう作品も一昔前でしょうから、もうあまり語られなくなっちゃった作品ですけど、今見返しても一級品でした。いややっぱり面白いなこれ。

 

バットマン映画の最高傑作は?という問いに対しては

一般人=「ダークナイト」 アメコミの枠を超えた!
映画オタク=「バットマンリターンズ」 やっぱティム・バートンが原点。
映画マニア=「レゴバットマン」 レゴでバットマンの本質を描けるって凄くない?
アメコミファン=「バットマン:マスク・オブ・ファンタズム」

という感じになるような気がします。


まあ今はこの映画と同じく探偵要素を重視した「ザ・バットマン」もあるのでアメコミファン的にはそっちもおおいにアリでしたが、原作をそれなりに読んでいると、ああそうそうバットマンってこういうのだよね、感が凄く強い。

 

映画として映像作品に再解釈というのも勿論面白いですし、そういうのが嫌な訳ではありませんが、そこはアレンジの面白さであって、どっちかというとエルスワールドに近い感じ。原作に忠実なのが正しいとは言いませんが、安心感があると、「新しいバットマン」じゃなく「自分達がこれまで親しんできたバットマン」に思えて、つい嬉しくなっちゃうのも事実。

 

今回のマスクオブファンタズム(初公開時は「マスクの怪人」って邦題だったみたいですが)全体的にどんより暗く、ストーリー的にもノワール物っぽいので結構地味と言えば地味なんですが、その分、地に足のついた作品とも言える。

実は、個人的にはバットマンには相棒のロビンが居て欲しい派なので、そこだけマイナス。

ただ、作ってる方もこのストーリーが地味なのは自覚してるからか、ちゃんとジョーカーとのバトルとか派手な見せ場はあるし、そもそもメインビジュアル的にはメインヴィランはリーパー。日本語版だと「バットマン:イヤーツー」で出てきたヴィランですが、お話は全然違うので、その中身もまた別。そんな部分もありつつ「イヤーワン」要素もちょっとだけ入ってたりして、ブルースの両親が殺されるシーンは、墓石だけで表現したりと、とにかく演出の上手さが光る。

 

それでいて、「復讐は何も生まない」みたいなテーマをヒロインのアンドレアにも持たせてブルースの鏡像として描き、ただのミステリーやノワールに終わらせないこの上手さ。

 

バットマンの、ブルース・ウェインの孤独な戦い、みたいなのが上手く表現されてて、そこにグッと来るし、いやいや孤独なんかじゃないよ、アルフレッドが居るじゃないか、みたいなのもね、やっぱ良いのです。そういう視点でいくとやっぱり私は相棒のロビンがバットマンの隣には立っていてほしいと思うのでした。

 

ドラマだとね、ロビンが主役の「タイタンズ」とかもあるけど、映画の方だと昔の「フォーエバー」「&ロビン」の評判悪かった二つだけですから、近年の映画ではとんとごぶさたなロビン。(存在が示唆されたりはしますが)仕切り直しの新しい映画ユニバースには是非ロビンの出番を増やしてほしいと願います。

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