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エイリアン:コヴェナント

エイリアン:コヴェナント [AmazonDVDコレクション]

原題:ALIEN:COVENANT
監督・制作:リドリー・スコット
脚本:ジョン・ローガン、ダンテ・ハーパー
アメリカ・イギリス合作映画 2017年
☆☆★

 

エイリアンシリーズ6作目。前作「プロメテウス」の直接の続編。
「コヴェナント」とは契約とかそんな感じの意味のようです。

 

前作から11年後、移民船コヴェナント号は、目的地に到着する前に、未知の惑星からの通信を傍受する。それは地球生まれの曲「カントリーロード」であり、発信元を調べると、人間が植民可能な環境の惑星だった。新たな植民地になる可能性があると、その惑星に降り立つのだったが・・・。

 

序盤からは明かされないものの、中盤で前作のデヴィッドのその後が描かれ、直接繋がった続編である事がわかる。

 

というか、テーマも前作から引き続いての延長戦みたいな感じなので、「プロメテウス」で、エイリアンに求めてるのはこういうのじゃない!と思った人は正直つまんないだろうなという感じ。

 

マイケル・ファスベンダー演じるアンドロイドが、前作のデヴィッドと同じ容姿ながら後継機でもあるウォルターと、一人二役で大活躍。

 

リドリー先生的にもファスベンダーは「悪の法則」でも使ってたし、相当気にいった感じなんだろうなと。ファスベンダー好き好きオーラが溢れてました。それと比べたら前作にしろ今作にしろ女性主人公に全く感情移入してないのが伝わってきて凄く微妙になる。

 

「エイリアン」1作目のシガニー・ウィーバーはまだあの時代だとタフな女性主人公っていうのが珍しい時代だったので、その後もそっちの文脈で語られる事が多い例でしたし、そこら辺のイメージは勿論意識してて、あとは彼女たちもシガニーみたいに羽ばたいて行ってね的な感覚はまあありそうだけど、映画としてはまずもうファスベンダーありき。

 

アクションシーンは前作よりは面白いと感じたものの、ぶっちゃけ形としてやってるだけで、物語やテーマとはほとんど関係無い感じなのが何とも。
多分、リドリー本人がやってるんだとは思うけど、アクション監督に丸投げしてここ何分あげるから見栄えのあるシーン作っておいて、みたいに疑ってしまう感じ。

 

デヴィッドの実験コーナー!ではまるで「エイリアン4」みたいなグロテスクさがありましたが、やっぱりデヴィッド楽しそう。
ここでね、やはりアンドロイドなんて信用できないものは作るべきじゃないんだ!心の無い人間なんてこんなに恐ろしい事をしてしまうんだよ的な警告としてテーマを描いてるのかと言えば、絶対違いますよねこれ。
この、アンドロイドに肩入れしてるリドリー・スコットが前作と今作を変なものにしてる要因に他ならない。そっち方向、個人的には嫌いじゃないけど、こうして2本続けて見ると、流石に2本も要らなかったかなぁという気がしてきます。

 

さて次の新作「エイリアン:ロムルス」リドリー先生は制作だけなので、流石にまた別のカラーの作品になってると信じたい所です。

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