僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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アベンジャーズ (MCUその6)

アベンジャーズ DVD+ブルーレイセット [Blu-ray]

原題:MARVEL'S THE AVENGERS
監督・脚本:ジョス・ウェドン
原作:MARVEL
アメリカ映画 2012年
☆☆☆☆

 

MCU6作目、フェイズ1としてはこれがラスト。今見ると、割と変な映画だなぁと思ってしまいました。

 

私は元々アメコミファンでしたので、コミックのクロスオーバーを映画というメディアで再現しようとしてるんだなと言うのは最初からわかってましたが、正直ここが山場と思ってました。一部の好きな人達だけが、この映画過去の単独作品と繋がってるんだぜ!的に盛り上がって、映画界からはマニア向けにちょっと変わった事をやってみた程度で終わるんだろうなと。まさかここから更にシリーズが盛り上がって、名実ともにナンバーワンコンテンツになってしまうとは夢にも思ってませんでした。

 

なので公開当時のキャッチコピー「日本よ、これが映画だ」っていうの、ファンとしても凄く恥ずかしかった。いやいやいやいや、これより凄い映画なんて山ほどあるし、一部のファンだけ盛り上がってる物にそんな偉そうなコピーつけて映画ファンを煽らないで!こっちは細々と楽しんでるだけだから!反感買って炎上させるだけだから!頼むから余計な部分で水を差さないで!ぐらいに思ってました。

 

日本でもそこそこくらいはヒットしたものの、確か「スパイダーマン」単独の方がまだ興行収入良かったくらいだったような。そこ考えると、「シビルウォー」でのスパイダーマン参戦は日本ではやっぱり結構大きかったのかなと思います。

 

アメコミ読んでて、クロスオーバー面白いなと個人的に思ったのは、90年代に出た「バットマンパニッシャー」と「バットマン/スポーン」の日本語版です。バットマンはDC、パニッシャーはマーベル、スポーンはイメージと本来は版権が違うので、上記の奴は結構特例的なものだったりするのですが、ヒーロー同士がガチで戦って、しかもそこで勝敗としての決着がついたりするんですよね。

 

ヒーローが戦うとか言っても、どうせ序盤は誤解から戦ったりするけど、最後は結局黒幕の悪役とかを協力して倒すんでしょ?と思ってました。でも、そうはならずにスポーンの顔面にバットラングぶち込んで終了。しかもレギュラーシリーズに戻ってもその顔の傷残ったまま、とかやってるのを見て、アメコミすげぇ!と思いました。


自社のみのキャラクターならまだ理解できても、他社とのクロスオーバーであきらかな勝敗までつけて大丈夫なのかこれ?とアメコミ読み始めて間もない私は結構な衝撃を受けたのでした。その後に何年もファンやってると、あーそりゃバットマンには勝てないわな、負けても別に損しないし、むしろ拍がつくくらいよね、と理解するのですけれど。

 

そんな感覚がありましたので、この映画の序盤で、ヒーロー同士が戦うのが実はめっちゃ楽しい。そうそう、ガチで戦っちゃうとか日本のクロスオーバー物には無いアメコミらしい部分だよね、ソーにボコボコにはされてるけど、それでもアイアンマンすげぇ頑丈じゃん。みたいな所でワクワクします。

 

映画としては、終盤のアッセンブルを盛り上げたいからこそ、前半ではやたらヒーロー同士がいがみ合ってる部分ばかりを描く、という物語構造の上での形ではあると思うのですが、アイアンマン、ハルク、ソー、キャップとそれぞれ別の作品があったからこそ、争う姿もまた見ていられるのだなと。仮にその前の作品が無かったり、あるいは見て無い上でいきなりアベンジャーズに入った人なんかからすれば、何だこの協調性の無い人ばかりのチームは?ともしかしたら嫌気が差してしまうものだったりするのかもしれません。

 

で、そこがまとまるのは普通に考えたら単純に強大な敵の存在があってこそ、と思うのですが、1作目のこの作品のメインヴィランはロキ。しかも何か意図がありそうな所は匂わせつつも、中盤でもうヒーロー達に捕まってしまうと。この展開こそが変な映画だなと思ってしまった要因かも。ある意味じゃトリックスターのロキの面目躍如かもしれないけど、1作目からこの捻った展開。ボスキャラ倒すために団結とかじゃないんだ?って。

 

最後にチタウリ軍団と戦うとこでアッセンブルはするわけだけど、クライマックスにボス敵居ないのは結構変な感じでした。この作品の時点でサノスの存在を明らかにしてそれでエンドゲームまで引っ張ってあのクライマックスなんだから、本当にタメにタメたなぁと思わされます。

 

今回見返して、ああこんな感じだったっけかって部分では、単発映画の無かったブラックウィドウの過去が示唆されてたりしたのと(ロキとウィドウのやりとりは見ごたえありました)ホークアイが前半は操られて敵として動いている所。

 

「ソー」にチョイ役で出てたものの、本格的な出番が今回からのホークアイですが、まあロキ一人じゃ敵の面子が少なすぎるのもあって操られて敵になってるんだろうなと思ったのですが、考えてみれば原作ホークアイって初登場時は敵として出てきたんだっけ、その辺りの再現という事なのかもしれません。

 

セルウィグ教授も今回悪役になってるけど、次のダークワールド何してたんだっけ?とか色々と忘れてる事も多かった。見入ってしまったのもあってかエンドゲームでの介入は特に思い出す事も無く、意外と普通に見てしまいました。

 

最終決戦だけはちょっと長いかなぁと感じましたが、この作品なりの工夫はありつつも、後のルッソ兄弟はアクションの面白さをさらに詰めて加速させていったのだなぁと改めて感じました。

 

うん、でもまずはこのアメコミファンでさえ本当に実現できるのか?と疑問視したこの作品を実現させた事。そして決してここが終着点で無く「集大成もうやっちゃったからこの先つらくない?」にはならずに「いやいやこれクライマックスにみせかけたまだ序章だから」とばかりにここを起点としてさらに先に進む事を考えるとすごくワクワクさせられますし、歴史的にも物凄く価値のある一本である事は間違いないです。

 

友達とも少し話をした事があるんですけど、スターウォーズのオリジナル3部作とか、ああいう歴史をかえてしまったような作品をリアルタイムで体験出来ていないのはちょっと悔しいよね、でも今やってるMCUこそが今の時代における歴史的に特別な物をまさにリアルタイムで体験してる形だから、そこは嬉しいよね的な話になった事があります。まさにその通り。

 

何度も言いますが、元々アメコミ好きだった私は、この「アベンジャーズ」1作目を映画館で見た時は、ここまで大きいコンテンツになるとは全く思ってませんでした。


当時の自分に、数年後はアベンジャーズが興行成績オールタイム1位になって町中にマーベルグッズが溢れてて、オタクじゃない層までもがアイアンマンとかキャプテンアメリカかっこ良いよね、なんて会話が通用するんだよ~なんて言ったって絶対に信じないと思います。いや世の中変わるもんですね。うん、MCUって凄い。

 

さて次回よりフェイズ2に突入です。


『アベンジャーズ』予告編1

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