僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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ホークアイ(MCUその31)

www.youtube.com原題:Hawkeye
監督:リース・トーマス
原作:MARVEL COMICS
配信ドラマ 2021年 全6話
☆☆☆☆

 

ディズニープラス配信のMCUドラマシリーズ5作目。
悲しい事に「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」が本国では公開されたものの、日本では来年の年明け公開という酷い仕打ちがありましたので、日本では2021年MCU作品はこれで見納めという形です。

 

アベンジャーズオリジナルメンバーでありながら、これまで唯一単独作品が作られてこなかったホークアイでしたが、これでようやく!でありつつも、新世代ヒーローのケイト・ビショップとのバディ物という事で、ホークアイもこれで引退して、ケイトへホークアイのコードネームを継がせて終了・・・かと思いきや!という感じです。

 

シーズン2へ続く、みたいな感じでは無く、あくまで今回のみのミニシリーズという扱いのようですが、演じたジェレミー・レナーは再びホークアイを演じる機会があるなら是非、と言ってるようですので、ファンとしては嬉しい所です。原作の方でも、ホークアイ2世とかじゃなく、二人とも同じコードネームのホークアイをそのまま使ってたりしますので、そこは十分に可能性がありそうです。

 

ネタバレありきでの感想ですので、その点はご注意を。

 

という事で、今回のホークアイでしたが、素直にとっても面白かった。私はMCUを高く評価してる理由は、エンタメ作品でありながら、社会性や時代性をきちんと取り入れているっていう部分こそを一番評価してるのですが、その点に関してはやや弱かったかなという印象。ケイトのキャラクター性とかは勿論凄く現代的ですが、ドラマシリーズの方だと「ファルコン&ウィンターソルジャー」が映画の方と同じく、凄く社会性の強いドラマで私は凄く好きですが、他のドラマシリーズはそこまでテーマ性重視には作って無い印象。

 

キャラクターとかで引っ張る感じですかね。私も別にそこ興味無いやって事は無いですので、それはそれで全然楽しめてますし、今回の「ホークアイ」はよりそこを重視した作りな印象も受けました。クリントとケイトのみならず、ヴィラン側も含めて、凄くどのキャラも魅力的なんですよね。これはずっと見てたいな、と思わせてくれました。

 

公式発表されてるものだと、今後は今回から初登場のマヤ・ロペスが主人公の「エコー」がありますので、彼女のドラマはそちらの方で描かれ、恐らくは今回のドラマからのある程度の流れみたいなものも引き継ぐのかと思われます。そっちも楽しみです。

 

せっかくなのでじゃあそのマヤ・ロペスから語っていくと、彼女は原作だと一時期「ローニン」の名前を引き継いで、その後「エコー」になるキャラです。今回、義足である事がクローズアップされてましたが、あれ?聴覚障害なのは原作も同じだけど、原作のエコーって義足だったっけ?とか思ってたら、実際に彼女を演じた役者さんが、本当に聴覚障害者で義足だった、という事のようです。マーベルスタジオがエコー役の役者を探している時に、彼女をみつけて、演技経験も無かった彼女を抜擢したという、なかなか凄い話。

 

マーベルとは関係無い話ですけど、「RUN」という車椅子の女の子が主人公の映画でも、健常者が障害者の役を演じるのではなく、リアルな障害者に演技をやってもらうという手法をとってました。
「ピーナッツバターファルコン」も実際に発達障害の人にその役を演じてもらうとかありましたし、過去にも前例が無いって事は無いんでしょうけど、別に障害者だからって俳優をやってはいけない理由なんて別に無いよね、という考え方が、いかにも現代的だなぁという感じです。

 

キングピンとの関係性が描かれてましたが、そこは原作を生かした設定で、その周辺としてデアデビルなんかとも縁のあるキャラですので、次の「エコー」ではデアデビルの復活に期待したい所です。

 

また多様性とか言い出すの?っていう人も中には居るかもしれませんが、ホークアイが補聴器つけてたりするのも実は原作からある設定なので、そこに絡めてのヴィランとしての起用かなと思われますので、多様性はテーマとして当然考えてる部分でしょうけど(フェイズ4の他の作品もそこを今は描いてきてますしね)別に原作に無い物を無理矢理詰め込んだ、とかでは無いはずです。そういうとこはマーベルスタジオの上手さですよね。

 

そして先ほど触れたキングピン。おいおいマジか。


ネットフリックス版ドラマ「デアデビル」と同じヴィンセント・ドノフリオキューブリックの「フルメタルジャケット」のほほ笑みデブで有名な人)の起用という、どよめき物件です。

 

ネットフリックス版のマーベルドラマは、当初はMCUのスピンオフという触れ込みでスタートしたものの、マーベルスタジオで作ってるわけでは無かったので、特に映画の方とクロスするわけでもなく、単体としての評価はともかく、あまり「MCU作品」という扱いはされてこなかった。

 

私は「デアデビル」のS1と2、「ジェシカジョーンズ」のS1くらいしか見て無いんですけど、面白い事は面白い。けどドラマ長くて見るの大変だし、MCUには影響しないからなぁという感じでしたが、今後はそこも生きてくるという所でしょうか。公式的には、同じ俳優に同じ役を演じてもらうけど、過去作品はあくまで派生作品でMCUのストーリーラインとは別物、というようなコメントも出ているようです。

 

まあでも同じ話をリブートしてMCUでも作り直すって感じでも無さそうですし、まさしくスピンオフドラマ的な物と考えても良さそう。

となると、え?じゃあ過去のドラマシリーズも全部見なきゃならなくなるの?とついつい日本人的には思っちゃうんですけど、そこはアメコミ文化ですので、興味があって追えるものだけでも大丈夫だよ、で良いと思われます。アメコミの一つのユニバース全部をきちんと読んでる人なんて、相当の濃いマニアの中ですらほとんど居ませんから。多少の矛盾があってもそこは許容してね、ぐらいの緩さでもおそらくは大丈夫でしょう。

 

そしてMCU公式の流れで言えばエレーナです。「ブラックウィドウ」から登場したまた別のウィドウ。いやね、彼女は今回も最高でした。今回の「ホークアイ」の中で私の中の一番好きになれたシーンはケイトとエレーナの二人の関係です。プロの暗殺者であるエレーナにとってはケイトなんてひよっこでしかないし、目的のクリントの味方をするならあんたも敵だよって認識なんでしょうけど、そこに必死にくらいつくケイトが可愛いんですよね。別にあんたの事嫌いでも無いし殺しはしないから、仕事の邪魔すんなっつーの!な感じが物凄く微笑ましくて好きでした。

 

ブラックウィドウ」の方でもナターシャとはまた違う魅力があって大好きでしたが、今回もホンっとエレーナ良かった。まだまだ今後も見てたいキャラの筆頭です。

 

そしてそのクリント。ナターシャへの思いや自分の過去との向き合い方。そしてケイトとのコンビもね、二人ともボロボロの傷だらけになるのが良いです。原作のマット・フラクション版「ホークアイ」でもそうでしたけど、絆創膏だらけなんですよね、この二人。でもそこが重要。ヒーローとは空を飛べたり手からビームを出す人だけがなれるものじゃない。やるべき事をやろうとする人の事だっていうような、まさしくそれが「ホークアイ」というキャラクターの魅力ですよ。

 

そこをちゃんと描いてくれたのはね、ホントに嬉しい。跳ねっ返りのケイト、そして常人でありながら自分のやるべき事を黙々とやろうとするクリント。いや良かった。

 

仲間になってくれるコスプレ軍団とかも、凄くいとおしいし、原作では「ソーズマン」なデュバル。そしてカジとか、ケイトのお母さんもね、それはそれでなんか凄く愛おしい。トラックスーツマフィアもケイトのアドバイスを聞く人とか面白かったし、テーマ性うんぬんよりも、ちゃんと今の現代的な感覚で、シリアスかつ楽しいホリーデイスペシャル的な感じの作品を作る、っていうのが良かったです。

 

新世代ヒーローのケイトと言えばの「ヤングアベンジャーズ」もあるけれど、同時に「ウエストコーストアベンジャーズ」もまたあるわけで、これどっちの路線も見てみたいなと思わせてくれる魅力がありました。

 

一応今回はマット・フラクション版がベースになってる感じではありますが(確かクレジットにも名前が載ってたような気が)、いくつか要素を拾うくらいで、基本的に話はまったくの別物。いやでもそれが良いんですよMCUは。原作から色々な要素を抽出しつつ、コミックはコミック、映画は映画、ドラマはドラマとしてちゃんとそこで面白い物を作ってやろうっていう感じが凄く良い。原作読んでるからこの話はもう見たよ、ってならないのがまた良いんですよね。要所要所で、あ!これ原作のあの部分を生かしてる!くらいなのが凄く心地良い。

 


とにかく楽しい作品でした。

という所で次はようやくスパイダーマンです。ネタバレに注意しつつ楽しみに待ちます。

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