僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

見たもの読んだものなどの簡単な記録と感想のチラシ裏系ブログ

スパイダーマン:ヴェノム・インク

スパイダーマン:ヴェノム・インク (ShoPro Books)

AMAZING SPIDER-MAN:VENOM INC.
著:ダン・スロット、マイク・コスタ(作)
 ライアン・ステッグマン、ゲラルド・サンドバル(画)
訳:吉川悠
刊:MARVEL 小学館集英社プロダクション ShoProBooks
アメコミ 2020年
収録:AMAZING SPIDER-MAN:VENOM INC.ALPHA #1(2017)
 AMAZING SPIDER-MAN #792-793(2017-18)
 VENOM #159-160(2017-18)
 AMAZING SPIDER-MAN:VENOM INC.OMEGA #1(2018)
☆☆☆★

 

ニューヨークが真っ黒に塗りつぶされる!?

他者を洗脳する能力を持つ新たなシンビオート、マニアックによりニューヨークの裏社会が乗っ取られようとしていた。次々とヴィランやギャングたちを洗脳し、犯罪帝国を築こうとするマニアックの脅威を前に、我らがスパイディはヴェノムことエディ・ブロック、アンチ・ヴェノムとなったフラッシュ・トンプソンとしぶしぶ手を組み共闘することに。ヴェノムを通じて奇妙な絆で結ばれた3人は、凶悪なシンビオート軍団から街を守り抜けるのか…!?

 

日本語版新刊。「ヴェノムバース」との関連性はどんな感じなのかな?と思ったら、ヴェノムバース本編よりは一応後なものの、あれはエディが並行世界に召喚されて戦う話なので、あの経験はしてるものの特にこの時点で本編世界に影響してるものは無い、という感じかな?そこに対して特に触れるような部分は無かった。

 

で、本編世界の話だった「エンド・オブ・ヴェノムバース」(原題だと「ヴェノマイズド」編)よりはこちらの「ヴェノム・インク」編の方が時系列的には前。
「エンド~」でサラっと出てきたエージェント・アンチヴェノムの誕生が今回の話で
描かれてました。

 

なので

「エッジ・オブ・ヴェノムバース」
 ↓
「ヴェノムバース」
 ↓
「ヴェノム・インク」
 ↓
「エンド・オブ・ヴェノムバース(ヴェノマイズド)」

順番的にはこれで良いはず。

 

ヴェノム化したヴィランが大量に登場とか、作品的にはかぶる部分が多い物の、メインライターはそれぞれ違う人なので、連動したストーリーというより、同時期にそれぞれが別で話を考えてたのが、ちょっと似た要素を持ってしまった、みたいな感じなのかな?

それとも、ライターは別だけど、編集部側が指示してこういう流れにしたのかな?その辺りはよくわからず。

 

「ヴェノムバース」3部作はは特殊イベント的なものとして企画されて、今回の「ヴェノムインク」はアメイジングスパイダーマン誌とヴェノム誌のクロスオーバーとして企画されたもの、という所に違いがある感じかな。

 

その分、スパイダーマンの出番が多いので相変わらずの軽口は楽しいです。しかしピーターはホントにヴェノム嫌いなんだな。共闘はするものの、普段のスパイダーマンのイメージからは考えられないくらい結構キツく当たるので、今まであまり見た事無い面が見れました。

 

私がこの辺周りはあまり詳しくないからっていうのもあるかもしれません。ヴェノムもあまり好きなキャラではないので、何冊か出てる邦訳本も買うだけ買って読んで無いの多いのですが、シンビオート単体でもしゃべれるのね。

 

ヴェノム化するとシンビオートの内なる声がとりついた人に聞こえてくる、ぐらいなのかと思ってましたが、分離されたシンビオートが単体の性格持ってて、寂しがってエディを探して彷徨うとことか、ちょっとだけ可愛かった。

 

そうか、映画「ヴェノム」もシンビオートとのバディ物っぽく作ってあったのはこういう事だったのかな?今まであれって映画的なアレンジだと思ってました。


元々の原作がこういう寄生獣のミギーみたいに小動物的な人格があるものとして描かれてたのか。その辺知らなかったので、映画見返す時はまた別の感じで見れそうです。

 

スパイダーマンとヴェノムだけでなく、ブラックキャット(フェリシア・ハーディ)とエージェント・アンチヴェノムとその相棒のマニアがチームを組んでマニアックの組織に立ち向かう、という感じなので、バットマンファミリーとか、キャプテン・アメリカファミリーみたいに、スパイダーマン系列の集合物っぽい色い合いも強くて、そこは割と楽しめました。

 

そして今回の本、解説書の充実っぷりが凄い。

「ブラック・ウィドウ:イッツィ・ビッツィ・スパイダー」も凄かったですが、翻訳の吉川悠さんの解説が物凄く充実してます。


一時期はヴィレッジブックスの方が解説充実してて、小プロは解説弱いのが弱点なんだよなぁとか思ってましたが、この人に関してはヴィレッジより充実してるくらい。これは本当にありがたいです。

 

日本語邦訳版アメコミを読む(買う)時って、本編の面白さは勿論ですが、全部では無いにせよほとんどの日本語邦訳版にペラ紙で入ってる解説書も大きい楽しみの一つです。アメコミの日本語版なんて氷山の一角しか出ませんので、知らないストーリーラインとかキャラの遍歴みたいなものをそこで補完してくれるのが凄く面白くって為になる。

 

中古本とかだとこれが抜けてるものもあるので、魅力が半減しちゃうので高いけど頑張って新品を買ってるっていう面も私はあります。なのでこういう丁寧でマニアックな解説は本当にありがたいし嬉しいです。今後も吉川さん訳本には期待。

 

小プロでなくヴィレッジですが「スパイダーゲドン」の邦訳も決定。
わ~い、またレオパルドンの活躍が読める。そっちも楽しみです。

 

関連記事

curez.hatenablog.com

curez.hatenablog.com

 

curez.hatenablog.com