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「映画 ヒーリングっど♥プリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!」主題歌シングル

「映画ヒーリングっど❤プリキュア ゆめのまちでキュン! っとGoGo! 大変身! ! 」主題歌シングル【CD+DVD盤】 (特典なし)

発売: Marvelous 2021年
☆☆☆☆☆

花びらが風に乗りひらりと舞う様な妖艶で美しいメロディの挿入歌「Grce Flowers」をTVシリーズの主題歌歌手 北川理恵が歌い、心に響く感動のメッセージが詰まった映画ED主題歌「やくそく」を前期ED主題歌歌手 Machicoが歌唱。挿入歌・EDともに映画の名シーンを彩る楽曲です。

 

と言う事で映画主題歌シングル。

OPはTVと同じく「ヒーリングっど♥プリキュアTouch!!」ですが、曲も絵もなんかちょっと雑な切り方されてたような?ビョーゲンズ出てくるシーンがカットされてたりするので、ちょっと違和感がありました。時間なかったんだろうか。

 

それはともかく、1曲目
「Grce Flowers」
歌:北川理恵
作詞:こだまさおり、作曲・編曲:KOHTA YAMAMOTO

 

カグヤフォームに変身するクライマックスで流れてました。本編の感想でも書いたけど、敵を倒す事では無く、大切な人を救う為にっていうのがプリキュア感あって凄く良かった。

 

OPと同じく北川さん歌唱の歌詞がこだまさおりさんという事で、ヒープリの顔って感じです。OPの時もそうでしたが、今回は北川さんが普通にシンガーっぽい感じの歌い方。

 

北川さん、プリキュアには「ゴープリ」からの参加ですが、ミュージカル俳優・舞台俳優が本業なので、これまでは割と芝居がかったというか、曲によって表情をコロコロ変える感じの所が個性だしカラーかなという印象もありました。


ゴープリ後期ED「夢は未来への道」が、まさにミュージカルっぽい曲調でしたし、そこからのまほプリOP「Dokkin♢魔法つかいプリキュア!」でその落差が凄かった。ライブ映像なんかを見てても、とにかくそのあふれるパワーが身体からみなぎってるのが凄く伝わってくる感じです。

 

が、ヒープリOPのレコーディングの時に、体動かさないで歌ってみて、というディレクションがあったらしく、そのみなぎるものを歌に集中させたんですね。これまでの曲と比べると、凄くクセの少ない歌い方って印象でしたが、今回も同じヒープリ曲というのもあってか、その延長にある感じ。

 

何かインタビューとかで言ってたっていうのじゃなく、個人的な感想ですが、そこはキュアグレースというキャラクターにも通じる部分じゃないかと思います。ヒープリ最終回を迎えて、プリキュアは一応全員が主役って形にはなってますが、ヒープリは根本的にはやっぱりキュアグレース/のどかちゃんの話だったよなぁとはやっぱり思った所でした。

 

アニメージュヒープリ増刊号」でグレースは花のプリキュアでありつつ、大地のプリキュアというイメージで作られていた、というのを知って、なるほど確かにそうだなって思ったのですが、これまでも「花」のプリキュアって沢山居ましたけど、グレースがちょっとそこともまた違うのは、「花」といういかにも女の子っぽい要素はいわば表の顔というか、表層的な部分なんですよね。のどかちゃんでいえば「やさしい女の子」という表面のイメージ。

 

ただ、そこだけじゃないよ。そのやさしさに溢れた部分の根っこにはもっと複雑なものがちゃんとあるんだよっていうのを描いたのがヒープリ。「Grce Flowers」もそうですし、次の「やくそく」の歌詞でもそうなんですが、そこに根差したものがあって、地に足をつけたとき、世界は繋がっているよ、っていうのがヒープリの世界観になってる。

 

だから、表層の綺麗なお花の部分だけを摘みとったりしないでね、っていう話だし、その綺麗な花を咲かせるには、大地・地球(アース)があって、そこにお水(フォンテーヌ)と光(スパークル)を与えてあげる事で美しい花が咲くんだよ、っていう感じのモチーフになってる。この辺、よく考えられた作品なんだなと感じます。

 

なので、北川さんもそのイメージで、地に足を付けてその思いを曲として咲かせてね、っていう感じなのかなと思いました。これまでのキャッチーで楽しい曲というより、素直に良い曲だなぁと思わせてくれる名曲。

 


そして2曲目の
「やくそく」
歌:Machico
作詞:六ツ見純代、作曲・編曲:森いづみ

 

スタッフロールの時に流れるエンディングテーマなんですけど、TVシリーズのこれまでの映像が流れるんですよね。もうこれが号泣ものでした。

映画だとこの演出は今回初めてだったっけかな?TVだと「スマイル」の時に最終回でこれやってましたよね。「スプラッシュスター」でもあったかも。

 

今回、例外的な流れもあって、初めてTVシリーズ終了後の映画という形になって、これでヒープリも一区切りっていうのも相まって、このEDが本当のオーラス、集大成感が物凄くありました。

 

「感謝祭オンライン」で初披露されて、その時にMachicoさんが歌ってくれたのですが、これがもうまた泣けて泣けて。

 

だって歌詞が「やくそくをするよ あきらめないと」ですよ?
これね、グレース役の悠木碧の気持ちそのものじゃないですか。

 

感謝祭の時も言ってたし、その後のインタビューとかでも言ってました。コロナでストップしたり話数短縮になってちょっと不遇な作品になったねって何度も言われたと。でも私はそんな風には全く思って無い、皆に希望が必要な時にこの作品を任せてもらったんだから、それはきっと特別な作品になったのであって、不遇なんかじゃないんだよって。

 

だからこその「あなたもプリキュア」という主張をしたんだし、これは良い意味での特別な経験だったんだって、強がりかもしれないけどそういう事だよって。

 

これもどこかのインタビューで言ってましたが、最初は「皆に求められる悠木碧」が自分が思ってたのとは少し違うように感じてきていたので、少し変えようと思っていたと、でも、今回はチームのフォンテーヌ役・依田菜津とスパークル役・河野ひよりがまだキャリアが浅いというのもあって、彼女達が先輩として頼ってくる悠木碧をやらなくちゃならないと思ったし、何より戦術のコロナ禍で散々な情をかけられる事になってしまった。皆が不安になってる時に、自分までが不安になってしまってはいけないというのがヒープリでの悠木碧の行動に繋がったわけで、その辺りは見ていても痛々しい程に伝わってきてました。

 

まさしく「やくそくをするよ あきらめないと」ですよ。仲間達・後輩達もそうだし、何よりプリキュアは子供達にとって本当に特別な希望たりえる存在なんだと知っているからこそ、折れずに、むしろ更に力を込めて立ち向かったと。

 

いっしょに夢見て いっしょに乗り越え みんなといる「今」
「生きてる」感じがする 

 

このメタな歌詞・・・というか歌詞ってそもそもそういうものかもしれないけど、まさに悠木碧であり、キュアグレースであり、花寺のどかそのものじゃないですか。

 

あの花も水も光も風も
あなたもわたしも
みんなで生きているんだから

 

画面のTVシリーズの名場面と共にこれが流れる。世界はこれからも続いていく、「生きてく」って感じ。彼女の、彼女らの「やくそく」を胸に。

うう、泣ける。

 

こういうメタ構造をちゃんと意識した作品ってやっぱり好きだ。プリキュアはなんと素晴らしいものであるのかと改めて思う。

 

メタ構造で言うならさ、前作の「スタプリ」映画の「Twinkle Stars」の歌詞が圧倒的に凄かったですが、あれはずっと先の未来を見据えたメッセージだったわけですが、今回のヒープリ「やくそく」は「今」と「これから」の視点なんですよね。そこも含めて、ヒープリはまた新しいステージに進んだなぁと、まさしく今を描いた作品でした。

 

・・・というような事を延々と思わせてくれる、ヒープリらしさ120%の超名曲。


正直な所、映画は大絶賛とまでは行かなかったものの、この2曲だけで映画を越えておつりが来るくらいとてつもなく良いものでした。満足。


【試聴】『映画ヒーリングっど♥プリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!』主題歌シングル

 

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