僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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スーペリア・スパイダーマン:トラブル・マインド

スーペリア・スパイダーマン:トラブル・マインド (MARVEL)

SUPERIOR SPIDER-MAN: A TROUBLED MIND
著:ダン・スロット(ライター)
 ウンベルト・ラモス、ライアン・ステグマン、(アーティスト)
訳:秋友克也
刊:MARVEL ヴィレッジブックス
アメコミ 2017年
収録:SUPERIOR SPIDER-MAN #6-10(2013)
☆☆☆☆★

 

ピーターとオットーそれぞれの選択――
ヒーローとは何か?
スーペリア・スパイダーマン待望の第2弾!

病に冒されたオクタビアスは、スパイダーマンの肉体を奪う事で一命を取り留
めた。その記憶をも手に入れた彼は、スパイダーマンの使命の重さを痛感し、
その名を継ごうと決意する。一方、意識のみの存在となったピーター・パーカー
は、全てを取り戻すべく手を尽くすが、その間もオクタビアスは、彼なりの正義
を貫き、新たな火種を振りまいていく。スパイダーマンという器を巡る二人の
男の争いは、やがて大きな選択に辿り着くのだが……。


スーペリア2巻目。いやもうメチャメチャ面白い。
アベンジャーズスパイダーマンの異変には気付き、その正体を疑うものの、肉体のデータ上は本人である事が確認出来た上ではどうしようもなく、その素行を理由にアベンジャーズの資格を一時剥奪する事しか出来ない。

 

MJらピーターに近い一部の人もその異変には気が付いているものの、どうにもならないというもどかしさと、スーペリア・スパイダーマンなりにピーターとは違う形で正義を貫いていく姿にやきもきさせられる。

 

1巻目にも書いたけど、単純に入れ換わって悪のスパイダーマンになったとかじゃないのが物凄く面白い部分。小人症のアナ・マリア・マルコーニの話もそうだし、一応ヴィランだけど、実質ヴィジランテでもあるカーディアックとかにも、衝突の末、きちんと彼の理由を理解し、手助けをしてやる姿は、確かにピーターとは違うヒーローではある。

 

そして遂にピーターの精神が残っている事に気付き、精神世界内で再び対決の時を迎えるのだが・・・ここがもう死ぬほど名場面すぎる。


ピーター・パーカーを支えてきたもの、ここがもう映画とかでは積み重ねられないこれまでのコミックの歴史があって、その礎の上にピーター・パーカーは立つ。ピーターの顔を脱ぎ捨てた時、そこにはアメイジングスパイダーマンが居るっていう描写も素晴らしければ、オクタビアスの仮面を脱ぎ捨てた時・・・っていうのも凄い。

 

まあね、そのはアメコミなんだからピーターはいずれ復活するでしょと言えばそりゃそうなんだけど、長いスパイダーマンの歴史の中で重要な1ページとしてこのイベントなりストーリーアークが刻まれた瞬間みたいなのが読めてメチャメチャ面白かった。(「スパイダーマン:ライフストーリー」でもスーペリア部分はちゃんと残されてましたしね)

 

そしてピーターの意識を消し去ったオクタビアスは、より進化したスーペリア・スパイダーマンとして犯罪との戦いに再び身を投じるも、それに業を煮やした新たな組織が暗躍を始めた。その党首はゴブリン・キング!といった所で次刊へ続く。

 

次は3巻「スーペリア・スパイダーマン:ノー・エスケープ」です。

 

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