僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

見たもの読んだものなどの簡単な記録と感想のチラシ裏系ブログ

のぼる小寺さん

のぼる小寺さん [DVD]

監督:古厩智之
原作:珈琲
日本映画 2020年
☆☆☆

 

<ストーリー>
ライミング部に所属する女子高生の小寺は壁を見るとウズウズしてしまうほどボルダリングのことばかり考えていた。卓球部に所属する近藤は、隣で練習する小寺からなぜか目が離せずにいた。小寺としゃべれることがうれしい近藤は、次第に彼女に惹かれていった。しかし、そんな小寺を見つめているのは近藤だけではなく……。

 

ルパンイエロー役、工藤遥主演のボルダリングをテーマにした映画、ぐらいの情報しか知らずに観たのですが、漫画原作物だったんですね、しかも吉田玲子が脚本だとは知らなんだ。

 

その上、え?これ高校生の青春映画だったのか、と予想してた物とは全然違う映画でした。私はドルオタではないので、アイドル時代の工藤遥って全然知らなくて、「怪盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」で初めて知りました。ルパパトは近年の戦隊でも特に面白かった作品でね、ヒロインはルパン側もパト側もどちらも可愛いのですが、そんなルパンイエローの人の主演映画があるならこれはちょっと観ておこうかなと。

 

ただ、ルパンイエロー/早見初美花は割と活発なイメージでしたし、イベントとかインタビュー映像でも芸能界慣れしてるからか、工藤さんは活発ですごくよくしゃべる。なのでそのイメージで見ちゃったんですけど、今回の小寺さん役、割と寡黙な役どころでした。ルパンイエローも設定上は確か高校生でしたけど、そこは回想シーンくらいで、基本ジュレで働いてましたので、え?高校生の役なんだってそこでもちょっとビックリ。

 

ボルダリング、ロッククライミングみたいなのに命をかけるスポコン物とまではいかないものの、職業物なのかなと思ってみたので、なんか色々と(勝手な)予想を裏切る作品でした。

 

事件を起こして干された伊藤健太郎君とのダブル主演みたいな感じで、黙々とスポーツに打ち込む小寺さんを見て、伊藤健太郎演じるダラダラと高校生時代を過ごしていた近藤君が、彼女に近づきたい下心が半分、同時に彼女の真剣さに影響されて、自分も部活の卓球に真剣に取り組んでいく、という感じのお話。

 

淡い青春の日々、みたいな所と、「アルプススタンドのはしの方」みたいに、一生懸命になる事をダセぇと思っている人達が、本気で何かに打ち込んでいる人を見て、ああ本当にダサいのは自分の方かもしれない、と気付かされる感じ。

 

ええ、勿論私は部活とかに真剣に向き合った事もありません。勿論高校生の時は彼女なんかも作れるはずもなく。家庭の事情が色々あったので、高校生の時はずっとアルバイトしてました。あとはゲームとか漫画とかそんなのに走るただのつまらないオタクです。しかもオタクでもどっちかと言えば今みたいにガチで色々なものに情熱を注ぎ込むとかではなく、ただダラダラと・・・でもないか?「Vガンダム」がリアルタイムだったので、Vガンは毎週5~6回は繰り返し見て、ノートにメモとか書きこむみたいなガチっぷりは当時からあったかも。

 

まあそんな青春時代でしたので、実はあまりこういう青春映画みたいなのはあんまり好きな方では無いです。自分はロクな青春なんかなかったし、と思う方ですが、「アルプススタンド」にしても、この作品にしても、なんか一生懸命になってる人達とは自分は違う人種だよね、っていう視点があるので、そこは割と入りやすいし、心の傷を抉られる感じはして、グッと来る部分はあります。

 

原作からそうなのか、脚本が吉田玲子だからそうなったのかはわかりませんが、小寺さんも勿論可愛いのですが、写真撮ってるメガネっ娘みたいな子も居て、まあオタク的にはそっちの方がド直球で刺さります。ああ、この子可愛いってやっぱり思ってしまう。

 

バイトをしてたので、女の子とは事務的なやりとり以外はした事が無い、程では無かったんですけど、まあそれでも普通に話を出来たかはあやしい所。変に意識して上手くしゃべれないみたいなのは多少あったかも。今はおっさんになったので、女性と話をするのは苦手とかそんなのは1ミリも無いですけども。

 

う~ん、それでも異性との関係とかは私は遅かった方で、20代前半くらいでしょうか、このままダラダラしたオタクやってるだけでは自分はダメになる一方だなと自分で思って、それくらいになってから色々と踏み出せた感じ。ただ意外と話をするにしてもネタというか引き出しが無くて、そういう引き出しを作る為に一般的な映画とかも観ておこうか、みたいになってそういうのが映画を見る切っ掛けにもなった部分もある。勿論それだけではないけれど。それ、どうでもいい話か。

 

この画を撮る為にこの映画を作ったのか!と思えるインパクトのあるシーンもありますし、クスっと笑えるシーンとか、ああ青春だなぁとか、これが若さか・・・みたいに思える部分もあって、超絶面白い映画とかでは無いものの、割と良さげな映画ではありました。


同級生のヤンチャしてる子が居て、学校もあんまり着て無いんだけど、ふとした事から小寺さんと仲良くなるギャルっぽい子のエピソードなんかもわりかしグッと来る部分でした。あと卓球部の友達が一度離れちゃうんだけど、みたいな部分も描かれてるのは面白い部分。何かに一生懸命取り組んでる人の熱が伝染していくって凄く素敵です。

 

傍から見たら私のブログだって、何これダセぇと一蹴されるようなものかもしれませんが、100人に一人でも1000人に一人にでも、ああ、なんか凄いな、何かに一生懸命になって熱くなるのって悪くないかもな、とかもし思ってくれる人が居たらそれはとても嬉しいです。

 

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