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ウルヴァリン:SAMURAI

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原題:THE WOLVERINE
監督:ジェームズ・マンゴールド
原作:MARVEL COMICS
アメリカ映画 2013年
☆☆

 

X-MENシリーズ6作目。ウルヴァリン単体のスピンオフシリーズとしては2作目。
監督は傑作とされる次回作「ローガン」と同じジェームズ・マンゴールド

 

「SAMURAI」とかトンチキなタイトルがついてるけど、原題にはそんなのついてません。「アベンジャーズ」の時のキャッチコピー「日本よ、これが映画だ」っていうのも日本の配給時に日本で勝手につけてるだけなので、これだからアメ公はとか脊髄反射して怒ってはいけない。

 

何でいきなりウルヴァリンが日本に来るのかと言えば、勿論そういう原作があるから。邦訳版も出てるので、せっかくだから再読して別個に取り上げようかなと思ってますが、現時点ではまだ読み返してはいない。確かX-MEN人気の立役者クリス・クレアモントと、「バットマンダークナイトリターンズ」や「シン・シティ」でお馴染みのフランク・ミラーの共同脚本だったかな。

 

フランク・ミラーが日本贔屓で、ウルヴァリンのキャラクター性にそういう所を肉付けしていったんですよね。カナダ人でありながら、まさしく武士や侍のような精神性を持つ存在として異質なキャラ付けがなされていった事で、ウルヴァリンの他のキャラには無い個性がより際立ち、マーベル屈指の人気キャラに成長して行ったと。

 

なので「SAMURAI」もまた決して大きく外れた題ではなかったりするのも面白い所です。作中の中では「今のお前は侍では無く君主を失った『浪人』だ」って言われたりしてますが、MCUで言う所のローニンも同じような意味でその名前がつけられてます。奇しくも、どちらも日本で真田広之と戦うっていうね。

 

そんなエンドゲームでの日本描写もそうですし、今作の日本描写も、実際に日本に住んでる日本人としては、色々と気になる所の多い、所謂トンデモ日本描写なわけですけど、これね、日本人だからそう思うのであって、実は日本のみならず、映画の中で描かれる各国の描写なんて、その国の本当を知らないだけで、実際は結構、どの国もトンデモ描写って多いんだろうなと思ったりします。

 

勿論、きとんとした取材に基づくリアルな映画も沢山あるんでしょうけど、今回みたいな娯楽映画のイメージ重視で作られる作品なんかは、結構どの国でも自国民からはツッコミ所満載とかのケースは多いのかなと。

 

例えばですけど、これがもし中国なら、侍と同じくカンフーとかがモチーフにされるし、結構映画とか漫画とかでネタ的に使われる事が多い「中国人は犬を食べる」みたいなのも、どこまでが本当なのかってわかります?実際にそういう文化があるからネタにされるのはわかるんですけど、それが一般的なものであるのか、極一部の文化であるのかとかそういうのってわかんないじゃないですか。

なので映画で見たからって、そのまま鵜呑みにはせずに、映画では見たけれど、どこまで信じて良いものなのかなって言う疑問は常に持っておきたいとは思う。それはフィクションじゃ無いドキュメンタリーとかでも同じです。例え現実の切り取りであっても、その切り取り方に意図が存在するのもまたドキュメンタリーですし。

 

と、映画とはちょいと話が外れましたが、話を戻すとして、恐らくは劇場鑑賞以来これで2度目なはずですけど、やっぱりインパクト重視の部分以外はあまり記憶に残って無かったんですが、「ファイナルデシジョン」でジーンを手にかけざるを得なかった部分をウルヴァリンはずっと引きずってるんですね。そこ忘れてたんで、ああ意外と続き物として作ってあるんだなと。
ウルヴァリン3部作って、デッドプールなんかと同じでまた本編とは別枠の話って印象だったので、そこは意外と新鮮な気持ちで見れました。

 

ぶっちゃけ上手く描けてるとは思いませんが、表層的なトンデモ日本描写のみならず、結構各々のキャラクターが日本的な精神性みたいな所をちょこちょこと口にしたりもあって、そういう日本の特有の文化や精神性を上手くないなりに踏み込んでは描こうとはしてるんだなとは思えて、そこら辺はね、ただのアクション映画に留まらないものを作りたいという意思は十分に感じます。

 

けど、やっぱりねぇ、新幹線の上でのヤクザとのコントバトルみたいな印象の方が勝っちゃうんですよね。「ちょっと変な描写は気になったけど、概ね面白かった」じゃなく「良いシーンもあるけど、変な部分の方が気になりすぎた」って言う人が大半の
はず。

 

せっかく「ファーストジェネレーション」で、これぞ!っていう作品が出て来たのに、またこれかぁ、感は当時からありました。基本的にはX-MENのファンだから毎回どの作品も楽しんではいるんですよ。待望の日本編、しかもバイパーまで居るし!おお!シルバーサムライはこういう解釈で来たのか!ただのヒートソードみたいにしか見えないけど、あれはタキオンフィールドなんだよね、だからウルヴァリンのアダマンチウムすら切れるんだけど、そこ伝わるかなぁ?とか、楽しいんだけど、忖度してひいき目に色々擁護して見なきゃならないと言う変な作品。と言うか基本的にはこのX-MEN
シリーズ全体がそんな感じ。

 

しかもこの辺になると、もうMCUもアベンジャーズとかまで公開済みですし、どちらも見れる楽しさがありつつ、こっちも頑張ってくれよと願いながら見てた気がします。

 

という事で次は「フーチャー&パスト」でしたっけ。世間的にはそこそこ評判は良かった印象ですが、個人的にはう~ん・・・と思ってしまった記憶しかない。アイデアは面白いんですけどねぇ。再見でまた違う印象になるでしょうか。

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