発売レーベル: Marvelous
2023年
☆☆☆★
今年も出ましたボーカルアルバム。プリキュアを楽しむ上で欠かせない恒例行事。
いつもプリキュアのCDを買ってる近くのお店に発売日に行ったら売ってない。ここで普通にじゃあ仕方ないかとネットで買えばよかったんだけど、基本的にはネットでは無く実店舗の方にお金を落としたいので、取り寄せする事に。1週間も返答来ないと思ったら、メーカー在庫切れでした。いやいや、結局普通にネット注文で買えたけど、やっぱり時代の変化でCDすら手に入れにくくなってるのを実感します。
去年のデパプリからなんですけど、定価3500円+消費税で合計3850円。やっぱりアルバムは3000円っていう感覚だったからそれが4000円に近いってなると高くなったなぁという感じがどうしてもしちゃいますよね。
その分というのもあるのか、主題歌TVサイズやデュエット曲のバージョン別とか少しでもカサ増ししようという魂胆なのか全15曲トラックというボリュームです。
◆収録曲:
1■ひろがるスカイ!プリキュア ~Hero Girls~(TVサイズ)
歌:石井あみ
作詞:青木久美子 作曲・編曲:森いづみ
2■全力ヒーローガール!
歌:ソラ・ハレワタール(CV:関根明良)
作詞:こだまさおり 作曲・編曲:森いづみ
3■わたしリフレクション
歌:虹ヶ丘ましろ(CV:加隈亜衣)
作詞:こだまさおり 作曲・編曲:森いづみ
4■空虹ダイアリー
歌:ソラ・ハレワタール(CV:関根明良)&虹ヶ丘ましろ(CV:加隈亜衣)
作詞:こだまさおり 作曲・編曲:森いづみ
5■風読みバード
歌:夕凪ツバサ(CV:村瀬 歩)
作詞:こだまさおり 作曲:EFFY 編曲:森いづみ
6■あたたかいあたりまえ
歌:聖あげは(CV:七瀬彩夏)
作詞:こだまさおり 作曲:ハマダコウキ 編曲:森いづみ
7■未来コネクト
歌:夕凪ツバサ(CV:村瀬 歩)&聖あげは(CV:七瀬彩夏)
作詞:こだまさおり 作曲:EFFY 編曲:森いづみ
8■Daybreak song
歌:石井あみ・北川理恵・Machico・吉武千颯
作詞:マイクスギヤマ 作曲:高木 洋 編曲:馬瀬みさき
9■FLY TOGETHER!!!!!
歌:キュアスカイ(CV:関根明良)・キュアプリズム(CV:加隈亜衣)・キュアウィング(CV:村瀬 歩)・キュアバタフライ(CV:七瀬彩夏)
作詞:こだまさおり 作曲・編曲:森いづみ
10■Try Try Try
歌:石井あみ・吉武千颯
作詞:大森祥子 作曲:EFFY 編曲:馬瀬みさき
11■シェアして!プリキュア Ami Ishii Ver.
歌:石井あみ
作詞:青木久美子 作曲・編曲:三好啓太
12■ヒロガリズム(TVサイズ)
歌:石井あみ・吉武千颯
作詞:六ツ見純代 作曲・編曲:ハマダコウキ
13■ワンダービート
歌:吉武千颯
作詞:六ツ見純代 作曲・編曲:馬瀬みさき
☆ボーナストラック
14■Try Try Try ~Remix for Ami Ishii Ver.~
15■Try Try Try ~Remix for Chihaya Yoshitake Ver.~
作りも去年と同じくキャラソン4人分は作詞がこだまさんで統一されてるんですね。
昔は曲の方と同様にキャラによって作詞担当も何人かでやってましたが、世界観の構築という意味では一人の方が統一感は出るメリットと、逆に言えば多少チグハグしててもそれが個性になって、それはそれで多様性重視のプリキュアらしさであったりもして、どちらも一長一短な感じかも。
TV本編でも基本そうですが、ソラちゃん&ましろん組とツバサ君あげはさん組で基本2つのコンビっていう印象ですが、キャラソンもソロとコンビでの収録。
「ひろプリ」ってヒーローがテーマですが、このアルバム的には熱いヒーローソング集という感じではないです。基本どれもしっとり系。
過去キュアだと「スマイル」のキュアピースが漫画家志望のオタクな子で、ヒーロー好きという設定もあって、キャラソンも「100%ヒーロー」と、それっぽい方向でした。
そこはあくまでキャラクター付けというのもあるでしょうし、テーマとして「ひろプリ」が考える、プリキュアが描くべきヒーローって何だろう?というのとはまたそれぞれ方向性が違うんだろうなと思ったりもします。
「ライダー」の方は私は特に好きじゃないので、キャラソンCDとかどうなってるのか知りませんが、「戦隊」だとプリキュアと同じように個々のキャラにキャラソンがあったりして、そこは当然そのキャラクターのイメージに合ったものになるんですが、戦隊だとそのほかにロボソンというのがあって、そっちが熱くカッコいい系になるので、そこの成分が多少違うのかなという気もします。今回のアルバムで言えば8曲目プリキュア歌手4人集合の「Daybreak song」がプリキュアのイメージを凌駕するくらいのやたら熱い曲になってるので、その辺りが戦隊で言う所のロボ曲っぽいイメージかも。
カッコいいロック調の曲がプリキュアには似合わないかと言うと、キュアメタルなんて言う言葉もあるくらいですし、相性は悪くないけど今回は作品のカラーじゃないという感じかな。
それこそOPが疾走感のあるヒーローソングっぽい感じなのに対してソラちゃんの「全力ヒーローガール!」はヒーローらしいカッコ良さより爽やかさみたいな所に振ってる気がします。
あとはましろん、ツバサ君、あげはさんにしてもキャラクターの心情に沿った歌詞やストーリーな感じで、その辺は作詞のこだまさんのカラーが出てる感じでしょうか。
私はどのキャラも好きですが、何気にましろんがこれまであまり見た事が無い面白いキャラだなと思ってたりして、今回のキャラソン「わたしリフレクション」なんかの歌詞にもありますが「友達の何気ない言葉にジンと来て泣いちゃったり」とか、本編中でも他人の観察眼だったり、この人はこう考えるんだ、みたいなのをすっごく見てる子だと思うんですよね。「○○かなぁ」っていうツッコミも含めてなんですけど、自分なりに色々考えてる子なんだなっていうのが、アニメのキャラクター性という意味では凄く新鮮で面白いなと思う。
私もこうやってブログ書いたりしてる身としてはちょっとした何気ない言葉とかか色々その背後にあるものを拾おうとしたりするんですよ。そんな意味では何気に共感度が高くてましろん面白いキャラです。
そして先ほども出たプリキュア歌手4人集合の「Daybreak song」
歌詞でねぇ、世の中は不条理だって言ってるのが、ちょっと面白くて、もちろん、そこに立ち向かうのがプリキュアなんだっていう流れなんですけど、基本的にはプリキュアって子供向けに作ってるわけだから、現実の世知辛さとかより、夢や希望の方を軸に描いてます。そんな中でね、世の中は不条理だよねってこうして何気なく歌詞に描けるようになったのはやっぱり20年の歴史があって、大人の視点も多少なりとも入ってるのが今の作品なのかなという気はします。
10曲目の石井あみ・吉武千颯「Try Try Try」もそうですが、昔は正直そんなに意識して無かったんですけど、少し前からアニメ内やプリキュアのみならず、それを歌い引き継いで行く歌手の方の世代交代もなかなかにエモいなと感じるようになって、それこそ今回はここ数年定番の「シェアして!プリキュア」も石井あみバージョンだったりしてそこもまた良いです。
前年のデパプリ、挿入歌として作られたわけではないけど、ボーカルアルバム用の曲として「キズナスペシャリティ」が作られて、監督がそれを聴いた瞬間に、これは本編のクライマックスで流したい、となったというプリキュア全員で歌う曲があります。
今年はアルバムタイトルにもなってる「FLY TOGETHER!!!!!」がそれに当たるわけですが、どうでしょう?今年は使われるのかな?少なくとも感謝祭では歌ってくれるでしょうし、やっぱりチーム全員で歌う曲というのは特別に感じるので、この曲はもっともっとこれからもリピートする事でしょう。
アニソンの何が良いかって、聴いてるとその作品の想いも同時に見えてくるところですから。
といった辺りで次は後期EDです。
関連記事