僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

見たもの読んだものなどの簡単な記録と感想のチラシ裏系ブログ

アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン:プレリュード

アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン:プレリュード (ShoPro Books)

MARVEL'S THE AVENGERS:AGE OF ULTRON PRLUDE
著:ウィル・コロナ・ピルグリム、ロイ・トーマス、カート・ビュシークブライアン・マイケル・ベンディス(作)
 ジョー・ベネット、ジョン・ビュッセマ、ジョージ・ペレス、ブライアン・ヒッチ(画)
刊:MARVEL 小学館集英社プロダクション ShoProBooks
アメコミ 2015年
収録:MARVEL'S THE AVENGERS #1-2
 AVENGERS:AGE OF ULTRON PRLUDE(This Scepter'd Infinite Comic #1)
 AVENGERS Vol.1 #57-58(1968)
 AVENGERS Vol.3 #21-22(1999)
 AVENGERS Vol.4 #12.1(2010)
☆☆☆★


アベンジャーズ、再びアセンブル

 

という事で、映画に合わせてたまに出る「プレリュード」シリーズの「エイジオブウルトロン」版です。

「ブラック・ウィドウ」が11月公開に決まって、そちらの方でもプレリュードの発売が決まったようなので、合わせて楽しみ。初出エピソードが収録されてると良いなぁ。ウィドウは単発でこれといったエピソードが邦訳版では出た事が無いし、設定に関わるレッドルーム関連の話も含めて読みたい。


プレリュードシリーズは当たり外れが大きくて、大きく分けて5種類の中から何本かが収録されています。

 

1=映画のコミカライズ。
正直言ってこれは要らない奴。ダイジェストにしかならず、短くテーマを再構成とかしてるわけでもない上に、人気のアーティストが手掛けたりもしてないので、特には見る価値なし。

 

今回の本にも映画「アベンジャーズ」1作目のコミカライズが収録。ものすご~くダイジェストなので、ある意味シュールで面白いと言えなくも無いかも。いわゆる「コミカライズ版」にほとんど価値を見いだせないのは日本もアメリカも一緒なんだなと言う事を知る事ができるのは面白い事実かも。

 

2=映画の前日譚。
今回収録されてるのは「ウィンターソルジャー」でのエンドクレジット後の映像であった、バロン・ストラッカーがどこかでセプターを使い、マキシモフ兄弟が登場するシーンがありましたが、そこの背景がプレリュードとして描かれてます。

 

とは言え、シールドが解体され、自身もその時にヒドラ党として内部に居たので、ストラッカーもドサクサに紛れてセプター持って逃走していた。という特に何のひねりもない普通の話。人体実験をしたいと、ソコヴィアで暴動デモに参加していた中から数人を選び、そこにマキシモフ兄弟も居ました、というくらい。

因みに解説書で、ワンダとピエトロはどっちが先に生まれたのか問題にも触れてます。そうか、原作の時点で割と曖昧と言うか時期によって設定違うのでどちらでもアリなのね。

 

3=映画で登場するキャラの原作初出エピソード
こちらがアベンジャーズ1期 #57-58(1963年)
ロイ・トーマス&ジョン・ビュッセマのレトロないかにもアメコミという感じが素晴らしい。

 

これがヴィジョンの初登場エピソードになります。ウルトロンに作られ、いきなりアベンジャーズと対決になりますが、戦うのはおかしいとその話の内に気付き、アベンジャーズと和解。自身の出生やアイデンティティアベンジャーズと共に探って行く、という話になってます。

 

最初から新ヒーロー登場としてキャラを作ってありますがいきなり新しい正義の味方が登場と言う形で無く、ストーリーの方で少し捻りを加えてある、という感じでしょうか。非常にマーベルらしくて面白い。そしてオチも、いかにも当時の作品らしくはありますが、非常に素晴らしい。この収録だけでも十分にこの本の価値はあったと思えます。

 

ただ、ウルトロンの初登場エピソードは収録されてません。そこはちょっと残念。ヴィジョンのエピソードの時点でウルトロン5になってます。あとワンダピエトロの初出エピソードは無し。そこ考えるとやはりAOUはヴィジョンの映画だったのか。

 


4=映画のストーリーの元になった原作エピソード。
こちらがアベンジャーズ3期 #21-22(1998年)
カート・ビュシークとジョージ・ペレスの90年代アベンジャーズ。(因みに2期はかつて日本語版も終盤駆け足で半端に出た「ヒーローズ・リボーン」期になります)

 

直接的な原作という形ではありませんが、ヴィブラニウム製とか、大量のウルトロン発生とか、いわゆるイメージソース的な感じです。キャップがエネルギーシールドを使っている時期なのが珍しい。

 

ハンク・ピムが自身の分身でもあるウルトロンの存在に悩み、精神的におかしくなっていく姿が痛々しい。次のエピソードもそうですが、原作ウルトロン絡みだとやはりその辺りの要素が毎回軸になっていきます。

 

でもってウルトロンが家族を求め、関係者を拉致して精神コピーして疑似家族を作ろうとする、という辺りはトム・キング版「ヴィジョン」にも通じるもがあって、今読むと色々とまた別の見所がありました。

 

5=現行の原作エピソードの試し読み1話のみ収録。
これがアベンジャーズ4期の12.1話。こっちはヴィレッジブックスより全3冊出た「エイジ・オブ・ウルトロン」で続きを読む事が出来ます。

 

エイジ・オブ・ウルトロン Vol.1 (MARVEL)

映画に合わせて原作でもウルトロン絡みのエピソードをやったというだけの話なので、タイトル以外は特に映画との関連性は無し。


ネタバレになりますが、多元世界での話になりますので、その話をやった後に、あまりにも多元世界に干渉し続けた結果として、それが多元宇宙の崩壊にも繋がってしまったとして、その後の「インフィニティ」へと話が続くという流れ。


普段だと、上記の1~5のパターンから全てではなく何本かが収録されてるだけなのですが、今回は全部入ってて結構お得です。映画から入った人だと、プレリュード部分が一番の興味所なのかなと思いますが、ぶっちゃけ大した話があるわけでもないし、やはり古参のアメコミファンとしては、3と4の比重が大きいととても嬉しい。今回はそこが凄く多めで面白かった。

 

MUC再上映に合わせて何本か見る予定で、スケジュールの都合上で関連作とかまではなかなか手を出しにくい感じもしますが、また余裕が出来たら色々と取り上げていきたいと思います。

 

関連記事

 

curez.hatenablog.com

curez.hatenablog.com

curez.hatenablog.com

curez.hatenablog.com

curez.hatenablog.com

curez.hatenablog.com