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海賊戦隊ゴーカイジャー公式読本 豪快演義 SUPER SENTAI 35th UNIVERSE

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SUPER SENTAI 35th UNIVERSE GOKAI-ENGI
刊:グライドメディア グライドメディアムック73
2012年
☆☆☆☆☆

 

う~ん、忙しくてゴーバスの配信ほとんど見れて無いのが残念。
それはともかくゴーカイ完走ついでにこちらの「ゴーカイジャー公式読本」も。

 

ジュウオウジャー」以降だったかな?今は戦隊もリアルタイムで見てて、公式読本も毎年買ってますが、ゴーカイの時はまだリアルタイムでは戦隊見て無くて、後からハマって、この本も後追いで買いました。これが意外と見つからなくてね、結構探した記憶があります。

 

勿論、ネットで買えば大概のものはすぐに買えるわけですが、私は山形に住んでるので、東北全域と北関東辺りが行動範囲です。その周辺のブックオフとかお宝ショップ巡りが趣味。そんな旅の中で巡りに巡って確かこの本も青森で見つけたような記憶があります。まあ、確保した後には意外と近辺で遭遇する事もあったりしましたが、そういうのも良くある話。

 

Amazonで確認したら定価の倍程度ですがプレミア価格っぽいですね。ブクオフも数年間からクソみたいなせどり野郎が多発して、それのおかげか店舗ごとの価格差とかほとんど無くなって、お宝探しの面白味がグッと減りました。昔は貴重な物が安価で売られてたりするの探すの楽しかったんですよね。


今でも機械使ってせどりしてる人たまに見かけますが、人の楽しみ奪ってくれて心から憎いです、あれ。まあ一時期より減ったとはいえ、そういう人が居ると言う事はそれでもたまにお宝は探せるという事ですから、プレミア価格とかじゃ無く、気軽に何年もかけて遭遇するのを待つのもまた楽しみなのではないかと。

 

今年はやっぱりコロナの影響で全然遠征旅に行けなくなっちゃって、凄く残念。旅に行けないストレス私は溜まりまくってます。(月一くらいであちこちに遠征行ってたので)来年のゴールデンウィーク頃までには収まってるといいなぁ。1年延期された青森の富野展にも行きたいし。

 

そんな思い出もあるゴーカイ公式読本。戦隊だとシンケンジャーに続く2冊目だったっけかな?150ページ分、ほぼ文字なので読みごたえ抜群。「リュウソウジャー公式読本」の時も書いたけど、私は特写とかよりもインタビューとか読みたい人なので、公式読本シリーズは毎回作品終了後の楽しみの一つです。

 

スーパー戦隊35周年記念作品がゴーカイジャーですが、この本に関しては戦隊の35年を振り返るとかそういう企画ページ無いのがストイック。あくまで「海賊戦隊ゴーカイジャー」という一つの作品を掘り下げる本。

 

とは言え、全員では無いものの、終盤に登場したレンジェンドへのインタビューも結構な人数分あるのでそこはとても嬉しい部分です。

 

宇都宮プロデューサーがインタビューでも語ってますけど、過去34戦隊の為のアニバーサリー作品ではなく、あくまで35番目の戦隊の中に34戦隊が出てくる、というのは企画当初からスタッフにも公言していたそうで、その辺りがやっぱりゴーカイジャーという作品が上手く行った部分だろうと思う。過去戦隊の主題歌のインストは使っても良いけど、ボーカル入りの主題歌は使わないように、と取り決めもしていたそうですし。

 

やっぱね、主題歌って特別ですよ。それストレートに流しちゃったら、そこは物凄く燃えるんですけど、それだとやっぱり昔の思い入れのある作品とかにぐっと気持ちが傾き過ぎてしまう。メチャメチャ燃えるのはわかっていても、そこをあえて抑えたのは流石だと思います。

 

中盤の「ハリケンジャー」とか思いっきり本人が変身しちゃった特例もあるにはあるにせよ、あくまでレジェンドは自分が出しゃばるのではなく、現役(この時点でのね)の背中を押す役割、みたいなのが本当に素晴らしい。

 

その辺がやっぱり「仮面ライダーディケイド」とは違う部分かと。ついついディケイドを悪く言ってしまいたくなる気持ちはありつつもあれはあれでまた別方向としては面白いし、ディケイドで過去作品を扱ったのは、そもそもゴーカイジャーとはコンセプトが違うのでしょう。ディケイドって要するに、過去作品をまたひっぱり出してきて、そこを過去の終わった商品では無く、また今の商品と並べて同じように売ろうとした作品なのかと思います。だから、リ・イマジネーションの世界で構わないと。終わった作品を今の作品と同列に並べて、まだこっちも売れるでしょ?っていう、商品の再利用みたいなもんですよね。

 

ゴーカイジャーは同じようにレジェンドをひっぱり出してきても、今の現役の子の後輩達を支えてあげてよ、なんだったら尻ひっぱたいでも良いからさ、みたいな雰囲気がとても良いです。

 

「スーパーヒーロー大戦」でも触れましたが、ただ戦隊とライダーを並べて、豪華でしょ?って言うのは確かに一度は見たいし派手で面白い所ではあるんだけど、やっぱり基本的には1回こっきりのあくまでイベント。


プリキュアオールスターズ」みたいに、そこにきちんとした意味や役割を持たせられるならその後もちゃんと続ける価値が出てくるけど、そうじゃないとただの打ち上げ花火にしかならない。ゴーカイジャーはそこにきちんとした意味を持たせようとしたからこそ、作品にそれが現れていたし、だからこそこういう幸せな作品になったのだなぁと改めて思います。

 

あとね、ゴーカイレッド凄く良いし、私も好きなキャラではあるんですけど、こういう頼れるリーダータイプの赤って実は結構難しい役どころですよね。それこそ最初の赤レンジャーみたいに、元からそれなりのキャリアがある人なら良いんですよ。そのキャリアを元に威厳を出せばいいんですから。でも戦隊って今は基本的に新人がほとんどで、ここで初めて役者をやるような人も多い。

 

フレッシュでこれから成長していくような役どころなら良いんですよ。それは本人そのままを出せば良いわけですし。でも、役者としては新人なのに、役どころとしてはどっしり構えて何にも動じない頼れるリーダーをやるって、それは単純に考えて難しいですよね。

 

マベちゃんも分類としては頼れるリーダータイプではありますが、作品の中では弱さも見せる話もあれば、皆に支えられてより成長する、みたいなドラマもあったりして、その辺りはとても恵まれた役だったなと思う。

 

そういうのと似た感じで言えば、デンジブルー、バトルケニアギャバンを演じた大葉健二が昔どこかのインタビューで面白い事を言ってました。ヒーロー物とかいうと、みんなカッコいい役をやりたがる。でもだからこそ自分は二枚目半、三枚目を極めてやろうと思った。逆にその方が目立てるし、みたいな事を言ってました。


流石ですよね。その流れがあるからこそ、戦隊で2度ほどヒーロー役を演じた後に、ピンで「宇宙刑事ギャバン」をまかされて、ただの二枚目じゃ無く、親しみやすいヒーローという新しい流れを作って大ヒットにも繋がったと。


いやね、私も宇宙刑事では実はシャリバン/伊賀電の方が好きだったりはする。凄くカッコいいから。でもやっぱりギャバンはとても魅力あるヒーローなんですよね。

 

そこ考えるとゴーカイジャーにおけるゴーカイグリーンってやっぱり凄いと思っていて、決してカッコいいキャラではないんだけど、ハカセハカセなりに自分の出来ることを一生懸命やって、逃げだしそうになりながらも、勇気を振り絞って終盤なんか一人で立ち向かおうとする所は凄くグッと来るわけです。

 

それであの話、一人じゃないよ、っていうナビィもまた良いんですよねあれ。戦闘シーンでもついついゴーカイグリーンどんな動きしてるかな?って注目しちゃうし、これまた本当に良いキャラだと思います。

 

あと、役者っていう部分で見ると、ゴーカイブルーの山田裕貴君。声優として売れっ子になったM・A・Oはともかく、役者としてはゴーカイジャーの中では山田君その後は一番売れてる感じですよね。

 

もうここのインタビューの時点で、自分のキャリアはここで終わりというわけでは無いので、将来を見据えて、途中からはいかにもなわかりやすい芝居で無く、少しでもリアルな感じになるよう心がけた、とか言ってて、今読むと流石だなぁと。


ジョーの事は好きだし特別なものだけど、役者としては通過点なので、的な事を言ってます。売れる人はやっぱり昔からちゃんと考えて仕事をしてるんだなと感心させられます。その後も坂本F監督の実写版「破裏拳ポリマー」なんかにも出てますし、決してこの手の作品にはもう出ないよ、卒業しましたっていうのでも無い辺りが山田君素敵です。

 

そんな俳優の話も面白いし、スーツアクター、声優、プロデュサー、監督、脚本家、音楽、そしてデザイナーと、たっぷりと作品に込められた各々の想いが存分に読めて、やはり公式読本はとても良いです。ワルズ・ギルの没デザインがアクドス・ギルになってたのか!とか色々な面白い話も読めますので、作品を見終わったら是非ともセットで楽しみたい一冊です。

 

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