僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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マイルス・モラレス:ストレイト・アウタ・ブルックリン

マイルス・モラレス:ストレイト・アウタ・ブルックリン

MILES MORALES VOL.1: STRAIGHT OUT OF BROOKLYN
著:サラディン・アーメッド(作)
 ハビエル・ガロン(画)
訳:吉川悠
刊:MARVEL 小学館集英社プロダクション ShoProBooks
アメコミ 2023年
収録: MILES MORALES: SPIDER-MAN #1-6(2018-19)
☆☆☆

“もうひとりのスパイダーマン
マイルス・モラレス。
ブルックリンの平和を守るため、
今日も街を飛び回る!

アフリカ系とヒスパニック系の両親に育てられ、現在はルームメイトたちと共に学生寮に暮らす、マイルス・モラレス。13歳の頃、遺伝子改造された蜘蛛に咬まれてスーパーパワーを得た彼は“親愛なる隣人”スパイダーマンとなって、今日も愛するホームタウンを飛び回る! ある日、マイノリティの幼い子供ばかりを狙った連続誘拐事件が発生。捜査に乗り出したマイルスは、事件の背後で暗躍するヴィランたちと対決することとなるのだが……それはおぞましい陰謀の始まりにすぎなかった。彼は罪なき子供たちを取り戻すことができるのか!?

 


スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」公開に合わせてか、スパイダーバース系列の邦訳タイトルが沢山出ました。せっかくなのでその中からマイルス君をチョイス。

 

元はブライアン・マイケル・ベンディスがアルティメットユニバースで作ったキャラで、正史616に合流後もマイルスのメインストーリーに関してはベンディスが脚本をずっとやってきたそうですが、今回からサラディン・アーメッドという人が担当。

映画の「スパイダーマン:スパイダーバース」のタイミングに合わせて刊行されたシリーズらしく、映画でマイルスを知った人の受け皿的な感じで用意された作品の様子。

 

一人の作家がこだわって描いていたキャラを他人が描くようになると、どうしても変化や違いは出て来ますし、そこを不満に感じるファンも居るかとは思うけれど、一人のキャラを時代やタイトルによって色々な人が描くからこその広がりもまたアメコミらしさの一つかと思いますし、映画のスパイダーバースと、生みの親のベンディスじゃない人の手による新シリーズのコミックという事で、ようやく親離れ出来たのかなという感もありますね。この辺からマイルスも「みんなのスパイダーマン」になれたのかなと。

 

話としては正直、可も無く不可も無くぐらいの印象でしたが、黒人文化描写みたいなものは要所要所で入ってたりしますし、映画の「ブラックパンサー」なんかと同じで、黒人の子供達がこれを読んで自分と重ね合わせたりして、特別な存在に思える人も多いんだろうなとか思うと、そこはとても面白いです。

 

解説を読むと、「スパイダーメンII」の時点で出てたっぽいですが(ゴメン、全然記憶に無かった)ガールフレンドのバーバラ・ロドリゲスって子が居たり、ガンケの他にもルームメイトが居たり、設定回りが色々と新鮮。初期の頃のピーター・パーカーと同じように、学生としてのバックボーンがありきのキャラ造形やストーリーの組み立て方なんだなと思える辺りがなかなかに興味深いです。

 

バルチャーの孫娘のヴィラン?が出てきたり、ライノと何故か仲良くなって、そこにキャップも加わったりと、見所はそれなりに多い。ただ、ミニシリーズとかでなくオンゴーイングタイトルなのもあってか、最後は次巻への引きのまま終わったり、大きな山場というよりは通常回の連載っぽさは多少の物足りなさも。

 

因みに脚本のサラディン・アーメッドさん、2018年に「ブラックボルト」でアイズナー賞を受賞してるようで、むしろそっちが読みたいです。

 

そんな所で「アクロス・ザ・スパイダーバース」、早速これから見て来ます。

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