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ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]

 

 

ファンタスティック・フォー (超能力ユニット) [DVD]

FANTASTIC 4
原題:Fantastic Four
監督:ティム・ストーリー
原作:MARVEL COMICS
アメリカ映画 2005年
☆☆☆☆


2000年代前半、「Xメン」「スパイダーマン」らのヒットと共に沢山つくられたMCU以前のマーベル映画の一つ。

 

これはそこそこヒットしたのか、パート2までは作られました。(その後のリブート作が1作)今見ると、結構出来が良いですねこれ。

 

当時は、やや大衆向けに感じて、ダークな作風のX-MENとかと比べると、好きな路線じゃ無いなぁと思ったものですが、今の視点だと、これはこれで凄くFFらしくて上手く出来てるなと。

 

コミックの歴史においてはファンタスティック・フォーって結構重要な作品で、タイムリー、アトラスという会社名からマーベルに再度の社名変更をして、スパイダーマンファンタスティック・フォーがマーベルにとっての最初のヒット作となり、マーベルの最初顔とも言える作品。

チームヒーローながらチームメイト内でいつも喧嘩ばかりしているという所にリアリズム、ヒーローとは言え清廉潔白で誰ものお手本になる存在ばかりじゃないよ、我々と同じくどこにでもいる普通の人格があるという、親しみやすさがマーベル独自の路線となり、まさしくマーベルのファーストファミリーとして会社の作風を代表する特別な作品になったのが原作の「ファンタスティック・フォー」という作品。

 

普段は粗暴な荒くれ者だけど、いざとなったら誰よりも優しくて力持ち、みたいなポジションも、後のウルヴァリンが誕生する前はザ・シングがその位置での人気キャラでしたし、若者の代表的な感覚を持つヒューマントーチとスパイダーマンが互いに心を許した無二の親友という設定なのも、そういった時代背景があっての事。

 

映画でも前半は好き勝手に個々が自由な行動をとってしまうのはその辺りの再現で、勿論そんなバラバラな個性を持つ各々が危機の際には一丸となってチームになるというクライマックスのカタルシスを生むという、作劇のドラマを考えた設定なわけで、その辺りをきっちり映画の脚本にも生かしてあるのが素晴らしい。

映画だからと言って今風でダークでシリアスなアレンジにしてしまうなんてのは、少なくともファンタスティック・フォーという作品にとっては悪手である。

 

ただその分、私がアメコミを読み始めた90年代とかはFFの人気とかはもうあまり無く、マーベルユニバースにおける重鎮という設定以上のものは少なくとも私の中では無かった。(当時出てた邦訳コミックもヒーローズリボーンくらいしかありませんでしたし)

 

なのでこれを当時映画館で見た時も、待望の映画化というよりは、スーパーヒーローコミックの映画化というだけで価値がある、ぐらいの感覚で見て、やっぱりX-MENの方が好きだな~くらいだったんだと思います。


でもそれを言うなら「スパイダーマン」だって、私は映画化される以前はそんなに良い印象は持ってなかったんだけど、スパイダーマンの映画面白かった~みたいな感じて手のひらをくるっと裏返したようなものです。

 

なので、私のアメコミへの入り口は「ゲーム」→「原作コミック」→「映画」ではありましたが、色々なキャラクターを知るという意味ではこの辺の一連の映画が入口になった部分は多分にあるので、今の時代の人の多くがそうであろう「映画」が一番最初にキャラクターを知る切っ掛けっていうのは、全然アリだと思ってますし、そういう人をにわか扱いするつもりもないです。マーベル側だって今の時代は映画が一番のキャラクターへの導入口だって思って作ってると思うし。

 

そんな意味では、この映画も「ファンタスティック・フォー」というチームの面白味はこういう部分ですよっていうのを丁寧にやってたように思えますし、そこは好感が持てる作りでした。

 

ただそれに対してヴィラン側のドクタードゥーム。あのダースベイダー(スターウォーズ)の元ネタにもなってる有名キャラで、ファンタスティック・フォーのアークヴィランとしてのみならず、マーベルユニバース全体においても超重要なヴィランの中でも特別なポジションのキャラクター。

そこがちょっとショボかったのはやはり残念。


肉体が金属化して電気も操れるとかは映画のアレンジで、一番の強みはやはりリードに後れをとらない天才っぷりと、原作では頭脳と技術の他に更に魔法もマスタークラスだったりする。

 

今のMCUでも、征服者カーンをラスボスポジションから退場させて、ドームにそのポジションを当てた方が良いのでは、という声が絶えないくらいにはアベンジャーズも余裕で翻弄出来る強力なキャラクター。

 

シングが一度人間の姿に戻ったものの、再度戻して、みたいな展開はちょいと雑に感じましたが、確か原作でも似たような話はあったようななかったような。そしてやっぱり今見るとな視点で、ヒューマントーチ/ジョニー・ストーム役をクリス・エヴァンスがやっているという面白味。
片やMCUでは超真面目で超固物なキャプテン・アメリカで、こっちは超軽薄なパリピタイプというのが面白いですねぇ。一度ヒーロー物はやったからとキャップ役を最初は断り続けたものの、ロバート・ダウニーJr.の説得で結果として再度ヒーローになった。キャップ派な私としては本当にありがたい話です。

 

ちなみにこれのソフト版。2枚組の箱に入ってる奴だと、邦訳コミックがおまけで入っていて、日本人アーティストが手掛けたファンタスティック・フォーのアメコミが4話ほど収録されてて(今は無いアメコミ新潮の特別編集版)他の通常の邦訳本とかには収録されてない奴なので結構貴重です。決してプレミア価格とかはついてないので、ブックオフの550円以下コーナーとかに置いてあったら後年の後追いファンはチェックしておくと吉。円盤にデータとして入ってるとかプラケースの中の解説書とかではなく、普通にトールケースの箱の中に本として入ってるので探すときにはご注意を。


といった所で色々な意味での問題作とされた2作目へ続く。

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