僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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シーハルク:超人法規(スーパーヒューマン・ロウ)

シーハルク:超人法規(スーパーヒューマン・ロウ)

SHE-HULK VOL.2: SUPERHUMAN LAW
著:ダン・スロット(作)
 ジュアン・ボビーロ、ポール・ペルティエ(画)
訳:ケン・U・クニタ
刊:MARVEL 小学館集英社プロダクション ShoProBooks
アメコミ 2022年
収録:SHE-HULK #7-12(2004-5)
☆☆☆☆

 

シーハルク、
宇宙最強ヴィラン
狙われる!?

職業:弁護士/スーパーヒーロー
宇宙を股にかけてますます大忙し!

 

ハルク(ブルース・バナー)の従妹ジェニファー・ウォルターズ。
弁護士兼スーパーヒーローとして活躍する彼女は、スーパーパワーを持つ不良少女を監督したり、宇宙で行われる裁判に参加したり、圧政に苦しむ宇宙人を救ったりと、今日も大忙し。
個性的な仲間たちに囲まれて充実した日々を過ごす彼女だったが……宇宙の片隅では、シーハルクの抹殺を目論むヴィランが動き出していた。
圧倒的な力を持つ敵に狙われたジェニファーは、仲間と自分自身を守り抜くことができるのか!?

マーベル・コミックスが贈る「スーパーヒーロー法廷ドラマ」第二幕、開廷!!!!

 

という事でシーハルクの2巻目が出ました。先日取り上げた「ヤング・アベンジャーズ」もそうですが、2冊目まで出るのは非常にありがたい。邦訳アメコミは昔からイベント物ではないこの手のレギュラーシリーズは1巻目だけ出て終わりってのが多かったと思うので。最初から2冊出しますよってアナウンスでスタートしたわけじゃなかった気がするので、売れた結果があったからって事なのでしょうか?もしそうならドラマの方のおかげでしょうかねぇ?

 

邦訳版オリジナルカバーで表紙絵だけ可愛い絵柄で、中身は結構アレな感じなので、ドラマから入った初春者向けかというとそうでもない気がしますし、どっちかつーとマニアックなネタをマニアックに楽しむタイプの作品かとは思いますが、まあ今更初心者向けのアメコミがどういうのだと良いかとか私が考えたって仕方ない部分なので、今回も楽しかったとだけ言っておきましょうか。

 

前巻でいきなり所長の娘のサウスポーという名の小娘ヴィランの世話を押し付けられ、忙しい日々を贈るジェンの前に、唐突にマジェストラティと名乗る集団が現れる。シーハルクの功績を認め、宇宙法廷にも弁護士として立てるようになったジェン。

 

そんな中、ピップ・ザ・トロールがシーハルクに助けを求めに現れる。エルダーズ・オブ・ユニバースの一人、チャンピオンが支配する惑星ではボクシングの試合での勝者が全てを支配する世界になっていた。ベータ・レイ・ビル、シルバーサーファー、グラディエイターと名だたる力自慢を退けたチャンピオン相手に、ガモーラとアダム・ウォーロックをセコンドに従えシーハルクは戦いに挑む羽目になる。

 

パワーストーンを使用しているチャンピオンに正面から勝てるはずもなかったが、弁護士らしい機転を利かせて結果的に勝利をもぎ取る。大きな事件を解決したジェンは地球に戻ったが、屈辱を味わったチャンピオンは今度は自分では無く、シーハルクのライバルでもあるタイタニアパワーストーンを託し、復讐に打って出たのだが・・・。

 

といった感じの話。
チャンピオンは映画にも出たコレクターとかグランドマスターと同じく、太古から生き続けている宇宙的存在エルダーズの一人。
とは言え、ベータレイビルにサーファーにグラディエイターをボクシングで打ち負かして、っていう展開に、いや何だこれ?ヒーロー達はニセモノなのかな?とか思ったけど、ガチだったっぽい。軽目な法廷コメディを期待したら何かとんでもない事になってました。違う方向でとてもシュール。

 

ああでもこれあれか?「スクイレルガール」でドリーン一人とチッピィだけでギャラクタス撃退しちゃったみたいな、ギャグ漫画だからこそ出来るトンデモ展開みたいな奴で、そんなユニバース的な整合性とかあんまり考えないように!いやシーハルクはあくまでコメディ路線ですよ!っていう事で良いのかな?

 

後半の話で、思いっきりコミックである事を利用したメタな展開も使って来ますし、そういうのもまたシーハルクらしさですよ、っていうとこでしょうか。ドラマの方が結構物議をかもしだして賛否両論で否の方が多かったような印象ですが、これはこれっていう割り切りですよ!ギャグ物であんまりシリアスに考えたってしゃあないじゃん?そこわかって、的な感じかなぁ?

 

そんなドラマにも出ていたタイタニアが後半は大きい役割で出てくる。ドラマ見てた時も、あんまり私はこのキャラの事知らないなぁとか思いながら見てたんですけど、今回、オリジン部分が新たに再度描き直されてたりしましたが、ああそうかこの人「シークレットウォーズ(旧)」が初出だったのね。っていうか私これ読んでるわ!てっきり忘れてました状態でした。

 

そんなこんなで色々ありつつ、ひと段落ついた所まで収録。
解説書にもありますが、今回はパワーハウス、力自慢のキャラが敵味方含めて多数登場。そんな中、シーハルクは同じようにパワーで対抗するのではなく、知恵や仲間の力を借りて別方向から自分の「力」を証明する。力というのは物理的なパワーだけじゃないよ、というのが面白味。

 

私もシーハルクの歴史には明るくないですが、どちらかと言えば安易に「ハルクの女版」として生み出されたキャラだったはずですし、アベンジャーズとかに出てる時は基本はパワーハウス系のイメージが強かった気がする。
でもせっかく弁護士っていう設定があるんだから、そこ生かそうよってのと、そこからさらに前述のような、力とは筋肉だけじゃないよねっていう辺りにまで話を発展させてきたのは何気に面白い部分かと思います。

 

やはり今回も次巻の告知はありませんが、次があるならまた読みたいです。

 

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