僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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マン・オブ・スティール

マン・オブ・スティール [DVD]

原題:MAN OF STEEL
監督:ザック・スナイダー
脚本:デヴィッド・S・ゴイヤー
原作:DC COMICS
アメリカ映画 2013年
☆☆☆☆

 

DCEU(DCエクステンデッド・ユニバース)1作目。

 

新作が公開されるわけでもないのに突然なぜこれかというと、「ダンシングスタープリキュア」ライブを見る為にU-NEXTに加入。

私はこの手のサブスクはディズニープラスとアマゾンプライムに入ってますし、お試し無料期間だけ楽しんで退会する予定ですが(月額2000円越えは高い!)じゃあまあその1カ月だけでも他のサブスクで見れない奴を楽しもうかと。


そんな中、「ジャスティスリーグ」のザックスナイダーカットを発見。ブックオフとかでね、通常版と間違えてこっちを同じ値段で置いてないかなぁと前から探してたりしたのですが、これは良い機会。アマプラだと無料なのはジョス・ウェドンの劇場公開版のみで、こっちは別料金払わないと見れないやつですので、せっかくだから見ておこうと。

 

の前に、話の流れ的にまずは順番通り「マンオブスティール」「ジャスティスの誕生」くらい見てからにしようかと思い、今回はまずスーパーマンの方を。ブログに感想も書いてないですしね。勿論、初見ではなく劇場鑑賞済みですが、マーベル系と違ってこっちは何回も見てはいない。

 

2013年制作だからまさしく10年ぶりかぁ。なんだか久し振りに見たのもあって凄く面白いじゃないですか。

 

当時見た印象では、それなりに面白かったけど、う~んこの路線をスーパーマンでやるの?なんか違うような、と思った記憶がありますが、そこに関しては今も同じ気持ちではあります。

 

でも、そこから10年。DCEUも実質終わって、スーパーマン役、ヘンリー・カヴィルも離脱済み。ここから始まるシリーズのスタート作品として見るのではなく、もう終わってしまった過去の作品として見ると、これが逆に新鮮。

 

原作でもね、長期連載物・オンゴーイングのシリーズとは別に、作家ごとに「自分の考えるスーパーマン」みたいな単発物が沢山出ています。この映画も、前者では無く後者と捉えると、この映画なりのオリジナルアレンジ作品。作家の個性を生かした単発作品みたいな視点で見る分には、凄く面白いんじゃないかと感じました。

 

ザック・スナイダーとしては以降の作品も含め、「神としてのスーパーマン」を描きたいのは一目瞭然。

 

よく、DCは神話的な路線で、マーベルは現実主義みたいな比較が昔からありますし、神としてのスーパーマンというテーマで描かれた物語もいくつかあります。そういう意味では決してこの路線も決して間違いとかではない。

 

ただね、スーパーマン単品としてはこれはこれで面白いアレンジや描き方だとしても、ここからDCユニバース全体を描くとなった時に、陽のスーパーマンと陰のバットマン的な対比構造、キャラの立て方と考えた時にやっぱりいささかバランスが悪くなる。映画のおかげでDCは暗くてシリアス、マーベルは明るくて楽しいみたいに散々言われたのは(デップーなんか映画でネタにしてたし)やっぱりそういうとこなのでしょう。

 

単品映画として、今回はこうアレンジしてきたか!と言う分には凄く面白いんだけど、私もスーパーマンは基本的にこういうのじゃなくない?と正直に思います。

 

ああ「今回は」ダークなアレンジしてきたのね、ヒーロー物というより宇宙人とのファーストコンタクト物的な面白さがあるし、そんな中で地球人に育てられたクラークの人の良さとかも生かされてて面白いね!と素直に思う。が!マーベルに例えて申し訳ないけど、これ「アルティメットユニバース」に近くないですか?リアル路線に振り切ってギスギスしたヒーローを描く。私は「アルティメッツ」とか読んでて正直キツかった。いや現代的でリアルなのかもしれないけど、私が読みたいのはこういうのじゃないな、と素直に思いましたもの。

 

かつての映画でクリストファー・リーブが演じた、どこまでも好青年なスーパーマン。或いは「ヤング・スーパーマン」のカンザスの田舎者だけど、純朴で真っ直ぐな少年。そしてアニメとかでよく見せた、スーパーマンウインク。ピンチをニヤリと笑って切り抜ける、あの明るいスーパーマン。私にとってのスーパーマンはやっぱりその辺りの方が馴染み深い。

 

何度も言うけど、単発のアレンジとしては今回のスーパーマンもこれはこれで面白いと思う。

 

制作側の方のゴタゴタでね、ヘンリー・カヴィルさんも災難だったなと同情してしまうけど、これはこれと割り切って次のキャリアを頑張って欲しいし、新DC映画ユニバースの新スーパーマンも、これを教訓にして、みんなが納得できて、みんなが幸せになれる新しいスーパーマンを作ってくれればと思うし、成功を祈ってます。

 

皆ね、スーパーマンバットマンどっちが好きかと言われたら、やっぱり圧倒的にバットマンの方が人気があると思うんですよ。(というかマーベル含めアメコミの世界では人気でバットマンに勝てるキャラは居ない)陰と陽で対になる存在なので、基本的にアメコミ読んでる奴なんか陰に決まってますしね。


でも、スーパーマンはスーパーマンでアリだよなと少しでも思わせられたらそれが「勝ち」だと思う。何だよあいつ良い子ぶっちゃってさ、どうにもいけすかねーよな。・・・でもあいつ、根っからいいやつでさぁ、嫌いだけど認めざるを得ない。みたいな。

 

まあだいぶ偏見も入ってますが、おおまかにはそんな感じで。陰のあるスーパーマンも単品ではアリだけど、これがやっぱりチームとかユニバースとかになった時に対比としてのキャラクターが生きてこなくなる。スーパーマンバットマンもどっちも陰キャではね・・・・。

 

久々に見て、こんなに面白かったっけ?と思った半面、10年経ってDCEUが終わった今だから言える事かもしれないけど、最初に暗いスーパーマンを作って、それを世界全体の起点にしちゃったらさ、明るい未来なんかこないわな。やっぱり初手の時点で間違ってた気がします。

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