僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

見たもの読んだものなどの簡単な記録と感想のチラシ裏系ブログ

アベンジャーズ:ハルク・ウェーブ!

アベンジャーズ:ハルク・ウェーブ! (MARVEL)

THE AVENGERS:HULK WAVE!
著:カート・ビュシーク、スタン・リー、クリス・クレアモント(ライター)
アラン・デイビスジャック・カービー、マイケル・ゴールデン(アーティスト)
刊:MARVEL ヴィレッジブックス
アメコミ 2012
収録:AVENGERS Vol.3#38-40(2001)
 AVENGERS Vol.1#1(1963)#4(1964)
 AVENGERS ANNUAL#10(1981)
☆☆☆☆★

 

町を呑み込む緑の波!
そして、雲を割って振り下ろされた
巨大な拳が大地をえぐる…!
ハルクの津波を前に、
アベンジャーズは如何に戦うのか!?

マーベルユニバースにその名も高き
世界最強のスーパーヒーローチーム、アベンジャーズ!
その誕生から、キャプテン・アメリカの復活、ハルク軍団との戦いまで、
歴史に残る戦いを選り抜いた
日本オリジナル編集の傑作選、ここに登場!

 

とゆー事で、MCU「アベンジャーズ」1作目に合わせて出た、底本無し日本のみの特別編集の1冊。確か当時は「ハルクのパンツがついに破れる!」とかいうアホなポップが宣伝で使われてたような記憶があります。
まあそこよりも、スタン・リー&ジャック・カービーアベンジャーズ1号とキャップが復活する4号が収録されてるのが貴重な一冊になっております。

 

映画再見に合わせて当時ぶりに読み返しましたが、抜群に面白い。ただ、古い作品ですので、初心者向けではありませんのでご注意を。映画で興味を持ってじゃあアメコミ原作触れてみよう、的になったらまず今風の作品を読んだ上で、慣れてからこの手の古い作品に入らないと正直キツイかなぁと。この古臭さも味、と思えるようになってから読めば死ぬほど面白いのですが。

 

まずは収録されてる順に。

アベンジャーズ Vol.3 #38-40(2001)
カート・ビュシーク(作)アラン・デイビス(画)

 

表題作のハルクウェーブ編。謎のヴィランの策略で一つの町全員がハルク化。一人でもやっかいなハルクが何千人も現れ、アベンジャーズはどう立ち向かうのか。

 

この辺の時代は完全にX-MENの一人勝ち状態でアベンジャーズタイトルは人気の無かった時代。「マーベルズ」「アストロシティ」のカート・ビュシークがライターやってたんですね。Xタイトルもチームが多数あってキャラがやたら多かった時期ですが、アベンジャーズもとにかく人数多い。映画「キャプテン・マーベル」見て、モニカ・ランボーとか初めて知るキャラだな、とか思ってましたが、ちゃんとこれに出てました。

 

事件解決に現場へかけつけるメンバーの他にも宇宙に居たり、アベンジャーズマンションでまた別の話が展開したりと、とにかくゴチャゴチャしてます。

 

町中の人がハルク化している中で、分子が不安定だか何だかで、ハルク同士くっつければ融合。段々と巨大化していくものの、数が増えるよりはその方が対処しやすいとくっつけまくるのですが、え~!それ元は町の普通の人たちだけどいいのか?と、強引というかおおらかな展開が逆に楽しい。

 

このゴチャゴチャした流れのまま「ディスアッセンブルド」で終わって「ニューアベンジャーズ」からアベンジャーズがユニバースの中心になってくんだな、みたいな流れを踏まえて見ると、この時代はこの時代で貴重な邦訳。

 


アベンジャーズ Vol.1 #1(1963)
スタン・リー(作)ジャック・カービー(画)

 

記念すべきアベンジャーズ第1号にして第1話。マーベル映画でのカメオ出演とか、ほとんどのキャラの生みの親としてまさにマーベルの顔として有名ですけど、こうして彼のやってきた仕事の極一部だけでも読めるのが嬉しい。

 

マーベルメソッドとして有名ですが、割とざっくりした脚本だけアーティストに伝えて、絵が上がった後にスタン・リーがセリフとか細かいとこを詰めていく、というスタイルなので、全てがスタンの功績じゃないよ、とそれこそカービーと揉めたりなんて話もあるものの、やっぱりスタン・リー節的な物にあふれてて、そこが凄く面白い。

 

ドヤ顔で、この展開面白いでしょ驚いたでしょ、みたいな物が連続して展開する辺りが、ものすご~~~くスタン・リーっぽい。意外と絵を信じて無くて、説明セリフで面白味を出そうと必死なのは、スタン・リーと言うより当時のアメコミらしさかな?いや、スタンの影響がそれだけ大きく広がっていった、という面もあるのかもしれない。

 

ロキの陰謀でハルクが暴れてる、という所からヒーロー終結になるものの、ファンタスティク・フォーが忙しいからパス。他のヒーローが何とかしてくれるんじゃね?どうしてもの時は行くけど、という凄まじく雑な展開が面白い。いや、ヒーロー集結してる中でFFは何故こなかったの?っていうエクスキューズなんでしょうけど、ザ・雑。

 

ワスプの扱いも、今読むとフェミニズムうんぬんで叩かれそうな扱いですが、そっち方面でもまたそういう雑な時代なんだよ、と許せるしそこもまた逆に面白い。

 


アベンジャーズ Vol.1 #4(1963)
スタン・リー(作)ジャック・カービー(画)

 

続いてこちらがキャップ復活の4号。2号3号が収録されて無いのが残念ですが、2号でいきなりハルクがチーム離脱。そんなハルクを利用してサブマリナーがアベンジャーズと激突。という流れの4話目のようです。

 

当時はまだインベーダーズ(だっけ?)の設定が無いのでキャップとネイモアは互いに名前を知ってる程度で面識が無いっぽい感じなのがちょっと違和感ありつつも、新しい読者向けにキャップ上げをしながら他のアベンジャーズの面子も同格なんだよ、という描き方が凄く面白い。

 

流石に映画がこういう作風に影響を受けている、とまでは思わないけど、時代を隔てても共通する部分って意味ではメチャメチャ面白く読めました。変な宇宙人とかも含めて、こっちの話もやっぱり物凄くスタン・リーっぽい。

 


アベンジャーズ・アニュアル#10(1981)
クリス・クレアモント(作)マイケル・ゴールデン(画)

 

こちらは特別編増刊号のアニュアル。X-MENを人気タイトルに育てたクレアモントだけに、今はキャプテン・マーベルとして知られるキャロル・ダンバーズ(当時はミズマーベル)がアベンジャーズからX-MEN側へ移る話。

 

クレアモントは過去にミズマーベルのシリーズを担当してた事もあり、アベンジャーズ誌ではストーリーライン上雑に扱われてた彼女を自分の担当するX-MENに持ってきた、という事らしい。ライターによってお気に入りのキャラが違ってて、ライターが変わればその辺のキャラの扱いも変わってくるというのは割とアメコミらしい部分でもある。

 

悲劇のドラマとして締めてある辺りはクレアモントらしい作風かも。マーベル史におけるX-MENのローグの初登場号としても有名なこのエピソード。後のローグとは似ても似つかぬビジュアルですけど(メッシュはもう入ってますが)ここでキャロルの記憶と能力をコピーして、後はずっとミズマーベルの力をローグが使ってる事になるわけですが、この二人の関係も凄く複雑。

 

ローグは旧X-MEN映画にも出てましたし、人気キャラですけどこの辺りはMCUではどういう処理をしてくるのか気になる所。スーパーパワー無くても一時的なコピー能力だけで十分に話は動かせるし、面白い描写は出来そうなんで、特に関係は持たせない気はしますけどもどうなるでしょうか。つーかMCUにX-MEN参戦もまだまだ先の話か。

 

カマラちゃん参戦は決まってるようなので、まずはドラマもあったインヒューマンズをどうするかも気になる所。キャプテンマーベル2にカマラちゃん出てきて、私もあんなヒーローになりたい、くらいの描写は入りそう。

 

それはともかく、最後の話はスパイダーウーマンがキャロルを助けるって所から始まりますし、色々なキャラも見れるし、60年代80年代00年代とアベンジャーズ1号のみならず各時代の話が読めて、とてもお得な一冊。
あとは「ルークケイジ」が日本独自編集の本だったっけかな?底本無しでこういうのは珍しいですが、そもそもの濃いマニアが編集してるのが日本のアメコミですので、こういうのは大歓迎。

 

最初にも書きましたが、絵柄が古臭くて初心者にはちょっとキツイかとは思いますが、マニアにとってはメチャメチャ楽しめる一冊です。

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メアリーの総て

メアリーの総て [DVD]

原題:Mary Shelley
監督・脚本:ハイファ・アル=マンスール
アイルランドルクセンブルクアメリカ合作映画 2017年
☆☆☆★

 

<ストーリー>
19世紀、イギリス。作家を夢見るメアリーは、折り合いの悪い継母と離れ、父の友人のもとで暮らし始める。ある夜、屋敷で読書会が開かれ、メアリーは“異端の天才詩人”と噂されるパーシー・シェリーと出会う。互いの才能に強く惹かれ合う二人だったが、パーシーには妻子がいた。情熱に身を任せた二人は駆け落ちし、やがてメアリーは女の子を産むが、借金の取り立てから逃げる途中で娘は呆気なく命を落とす。失意のメアリーはある日、夫と共に滞在していた、悪名高い詩人・バイロン卿の別荘で「皆で一つずつ怪奇談を書いて披露しよう」と持ちかけられる。深い哀しみと喪失に打ちひしがれる彼女の中で、何かが生まれようとしていた──。

 

フランケンシュタイン」の作者、メアリー・シェリーの半生を描く文芸伝記映画。「フランケンシュタイン」自体は読んだ事無いですが、まあドラキュラとか狼男とかと並んで誰でも知ってるメジャーな怪物の一つ。それらと同じくハマーフィルムの怪奇映画みたいなもので世の中に知れ渡った、みたいな印象でしょうか。

 

そこらへんのゴシック物をまとめた「悪魔城ドラキュラ」辺りが私にとって最初に触れたフランケンなのかな?(ドラキュラシリーズは最初の作品からずっと好きなフェバリットゲームの一つです)それとも「怪物くん」とかもっと先に触れてるかもしれませんが、そういうのがわからないくらいにはもう当たり前の物になってた印象。ハマーフィルムのフランケンは未だに見てませんが、ビクトル・エリセの「ミツバチのささやき」とかはBDが出たくらいのタイミングで見た記憶があります。

 

あとはこの映画では特に意識されてませんが、諸説はあるもののSFっていう文脈でも世に出た初めてのSF小説、という見方もあるようです。筋肉は電気信号で動くという科学的根拠がある上での人造人間物、人工的に作られた人間が自我を獲得するうんぬんするというエクスマキナ的視点で「初のSF小説」というような語られ方もあって、SFオタクとか男の文脈で語られがちだけど、SFの元祖は女性が書いたんだよ、みたいな語られ方をしてるのを見て、へぇそうだったのかとここ最近思った事がありました。

 

その元祖SFっていう要素は映画としてはあまり触れられてないですが、今回初めて映画見て知ったのは、初の吸血鬼小説も実は同じ所から生まれていたという所。「ディオダティ荘の怪奇談義」ってその辺りの文脈に詳しい人にとっては、有名なエピソードらしいです。


そうか、ドラキュラってブラム・ストーカーがメジャーにしただけで、別に元祖とかいうわけではなかったんですね。ドラキュラ伯爵もフィクションの中ではその前の真祖的な物が出てきたりする事も多いので、その辺りの背景込みでやってるのかも。

 

でもって映画の方ですが、フランケンシュタインの怪物を生み出した彼女の人生も孤独や悲しみ、波乱に満ちており、それがフィクションのベースになっていた、的な話。

 

出てくる男がことごとく下種。というかメアリーが若いのもあってか、割と簡単に愛を信じちゃうような部分があって、相手はえ?自由恋愛つったじゃん?一人だけ愛するとかじゃなくお互い自由にやろうよ、みたいな所で傷ついていくだけならまだしも、出来た赤ちゃんまでもがそれに巻き込まれ不幸な結末を迎えてしまう、というのは見ていて辛い。

 

でもって後半になってディオダティ荘の怪奇談義のシーンが出てきて、遂にメアリーは「フランケンシュタイン」を書きあげる。が、時代が時代だけに、出版にこぎつけるのが難しい。やっと話をとりつけたものの、作者の名前は出さないという条件。この辺りは史実としても面白く話の流れできちんと押さえてあり、女性の人権というテーマ性も含めて描かれる。

 

ゴシック、恋愛、歴史、テーマ、ドラマと色々と詰め込まれてて文芸作品としては重厚な半面、やや散漫な印象。怪奇色は1シーンのみ。歴史に残る名作にはこんな背景があった、みたいな所を主軸に主演のエル・ファニングのみならず、全体的にビジュアルが美しい映画ですが、作品背景を調べると色々面白い部分がありましたので、監督とか
脚本によってはまた違うアプローチで映画化できそうなネタでした。

 

「野生の呼び声」の時に、100年前の物語がどうのと書きましたけど、「フランケンシュタイン」って1818年の発表なんですね。200年前の小説が今に至るまで色々な形で引き継がれているって考えるとなかなか凄いです。


【公式】『メアリーの総て』予告編 12.15公開

映画 フレッシュプリキュア! おもちゃの国は秘密がいっぱい!?

映画フレッシュプリキュア!おもちゃの国は秘密がいっぱい!?(初回限定版) [DVD]

監督:志水淳児 脚本:前川淳
日本映画 2009年
☆☆☆★

 

プリキュア映画7作目。TVシリーズ6作目「フレッシュプリキュア!」の秋映画。
フレのTV本編はシリーズで唯一、途中からシリーズディレクター(監督)が志水淳児→座古明史と途中で変わってるのですが、何かしらのトラブルでの変更とかではなく、志水さんが前半の立ち上げが終わったくらいで、この先映画版もあるけどどうする?となった時に映画の方に移ったという事のようです。MH2作とSSの映画版の監督もやってるので映画媒体に思い入れのある人なのかも。

 

監督によって作風は多少なりとも変わってくるものですので、基本的にプリキュア映画はTVの番外編的な感じになりやすいのですが、そんな経緯もあってこのフレッシュに関しては番外編でもありつつ、違和感も少なくTVと凄く地続きな印象。

 

お話的には思いっきりプリキュア版「トイストーリー」で共通する部分も多いです。突出した物があるわけじゃないのですが、アクションとか話のテンポが良いので、リピートで割と定期的に何度も見てる作品です。

 

例によってこっからは長々と前置き。
TVシリーズ「フレッシュプリキュア」は初代からの鷲尾プロデュサーが前作までで身を引いて、新しくフレッシュから4作ほど梅澤プロデュサーの体制になるので、公式の区分けではないのですが、ファンの間ではフレからがプリキュアシリーズの2期目と区別される事も多い。

 

「オールスターズDX」の記事にも書きましたが、シリーズを継続していく上で新しい血を取り入れてアップデートさせていき、風通りを良くして停滞を防ぐ、という長期コンテンツへと成長させる為の仕掛けを意図してやったわけですが、そこが上手くいって実際に現状17年目まで続いているのがプリキュアの凄さです。

 

勿論、その真似をすれば同じように長く作れるコンテンツになるのかと言えばそんなに簡単には行かないでしょうけれども。立ち上げた鷲尾さん自身がプリキュアの原作者的な立場になる事をせずに、むしろオールスターズという引き継ぎの場所まで作って、その後は思い切って身を引くという判断。意外とこれをやるのは難しい。我欲が強いとついつい自分の手柄にしたくなっちゃったりするものですし、作る方の立場としても、中核になる人が居た方がブレなくていい、というのもあったりしますしね。

 

そしてそこを引き継いだ梅澤プロデュサー。映画のミラクルライトの生みの親のみならず、今やこれもプリキュアの代名詞になったCGダンスEDも梅澤さんの功績。ダンスED自体はSSのガンバランスからですし、何なら初代から部分的にダンスっぽい部分はあったものの、周囲の反対を押し切ってCGにこだわり、将来的にはそれが単体でも売りになると言いきって、実際にそうなるまでに育て上げます。

 

しかも面白いのは鷲尾Pと同じく梅澤Pも退いた後に、ミラクルライトやCGダンスがプリキュアの代名詞になってる事は嬉しい半面、それももう過去のものになるような新しいアイデアが出てほしい、とコメントするセンスが流石です。自分が残したものをただいつまでも続けるだけより、それを上回るものがあってしかるべきだと。そこも凄い。

 

まあそれは終ってからの話ですので、じゃあ最初に何をやったのか。ただ前任者の仕事を漠然と見よう見まねで引き継ぐだけに終始せず、徹底的なマーケティングとか(フレでダンスをフューチャーしてるのは子供たちの好きな物を調査してそこにダンスがあったからとか)1年間のドラマ作りと商品展開の組み立て方とかを見直して作り込む。1クール最後に武器アイテムを出して2クール目で追加戦士、3クール目で箱物大型アイテムとかその後のプリキュアのスタンダードな流れを作ったのもフレッシュからです。引き継ぎはしつつも、一から自分で考え直す事をしているからこそまさしく新鮮でフレッシュな新しいものが生まれたわけです。

 

その辺りの、引き継いでいる部分と新しい部分っていうのがまた面白くって、前任の鷲尾Pも新しい物を作ってほしいからと退いたわけで、あまり明確に「プリキュアはこうなんだよ」的な説明はしていない様子。そこが顕著に表れているのがプリキュアのデザインです。

 

プリキュアが履いている靴、ブーツとかヒールの事は「プリキュア5 鏡の国のミラクル大冒険」でも書きました。次の「ハートキャッチ」ではハイヒールどころか刺さるくらいのピンヒールになってたりするのと比べるとまだ大人しいレベルですが、このフレッシュからプリキュアの靴のデザインがハイヒールっぽくなります。(変身時の着地の音がパインだけ違うのは割と有名)

 

あとは「プリキュアヒストリア」でもやってましたが、初代~5までのプリキュアは拳の所までアームカバーがついてます。そこにはパンチする時に素手の拳だと生々しい&痛そうなので手甲風のデザインにした、というプリキュアならではの工夫と意図がありました。これ、フレッシュのキャラデザの香川さんは、後から知って焦ったそうな。自由にデザインしていいよ、と言われてそういう過去のプリキュアの注意点みたいなものへの指示は無かったそう。フレッシュはリストバンド風で、拳の所は覆ってないデザインになってるんですよね。フレ以前はデザインに意図があった、プリキュアらしいヒールやアームカバーはのデザインは継承していません。

 

では手足と来たら体の方はどうでしょうか。フレッシュはアンナミラーズの制服とかああいうものをデザインのベースにしてある分、フレッシュはおっぱいが割と目立ちます。勿論、子供向け作品ですので、殊更セクシャルな要素を強調するようなものではありませんがデザイン的に胸の部分が別パーツ化?されています。

 

それって逆に言えば、何故それ以前のプリキュアではそれが気にならなかったのか。その秘密が胸についてる大きいリボンです。可愛さを出すための記号であると同時に胸周りを隠すための機能的意味合いを込めたデザインになっているんですよね。その辺りの意図をを知った時に、そうだったのか!確かにほとんどのプリキュアは胸に大きなリボンがついてるデザインになってて、胸周りの違和感とかは一見してわからなくなってる!と私は改めて子供向け作品ならではの作り方をしているプリキュアの凄さや面白さを感じました。

 

長いですが、プリキュアとおっぱいの話をもう少し掘り下げます。胸のあるフレッシュよりも、むしろ、胸のふくらみが全く無いデザインになっている、シリーズ10作目「ドキドキプリキュア」の方がむしろちょっと違和感があるデザインだと個人的には感じました。(ドキも胸の大きいリボンがついてないデザインなので)

 

プリキュアは子供向け作品なので、性的な目線を排除する為にも極端な女性の胸の強調みたいなのは避けている、という部分もゼロではないのですが、設定上は中学生の女の子なので、おっぱいを完全な真っ平らにしてしまうのも、それはそれで逆にちょっと不自然であったりします。(強調しない程度に多少の自然な影はどの作品でも入りますが)

 

でも、それ以上にプリキュアの胸が平らなのには意味があって、メイン視聴者の子供達にとっては、胸がある=大人であって自分達とはまた違う存在である、という認識になるのだそうな。でもプリキュア以外の存在、お母さんとか先生、いわゆる脇役の場合は普通に胸のふくらみの描写はあったりしますよね。敵の女幹部とかも。ただそこは視聴者の子供が感情移入する存在ではないのでそれが許される、という事のようです。

 

これがプリキュアの立場だと、見ている小さい子供達にとっては、自分もプリキュアになりたい、自分もプリキュアになれるんだと思い願う存在であるので、自分とは違う「胸がある=大人」と認識させない為にもプリキュアは胸が平らなのです。この辺の話、面白くないですか?

 

フェミニストがよくアニメの女性キャラはありえないようなおっぱいの形とかで、それは性的搾取だって定期的に話題になる印象ありますけど、もしそれが男の夢や欲望なのだとしたら(そこはまた別の話になるのでここで掘り下げはしませんが)プリキュアの胸には子供達の夢や希望が詰まっている、とか考えると対照的で面白い部分では無いかなと思ったりしてます。

まあフレッシュの場合は、その方が自然だと普通に胸があるキャラデザインになってるわけですが、シリーズとして見た場合、この作品のみの特徴で終わってたりします。

 

新鮮で新しい風を巻き起こすべくとここで作ったものがスタンダードになって以降の定番になって行くものもあれば、そんな感じでこの作品単発で終った描写もあり、そういう意味でも試行錯誤の転換期の作品としての特異さがあってまさしくフレッシュで面白い作品です。

 

過去にも何度か書いてますが、そんな感じの理由でプリキュア初心者はこの「フレッシュ」か、次の転換期でありそこまでの集大成でもある「プリンセスプリキュア」が入り口としてふさわしいのではないかと思っております。

 

前置き終わり。こっから映画の話。
プリキュア版「トイストーリー」と最初に書きましたが、時系列的には3よりはこちらの方が先なので、捨てられたおもちゃの行く先と捨てられた側の復讐みたいなテーマはこの作品の方が先かも(トイストーリー映画は全部見ましたが、特に思い入れも無くあんまり憶えて無いので間違ってたらスミマセン)

 

「ASDX1」と同じく、ラブのメンタルの弱さが出てたりするのですが(まあそりゃ曇るわな、って話ですが)個人的にはそこを叱咤するミキタンがカッコ良くて好き。「アタシ完璧」と高飛車っぽいですが、要は自分に厳しくストイックなんですよね。それが美貌に対するストイックさだけなら何とも思わないのですが、「しっかりしてよ、今のあなたはキュアピーチでしょ。子供達に約束したんじゃないの」的に、プリキュアとしてもストイックな所が垣間見える辺りが素敵です。

 

それを「大丈夫よ」ってホンワカ言えるブッキーも良いし、「何度だってやりなおせるそう教えてくれたのはラブよ」っていうせっちゃんも愛おしい。(ついでにパジャマパーティでキョトンとしてるせつなも可愛い)

どうしてもラブとせつな(イース)の関係が大きく取り上げられがちですが、フレッシュはチームとしてのバランスが凄く良い。

 

チームと言えば、後年BDの座談会とかで明かされた中の人の会話で、ピーチを演じた沖さんがベリー役のキタエリが当時ちょっと怖かったっていうのもね、個人的には好きな話。それ以前のプリキュアでモブ役やってた沖さんが初主演でガチガチになってたのもわかるし、mktnと同じく意識高いキタエリがちょっとピリピリしてて、しっかりしてよ!って感じだったんだろうなと。で、今になってそれを言われて、オッキーゴメンよ~あの時は若かったって素直に言えるキタエリさんも素敵です。

 

中の人ネタなら、特撮ファンの沖さんがヒーローを意識して特に「五星戦隊ダイレンジャー」リスペクトな感じで演じてたってのを後年になって知って、イースとの戦いはおそらくオッキーの中ではダイレンジャーにおけるリュウレンジャーVS陣(ライバルキャラ)が頭の中にあったんだろうな、とか思うとちょっと面白いです。合体技のラッキークローバーもゴレンジャーストームがベースだったりしますので、ニチアサらしさ、という部分でも面白い気がします。プリキュアは色々な角度から見れる作品ですけど、ヒーロー物として好きっていうの私の中で結構大きいですし。

 

そんな所で、次はオールスターズDX2です。
みんなで幸せゲットだよ!

 


映画フレッシュプリキュア CM (2009)

 


Fresh Pretty Cure! Movie OP subbed

 

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ワンダーウーマン:ヒケティア

ワンダーウーマン:ヒケテイア (ShoPro Books)

WONDER WOMAN:THE HIKETEIA
著:グレッグ・ルッカ(作)J・G・ジョーンズ(画)
刊:DC 小学館集英社プロダクション
アメコミ 2020年
収録:WONDER WOMAN:HIKETEIA(2002)
☆☆☆☆

 

自らの故郷「セミッシラ」より外界に出てきたワンダーウーマンは、自分の知る世界とこの世界の違いに慣れ始めたところであった。 そんな彼女の元に、突如ダニエルという女性が助けを求めに現れ、ワンダーウーマン古代ギリシャの儀式「ヒケテイア」を交わすことになる。この儀式により、ワンダーウーマンはダニエルを守る使命を帯びることになるが、彼女は殺人の罪を抱えていた……。
グレッグ・ルッカが紡ぐ、ワンダーウーマンの悲劇が今、幕を開ける……。

 

ワンダーウーマン1984」も延期になっちゃいましたね。まあそこは仕方ない。せめて映画館に行けるくらいにまでは早く収束してほしいとこです。

 

時系列的にはインフィニットクライシスより前。単発として出たこれが好評で当時の「ワンダーウーマン」オンゴーイング誌のライターに就任したとの事。その後のリバース期も同じくルッカが担当。

 

ええと、めちゃめちゃ暗くて重い話でした。

 

ワンダーウーマン/ダイアナは人間とは違う半神的な存在なわけですが、それより古い歴史を持つ太古の神々にとっては小娘でしかない、という設定がまず面白い。

 

で、自分の出生より古くからある太古の儀式、儀礼的な所には従わなければならない。いや、別に従わなくてもいいのかもしれないけど、本人も神の使途である以上、そういったものは重視するし、どんな過去があったとしても、庇護を求める存在を無下には出来ない。勿論、ヒーローとしても、女性の人権保護的な視点からも。

 

庇護を求めたダニエルも相当に重いものを背負っており、搾取されて非業な最期を遂げてしまった妹の復讐に生きていて、自らが殺人者としての罪を背負ってでもそれを成し遂げる。

 

この辺は個人的には「バットマン:究極の悪」って小説を思い出してしまいました。バットマンが東南アジアの人身売買組織と戦う話。

 

キャットウーマンなんかも娼婦設定ありましたけど、そうやってヒーローになれる存在ばかりじゃない、ただ搾取され悲劇のスパイラルに陥っていくだけなのが大半。それが普通な人ですよね。

 

そんな普通の人でしかないダニエルが憧れた存在がワンダーウーマンで、少しでも近づきたくて勉強してる内に、太古の儀式ヒケティアを知り、っていう展開がメチャメチャ上手い。

 

絶対に一線を越える事は無いし、法の守護者でもあるものの、お前だって色々と法律的にはヤバイだろっていうバットマンが、太古の儀式の前に現代の法律守れよって言うのは若干シュール。表紙からしてそうですが、今回はバットマンはちょっと損な役回り。

 

なんだか誰も幸せにはならないビターな終わり方が痛い。でもこういう重い話もアメコミらしくて、面白いのは面白かった。これ映画に合わせて出す話か?とは思ったものの、少し古めな作品ながら、それでも日本語版で紹介する価値のある名作ではありました。

 

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キャプテン・アメリカ:ホワイト

キャプテン・アメリカ:ホワイト (ShoPro Books)

CAPTAIN AMERICA:WHITE
著:ジェフ・ローブ(作)ティム・セイル(画)
刊:MARVEL 小学館集英社プロダクション
アメコミ 2016年
収録:CAPTAIN AMERICA:WHITE#0-5(2015)
☆☆☆☆


キャップ&バッキー。
とある友情のポートレート

スティーブ・ロジャースが“自由の守護者”キャプテン・アメリカであることをバッキー・バーンズが知った夜、二人の運命は定まった……。
マーベルを代表するヒーローこと、キャプテン・アメリカが振り返る、親友バッキー・バーンズとの友情ポートレート


ジェフ・ローブティム・セイルがマーベルで手掛ける各キャラクターの初期の物語を新たな視点で描く「カラーシリーズ」4作目(日本語版の刊行では「ハルク:グレイ」と逆だったのでこっちが先の3作目)

 

スパイダーマンとグウェン・ステイシー、デアデビルとカレン・ペイジ、ハルクとベティ・ロスとこれまではヒーローがかつてのヒロインとの関係を振り返る、という形式でしたが、今回はバッキーがヒロインポジション。

 

勿論、ストレートなBLとかではないですが、キャップのバッキーへの想い、という意味ではそんなにかわりません。MCU映画ではバッキーは同郷の同世代の友達、という形になってましたが、原作でのバッキーは本来は「バットマン&ロビン」みたいな子供サイドキックの関係。

 

考えてみればバットマンとロビンだって同性愛の関係に見えるとかで弾圧された歴史があったりするわけですが、逆に今なら同性愛の何が悪いの?それを認めない方が不健全だし、そういうものに不快感を示すほうが時代遅れの古臭い人間、って感じになってるのが世の中面白いもんです。今はアメコミにも同性愛カップルとかごく普通に出てますしね。

 

まあ、子供を戦場に巻き込むっていう部分では流石に今でも問題な部分ですが、今回の作品はその辺りもテーマとして盛り込んである。

 

「ハルク:グレイ」では物事は白と黒にハッキリ分けられるわけじゃない、そういう意味での中間の「灰色」の物語だったわけですが、今回は、さらにそれ以前の物事を白と黒にハッキリ分けていた時代。いや、いつの時代にだって物事はそんなに単純であるはずがなかったのだけれど、白と黒があるものなのだと信じられていた時代、信じたかった時代・・・でしょうかね。

 

正義であるはずの白。そして純粋性という意味での白。
その辺りがテーマとして描かれる。

 

共に戦場を駆けるフューリー&ハウリングコマンドズとかパリのレジスタンスとかは多分「白」ではない。そういったものをきちんと描きつつ、キャップ&バッキーの純粋性と、それだけではいられない世の中の在り方。それでも二人が共に、互いを思い合い信じる心。その半身とも言える存在を失ってしまい、一人現代で生きているキャップの心情がモノローグで語られるのがすごく沁みます。

 

カラーシリーズ、どの作品も名作です。

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アベンジャーズ:プレリュード フューリーズ・ビッグウィーク

アベンジャーズ:プレリュード (ShoPro Books)

MARVEL'S THE AVENGERS:PRELUDE FURY'S BIG WEEK
著:クリストファー・ヨースト、エリック・ビアソン(作)ルーク・ロス、ダニエル・HDR、アガスティン・バディラ、ウェリントン・アルブス(画)
刊:MARVEL 小学館集英社プロダクション ShoProBooks
アメコミ 2012年
収録:MARVEL'S THE AVENGERS PRELUDE:FURY'S BIG WEEK #1-4(2012)

 

映画「アベンジャーズ」の前に何が起こっていたのか!?

 

MCU版「アベンジャーズ」1作目のプリクエル(前日譚)コミック。一応はMCU公式ストーリーという事になってます。ただ、この後も映画に合わせてたまに「プレリュード」シリーズとして何冊か出てますが、ドラマなんかと同じでMCU本編的には多分そんなに重視されてはいないかとは思います。(例えばコミックでこういう描写を先にしちゃったから映画もそれにつじつまを合わせるとかまでではないかと)

 

「アイアンマン」「ハルク」「ソー」「キャプテンアメリカ」のクライマックスがほぼ同時期に起きていた、という設定で、シールドを指揮するフューリーはてんやわんやの1週間だった、というのがざっくりした話。

 

シールド側の視点なので、フューリーの他にはコールソンとブラックウィドウホークアイの出番が多め。でもマリア・ヒルは一切出て無い辺りが映画とのリンクという部分で作るのが難しいんだろうな、というのが垣間見える感じです。

 

映画のコミカライズ版は収録されておらず、全4話のプリクエル話のみの収録。裏でシールドはこんな感じで動いていました、っていうだけの話なので、ドラマやテーマとして何か面白い部分があるわけではなし。

 

設定関係では「ソー」で出てきたデストロイヤーと「ハルク」でのMr.ブルーことサミュエル・スターンズ(原作ではリーダーというヴィランになる)をシールドが回収してたりしてたのが映画では語られて無かったのでその辺りは唯一、おっ!と思った部分。面白いのはそれくらいでした。

 

アメコミの入門編、くらいの一冊です。

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アルティメット アベンジャーズ

マーベル・アニメイテッド・ユニバース1 アルティメット・アベンジャーズ【DVD】

原題:Ultimate Avengers The Movie
監督:カート・ゲダ、スティーヴン・E・ゴードン
原作:MARVEL COMICS
アメリカ OVA 2006
☆★


マーベル・アニメイテッド・ユニバースとして日本でも発売されたものの中の1本。(一応ナンバリングは1)原作で言う所の「アルティメッツ」のアニメ版です。

 

一応、アルティメッツの説明から。マーベル・コミックスの原作世界は半世紀以上続く、マーベルユニバースとして延々と続いている世界で、その中でアベンジャーズスパイダーマンやX-MEN等の物語が続いているわけですが、その膨大な過去の歴史が魅力でもある半面、新規読者が入りにくいのではないか?といった観点から、これまでのマーベルユニバースとはまた別の世界として2000年頃からアルティメットユニバースという新しい世界がスタート。お馴染みのキャラクターを現代に合わせた視点でリニューアルさせました。

 

そのアルティメットユニバース版のアベンジャーズが「アルティメッツ」になります。現代的なリニューアルという意味では映画のMCUにも共通する部分ですので、映画「アベンジャーズ」は原作オリジナルのアベンジャーズだけでなく、アルティメッツも参考にしてあって、サミュエル・エル・ジャクソン演じるニック・フューリーの外見とかはアルティメッツの方の引用ですし、敵として出てきたチタウリもまたアルティメッツ原作から。

 

日本語版も「アルティメッツ」「同2」と2冊程出ています。

アルティメッツ (ShoPro Books)

「キックアス」とか「キングスマン」のマーク・ミラーがシナリオを手掛けているのですが・・・スミマセン、原作のアルティメッツ私は凄く苦手でした。アルティメットユニバース全般的に言えるのですが、現代的アレンジと言うのにかこつけて、とにかくギスギスしてる上に、ヒーローなんて所詮こんな程度でしょ?的な感じで、凄く嫌な人間性みたいなものが強調されてて、読むのが割と苦痛でした。

 

アメコミでは一時期グリム&グリッティと呼ばれる暴力的でダークな作風みたいなものがリアルで現代的であるのだと業界を席巻してた時期があって、マーク・ミラーなんかもまさしくその中の代表的な作家の一人。アルティメッツもそういう流れを受け継いでいる作品です。

 

社会的なテーマとか政治的な要素は私も好きですし、むしろそういうのはあってほしいと思う方ですが、その中でもヒーローはヒーローで居てほしいと思うのです。こんなろくでもない世界だからこそ、例え夢物語であったとしても、それでもヒーローは人々の心の支えであってほしいし、生きる上でのお手本になってほしい、そう思ってます。(だから私はキャップとかに惹かれる)

 

アメコミ全体の流れも、グリム&グリッティの時代からその後はヒーロー復権の流れに結局なっていくのですが、そこは正直ほっとしています。マーク・ミラーでさえ、原作「キックアス」の3では同じような感じで変化を見せてくれます。(3のラストは鳥肌が立つほど素晴らしい。キックアスは1も2も面白いのですが、3を読んだ時はこれこそ!って思いました)

 

で、その「アルティメッツ」がベースのこちらの「アルティメット・アベンジャーズ」ですが、割とそのままアニメ化してあるので、やっぱり私はちょっと・・・という感じでした。よりリアルに、より人間的に、なのかもしれませんが、これにヒーローとして憧れるかな?とは思えませんし、むしろ見ていて誰にも感情移入出来ず、原作を読んだ時と同じように、ゲンナリしてしまいました。

 

MCU版アベンジャーズの元ネタとして比較するような感じで見る分には面白いかもしれませんが、映画が面白かったから原作読んでみよう的な感じで原作「アルティメッツ」或いはこちらの「アルティメット・アベンジャーズ」に入るのはあんまりオススメしません。


かと言って本当の原作の「アベンジャーズ#1」を読むべきなのかと言えば、それはそれで相当に敷居が高いとも思いますので、その辺りがアメコミのちょっと難しい部分でもあり、映画こそが入門用としていかに優れていたのか、というのを改めて思い知らされました。

 

ついでに言うと、アニメ本編より映像特典で入ってる『コミック「アベンジャーズ・アッセンブル!」』がメチャメチャ面白かった。原作の方のアベンジャーズを手掛けてきた作家のインタビュー集で、アベンジャーズvol,1(1期)と「ヒーローズリボーン」(2期)を挟んでvol.3(3期)のジョージ・ペレス。と、カート・ビュシークアベンジャーズを終わらせた「ディスアッセンブルド」。でマーク・ミラーの「アルティメッツ」なんかもありつつ、「ニューアベンジャーズ」へと大まかな流れをインタビュー形式で語ってるのですが、日本語版でも刊行されてた部分も割と多いので、どの辺の話をしてるのかわかって、凄く面白かった。この特典だけでも見る価値ありました。

 

 

※ 因みに原作のアルティメットユニバーズはその後の「シークレットウォーズ」というクロスオーバーイベントでマーベル正史世界に統合されて消滅しましたが、アルティメットユニバース出身だった「スパイダーバース」でお馴染みの2代目スパイダーマンことマイルズ・モラレス君なんかは正史世界に合流しています。

アルティメットユニバースの説明


1分で学ぶマーベルコミック!:アルティメット・ユニバース

予告


Ultimate Avengers (2006) - Trailer

過去記事

 

curez.hatenablog.com

 

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