僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

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ロキ (MCUその26)


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原題:LOKI
監督:ケイト・ヘロン
原作:MARVEL COMICS
アメリカ 配信ドラマ 2021年 全6話
☆☆☆

 

ディズニープラス配信MCUドラマ3作目。
今回はソーの弟、ロキのミニシリーズ(?)

 

普通にネタバレアリで書くので、その点はご注意を。
ドラマ前2作と比べると、正直微妙でしたが、色々な方向性があるのがMCUの面白さで、私個人としては「ファルコン&ウィンターソルジャー」がメチャメチャ良かったけど、じゃあそれと同じ事をやれとか言ったって仕方ない。毎回手を変え品を変えやってくるのがMCUの強みだし、例え今回のはそんなに面白くなかったなぁと思ったとしても、すぐに次が来るのもMCUの強み。

 

つーかディズニープラス配信の次が初のMCUアニメ作「ホワット・イフ」という事ですが、正直何でそんなものを?アニメはアニメで別にマーベルアニメ色々やってるしなぁとか思ってましたが、繋がってんのかよおい!っていう辺りがケヴィン・ファイギの抜け目の無さというか、凄い事考えてくるなと今回の「ロキ」のラストまで観終わって、ちょっとビックリしてしまいました。

 

そもそもの今回のロキ、ドラマ前2作と違って、ヒーローかと言えば微妙な所。勿論、かっこたるヴィランとして最初は登場、アベンジャーズ集結の切っ掛けにもなったわけですが、演じるトム・ヒドルストンのイケメンぶりや、悪役ながら情けない部分もあったりしつつ、ソーとの兄弟という単純な悪役とも違う部分で一躍人気キャラに。

 

しかもそのMCU人気も受けてか、原作の方でも「ロキ:エージェントオブアスガルド」とか、先日感想を書いた「マーベル:レガシー」でも、単純にライバル悪役とは一言では言い表せない特殊な立ち位置のキャラクターに。そんな複雑な背景もあれば、今回のドラマのストーリー的にも、「エンドゲーム」で起きた事象からの流れでありつつ、過去の「ソー」3作や「インフィニティウォー」を踏まえて立ち位置が変化してきたロキではなく、「アベンジャーズ」1作目の状態のロキがドラマでは描かれるという、複雑怪奇な状況です。

 

そんな、見てる方が混乱してしまうキャラクター背景の流れで描かれるのは、歴史改変のタイムサスペンス?「ワンダビジョン」や「ファルコン&ウィンターソルジャー」と違って、単純にエンドゲームのその後の物語とは言い切れない複雑さ。ある意味、トリックスターらしいロキにふさわしい物語とも言えますが、逆にそういう複雑さがあるからこそ、ドラマとしての軸は「ロキとは何か?」を改めて考えるようなドラマになってました。

 

女版ロキとしてロキと共にメインキャラになるシルヴィですが、見た目はレディ・ロキというより、原作に居るエンチャントレスっぽいなと最初は思ってました。シルヴィという名前も、私はそのエピソード読んで無いので詳しい事は知りませんが、エンチャントレス絡みの名前だそうです。

 

でも最後まで見ると、やっぱり彼女はエンチャントレスでは無かった。あくまでロキの変異体、ロキのバリエーションの一つ。彼女に愛が芽生えるという展開でしたが、彼女を別の人間、別のキャラクターと捉えるよりも、結局ロキは、自分自身しか愛せない。見た目は男女のカップルのように見えても、その本質はただの自己愛でしかなかった、と言うのは面白い部分でした。

 

個人的に一番の盛り上がりはロキバリエーションで、キッド・ロキとかクラシック・ロキ、ワニロキとかその辺が描かれた5話が最高に面白かったのですが、特にクラシック・ロキはその見せ場もそうですし、原作ファンとしてはおお~これこそロキの実写版、90年代とかにもしソーの映画作られてたら、多分こんなロキだったんだろうなと思えてそこはとても好きです。

 

そんな盛り上がりに対して、ちょっと醒めてしまった最終話。時間軸の話ですし、最終話の像以前に、タイムキーパー3人の像の時点で、確定ではないけど、ちょっと征服者カーンっぽいぞ、とは思ってたんです。「アントマン3」でカーンが出るという情報はもう出てましたので、このドラマから繋げるとかだったら嫌だな、今回はそれっぽいと思わせるだけで、直接のヴィランは違う奴ですよ、という感じでほしかった。

 

ツイッターでもつぶやいたのですが、「ブラックウィドウ」の消費のされ方がちょっと嫌だな、と思ったんです。MCUはシリーズ物ですし、だからこその面白さがあるというのは十分に承知してます。そこを楽しんでも居ます。でも作品をただ見て消費して、次の作品にこのキャラが出るぞ!みたいな情報だけを話題にしちゃうのって、凄く嫌なのです。

 

いや、次も楽しみだねって言うのは全然良い事だし、そこも面白味の一つですよ。巷でよく言われる「マーベル映画はエンドクレジット後も映像があるのが定番なので、それを見ないで席を立つ奴が信じられない」って意見、凄く多いじゃないですか。あれ、私は全く同意しないんですね。

 

私も必ず観ますよ(とゆーか映像があろうがなかろうかエンドクレジット終わって照明がつくまで私は席を立ちません)。そこも物凄く楽しみにはしてますよ。でもあれ、私はただのおまけだと思ってます。本当にその作品に絶対に必要な要素なら、その映像も本編に入れないはずがありません。見れば次の作品の期待値も膨らませてくれるけど、作品単体としては本編部分だけで完結してるから、余裕があったら見てね、ぐらいのものだと思ってます。

 

ニュースサイトとか、情報系のチャンネルは、当然新しい情報みたいな所に価値があるので、そう言う所をどんどん紹介するっていうのはわかるんですけど、なんかただ作品を消費してるだけな気がしてきて、凄く嫌。本編の事を9割、予告部分を1割くらいのバランスならまだいいですよ。

 

私は当ブログを見ていただければわかる通り、語る事に面白味を感じる人です。作品の掘り下げも十分にしないで、ただ作品を消費して、新しい情報を得る事だけに面白味を感じるってどうなの?勿論、そこは人それぞれなので、そんなのは間違ってる!とまでは言いませんが、私はそういうの嫌だなと思う。

 

ある意味、私もこうやって年間何百もの作品を消費して、それを晒してるとも言えますが、「ただ見るだけ」になるのが嫌で、こうして記録に残すなりその時に感じた事をアウトプットするなりしておこうかと思ってやってます。

 

で、そういう人なので、一つの作品には例え続き物であっても、一区切りとかちゃんとつけてほしいと思ってる人なので、投げっぱなしが凄く嫌。巷に溢れる海外ドラマの、シーズン最終話までクリフハンガーで終わるっての、私は物凄~~~~~く嫌です。私は映画好きなのって、2時間とかできっぱり終わるからっていう部分は多少なりともある。いくら話題になってても、あまり海外ドラマには手が伸びないのはそういう理由もあります。が、今回、

 

征服者カーンの話はアントマン3で!ロキの続きはシーズン2で!

 

は?

 

おいおいおいおい、私の嫌いな奴じゃんかこれ。
う~ん、後々続きが何作か作られて一区切りした後になら、シーズン1はこういう役割だったね、とか語れるかもしれませんが、露骨に投げっぱなしエンドにした今の時点では、あんまり評価したくないです。

 

おいおい、マルチバース生まれちゃったぞ、これが「ホワットイフ」に続くのか!凄い事やるなぁとは思うし、あまりモチベーションが持てなかった作品に俄然期待はわかせてくれましたが、ちょっと納得行かないモヤモヤの方が大きく印象としては残ってしまいました。

 

この作品単体で言えばね、神聖時間軸とか決められたものが、エンドゲームまでが全てはタイムキーパーの掌の上の出来事だったのか?と驚嘆(と同時に落胆も少しあるけど)もしはしますし、じゃあ一見「自由意思」ってやっぱりそれがあるべき姿だと思いつつも、じゃあそれがユニバース間のより大きな争いをおこさないための必要悪なのかという、一概にどちらが正しいとも言いきれない選択は面白いし、ヒーローではなかったロキが大局の為に動こうとし、心を通わせたもう一人の自分=シルヴィは、それでは自分の存在が否定してしまうからと、ロキとは違う選択を選び、その結果は・・・というのは大いに面白い部分ではありました。

 

ロキの変化、成長を描いた所は面白いし評価する。TVAのクラシックなビジュアルとかも好きです。


けど、結末を描かなかったのは評価しません。

シーズン1は新生ロキを描いた第1部でしかないからね、と将来言えるようになっていればきっと評価は変わると思うけども。

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