僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

見たもの読んだものなどの簡単な記録と感想のチラシ裏系ブログ

ドクター・ストレンジ:プレリュード

ドクター・ストレンジ:プレリュード (ShoPro Books)

MARVEL'S DOCTOR STRANGE:PRELUDE
著:ウィル・コロナ・ピルグリム(作) ホルヘ・フォルネス、他(画)
刊:MARVEL 小学館集英社プロダクション ShoProBooks
アメコミ 2017年
収録:MARVEL'S DOCTOR STRANGE:PRELUDE #1-2(2017)
 MARVEL'S DOCTOR STRANGE:PRELUDE Infinite Comic #1(2017)
 DOCTOR STRANGE:THE OATH #1(2006)
 DOCTOR STRANGE Vol.4 #1(2015)
 STRANGE TALES #110 #115(1963)
 MARVEL PREMIERE #14(1974)
☆☆☆★

 

MCU公式タイ・イン「プレリュード」シリーズ、ドクターストレンジ編。

映画の序章、映画のアイデア元になった作品、現行シリーズ、初登場作、オリジン話など多数収録。

 

ドクター・ストレンジ:プレリュード #1-2

エンシェントワン率いるマスターズ・オブ・ミスティックアーツの日ごろの戦いの姿が描かれる。
映画でも何人か描かれていたマスタークラスの人達ですが、特に名前が出る事も無く、ロンドンのサンクトラムを守っていた人以外にも達人っぽいマスタークラスが何人か居る程度でしたがきちんと名前と設定はあったようで、その辺りが描かれてます。

 

後は作中でもいくつか使われていた魔法のアイテムみたいな奴が世界中に色々あって、そういうのを回収して保管するのも彼らの仕事のようです。「アポロンの矢」とかRPGのアイテムみたいな感じでなかなか面白い。

 


ドクター・ストレンジ:プレリュード インフィニティ・コミック #1
こちらは映画直前のプレリュード編。


カエシリウスが過去に大切な人を失った事で禁呪を求めた事は作中でも語られつつも特に回想シーンなんかはありませんでしたが、この話でその過去の部分を描いてある。

 


ドクター・ストレンジ:ジ・オース #1(2006)
ブライアン・K・ヴォーン作・マルコス・マーティン画
によるミニシリーズの1話目。

 

映画での医者周りの登場人物はここから名前をとってたり、負傷したストレンジがアストラル体を分離させてナイトナースの手による手術を自分で手伝ったりするというシーンはここからの引用。

 

ストーリー的に、ガンに侵されて余命いくばくかとなってしまったウォンをなんとか助けようと奔走するという話で、続きが凄く気になる。解説書にその顛末は書いてありますけれども。

 

アイアンフィストとスパイダーガールもちょっとだけ出だしで登場。

 


ドクター・ストレンジ#1(2015)
ジェイソン・アーロン作・クリス・バチャロ
現行シリーズ(今だともう「当時の」になるのかな?)の1話目。

 

こちらはヴィレッジブックスより「ドクター・ストレンジ:ウェイ・オブ・ウィアード」としてまとまってますので、そちらの感想の時にでも。クリス・バチャロのアートが魅力。

 


■ストレンジ・テイルズ #110(1963)
スタン・リー作・スティーブ・ディッコ
ドクター・ストレンジ初登場号。

 

黒魔術のマスターとして名高いストレンジの元に、悪夢にうなされ困っていると相談者がかけこむ。ストレンジがその根源を探って行くと実は・・・。

 

結構な教訓話っぽくて、ものすご~くスタン・リーっぽい話。話の展開が山場を迎えたかと思うと、実はこうだったんだよ!どう?驚いた?みたいなのがスタン・リーお得意の展開。と、私は思ってる。
あと教訓めいたメッセージ性の強さもかな?メビウス版「シルバーサーファー」なんかもその辺は色濃く出てました。

 

ストーリーの起伏、そしてオチみたいな感じで、面白い脚本の作り方とか、読者はきっとこう思うだろう的な所をちゃんと考えて作ってますよね。だから古臭いなりに今読んでも面白く感じられる話が多い。

 

ただ色々なキャラクターを創造しただけでなく、スタンなりの話の運び方とか技術みたいなものが凄く感じられるんですよね。良くも悪くも独善的な部分もあって、それで衝突したりする事も多かったようですけど、やっぱりスタン・リーはただの出しゃばりおじさんなだけではないのです。

 


■ストレンジ・テイルズ #115(1963)
こちらもスタン・リー作・スティーブ・ディッコ
ストレンジ登場から4度目の登場時に描かれたオリジンストーリー。

 

映画でもほぼこの話をベースにして描かれてました。ビジュアルは違うものの、エンシェント・ワンもこれが初登場。ストレンジが覚醒前は映画以上に守銭奴として描かれてあるのが面白い。

 

モルドがエンシェントワンを亡きものにして自分がその地位を奪い取ろうとしているのを知った時、ストレンジはまだ魔法の修行に入る前の普通の人間でありながら、なんとかその野望を食い止めようとする。

 

特別な力があるからヒーローなんじゃない、他人を救おうとするその意志や決意こそが人をヒーローたらしめるという、いかにもヒーロー誕生譚っぽい感じが面白い。

 

能力が無いなりにとんちを効かせたり、わしは始めから知っておったのじゃよ、的なオチもまたスタンっぽくて素敵。

 

 

■マーベル・プレミア #14(1974)
スエィーブ・エンゲルハート作・フランク・ブルナー画

 

ドクター・ストレンジの代表作と言えるような作品とのこと。映画のクライマックスもここからの着想なのだとか。

映画でこれを再現したというよりは、超次元的な世界観を生かした、という感じでしょうか。

カプコンゲーでお馴染みのシュマゴラスも登場するでシュ。

 


ということで「プレリュード」うん、面白かった。欲を言えばストレンジらしいサイケデリックなアートが炸裂するような一編が無かったのがちょっと残念かも。クリス・バチャロのアートがそんな感じで凄いのですが、多分あれはかつてのそういう要素を今風に自分で描いてみたって感じですよね?その元になるような古い作品も収録してくれてたらもっと良かったかな。

 

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忍風戦隊ハリケンジャー シュシュッと THE MOVIE

忍風戦隊ハリケンジャー シュシュッと THE MOVIE [DVD]

監督:渡辺勝也
日本映画 2002年
☆★

 

スーパー戦隊シリーズ26作目「忍風戦隊ハリケンジャー」夏の劇場版。
例によって30分映画。併映作品は「仮面ライダー龍騎

 

芸能人枠のゲスト女性キャラ、映画用メカとの武装合体と戦隊夏映画の定番路線。・・・と言っても、前年の「ガオレンジャー」がイケメンヒーローブームとして話題になり、ライダーも前年の「アギト」がTVシリーズの長編映画として初の劇場版となり、そのおこぼれというかバーターで戦隊も劇所版が再始動したばかりでこれが2年目。まだ定番路線と呼ばれるものを作っている渦中の作品。(その前は東映まんが祭り枠では戦隊もあったけどしばらく途絶えてた時期)

 

仮面ライダー龍騎」の方が劇場版がTVより先行して最終回が描かれると言う体で結構話題になったので(結局は詐欺みたいなもんなんですけど)そちらの方が目当てで、こちらはおまけ的な感じで見た、と言う人が多そう。

 

勿論、私はリアルタイムでは見てません。というか東映特撮YouTube公式チャンネルで丁度今「ハリケンジャー」やってて、そこで初めて観てるのでそれに合わせてこちらも初見です。何かまた過去戦隊見ようかなぁと思った所で丁度良く始まったので見始めたのですが、その翌週くらいに「ゴーカイジャー」も配信開始で、ゴーカイの方は一度通して見てるんだけど、結局ゴーカイジャーの方に夢中、というような状態です。

 

ハリケンの方は、面白い回は面白いんだけど、割と最近は飽きてつらくなってきました。忍者モチーフは嫌いじゃないんだけど、ドラマとかキャラが正直弱いかなぁという印象。

 

ハリケンレッド/椎名鷹介が猪突猛進でいかにもなレッドなんですが、ちょっと子供っぽい単純さで、個人的にやや乗りにくい。


でハリケンブルー/野乃七海もそれに近い性格。見た目は好みですし、その後の東映特撮とかにも割とゲストで出てくれる事も多く、アクションも出来るし、各々の監督さんに好かれてるいい人なんだろうなとは思う。


最後にハリケンイエロー/尾藤吼太が割と常識人で二人のストッパー的な役割。でもそこがいい。中盤まで来て今の所、吼太が話も面白いしキャラクター的に好きで一番注目して見てます。

 

何かのインタビューの時に「一番目立てるレッドやりたいと思わなかった?」ってマジイエローに質問されてて「最初はそう思った事もあったけど、自分には性格的にイエローが一番合ってた。黄色で良かったよ」って答えてたのも印象的で、役者さんも含めてとても好きなキャラです。まあ映画とかだとどうしてもレッドが中心の話になるので、この映画だと全然目立ってないのですが。

 

そこは戦隊ですので、TVシリーズだとちゃんと主役のお当番回もあるし、「リュウソウジャー」の感想の時にも書きましたが、戦隊は実はあまり目立たない3番手くらいのキャラが結構大事だと思ってて、その目立たないポジションでもちゃんと存在感があると、全員キャラが立ってるように感じられて、全体的な底上げに繋がるんですよね。戦隊って基本がチーム物なので、存在感の無い空気なキャラが出てしまうと結構見ていてツライ。

 

そういう意味では、初期3人戦隊ってキャラが少ない分、より一人を深く描写出来る気がするんですけど、実はキャラの絡み方が固定化されてしまってバリエーションが狭くなってしまう、という欠点も見えてくる。

 

戦隊も、見て無い人からすると毎年同じ事やってるなぁという印象を持つ方も多いと思いますが、点ではなく線で見ていくと、お約束の中でどう面白さを作って行くかという工夫が見えてきて面白いんじゃないかなとニワカ戦隊ファンとしては思ったりするのでした。

 

そんな感覚で見る「ハリケンジャー」ですが、ハリケンジャーとは別に「ゴウライジャー」という別チームを出したり、色々と外側の工夫は見えるものの、前半戦としては今の所それがドラマとしての新しさを生むまでには至っておらず、という印象でしょうか。


後半で一気に跳ねる可能性だって十分ありますし、戦隊初の「10イヤーズアフター」を生んだのもハリケンジャーからですので、諦めずに最後まで見届けたいと思います。

 

何より、1年分最後まで見届ける事で生まれる思い入れと感動もまた戦隊の魅力ですから。メイキングが何より楽しく見えますし、TVシリーズにはない劇場版のみのダンスEDもまた心から役者さんも楽しそうにやっている辺りが最高の見所でした。


忍風戦隊ハリケンジャー シュシュッと THE MOVIE (予告編)

 

 

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ドクター・ストレンジ(MCUその14)

ドクター・ストレンジ MCU ART COLLECTION (Blu-ray)


原題:DOCTOR STRANGE
監督・脚本:スコット・デリクソン
原作:MARVEL COMICS
アメリカ映画 2017年
☆☆☆☆★

 

MCUフェイズ3の2本目。過去作にも脇役とかで出てたりはしないので、ドクターストレンジはここで初登場。実は名前だけ画面に出た事はあったりするけど、いわゆるイースターエッグ的な奴で伏線とかではない。

 

いや面白い!


実は映画館で見た初見の時は、つまんなくはなかったしそれなりには楽しめたけど、他の作品と比べてしまうと昔風の作り方だなぁと正直感じてました。

 

じゃあその昔風って何?と問われると、ビジュアルだけで売ってる作品に最初は思えてしまったんですよね。今なら勿論CG、もっと前はVFXとか特殊造形の特撮映像みたいなものが一番の売りになってるような作品の事です。宣伝の謳い文句なんかで「驚異のVFX!」とか予告編の煽りでバーンと出ちゃうような奴。

 

特撮とかCGの発達のおかげでスーパーヒーロー物はより発展してきました。今はCGなんてもう売りになる部分じゃ無くて、当たり前になったからこそ、その次、見た目じゃ無くて内容も凄いってなってきてるのが、まさしくヒーロー物映画の最先端であるMCUなんじゃないの?それなのに2世代前くらいに先祖がえりして凄いビジュアルでしょ?みたいなのを売りにしてる作品になっちゃってないかこれ?タイムストーンの影響かよ!というのが初見の印象だったのです。

 

でも、色々と深く追求していくと、実はそこもまたMCUっぽい部分だったんだな、
と今なら思えます。原作のドクターストレンジはデビューが1963年。スタン・リー作でスティーブ・ディッコ画という「スパイダーマン」と同じ布陣です。初期の頃は単純に魔術師ヒーローという所が個性でした。で、やがてスタン・リーが外れてディッコがストーリーと作画の両方を担当していく事になる。

 

で、そんな流れの中で、ヒッピーブームというか、アメリカならではという感じですが、魔術というある種何でもありな世界の中で、ドラッグカルチャーを取り入れ、やたらサイケデリックなアートになって、薬キメてるんじゃねーか?みたいな絵がドクターストレンジの売りになって行くと。

 

先日紹介した「ニューミュータンツ」のビル・シンケビッチとか「ニック・フューリー:エージェントオブシールド」のジム・ステランコなんかも大概ですが、こんなのドラッグやってる人しか見た事無いようなアートになっていって、そこが人気になった。この映画もそこを表現・再現しようとしてるわけです。


コミックの面白さを無理矢理現実的に、リアルに置き換えて再現するんじゃなくて、コミックのままの面白さを映画でやってしまおうというのがMCUの凄さ。MCUでは無いですけど、映画の「スパイダーバース」なんかもその系譜ですよね。

 

そういう所を踏まえて見る「ドクターストレンジ」の面白さ!
単純に「CG凄いでしょ」なんて事を言ってるわけじゃ無くて、コミックを映画に持ってきたらこうだ!みたいな事を堂々と、そして全力で恥ずかしげもなくやってると。いやもうメチャメチャ楽しい映画じゃないですかこれ。

 

因みにこのスコット・デリクソンという監督、以前に「エミリーローズ」というエクソシスト物の映画もやっていて、私はそれが凄く好きでした。元々ウィリアム・フリードキンの「エクソシスト」が私は大好きな映画で、フェイバリット映画の一つ。後追いのB級エクソシスト物が多い中で(本家のエクソシスト正規シリーズも2がクソ映画ですしね。3は良いけど)久々にこれぞっていうエクソシスト映画だったのです。そういうのもあって期待度が上がった状態で見てしまったというのもあるかもしれません。

 

序盤から何度か繰り返される、空間が歪む描写とかは「インセプション」だとか、たまに他の映画でもありますけどそれでも歪んだ万華鏡チックで面白いし、終盤の巻き戻し時空の中で戦うって言うのは今までないもので、しかもそこはコミックの絵では再現できない映画(動画)ならではの表現で、非常に楽しい絵でした。

 

で、この作品を語る上で欠かせないラスボスのドルマムゥとの対決。何度も死にまくるストレンジに、いいかげんもう良いよって根負けするドルマムゥ。初見の時は、え?これ笑っていいの?という戸惑いもありましたが、今ならもう堂々と笑えます。今回はゲラゲラ笑いながら見てました。いや、ラストバトルがギャグって何だよ、凄い斬新じゃねーかと。

 

ギャグを理解出来ないウォンが本当に最後の最後だけ声出して笑うって部分も考えると、多分あれ笑ってもいいものとして描いてるはず。


MCUらしい部分とも言えるかもしれませんが、そもそもがコメディシー多め。幽体離脱でビビるナイトナースとか、マント君とか面白いシーンこんなにあったっけ?と、改めて見ると、構えて見てしまった初見の時と違ってまた別の感覚で見れて凄く楽しかった。

 

自分の為でなく他人の為に力を使う者こそがヒーロー、みたいなまさしくヒーロー誕生譚なオリジンもしっかりおさえてあるし、アガモットの目=タイムストーンという部分で、時間を安易に操作してしまうと予想できないマルチバースが生まれる可能性があるってのを強調しつつ、実はエンシェントワン自身がダークディメンションの力を使って摂理を曲げている。(おそらく目的としては次のソーサラースプリームの出現を待ってる)

 

だからこそ、「エンドゲーム」でストーンを貸し出す事をあんなに恐れていて、それでもストレンジの存在を明かす事で、それならばと石を貸してくれるのはちゃんとこの作品を踏まえた上でのやりとりだったんだなぁと確認する事が出来ました。

 

エンドゲームでエンシェントワンが言ってるマルチバースの理屈がちょっとおかしいのでは?と結構言われてたんですけど、時間軸の危険や弊害を必要以上に恐れてるのは、そこの部分に関しては彼女自身が実は先駆者だったから、というのがちょっと理解出来た。

 

敵役のカエシリウスマッツ・ミケルセンとか大物使ってる割に結局良く分かんない奴で終わっちゃったなぁ、とか最後に離脱するモルドも、そもそもお前大したことやってなくね?みたいな気になる所はありつつ、やっぱり魔法陣みたいなあのエフェクトとか単純にカッコいいですし、初見の時以上にむしろ2回目の今回の方がメチャメチャ楽しめました。

 

関連作を読みつつ、次はガーディアンズ2です。


カンバーバッチ主演マーベル映画『ドクター・ストレンジ』特報

 

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ヒーリングっど♥プリキュア ボーカルアルバム ~Voice of life~

ヒーリングっどプリキュア ボーカルアルバム~Voice of life

発売: Marvelous 2020年
☆☆☆

 

プリキュアたちの癒しと元気の歌声!
キャラクターソング&イメージソングアルバム集!

 

毎年の定番、ボーカルアルバムが今年も出ました。いつもなら追加戦士も込みでのアルバムになるのですが、今年はコロナの影響で2カ月分くらい中断。まだ追加戦士が出て無いので、新キャラ用のキャラクターシングルがこの後発売予定にありますし、もしかしたらアルバム内容を最初から変更して分割にしたのかな?と勝手に想像してしまいます。

玩具関係はスケジュールを動かせなかったのか、先行して出て無いキャラのおもちゃを売る、という形になってますが、おもちゃも音楽関係も発売元の事業部が違うので、その辺りの混乱が伺えます。春映画の「ミラクルリープ」は通常の秋映画のスケジュールで公開という形で発表され、単独映画も中止ではなく来年やると発表されました。

今年は状況が状況なだけに、色々と例年通りにはいかなそうですが、長年プリオタやってる身ですので、そこは引き続き応援していきたいと思います。

 

今回は全7曲+ボーナストラック1曲。

せっかくなので順番に。

 


■1. LOVE FOR ALL
 歌:Machico
 作詞・作曲:藤本記子 編曲:福富雅之

ED担当のMachicoが歌うアップテンポナンバー。
 作詞・作曲の藤本記子は「アイドルマスターミリオンライブ」なんかで多数の楽曲提供をされている様子。プリキュアシリーズには「まほプリ」からの参加。「プリアラ」前期ED、「スタプリ」OPでも作詞作曲。ホイップのキャラソン、映画ED、「HUGプリ」OPなんかは作詞のみ担当。
 編曲の福富雅之もアイマス楽曲が多め。藤本記子さんとはご夫婦のようでプリキュアへの参加も同じ時期で一緒に組む事が多いようです。

 

■2. ワタシBlooming
 歌:花寺のどか(CV:悠木碧) ラビリン​(CV:加隈亜衣
 作詞:こだまさおり 作曲・編曲:Lantan 


■3. ホッとスプリング
 歌:沢泉ちゆ(CV:依田菜津) ペギタン​(CV:武田華)
 作詞:こだまさおり 作曲・編曲:Lantan


■4. カワイイ Be Ambitious!!
 歌:平光ひなた(CV:河野ひより)  ニャトラン​ (CV:金田アキ) 
 作詞:こだまさおり 作曲・編曲:Lantan


2~4はプリキュア3人&パートナーアニマル曲で作詞・作曲、編曲が全曲同じ布陣。プリキュアボーカルアルバムだとプリキュア名義の場合と変身前の名前の場合と曲によって違ってどちらかに統一とかはされてない。特にそこでの差や違いは感じた事は無いかも。歌詞がどのあたりの心境に沿ったものか、みたいな違いかな?勇ましくカッコいい戦闘曲というよりはそれぞれのキャラの心の内みたいなものに、パートナーが可愛く相槌をうつ感じ。所謂妖精枠がボーカルアルバム曲に参加する頻度はゼロではないけど割と低め。今回のヒープリはそこも外せないだろうという判断かと。

 

 のどかっちとラビリンはお互いがやさしくよりそう感じ、ちゆちーとペギタンは自信の無いペギタンをちゆちーが応援する感じ、ひなたとニャトランはやっぱり二人ともわちゃわちゃした感じと、どの曲もまさにキャラクターソングとして作品の内容やキャラクターにきっちり合わせてある。
 わたしは基本的にスパークル押しだけど、見てる結果的にとどのキャラも好きになるのがプリキュアのいつものお約束です。すでにどのキャラもいい。

 

作詞のこだまさおりはOPの作詞も担当。
作曲・編曲はLantanという堀本陸と馬瀬みさきによる、作曲家ユニット。
経歴を見ると『CM「フルタ製菓」(ビヨンド ザ フルタ 生クリームチョコ篇)/ 2019』なんて面白い奴もありました


■5. Good Good ハ~イ!!
 歌:Machico with吉武千颯 
 作詞:大森祥子 作曲・編曲:坂東 邑真

 

ヒープリED歌手と前作スタプリED歌手のコラボ。
大森祥子プリキュアには「ゴープリ」から参加。なんと言ってもスタプリ映画の「Twinkle Stars」の歌詞があまりにも素晴らしすぎる。私が裏テーマ的な所に気付けたのはその歌詞に負うところが大きいです。
作曲・編曲の坂東 邑真はこれがプリキュア初参加かな?

 

 

■6. かえりたい場所
 歌:北川理恵・宮本佳那子 
 作詞:六ツ見純代 作曲:夢見クジラ 編曲:SHIKI

 

北川理恵・宮本佳那子とプリキュアのOP・EDでは多分この二人が担当数最多かな?北川理恵は元々舞台畑の人なので、こういうミュージカルっぽい曲は多分お得意なはずです。
 六ツ見純代プリキュア作詞では定番中の定番。同じくプリキュア定番で次曲の青木久美子とは姉妹。
 作曲の夢見クジラはプリキュア初登板。曲調が途中で変わる結構な変化球の曲。
 編曲のSHIKIさんはボーカロイドのプロデュサーの人・・・なのかな?よくわかりません。

 


■7. シェアして!プリキュア
 歌:五條真由美 
 作詞:青木久美子 作曲・編曲:三好啓太


五條真由美青木久美子という初代「DANZEN」のコンビ青木久美子プリキュアでは定番の作詞家さん。曲としても「ヒープリ」曲というよりはプリキュアという存在そのものの在り方をテーマとしている感じ。五条さんはポップチューンも素敵ですが、こういうカッコいい系を歌うとホントに死ぬほどカッコいい。

 作曲・編曲の三好さんはプリキュアには「プリアラ」から参加。

 

■ボーナストラック 絵描き歌
 ふたごの目玉焼き、だ~れだ
 歌:北川理恵
 作詞:こだまさおり 作曲・編曲:Lantan


「ヒーリングアニマルのえかきうた」 みんないっしょver.

過去シリーズには多分無かった絵描き歌。
私は動画より先にCDで聴いたので、???な感じでした。こういうのは絵があってこそですね。


『ヒーリングっど♥プリキュア ボーカルアルバム ~Voice of life~』試聴動画

 

 

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ハーリーン

ハーリーン (DC BLACK LABEL)

HARLEEN
著:ステファン・セジク
刊:DC BLACCK LABEL ヴィレッジブックス
アメコミ 2020年
収録:HARLEEN #1-3(2019)
☆☆☆☆☆

 

前途ある精神科医は、なぜ犯罪界の道化王子と恋に落ちたのか?

私が愛したジョーカー

『サンストーン』のステファン・セジクが紡ぐ最も危険な愛の物語

 

という事で「ハーリーン」。ヤバイ。メチャメチャ面白い。
ハーレイ・クインの生みの親、ポール・ディニが自らオリジンを描いた名作「バットマン:マッドラブ」は日本語版も装丁を変えて3度も刊行されている人気作です。おおまかな設定はそこを踏襲しつつ、新たに心理描写をより深く掘り下げ、ハーレイクインのオリジンを語り直したDCブラックレーベルの一編。

 

近年のハーレイはNEW52以降のオンゴーイング、映画や先日取り上げた「ブレイキングガラス」も含め、ジョーカーに依存しない独立した女性像みたいな所で人気を博していますが、今回はオリジンとしてまさしくジョーカーに依存していくその出会いを描く。

 

フェミニストは「男に依存する女」とか、もう弾圧すべき悪書でしかないのかもしれません。「ブレイキングガラス」みたいなものこそが正しい。確かにそうなのかもしれません。でもドラマとしてはこちらの「ハーリーン」がもう圧倒的なレベルで面白かった。

 

インテリな精神科医の30女が半ばジョーカーを利用してやろうと近づくも、やがてはその話術に魅了され、徐々に落ちていく姿が非常にサスペンスフルでハラハラさせられて凄く面白い。

 

「マッドラブ」だと割とバカ女っぽい感じもありましたけど、絵柄やノリも含めてあれはポップでキュートだから、それをリアルに痛いとはあまり感じなかったけど、今回は基本的にただのバカ女ではない形でリアルにハーレイの心理描写をしてる分、脆さや痛々しさの分かりみが読んでてすごくグッと来るし、恋に落ちた瞬間をこんなに上手く描けるものなのかと心底感心しました。

 

恋愛物、ラブロマンス物って私はそんなに好きなジャンルではないので、触れてきた数は少ない分、何百何千もの映画や漫画とか物語との比較とかは出来ないけど、正直今まで見たこと無いレベルで、恋に落ちる瞬間の面白さや切なさ、怖さみたいなものを読み取れて凄く引き込まれた。いや、逆にロマンス物とかあまり知らないから故なのか?この手のジャンルに強い人から見た時にこの心理描写はいかほどのレベルのものなのか
教えてほしい。私はこんなの今まで読んだ事無かった。

 

この人の代表作の「サンストーン」って読んで無かったのですが、それはレズビアンでSMのエロス物という、私にはあまり興味が無いジャンルだったからです。そもそもアメコミつってもスーパーヒーロー物でも無いですしね。

サンストーン vol.1 (G-NOVELS)


読んで無いので多分ですが、確か日本語版も5巻くらいまで出てましたっけ?やっぱり面白いからこそそんなに続刊が出てるんでしょうか。このレベルの心理描写のドラマなのだとしたら、凄く興味が湧いてきました。試しに1巻くらい読んでみようかな。

 

そしてやっぱり元のキャラを生かしてあるのは凄く強み。ジョーカーがハーレイを騙しているだけなのか、そこに少しはジョーカーの本心もあったのかが最後までわからない。


これがもしハーレイ側の視点のみで語られるのなら、ハーレイから見たらジョーカーはこう見えるんですよ、で済むんだけど、あえて第三者の視点を最後に入れてくる辺りもまた秀逸。

 

そこはトゥーフェイスを使って2面性の危うさを、サブテキスト或いはそこがテーマなんですよ的に入れてある構成の上手さもそうだし、バットマン、アルフレッド、その他有名スーパーヴィラン達の言葉を一つ一つ意味ありげに読ませる面白さ。


ジョーカーに騙されているのかもしれないハーレイの心理と同じように、作者に騙されているのかもしれない読者みたいな構造になっていて面白い。

 

あとはとにかく絵も凄くいいし、恋に落ちる瞬間、落ちてからのドキドキやトキメキ、そういうのもちゃんと絵が感情をより補足してある辺りがね、もうホントに秀逸と言うほかないです。それでいて「笑顔」という言葉一つで色々想像させるテキストの巧みさも兼ね備えている。


墜ちてはいけない沼に落ちる姿である事は間違いない。でもそんな危うさも含めてサイコサスペンス的なスリリングな面白さである半面、純粋な恋愛のトキメキが面白いと言う、今までに読んだ事の無い新鮮さで最高に面白い一冊でした。

 

ただやさしいだけの男より、危険な男にハマってしまう女の心理みたいなの、昔からよくあるじゃないですか?男の私には理解しずらい感情なのですが、そういうのわかるよって人ならさらに面白く読めちゃうのかも。

 

「マッドラブ」も名作ですが、より深いマッドなラブを描いたこちらの作品もとてつもない名作でした。

 

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海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE 空飛ぶ幽霊船

海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE 空飛ぶ幽霊船【DVD】

監督:渡辺勝也
日本映画 2011年
☆☆

 

ゴーカイジャー映画2作目。
と言っても毎年夏に公開される仮面ライダーとセットでの併映作品(今回なら仮面ライダーオーズ)で、上映時間30分程度とTV放送1話分よりはほんの少し長いだけで映画と言うのもちょっと躊躇してしまう部類。短編だろうと何だろうと映倫通って劇場公開されてりゃそりゃ映画ではあるのですが。

 

前作の「199ヒーロー」は見ごたえもあって面白かったし、戦隊派な私としては戦隊のみの長尺映画も是非見たいのですが、それをやらないという事はマーケティング的に難しいのかもしれません。

 

ライダーの方は映画限定ライダーや映画限定フォームなんかが出るのが定番で、それならばと戦隊は映画限定ロボや武装が出るのが定番。忘れた頃のTVシリーズ終盤に再登場する事も多い。が、今回はゴーカイオーの文字通りの海賊版として、敵がにせゴーカイオーを使うくらいで、特に商品化もされなかったようです。

 

カラーを黒多めにして、マントに隻眼アイパッチ、左手がフックになってて、単純にゴーカイオーのバリエーションとしてデザインはより海賊っぽくなって結構カッコいいのですが、普通に敵メカ役に終始。子供がおもちゃを欲しがるかと言えば確かに微妙なのかもしれません。

 

後は追加戦士のゴーカイシルバーの出番が少なめ。この辺りは撮影の事情で、ストーリー上は登場済みにも関わらず、追加戦士の初撮影がTVよりもこの映画が最初になったりするケースは過去作品でも同じような例が何度もありました。戦隊夏映画あるあるという奴です。

 

私は戦隊にハマるきっかけが、リアルタイムではなく後追いで見たゴーカイジャーでしたので、最初に見た時はそれ以前に見た過去戦隊のキャラが出てもよくわからない状態で見てたのですが、その後に何シリーズか見たので、そこを知ってれば、お!面白いゲストが!と今なら結構楽しめます。

 

ゴーオンジャーのG3プリンセスとか、敵にデカレンジャーのエージェントアブレラが出たりとかね。

 

所謂レジェンド戦隊に大いなる力をもらうっていう要素はこの作品には無いので、特にTVシリーズとも連動して無いし、時系列もハッキリしてませんが、凱が仲間になった後くらいに見ればそれでOK。

 

東映特撮YouTubeオフィシャルで配信されてるのが丁度今の時点で24話までなのでそこに合わせての視聴。何度見てもTVの方のゴーカイジャーは面白くて、毎週楽しみに欠かさず見てます。レジェンド回も通常回もどちらも面白い。

 

見た事無いですけど、タイトルの「空飛ぶ幽霊船」って石ノ森章太郎原作の東映まんがまつり用アニメ映画「空飛ぶゆうれい船」(1969年)から引用してたり、東映の歴史を踏まえた要素なのは面白い部分。

 

あと、いわゆる戦隊お馴染みの戦闘員が過去34シリーズ分まとめて登場して、果ては合体怪人になるとか、大人としては面白い。ザコキャラは雑魚なりにシンプルながらデザインも凝ってたりするし、子供の目から見た時はどうでもいい要素かもしれないですけど、大人目線で見るとそこも「ただのザコ」なんかじゃない愛すべきキャラクターですし、そういう面では意外と見所は多い。

 

単純にこれが面白い作品かと言えばそんな事は無いですが、こういうパッケージなりの見せ方とか、こだわり所なんかを要所要所から読み取れるのは決して悪くない。

 


海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE 空飛ぶ幽霊船(予告編)

 

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レッドソニア

レッドソニア [AmazonDVDコレクション]

原題:RED SONJA
監督:リチャード・フライシャー
アメリカ映画 1985
☆☆☆☆

 

エンニコ・モリコーネさんが亡くなられたそうです。
イタリアの作曲家で数々の映画音楽を手掛けられている、映画ファンには知らない人が居ない有名な方です。私は特別にファンという程でも無いですが、先日見た「遊星からの物体X」もモリコーネですし、映画ファンにとっては特別な一本である「ニューシネマパラダイス」なんかが、世の中にとっても私にとってもマストな代表作と言った所でしょうか。

 

フィルモグラフィーを見てみると、あら何と私の好きな「レッドソニア」もモリコーネだったんですね。何度か見てますが、その辺りは特に意識して見たこと無かったので、追悼として久しぶりに鑑賞。

 

それなりにマニアックな作品なので、まずはレッドソニアの説明から。アーノルド・シュワルツェネッガーを一躍有名にした最初のメジャー作品「コナン・ザ・グレート」(82年)で、そこそこヒットして続編が作られたのが「キング・オブ・デストロイヤー/コナンPART2」(84年)。そして3作目がこちらの「レッドソニア」になります。

 

世界観が同じなだけで、コナン1&2とストーリーは繋がっておらず、シュワちゃんも出てますが、カリトーという役名で、見た目はほとんど同じですがコナンでは無い上に、主人公では無く脇役。肝心の主人公はブリジット・ニールセンが演じる女剣士レッドソニアですが、ブリジット・ニールセンはこれがデビュー作というのもあって、クレジット上はシュワちゃんが一番最初に出てたりします。


コナン3作目にして、シュワルツェネッガー映画ではありつつも、主人公では無いという事で、シュワちゃん目当てに見た人は詐欺じゃねーか!騙された!という人が続出。

 

ブリジット・ニールセンはこの後に「ロッキー4」に出演するのですが、日本だとレッドソニアの方が後の公開になってるようです。私はTV放送で見た口ですし、当時は映画マニアでも無かったので、その辺りの事情までは詳しくは知りません。

 

そもそもの「コナン」シリーズはロバート・E・ハワード作の「コナンザ・バーバリアン」という連作小説の映画化で、レッドソニアもその中の短編に出たキャラだったようですが、コナンシリーズは映画だけでなくマーベルコミックスで漫画化もされていて(日本語版も90年代にX-MENとかと同時に1冊だけ「蛮勇コナン」というタイトルで出てます)その中でスピンオフとして展開したレッドソニアが人気が出て、そういった背景も含めて映画にもなったと。


たまにレンタル店でコナンシリーズがマーベル映画のカテゴリーに混ざっているのはその為です。

まあレンタル店でこのレッドソニアまで置いてある店なんて見た事無いですけどね。私はいつか中古安くなったら買おうとか思ってたらプレミアついてしまって、こりゃヤバイってなった後に無事廉価盤が出てその後に確保できました。

 

一応お断りしておきますが、私はこの作品大好きです。が!世間の評判はあまりよろしくない。ブリジット・ニールセンもこれで最低映画に贈られるゴールデンラズベリー賞を受賞。世の中的には、ストレートに駄作、或いは珍作扱いな一本。

 

いや、お前ら何もわかってない!俺がこの作品の本当の素晴らしさをこれから教えてやるぜ!バカにされてるけど、深く読み込めば実は凄い作品なんだぜ・・・とか言う気も残念ながらありません。ツッコミ所満載だし、悪く言ってしまえば子供騙し的な作品と言ってしまっても過言では無いのかもしれないな、とは思います。

 

でもそんなんはどうでもいいのです。私はこれ好きだから。他人の評価なんざいちいち気にしてたらキリがないし、私は本当にその「子供騙し」に騙されて、今でも騙され続けたままでいるのですから。

 

レッドソニア」単体での評価で無く、コナン1&2も含めた上での評価というか感覚ですけど、ファミコンのファンタジーRPGと、どちらの方が先に出会ったのかまでは正確には憶えていません。80年代半ば~くらいならほぼ近い時期だと思われます。私が小学生くらいの頃の話です。

 

RPGのあの拙いドット絵の先に、このコナン映画シリーズのような世界を見ていたのです。以前にも何かの記事で書いた気がしますが、私はドラクエよりFF派でした。どちらも1の頃から。ドラクエもやってはいたんですけど、あのディフォルメされた感じの絵が嫌いでした。

 

今ならその親しみやすさこそがドラクエ、あるいはRPGそのものの間口を広げた最大の功績であると分析できたりもしますが、子供の頃の私にとっては、その親しみやすさこそが子供騙しだと思ってたんですよね。あのファミコンのドット絵は技術的にまだ表現できてないだけで、このコナンシリーズのような世界観を本当は表現したいんだ、と。RPGではないですけど、セガの「ゴールデンアックス」は思いっきりこの映画のフォロワー作品ですよね。

 

逆の視点で言えば、ファミコンRPGでやっている世界観みたいなものがこのコナンシリーズの映画ではリアルに再現されているんだ!と思って見てたわけです。だからモンスターのグラフィックなんかもリアル寄りのFFの方が好きだったし、ファミコン時代はゲーム中に出てこないパッケージの天野喜孝の描くような世界を冒険しているんだ、という気分でやってました。

 

ちなみにこのコナンシリーズ。パート1は割と映画としても普通に結構出来が良いのですが、2作目3作目はRPG要素が物凄く色濃く出てたりします。主人公側がバランス良くパーティを組んでるんですよね。そこが思いっきりRPG気分にさせてくれます。

 

しかもこの3作目のレッドソニアは女主人公ですよ。露出度は高いものの、決して萌え系の可愛い女の子ではないのですが、私は割とゲームでも女主人公とか普通に選んじゃう方。それで見方がマッチョなシュワちゃん剣士なんて、それもう単純に楽しいじゃないですか。まるで今の時代なら他人のゲーム実況動画を見てるのと同じような感覚で、当時は見ていたのかなと。

 

しかも細かいガジェット、ありきたりな剣や鎧、兜一つからアイテムとかギミックとかゲームの世界をリアルで再現するとこうなのか!みたいなワクワクが画面から次々と流れてくるのです。もう楽しくって仕方無い。鋼鉄の水竜と戦っているシュワちゃんは決して一人でじゃれあいを演じている変な絵なんかじゃなく、心からドキドキワクワクしてしまうのです。ただ、すぐ階段から逃げられるんじゃねーか!というツッコミは許します。

 

しかも今回、モリコーネの音楽に注目してみたのですが、実はこれがメチャメチャゲームっぽい音楽!あ、これフィールドの音楽っぽい、とかますます楽しめてしまいました。これはちょっとサントラ欲しくなるくらい。

 

基本的に映画に関わらず、物語のあるものはどちらかといえばテーマ性とかドラマの面白さの方を私は重視しがちですが、今回に限っては、そんなんどうでもいい。だってこのビジュアル楽しいんだもん!とワクワク感だけに全振りして楽しみました。

 

上記のように、個人的な思い入れ、個人的なスタンスに負う部分が大きいので、そこに誰もが共感出来るとは自分でも思わないし、他人に対して自分の感情だけでオススメしたりもしませんけど、私にとっては特別に思い入れのあるシリーズだし、とても好きな一本、という事を改めて再確認する事が出来ました。

 

DVD持ってるので、いずれ1と2もまた見返してブログで取り上げようと思います。

何度かリメイクもされてるシリーズなのですが、自身の体験に由来する思い入れというのは自分でもわかってるので、あまりリメイクの方には興味が湧かなかったりもするのですが、それはそれでまた別の感情が湧いてくるかもしれませんので、そういうのもいずれ機会があれば。


『レッドソニア』日本版劇場予告編

 

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