僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

見たもの読んだものなどの簡単な記録と感想のチラシ裏系ブログ

真ゲッターロボ 対 ネオゲッターロボ

真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ Blu-ray Disc

監督:川越淳
原作:永井豪石川賢
OVA 2000-01年 全4話
☆☆★

 

無料配信ギリギリ滑り込みで見れました。せっかくだしチェンゲも見たかった。
ゲッターロボOVAシリーズの2作目。こちらは全4話と短い。

 

OVA「マジンカイザー」までの穴埋め的な企画だったようで、そもそも元ネタの90年代のTVシリーズ「ゲッターロボ號」がマジンガーの新作の企画がゲッターに変更になった、みたいな背景があって、TVシリーズの方の「ゲッターロボ號」はゲッター線とかも絡まず、旧ゲッターとは設定の繋がらないリメイク企画みたいなもん。

 

詳しい話までは憶えてませんが、私が中学生くらいの頃だったかな?結構見てました。いわゆるアニメの嘘というか、モーフィングみたいなの無しでゲットマシンがゲッター1~3に変形できるという、スーパーロボットながら当時らしいリアル志向っぽい部分がある作品でした。ただ、石川賢の漫画版がまたTVとは全然違って、いつもの石川賢の世界のゲッターをやってて、TV終了後も継続して後に真ゲッターも登場する、という形のゲッターロボサーガの中核を成す作品になっていったと。

 

こちらのOVAはゲッターロボ號そのままは版権的に使えなかったらしく、そのイメージを引き継いだ青いゲッター炉を搭載してないネオゲッターロボからスタートして、後半は真ゲッターに乗り換える形式で、決して真ゲッターとネオゲッターが戦ったりはしません。まあタイトル詐欺ですが、まんが祭りみたいなノリという事でしょう。

 

早乙女博士は勿論、神隼人が指揮官で、後半は竜馬も登場。ゲッターで戦ったりはしませんが、これはこれで世界観の繋がり、新世代へのゲッターの引き継ぎ、という部分では割と好きな要素です。ただ、ネオゲッターが前座扱いなのはちょっと。

 

私もそこまで拘りや思い入れがあるわけではないのですが、TV「ゲッターロボ號」の世代にとっては、青いゲッターが自分達のゲッターロボでヒーローだったっていう人も居ると思うんですよね。そこがまさしく真のゲッターロボである真ゲッターにとってかわられる、というのも、それはそれでちょっと寂しい気持ちもあるんじゃないかなぁと思います。

 

マジンカイザーもそうですが、スパロボ出身で、新しいマジンガーだって素直に喜ぶ人も居るんだろうけど、リアルタイムのマジンガー世代は普通のZとかグレートが自分達のヒーローなんだよ、当時はこんなの出て無かったし、という人は絶対居るだろうな、とは思います。

 

オールドファンだけのなつかしコンテンツから、新しい層のとりこみ、とかも大切だとは思うけど、まさしく「僕らのヒーロー」みたいに思ってた人には素直に喜べない部分もあったりするんじゃないか?なんて勝手に想像してしまいます。まあ私は面白ければ結構どっちでもいいや、みたいな適当な部分もありますけど。


ゲッター線の異常性とか多少は出て来ますし、真ゲッターが青くなって神ゲッターとかになってはしまいますが、「そうか、そうだったのか」とはならずに、割とシンプルに敵を倒して終了。

 

敵幹部&ボスが内海賢二檜山修之若本規夫錚々たる顔ぶれで、怪演っぷりがホントに凄い。主人公の一文字號が櫻井孝宏なのですが、割とキャリア初期の頃かな?今だと本心が見えないちょっと怪しいクセ物、みたいなキャラが多い印象なので、熱血野郎を演じてるのが結構な違和感あって逆に面白かったり。ゲッタービーム!とか叫ぶのが正直似合って無い。当たり前と言えば当たり前だけど、敵と比べると弱々しくってちょっと可哀相になってきます。

 

まあ短いのでサクッと見るには楽しい1作。


真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ OP

 

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新ゲッターロボ

新ゲッターロボ Blu-ray BOX [Blu-ray]

監督:川越淳
原作:永井豪石川賢
OVA 2004年 全13話
☆☆★


ゲッターロボアーク」何とアニメ化だそうで。


「ゲッターロボ アーク」PV第1弾

そのプロモーションでゲッターロボOVAシリーズ3作品がyoutubeで無料配信中。
1週間限定なので、流石に全部は見れないなぁと思い、「チェンゲ」と「ネオゲ」は昔見たけど、確か「新ゲ」だけ序盤は見たけど最後までは見て無かった気がしたのでせっかくだから見ておく事にしました。

 

一応、ゲッターロボ初心者の方の為に説明しておくと、OVAシリーズは作品ごとに話や世界観は繋がっておらず、監督の川越淳は共通してるものの(アークもこの人がやるみたいですね)各作品独立したそれぞれ別のものです。「マジンガーZ」と並び称される古のTVアニメの「ゲッターロボ」とその続編の「ゲッターロボG」からも直接は繋がっていません。

 

ただ、そのコミカライズというか原作と言うか、石川賢の描いた漫画版の方は各タイトル世界観が繋がっていて、それが「ゲッターロボサーガ」という一連の括りになっている。、でそのサーガの最終章に当たるのが「ゲッターロボアーク」という形になります。その漫画のゲッターロボサーガがなかなか面白くって、私も文庫版で揃えました。


スーパーロボットの中の一つ、ぐらいの知識しか無くって、ゲームのスパロボでもよく出てましたし、TVシリーズ一から見るの大変だし、ちょっと漫画版だけでも読んでおくかな?ぐらいの気持ちで入ったんですけど、TV版ゲッターのイメージしか知らないで読むと、結構物凄いインパクトを受けるような作品なんですよね、漫画版って。

 

バイオレンス描写が物凄かったり、竜馬も隼人も博士も狂人じゃねーかこれって感じで描かれるし、動力源のゲッター線が人類には触れてはならない恐ろしくヤバい代物だった、的な感じで描かれる。

 

実際は決してポリティカルな作品では無いのですが、隼人が学生運動やってたり、ゲッター線も最初は原子力・核のイメージなのかなと感じて、そこに面白味を感じました。ただ世界征服を企む悪の軍団にスーパーロボットが立ち向かうとかいう話じゃなかったんだなこれ、と思って、ゲッターサーガは凄く面白く読めた。

 

OVAは3作とも、その漫画版そのものをアニメ化したわけじゃないのですが、漫画版テイスト、石川賢テイストに大きく影響を受けていて、その中でも特にこちらの「新ゲッターロボ」は色濃く出ている作品。上記の遍歴が私にはあるので、序盤の隼人が私はすごく好き。ヒヒヒと笑いながら人を殺しまくるインテリヒーローとか、なかなか他では見られません。

 

敵は百鬼帝国ではないものの、古より伝わる「鬼」となっていて、和風伝奇テイストになっている辺りも、石川賢のみならず、豪ちゃんとかもいかにもこういうのやりそう!っていう感じが面白い。タイムスリップして安部晴明とかとも戦っちゃうし。

 

後半はやはりというか、ゲッター戦うんぬんの話になてしまい、毎度おなじみのゲッターエンペラーがどうのといつものモヤモヤ感が残る感じになってしまっているのが正直残念でした。いや、らしさという面ではいかにもゲッターらしいのですが。

 

面白いんだけど、なんかグダグダと言えばグダグダ、みたいな。
安易に真ゲッターとか出さないのは評価したいけど。


New Getter Robo AMV - Dragon

時間的にチェンゲまで見てる余裕無さそうですが、ネオゲは短いのでそっちくらいは見れるかな?

 

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Ms.マーベル:もしかしてこれって…恋?

Ms.マーベル:もしかしてこれって…恋?

Ms.MARVEL:CRUSHED
著:G・ウィロー・ウィルソン、マーク・ウェイド(ライター)
 エルモ・ボンドック、タケシ・ミヤザワ、ウンベルト・ラモス(アーティスト)
訳:秋友克也
刊:MARVEL ヴィレッジブックス
アメコミ 2020
収録:Ms.MARVEL v3 #12-15(2015) S.H.I.E.L.D. v3 #2(2015)
☆☆☆☆

 

思わぬ形でスーパーヒーローの仲間入りを果たしてしまった16歳の女子高生カマラ・カーン。突然の出来事に戸惑いながらも、ご近所のジャージーシティを守るMs.マーベルとして慌ただしい二重生活を送る彼女の前にイカした邪神が現れる、その名はロキ!?ドラマ化も決定したニューヒロイン、待望のシリーズ第3弾!


2年越しでやっと出ました第3巻。社会性、現代性の強かった1・2巻でしたが、今回は何と恋愛物です。

 

解説書にもありますが、これまでの読者層とは違った新しい層を開拓するという目的もあっての新世代ヒロイン。女性読者にもヒーローコミックを楽しんでもらえるようにと工夫を凝らして、こういう話にしたという事ですが、これがなかなか新鮮。別にアメコミに恋愛要素が無かったわけでもないですが、ティーンエイジャーの女の子のドキドキみたいなのが存分に描かれてて、これが結構面白い。

 

勿論、スーパーヒーロー物ですし、この作品の個性でもあるムスリムというのも相まって(一般的にムスリム女性は肌を露出しない所なんかからもわかるように、こういったものにはとても規律が厳しい)、ただの高校生の恋愛かと言えばそんな事も無く、非常にこのタイトルならではの色々な要素が絡んで凄く面白い。

 

1話目にロキが登場するので(エージェント・オブ・アスガルド期のイケメンロキです)その後の恋愛話もロキが化けてたりするのかなと思いきや、また違った方向に話が進みます。

 

恋愛コミックくらいは読んだ事あるけど、実際に男の子とこんなに接近した事無いよ!と舞い上がってドキドキするカマラちゃんが最高に可愛い。

 

そして、テリジェンボムでインヒューマンズに覚醒したのは当然カマラ1人なわけもなく、実は・・・みたいなインヒューマン系の話にも繋がって行く。

 

で、実は可愛いのはカマラちゃんだけではない。密かにカマラに想いを寄せる、ミズマーベルにおける椅子の男ブルーノ君も必死になってカマラのピンチにかけつけようとする姿がとっても微笑ましい。

 

勿論、ムスリムではないブルーノ君ですので、カマラの兄貴に諭される所で、親としてはムスリムの伝統を大切にしていってほしいと思ってるから・・・といった辺りはやはりそれはそれで親心として、信仰や文化を重んじるというのもわかる話ではあるよな、とこの作品らしさが存分に感じられました。

 

因みに最初のロキの話と、この後のシールドの話以外のメイン本編は、ライターは前巻までと同じ人ですが、アーティストがタケシ・ミヤザワという人。カナダ生まれの日系のようですが、絵が完全に日本の漫画スタイル。基本アメコミアーティストですが、宮沢武史の名前で日本でもカプコンのゲーム「ロストプラネット」って奴のメディアミックス漫画を描いて単行本なんかも出てるようです。

 

同じ日本人アーティストのグリヒルなんかもそうですけど、日本でも馴染みやすい絵柄だと、凄く読みやすくって良い。アメコミなんだから、日本人には無いセンスを楽しみたいっていうのは勿論あるんだけど、これはこれでとても良いです。

 

もしかしてミズマーベルドラマ放送に合わせて、コミックへの入り口としてこの作品を初心者向けとしてその時に刊行しても良かったのかも、と思えるくらい入門編としても優れてるんじゃないかと思います。

 

レギュラーシリーズの他に最後に1話だけ「S.H.I.E.L.D.」のカマラちゃんゲスト回も収録。おお~映画からコミックに逆輸入されたコールソンじゃないですか。カマラの事は監視対象に入っていたものの、シールドの任務でミズマーベルの助けは不要って所から、ピンチに陥ってやむを得ず協力を要請する事に。オタク知識を生かして無事解決!とゲストを立てたお話になってます。

 

こちらのアーティストのウンベルト・ラモスはゼロ年代初頭くらいのアメコミの絵柄(当時のスターアーティストだったマデュレイラ系か)こういう絵、当時結構流行ってました。これはこれで作風が違って悪くないです。

 

帯には返しにウィルリターンって書いてますし、直接の刊行予定は書いてませんが続きも期待できそう。次も楽しみです。

 

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UFO真相検証ファイルPart2 衝撃!カメラに映った宇宙人たち


映画『UFO真相検証ファイルPart2/衝撃!カメラに映った宇宙人たち』予告編

原題:BEYOND THE SPECTRUM: MAUSSAN'S UO FILES & HUMANOIDS
監督・制作・撮影:ダーシー・ウィアー
アメリカ映画 2019年

<ストーリー>
2020年4月27日、米国防総省はUFOを撮影した3本の映像の機密を解除して正式公開し、すでに流出していた同映像が、2004年に米空軍によって撮影された 本物であると発表した。本作は同映像が始めてテレビで紹介された際のニュース映像をはじめ、様々なUFOおよび宇宙人ヒューマノイドの姿を捉えた 決定的瞬間を集め、再検証していく真実のドキュメンタリーである。


このトンチキなUFOドキュメンタリーが2本も続けて公開されるというまさに予測不可能な緊急事態。まさに、それこそがアブダクション体験なのではないかという仮説を立てたpart1に続いて、part2も見て来ました。

 

前回は予想通りというかの劇場一人鑑賞でしたが、何と今回は私を含め3人も居ました。物好きな人も居るもんだなぁと思いつつ(お前が言うなって話だけど)アブダクションに絞ったpart1と違って、宇宙人を映したフィルムが見れるというのなら、やはり前作以上には大衆性があるのかと思います。

 

1人と3人なら3倍ですから。統計学的にも大衆性という面では十分な数字ですよね。思わず、同志よと話しかけたくなったりもしつつ、いやいやいやいやちょっと待てと。彼等はヒューマノイド型の宇宙人で無いと言う証拠はどこにもない。レチクル座星人が、他の星の宇宙人を調査する為にと、この映画館に集った可能性は否定しきれません。やはりここは話しかけないのが正解だったと今は思い返しています。

 

まさかのバーニー・ヒルの肉声が聴けた1作目。しかも、wikiペディアに必死に抗おうとするUFO研究家の姿という、幾層にも重なったメタフィクション要素に高度なリテラシーが要求されるような、クソ映・・・いやいや歴史の狭間に封印されるとても貴重な作品でしたし、2作目も期待に胸を躍らせずにはいられません。


アメリカ国防総省が公式に認めたUFO映像。これ、大槻教授ならこんなのはプラズマだ!っていう奴ですよ。確か、日本でも今年こんな感じの映像が話題になってませんでしたっけ?光球がフワフワ浮いてる奴。まさしく未確認飛行物体に他なりません。

 

そして、日本でもその手の番組で公開されてて、恐らくyoutubeとかでも探すと割と簡単にみつかるであろう、あの柱の陰から長い手を伸ばす宇宙人。何と、日本でも検証しにTVクルーが訪れたと紹介され、一緒に検証したその様子もちょっとだけ映し出されます。何とも誇るべきというか、恥ずかしいというかとても複雑な気持ちにさせられました。


しかもあれ、どうも次元の扉を開いてワープしたらしいのです。数年は残ってたらしいのですが、異常な数値を示すガイガーカウンターがその証拠なのだそうな。

 

えっ?あれ宇宙人も原子力使ってるの?昔のドキュメンタリーとかだと、高度な科学文明を持つ地球外生命体が、環境を破壊し続ける地球への警告メッセージなんだとかよく言ってたけど、お前らも放射能ダダ漏れじゃねーか。

 

グレイ型宇宙人はミュータント説の方に近いのかもしれない。福島原発であれだけの人災を起こしておいて、しかも汚染処理水は海に放出しちゃいまぁ~すとかやってる原発大好き自民党の未来の姿っかもしれない。菅さんゼイリブ星人っぽいからな。う~ん、社会派!

 

とまあその辺までは正直、見た事ある映像ばっかだったのですが、後半の透明な宇宙人とかは初見でした。肉眼では見えないけど、カメラにだけは映るとかもあるのね。つーか奴らはプレデター系譜なのかも。科学的な光学迷彩なのか、それとも次元の違う存在なのか、その辺りはよくわからず。

 

ところでこれ、同じ言い回しを2回くらい繰り返すシーン、何回もありませんでした?エンドクレジットも同じような奴が2度流れてましたし、これ、作中のUFO研究家でジャーナリストのハイメ・マウサンがやってるっていうTV番組を2本繋げただけのものなのかな?ある種、TV番組でよくやる「真相はCMのあと!」みたいなので、CM明けると少し前の部分から繰り返しまたやって、はよ結果見せろ!みたいな感じをある意味彷彿とさせられたのですが、そこもあえて狙ったものだったでしょうか?

 

ハイメ・マウサンさん、ちゃんとしたキャリアのある有名なジャーナリストのようなのですが、この人は基本的に、嘘だと言う証拠が無ければ真実の可能性は否定しない、という感じの人。つーかそれ所謂「悪魔の証明」ってやつじゃないかしらん。

 

うん、そんな事を思いながら、結局はこれ!という感じのものもなくただダラ~っと最後まで終わってしまった。日本のかつてのUFO特番とか、あれ良く出来てたんだなぁと今更思います。だってすげぇワクワクしたもの。

 

そして、今だと本物と区別のつかないCGとかもう作る気になれば作れちゃいますし、それこそスマホとかでも十分に綺麗な映像を誰でも残せますが、ケータイ初期の頃の解像度の浅いザラついた映像くらいの時が一番の華だったのかなぁとかも思ってしまった。あのザラザラした映像だからこそリアリティも生まれてくる。

監視カメラの映像くらいだと、今でもまだそこまでは解像度高くないんでしょうけど、そこもスッキリクッキリ映像にいずれはなっちゃうのでしょう。TVと同じように、4K映像で宇宙人の毛穴までクッキリ見えてくる時代がいつかくるのかと思うと、それはそれで感慨深いです。宇宙人に毛穴あるのか知らんけど。

 

そう思うと、こういう編集の雑さもきっと味なのではないでしょうか。


そう、これはテクノロジーとメディアに翻弄される地球人の未来を嘆いた、宇宙からのメッセージなのではないだろうか、と今は信じたい。

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「映画 プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日」テーマソングシングル

『映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』テーマソングシングル(CD+DVD)(特典なし)

発売: Marvelous 2020年
☆☆☆


過ぎ去る情景と新たに訪れる期待が胸を打つ一枚
「映画 プリキュアラクルリープ みんなとの不思議な1日」テーマソングシングル
OP主題歌歌手、北川理恵が歌う力強さと優艶さがあいまった、
劇中のクライマックスを熱く盛り上げる挿入歌「Circle Love~サクラ~」
をリードトラックに置き、
カップリングにはED主題歌歌手のMachicoが歌唱する
映画イメージソング「若葉のころ」を収録

 

という事で映画主題歌シングル。
ただ今回、春映画では初めてかな?映画用のOP曲ではなく、オープニングはヒープリOPをそのまま使用。2番までの長尺で、EDの方はこれまでも何度かあったTV用のED曲をサビの部分だけ繰り返してCGダンスに過去キュアも加わるというパターン。こちらのシングル曲は挿入歌として使われます。

 

まあ、大人のファンとしては映画用のOP&EDも、新しい曲として楽しみですけど、メインユーザーの子供にとっては知らない曲よりいつもの耳馴染みの曲を映画館で体験するって言う方が喜んだりするのかも?という気はしなくもないです。

 

そういう意味では今回のミラクルリープが現行重視のヒープリ映画っぽさが大きかったのはそんな部分もあるのかもしれない。

 

旧オールスターズが「DX」「NS」シリーズ共に歌詞や歌い手を変えつつ両方とも3部作として同じ曲を使い続けたのとは、近年はまた違うアプローチを模索してる感じです。春映画の前作「ミラクルユニバース」とかOPみじかっ!って突っ込みたくなる扱いでしたしね。


で、挿入歌として使われる今回の「Circle Love~サクラ~」
(作詞:マイク・スギヤマ 作曲・編曲:三好啓太)
スーパーグレース化した時に使われる、超絶にカッコ良い一曲。どちらかと言えばこういうのも普段は秋映画の方で使われるアプローチ。

 

ハピチャ秋映画の「勇気が生まれる場所」まほプリ秋映画の「キラメク誓い」
映画じゃ無くTVの方なら初代の「SHINING STAR」ハトの「HARTS GOES ON」
ゴープリ「プリンセスの条件」とかそっちの系譜。

 

北川さん曲だと意外とこういうの無かったかな?恐らくプリキュア名曲として今後も語られ続けられていく1曲になってるかと思います。私もとても好き。

 


そしてイメージソング扱いで劇中では使われない
「若葉のころ」(作詞:マイク・スギヤマ 作曲・編曲:石塚玲依
こちらはいかにも春映画のED曲っぽい感じ。実際はミラクルっとLinkRing!」が流れるわけですが、こっちの曲が流れてるEDも凄く想像しやすいです。

どちらも良曲。

 


特典のDVD、いつもはほぼ見ないまましまっちゃいますけど、「エンディングダンスムービー」って書いてあるので、あれ?HUGとスタプリも参加するCGダンスEDも収録されてるのかな?今回太っ腹!と思って見たら、着ぐるみキュアが踊る奴でした。


「ミラクルンライトレクチャームービー」もキュアアースVer?もしかしたら変更される前の奴?と思ったら、どっちでもなく子供達に向けたやつでした。残念。


つーか入ってる予告編も3月公開のバージョンなので、このDVDは作り直ししてない本来の発売スケジュールままのをそのまま持ってきただけっぽい。まあ、コスト的にすでに出来てたのを破棄してまでは修正やらないか。
ジャケットは流石に発売日の今の日付のものに差し替えてますが、中にペラ一枚入ってて、特典DVDについてのコロナで発売延期になっての内容が一部ことなるものになってますがとの注意書きが入ってました。


【試聴】『映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』テーマソングシングル

 

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映画 プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日


『映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』予告編

監督:深澤敏則
脚本:村山功
日本映画 2020年
☆☆★

 

遂に公開になりました「映画プリキュアラクルリープ」
本来は3月公開予定だった春のオールスター(クロスオーバー)系作品。一度は5月に延期になったものの、その後再度延期で、通常は現行TVシリーズ単独の秋映画の枠に移動。なんとか公開にこぎつけました。

 

公開直前に延期になったので、すでに完成してたものをスライド。本来は当時まだ出て無かった追加戦士枠のキュアアースも、前説部分だけ登場。声を出して応援したり、ミラクルライトもふったりせずに心の中で応援してね、ということで、恐らくは本編中でも観客に応援を呼び掛ける部分も微修正してると思われます。みんなありがとう!ってとこだけは残ってましたが、流れ的に微修正した所はなんとなくわかる作りでした。

 

そこそこ評判は良い感じですが、そこはまあ待たされたからこそ、というのはあるのかなといった印象。秋映画と比べると、どうしても春映画はテーマとかストーリー性の面でどうしても他にやる事が多い分、雑になりがちで、その辺りは今作もそんなには変わらない感じ。

 

基本的に春映画は現行プリキュアが、プリキュアになったばかりで、まだ頼りなさもある所で、先輩からのエールを受け取って、これから頑張って行きます!的な感じが多いのですが、今回は本当に先輩プリキュアがフォローに回る助っ人な感じで、秋映画に近いようなあくまで「ヒープリ」という現行作品がメインな作りでした。ちょっと秋映画っぽい春映画と言う所ではHUGの春映画の「プリキュアスーパースターズ」に若干近いかな?

 

これ、作りとしては全然間違ってません。やっぱり現行作品こそが子供達にとっての一番のヒーローですから。先輩が出しゃばって、現行作品よりも目立っちゃうっていうのはあまりよろしくない。

 

が!そういう所を理解した上で、もうちょっと先輩プリキュアの出番が欲しかったのが正直な所です。いや、出番は少なくても良いけど、ああそうそうこの感じ!みたいなのが欲しかった。


具体的に言うと、前年の「プリキュアラクルユニバース」は作品として全体的な印象はちょっと残念な感じもしたんですけど、あきゆかの先輩としての頼もしさとか、ああいうのやっぱり凄く良かったんですよね。まあ、ゆかりさん高校生なのもあってプリキュアとしては常に結構特異なキャラではあるけれども。

 

あとはクロスオーバー物としては、やっぱり違う作品同士の絡みがもっと見たかった。そこがクロスオーバー作品の一番の面白味なんだし、最後、攻撃を読まれないようあえて違うチームで戦うってとこも、単純にカラーごと組ませてただ必殺技を出すより、その前後で一言二言があるだけで面白さが何倍にもなるのに、そこは凄く下手でした。こっちも具体例を出すとNS2の「いくよ先輩」「よぉ~し先輩頑張っちゃうぞ!」のソードとピースの一言づつの掛け合いだけでファンはご飯何杯でも食べられるのに、そこら辺が凄く勿体無かった。「戦隊VS」の定番の色合わせ攻撃の何もしゃべらないバージョンみたいで、ええ~それだけなの?って心の中で叫んでしまった。

 

前半の、キラやばぁ~なとことか、めちょっく!なとこは良かっただけにああいう感じが変身してからもあれば良かったのに。というか、あそこのひかるが物凄~くひかるで良かったよ。「のどかちゃんかぁ、よしよし」ってラテをなで回すとこ、とってもひかるっぽくて好き。

 

で、そういう絡みにあまり力を入れず、現行ヒープリ重視の中では、もう圧倒的に最後のスーパーグレースが最高にカッコ良かった。春映画のスーパープリキュア化は本編とは違ってたりするので、割と軽く流されがちですけど、スーパーグレースはフィギュアとか欲しくなるくらい。

(フィギュアと言えばアンジュのアーツどうした!ずっと待ってるぞ)

 

それと同じくらい、前半のフォンテーヌもアクションがずば抜けてカッコ良い。グレースとスパークルが押され気味なのに対して、フォンテーヌだけ敵の振動キックみたいなをスレスレでかわして一撃を叩き込むとことか、ついフォンテーヌ押しに乗り換えようと思うくらいでした。

 

で、残るは本来の押しのスパークルは・・・う~んタイムリープ説明するとこのひなたちゃんが凄くひなたちゃんだったので良しとしとこう。うん、やっぱりひなたちゃんならひかるとも共鳴できる。

 

とまあ、期待していたクロスオーバー要素の面白さが少なかったのは残念ですが、ヒープリの魅力としては十分に描けてたかなとは思います。

 

今回、タイムリープ物ですが、時間の概念の薄い子供達には馴染みにくいネタなんだそうですが、割とわかりやすくタイムリープ物の面白さは出てたとは思うし(「時かけ」の時代から「パッピーデスデイ」までやっぱりあの朝のシーンはお約束なんですよね)敵のリフレインも結構面白く描けてました。「オールスターズメモリーズ」のミデンと言い、プリキュア付喪神がやたら強い。

 

あとはやっぱりアブラハム監督・・・じゃなくって、アブラハム監督の新作に春日うらら主演に、北条まりあさんが音楽とか出てたのが長年のプリオタとしてはただの小ネタとは言え嬉しい要素。最近の春映画は昔のオールスターと違ってモブで色々なキャラ出たりしなくなっちゃってましたしね。いちごメロンパンと言い、そういうの小ネタはあるとやっぱり嬉しい。

 

で、うららと言えば来年春公開のヒープリ単独映画だ。
映画公開前日に情報解禁しちゃってたのが残念ですが、本来は今回の秋予定だった単独映画に「プリキュア5」も参戦。「どうでもいい夢なんか一つもない!」だったっけ?予告の時点でのぞみさんの声が聴けました。

 

作画班はともかく、脚本とか少なくとも基本プロットは春映画が終わってから考えるとかでは無いので、元から無かったものに急にプリキュア5を足したわけでは無いとは思うけど、プリキュアを親子2世代コンテンツに育てたいっていうのは少し前から話は出てたので、今後そういうのは少しづつ形になっていくのかなとは思います。特に今期はコロナの影響で売上下がるのは目に見えてるので、そこに対する起爆剤として話題性を作って行く、という形にはなるのかと。

 

本来、春映画は「秋に単独映画化決定」の特報が入るのみで、秋映画の方は春映画のタイトルとイメージカットだけ公開、というのが長年の定番でした。今後は春秋逆転しちゃうのかどうかわかりませんが、個人的には春の引き継ぎは続けて行ってほしい所。「戦隊VS」の方が、シリーズ終盤に前年の戦隊と共闘という形になってるんですけど、それだとバトンを渡す感じが正直薄いんですよね。追加戦士も加われる利点はあるものの、いくら毎回さほど変わり映えしないとはいえ新人研修映画もまた凄くプリキュア定番の良さだと私は思ってるので、そこは変えてほしくないかなぁと。


勿論、時代に合わせた変化こそがプリキュアの強みでもあるので、永遠に同じって事はないんでしょうけど。そういう意味じゃ今回のリフレインが繰り返しだけじゃダメなんだってメタ的に数年後にはあの敵にもまた違う価値が生まれた、とかになる可能性は大いにアリなんですが。

 

という事で、現行作品の映画化としては十分。クロスオーバー物としての面白さはやや難アリ、という感じかなと思いますのでこの作品に何を求めるかで評価は多少違いが出そうな作品でした。

 

でもね、グレース役の悠木碧がやっぱり凄いのよ。ヒープリを不遇な作品だったね、って言わせる気は全く無い。今の時代だからこそ絶対に必要な特別な作品だったって言わせるから、と息巻いてる様子です。去年の「ミラクルユニバース」で、最初は「うそっこのプリキュア」と言われたえいたそが誰より、何より特別に輝いた彼女ならではのプリキュアに成長したように、悠木碧?売れっ子声優なんだからそんなに彼女にとってはプリキュアって特別ではないでしょう?と最初は正直思ってた所は私にもあります。でも悠木碧はそんな風には1ミリも思って無かった事が知れて凄く嬉しい。


プリキュアは今の子供達にとってのヒーローでもある。でもそれだけじゃない私にとっても、他の知らない誰かにとっても、きっとそれは特別な存在なんだ、そう思わせてくれるのは本当に愛おしい。やっぱりプリキュアは最高だなと思えて本当に嬉しいです。

 

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ああ、そうそう、今回初めてカップにフィギュアがついてるドリンク買ったんですけど、実はこれがメチャメチャツボでした。微妙にしもぶくれな造形なんですけど、これ、ドキドキまでで止まって今はもう出なくなった昔のプライズのディフォルメフィギュアの造形とそっくり。

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うわ~、去年はひかららだったよね?ミニフィギュア集めてる身としては買っておけばよかった。食玩のハウス系についてる造形のしょぼい小さい奴と同程度のものだと思って去年はスルーしちゃったんですよ。リサイクルショップとかでいつか出会えるでしょうか?まさしく買わない後悔より買う後悔ってやつだこれ。

 

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仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦

仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦

監督:金田治
日本映画 2012年
☆★

 

「ゴーバスターズオンライントークイベント」面白かった。
今もちょくちょく会ってるし、10イヤーズもやりたいねとは話してるという事で期待してます。youtube配信もゴーカイだけ特別枠かなと思いましたが、続けてゴーバスもやってくれてますので、出来る限り見て行こうかと。

 

で、何故かこちらの「スーパーヒーロー大戦」も公式配信されてました。ゴーカイ終了の流れでこっちも締めで見ておこうかなと思ってたので丁度良いタイミングです。

 

初見では無いので、このガッカリ具合は知ってましたが、やっぱ作品としてはちょっと・・・。良い所、見所は沢山ある作品ですが、雑な展開、キャラ崩壊?があまりにも残念な作品。

 

何でこんなに印象悪いのかっていうと、やっぱりラストの海東のイメージが悪すぎる。これ、ライダーと戦隊が戦うけど、そこにはやっぱり黒幕が居て最後は共闘するっていうのがお約束だろうから、そこに更にツイストを加えようっていう意図が働いたのかなと思う。

 

これね、何作かライダー×戦隊をやった後で、そろそろお約束が飽きられちゃうから3本目とかで捻りを加えよう、みたいなのならわからなくもないんだけど、1本目でやる事じゃないな。単純に戦隊とライダーのコラボでこういうのが見たい!っていうのを丁寧にやれば十分に「アベンジャーズ」になれる作品なのに、それをやれない辺りが凄く東映的。この映画を作った個々のクリエイターっていうより、そこはもう東映だからとしか言いようがない。

 

別に「199ヒーロー」を越える物量、みたいなのが見たいわけじゃないのにね。いやそれはそれで凄いんだけど。そこまで行くと、言う程差が目に見えて違うって程には違わないし、そもそも199ヒーローの時もそうだったけど、好きなヒーローがザコキャラ扱いでポコポコやられてくのを見て楽しいのか?っていう。


前のも今回も思ったけど、敵(幹部やらボス)キャラでさえ見てるこっちはそれなりに思い入れがあって見てるので、その時点で勿体無いな、残念だなと思いつつ、これはヒーロー映画だから敵側をどうのまでは仕方ないという割り切りは出来る。でもそこをヒーロー側でやられちゃうと、何なの?と思ってしまう。

 

士の大ショッカーネタも既に2度目だし、直前まで現役だったゴーカイも何だかキャラに違和感があって、マーベラスとジョーの関係ってこんなんだっけ?みたいな所を悶々とやるし、ハカセはヒーロー扱いされて無いしで、何これ。

 

鳴滝のドクトルGはそれなりにキャラとしては面白いし、ゴーバスターオーのロケットモジュールとかも素直にカッコいい、雑なカット割とかもまだ許せる。けど海東、お前もこんな奴だっけ?ディケイドキャラはどいつも理解しがたいタイプではあるけど、あの終盤の展開のおかげで、観終わった後の印象がすこぶる悪い。

 

エンディング曲の「情熱 〜We are Brothers〜」とかは凄く良いんですけども。
PVが泣かせるのよねこれ。

 

 

スタッフロールと言えばスーツアクターが演じた役込みで表示されてたのはちょっと珍しいかも?(でもなかったっけ?)

 

とりあえず翌年の「Z」もあったし、「超」とかも作られはしたけど、春のクロスオーバー映画は「プリキュアオールスターズ」みたいに、引き継ぎ要素とかの作品としての役割や価値を見いだせずに結局その灯は潰えた感じで、今後も定期的にまたやってみてはパッとせずのまま、みたいな感じになりそうです。
「スペーススクワッド」もそうだけど、子供向けヒーロー物に拘らず、単純に作品としての完成度を高めれば面白い物は出来そうなだけに凄く勿体無い。


Super Hero Taisen Alternate Trailer | 仮面ライダー×スーパー戦隊: スーパーヒーロー大戦

 

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