僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

見たもの読んだものなどの簡単な記録と感想のチラシ裏系ブログ

X-MEN ウルヴァリン:オリジン

X-MEN ウルヴァリン:オリジン

WOLVERINE:ORIGIN
著:ポール・ジェンキンス(作)
 アンディ・キューバート(画)
 リチャード・アイザノフ(彩色)
訳:光岡ミツ子
刊:MARVEL 小学館集英社プロダクション ShoProBooks
アメコミ 2009年
収録:WOLVERINE:ORIGIN #1-6(2001-2)
☆☆☆

X-MENシリーズ最大の謎(タブー)
ウルヴァリン誕生秘話!!

惨劇の中、
呪われた少年が
牙を剥く――。
ついに明かされる、ウルヴァリン誕生の真実!
X-MENシリーズ最大の謎に挑んだ
記念碑的作品、待望の初邦訳。
プロット制作過程、キャラクター設定、
鉛筆画アートギャラリーなどの特典資料も満載。

 

という事で「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」に合わせて、かなり昔に出たこちらを再読。

 

X-MEN系の記事で何度か触れて来ましたが、私はカプコンゲーが切っ掛けで、そこから原作はどんな話だろうと読み始めたのがアメコミにハマる切っ掛け。X-MENには多大な思い入れがあります。

 

その中でね、今も昔も一番人気なのがウルヴァリンな訳ですが、やっぱり私もウルヴァリンが一番好きなキャラでした。
「ウエポンX」で改造された過去が描かれましたが、ローガンとしての出生なんかは明かされず、そのミステリアスさも魅力の一つだったわけです。

 

ヒーリングファクターのおかげでどうやら寿命も長く、遥か昔から生きてるらしいとされ、少なくともキャプテンアメリカが氷付けにされる前、第2次大戦時にウルヴァリンとキャップが遭遇するエピソードなんかも描かれてました。(何故かブラックウィドウもそこに居たりしたのですが。)

 

下手したら、そもそもローガンは人間ではなく、それこそ本物のウルヴァリン(グズリ)が人間に進化したものじゃないか説とかまで当時はあった気がします。改造手術による記憶の混乱で、自分自身も憶えていないというのがミソ。

 

果たしてウルヴァリンとは、ローガンとは何者なのか?誰も本当の事を知らないと言うのがキャラクターの魅力にもなっていたわけです。

 

こういうのはね、下手にオリジンなんか付け加えると、ミステリアスさを失い、逆に魅力を失ってしまう。スパイダーマンと共にマーベルの人気の1位2位を争うキャラでしたから、そこはあえて触れない部分、直接は描かず匂わせ程度で引っ張り続けなければならないという、ある種のタブーの領域であったと。

 

じゃあ何故そのタブーを解禁し、これが突然描かれたのか。
1997年にマーベルは会社としては一度倒産してます。その後、玩具会社のトイビス社が権利を買い取り、マーベル・エンターテイメントとして再建。

何か再び浮上して行く為の話題作りが必要だったと。だったら長年引っ張ってきたウルヴァリンのオリジン(誕生秘話)こそがマーベル最大のネタじゃないか?それをやらずにどうする、となったわけですが。そこはもろ刃の剣。
・・・もしこれが受けなかったら?

 

当時のマーベルはアベンジャーズの人気は低く、X-MENこそが看板タイトルでした。その牽引役である一番人気のウルヴァリン。確かに話題にはなる。けれど、そのミステリアスさという大きな魅力を失えば、逆に失速してしまうのでは?看板タイトルのX-MENが沈んでしまえば、せっかく持ち直した会社がまた傾いてしまう事になる。あまりにもリスクが大きい賭けだった。

 

それでもあえてこの企画が実現したのは、映画で先に自由に描かれてしまうよりも、コミックスの方できちんとやるべきだ、という声が上がったからだそうで。

 

例えば同じX-MENのローグの本名のマリーという名前も映画で設定されたものが後に原作にも反映されたという形になってます。

有名な所では、DCのハーレイクインがアニメ用に作られたキャラながら、人気が出てそれが原作コミックスの方にも取り入れられた的な例はいくらでもある。マーベルならそれこそウルヴァリンの娘的な立場のX-23(ローラ・キニー)なんかもそうです。

 

しかも今なら、映画もマーベルスタジオとして自社で作ってるので、そこからの逆輸入とかは普通にあるし(コールソンなんかもそう)、コミックを売ろう映画を売ろうと言うより、キャラクターIPとして全体的な効果が出ればそれでOKという風潮。

 

ただこの時は、まだその10年前。映画X-MENを作っていた20世紀FOXは今となってはグループ企業ですが、当時はまだただのライセンス契約の関係でしか無かった。コミックを作る方は、自分たちの作品が映画化されて嬉しい半面、コミックはコミックで負けてられないぞ、というライバル意識もあったのでしょう。

ついに禁断のネタに着手したのがこの作品という事になります。

 

結果としては・・・まあ実際に結構売れたっぽいですが、内容に関しての評価は正直微妙な所。私も日本語版を楽しみに待ってましたが、う~んこれはもしかして描かない方が良かったのでは?と正直思ってしまった。「ウエポンX」が凄く良かっただけに、え?こんな普通の話だったの?っていう。

 

勿論、そこは期待値が上がりに上がった状態。十数年待たされてこれ?という肩すかしになってしまったのは仕方の無い所かもしれません。

 

こうして今読み返してみると、結構考えて丁寧には作ったんだろうなと。派手さが全くないのが印象の悪さに繋がってるとは思うのですが、後のウルヴァリンには全く結びつかないひ弱で真面目そうなジェイムズ・ハウレット少年がある時、能力に目覚めて、数奇な人生を送っていく中で、徐々に我々の知っているウルヴァリンに近付いて行く、と、上手くは作られてる。

逆にウルヴァリンっぽい人が周りに居たり、最終的には悲劇的な結末になりつつ、でもそれがローガンの人生なんだよなと思わせてくれたり、最初に読んだ当時はガッカリしかなかったのですが、今読み返すと、結構涙が出そうになったりして、これはこれで決して悪くないなと思えました。

 


正直、その挑戦こそ評価されたものの、ここからの巻き返しはならなかった形ですが、映画よりも前にコミックの方でもアベンジャーズの人気が徐々に復活していく形で、そのきっかけがスパイダーマンウルヴァリンの2人をアベンジャーズ入りさせるという感じだったのが色々と面白い。ピンで売れる二人だったので、あえてアベンジャーズ入りは避けてたけれど、もう成り振りかまってられんとばかりに。

 

ただそこから実際に一度は倒産した会社が世界一にまで登り詰めるというのがね、非常に面白い部分です。

 

これの日本語版が出た時もねぇ、邦訳アメコミほとんど出なくなってた時期なんですよ。それが今や、追いきれないほど出るくらいまでになって、マーベルというブランドがそれなりに知名度も出れば、集合物の事をアベンジャーズ的なって言われるくらいまで世の中に浸透したわけですからね。生憎ヒーリングファクターは持ち合わせてはいませんが、長生きはするものです。

 

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ふたりはプリキュアCDドラマシリーズ~ふたりでプリドラ No.2~ 「マジしんどい!雪は招くよ嵐を呼んで!?」

ディレクター:西尾大介
脚本:鷹野一郎
発売レーベル: Marvelous
2004年
☆☆★

TVアニメオリジナルキャスト・スタッフによる書き下ろしドラマCD第2弾!!


という事で初代のドラマCD2枚目。敵側がベルゼイ、ジュナ、レギーネに変わってるので、時系列的には後半。しかもその3人だけでなく、執事ザケンナーABも登場。

 

執事ザケンナーってMHで少年を世話してたイメージでしたが、無印でも出てたっけ?と思ったけど、番人を捕まえて鳥籠に入れてたりしたっけか。そうそう、最後は確か番人とポルンが力合わせる展開だっけかなと、結構忘れてますね。

 

という事でプリキュア側にはポルンが追加。TVシリーズはぶっちゃけ、ポルンがあまりにもウザすぎて、見ていて凄く疲れたんですけど、最終的にはポルンが結構成長するんですよね。見た目は変わりませんが。ああ、その成長を描く為の前振りだったのかと最終的には思った記憶があるな。

 

前回と同じく、ギャグ回みたいなもんです。
「ああ~雪城さんが壊れて行く」って志穂だか莉奈だかに言われて、面白い半面、やりすぎかなぁと思ったんですが、そこでふと思い出しました。

 

ああ、これ90年代のアニメ系ドラマCDの系譜というか、そのノリで作った奴なのか!って。

 

私の好きな作品で言うと「宇宙の騎士テッカマンブレード」のドラマCD版なんかもそうでした。TV本編はクッソシリアスで物凄く重たい話なのですが、ドラマCD版だとキャラを崩してギャグドラマやってました。
Gガンダム」とかもそうだったし、声優さんの悪ノリ・・・に思えて、そこじゃなくホントは多分脚本家さんが遊んだんだろうなと思うのですが、他にもその手の奴いくつもあった気がする。

 

前回、久々に聴き直して、結構モヤっとする部分があったのですが、謎は解けました。そういう時代的なものを引き継いでいる形だったのでしょう。

 

そんな意味では、やはり基本的なテンプレやマーケティングありきで作られている今のシリーズには無い、初代だからこその試行錯誤や制作背景みたいなものがこういう所に見え隠れしている気がします。

 

それこそ「映画MH2」が今回の話と同じく雪山に行く話なわけですが、あの伝説のブラックVSホワイトのシーンが後にタブーとされるようになった、的なのと近い感じがします。シリアスすぎと、キャラ崩しすぎでは正反対ですけども。

 

後半3幹部だとギャグ要因は基本レギーネで、他の二人は真面目にやってるけどそれゆえに逆に可笑しく感じる部分もある的な位置だったでしょうか。

 

ジュナ役の松本保典さんね、やっぱり「フレッシュ」のウエスター役が大きいですけど、「5」でもドーナツ国王だかと「GOプリ」でもはるはるのパパ役とかあるので、何気にプリキュアへの貢献度の高い人です。個人的にもねぇ、私が子供の頃に見てた「ボーグマン」とか「アイアンリーガー」でも主役やっててヒーローな人だったので、美味しい役もらえてるとちょっと嬉しい。当時のアニメ雑誌とかにインタビューとかあったんでしょうかね?ウエスター役をどう思ってるのかとかちょっと知りたい。

 

何時の日にかプリキュアの敵側にフィーチャーした本とか出ませんかね?光墜ちしてプリキュアになったキャラを除けば、ブンビーさんとウエスターは人気2強ってイメージ。その次は誰だろう?クローズさん辺り?

 

と、だいぶCDドラマからは話が外れてしまいました。次は「5」のココナツドラマCDでも語りましょうか。あれはあれでまた今のプリキュアには無い異質なコンテンツですよねぇ

 

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仮面ライダーリバイス

仮面ライダーリバイス Blu-ray COLLECTION 3<完> [Blu-ray]

KAMEN RIDER REVICE
監督:柴﨑貴行 他
脚本:木下半太
TVドラマ 2021-22年 全50話

 

まず最初にお断りしておきますが、私は仮面ライダーが好きではありません。
プリキュア」と「スーパー戦隊」が好きなので、その間だから見ているというだけで、ライダーに対する愛情は全く無いです(毎年同じ事言ってます)

 

以降の感想も、基本は苦言しか無いので、「リバイス面白かった」「仮面ライダーはどれも好き」みたいに思ってる人は読まない方が良いです。楽しめているのなら、それはそれで結構な事だと思いますし、そもそもライダー愛が無いので、もっとこうなって欲しい的な厳しい事を言いつつ建設的な希望とかを書いてるわけでもないですので。

 


とゆー事でリバイス感想。
最初は「スーパーヒーロー戦記」についてた話で初遭遇だったかな?
その時は、ヒーローにピンクを使うのは個人的な評価ポイントだけど、それ以外は特に惹かれるような部分は無さそう、というのが第一印象でした。

 

が、TV放送開始して見てると、序盤は意外と面白い。ヒットした「電王」という好例があるからなのか、バイスとの軽快な掛け合いとかは結構楽しかったりしました。見た目もそうですが、意識してるであろう「ヴェノム」も、私は決して好きな映画やキャラではないんですけど、主人公と異生物とのやり取り部分はやっぱり楽しい部分だったりしますしね。「寄生獣」のミギーみたいな感じで。

 

ただ、そこ以上に今回のリバイス行けるかも?って思ったのは、レジェンドライダー(フォーム)の扱い。一応、狩崎さんがライダー好きなのでそのリスペクトで、的な説明も多少あった気はするのですが、その言葉とは裏腹に、過去シリーズ過去ライダーへのリスペクトなんか実際は1ミリも無いという辺りが素晴らしいなと。

 

過去ライダー似のフォームを出すのは、お金を稼ぐためだけなんです。敬意やリスペクトの気持なんか一切ありません。今回の「リバイス」にお金を落としてもらうためだけに過去ライダーを使ってるんですよ。あいつらはただの食い物。仮面ライダーは決して作品とかじゃないんです。ただの商売なんです。だから過去作品をお金の為に使いますよ。と割り切ってると言うか、堂々と宣言してる辺りが素晴らしいと思いました。

 

これね、過去作のファンの為にオマージュとかリスペクト、神聖に扱っては逆にダメなんです。そこに気を使ってしまうから。完全に商業的な理由ですよと割り切って、作中では最初の説明意外に一切触れず、あとは過去ライダーフォームをどんどん使い捨てにしていく、という割り切りが逆に良かった。

 

本来、「ディケイド」で過去ライダーをただの商品として利用して行くというのが始まったわけですが、あれは過去ライダーを本物ではなく、リ・イマジネーションの世界として、本物とは似て事なる物として扱いました。それはやっぱり過去作品をただの商品として扱う事に関して気を使ったからですよね。

 

勿論、スケジュールやら予算の面で本家の俳優を起用できないからというのもあったんでしょうけど、そういう割り切りをしていたのが「ディケイド」という作品だったと思う。・・・が!ファン心理としてはそんな偽物じゃなく、本物が見たいんだよ的な反発が、リスペクト全開な「ゴーカイジャー」に繋がり、そこが実際に好評を得た。その流れがライダーなら「ジオウ」に繋がったのでしょう。

 

でもここまで商業主義に染まった「ライダー」というコンセプトなら、商品として割り切ると言うのも、私は正しさだと思うんですよね。だから「リバイス」の序盤を見て、過去ライダーを、そこに何の付言もなくただ使い捨てて行く姿(見てる視聴者だけ、これ○○フォームだよねってのがわかる)に、これは行けるかも?と感じたのでした。

 

「セイバー」「ゼロワン」辺りでも書いた気がしますけど、私はライダーの何が嫌いかっていうと、せいぜい持って2週しか活躍しない新フォームの大袈裟な感じが凄く嫌なんですよ。どうせすぐ使い捨てるでしょ。どうせ2週後にはそのアドバンテージも通用しなくなってるんでしょ、というのがわかりきってるのに、一応ドラマ内ではカッコ良く見せておもちゃを買ってもらう為のドヤ顔をする。どうせすぐに使わなくなるor使えなくなるのに。

 

そこをリバイスはあえてスルー、ただ何と無く違うフォームチェンジを使ってるだけで、お話的には特に触れませんよとする事で、無駄な尺を割かずにメインの方の話を進める事が出来た。まあサブライダーの話はいつも通りな感じはしたけど、序盤のデッドマンズ編、さくらちゃんがジャンヌに変身するくらいまでは意外と楽しく見てました。

 

が!何だったんでしょう?制作背景とかそっちまでは追って無いので詳しい事はわかりませんが、途中から妙に失速しませんでした?一般のニュースにも取り上げられた、東映の古い体質による労働、パワハラ・セクハラ問題で訴えられて、それに対する東映の見解のあまりの杜撰さとかも関係してくるのでしょうか?(訴えた人は仮面ライダーのスタッフだったみたいですし)

 

序盤はね、意外と面白いかもなんて思ってたのが、後半はもうどんどん悪い方悪い方、というかいつものライダーのダメな作りの典型かそれ以上になってきて、終盤はあまりの出来の酷さに、何だこれ状態でした。

 

いやあのさ、大ちゃんの裏切り?というかギフ側についてからの展開酷くない?まずそもそも何で大ちゃんがそっち側に居るか正直よくわかんなかったし、この辺りの「五十嵐家の絆」みたいなのが逆にキツくて、毎週「はぁ?」の連続でした。

 

まずね、お父さん。ギファードレックスゲノムでしたっけ?リバイとバイスの最終フォームの為のスタンプを生みだす為に命をかける。そこで奇跡をおこして、、おお!お父さん頑張ったね、あとはゆっくり休んで、ってなると思ったら、その2週後くらいに今度は自分が変身する為にまた命をかけて奇跡を起こす。

命やっす!奇跡やっす!2週間で2度もありえない奇跡をおこすってさぁ、それ奇跡でも何でも無く通常営業じゃん。ここ、凄く仮面ライダー的ですよね。ドラマの中の登場人物と、見てる人の気持ちがリンクしないのがとても見ていて辛い。

 

そして、五十嵐3兄弟とされながら、何の役にも立たないサクラちゃんが見ていてホントに残念でした。「大ちゃん!大ちゃん!」って必死になって叫びながら毎週ただやられるだけの役割。その割にアギレラと組まされて、ファンサービス的なシーンはある。


大二の帰還がね、大二と一輝の二人の関係性みたいになってたのが個人的には凄く嫌でした。え?ここ3兄弟で、さくらも含めた関係じゃないの?男同士の間に入るなって感じがして、さくらちゃんはアギレラと雑魚狩り程度の役割しかさせてもらえない。う~ん、ライダーのジェンダー感なんてこんなものか。

・・・と思いきや、大ちゃん戻った後の回でジャンヌのパワーアップ回とかがある。


ああ~、お父さんの話とかもそうか。まず新しいフォーム、おもちゃを出す回が決まってて、そこにドラマを乗せてるので、こういうチグハグな感じになるんだよね。

 

光君とかもそう。量産型のドライバーなのに玉置がなかなかもらえなかったり、ギフ様も赤石を使い捨てにした後に何故か復活させたり、ギフを倒したあとの狩崎の暴走とかも、とにかく終盤にかけての展開が、なんか変な順番待ちみたいな感じで展開してて、見ていてほんとにバカバカしい感じでした。

 

う~ん、個人的にはねぇ、さくらは空手の有段者と言う事で、強い女ライダーを期待したんですけど 過去作品と大差はなかった感じなのが残念。女性ライダーですし、商業的な理由でパワーアップフォームとかは優先されにくいのは仕方ないと思うんですよ。玩具を買ってもらうのは大半は男の子だと思うから。でも、それ故に、フィニッシュ技とかの決め手には欠けるんだけど、空手やってる分、単純に格闘戦では3兄弟の中で一番強いとかそういうのあっても面白かった気がする。

 

エピローグでね、フェニックスに変わる新しい組織ブルーバードを大二らが率いていて、その中にアギレラも居たと。そこでね、お茶くみをさせてんの。あっ、仮面ライダー作ってる人これ見て何も思わない人達なんだな、今の時代これはちょっと終わってるわ。そりゃあセクハラやらパワハラで訴えられるの当然だよね、と余計な想像までしてしまいました。「シン・ウルトラマン」もそうだったけど、時代錯誤が過ぎる。

 

プリキュア」も「スーパー戦隊」も時代に合わせたアップデートが上手く出来てるのにこれはないな、と思わせる半面、結果が出せてるのはプリキュアでも戦隊でも無く結局はライダーというのがね、色々と考えてしまいます。

 

いきなり何の脈略もなく、最終回にカズを出してきて、それっぽい事を言わせて良い話でしょ?みたいに締める最終回。
いや、挑戦するのに遅いとか無いよっていう言葉は立派です。でもそれ、リバイスと何の関係が?
前回くらいまで、悪魔でも共に生きていける的な事を言ってた気がするんだけど、最終回では人間が成長するにはいつか悪魔ともお別れしなきゃらならないとか言い出す。

 

う~ん、昔からよく白倉さんが言った「仮面ライダーはライブ感が大事」みたいなのが仮面ライダー的と言われますが、やっぱりそんな感じとしか言いようが無いですね。

 

うん、仮面ライダーライブは大二でしたね(そんな私のライブ感)

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DC がんばれ!スーパーペット

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原題:DC League of Super-Pets
監督:ジャレッド・スターン
原作:DC COMICS
アメリカ映画 2022年
☆☆☆

 

DC映画最新作?
勿論、今も生きてるんだかどうだかすらわからないDCEUとは無関係のCGアニメ映画。監督は「レゴバットマン」の脚本を手掛けたジャレッド・スターン。

 

レゴバットマン、非常に評価の高い作品なんですけど、個人的には結構苦手。よく出来てるし、面白いんだけど、あのベタさが私は苦手な部類だったりします。基本的に今回もほぼその路線を継続してる感じです。
バットマンのひねくれ具合とかはそのままです。そこは面白いんだけども。私は吹き替え版で見たのですが、何と原語はキアヌ・リーブスバットマンを演じてるそうな。

 

名前の通り、今回はスーパーヒーローのペットたちが主人公。スーパーマンの愛犬、クリプトが主人公。囚われたスーパーマンを救うべく、ペット・ジャスティスリーグを結成する、という話。

 

ジャスティスリーグの動物版なわけですが、いわゆるストレートな動物化ともちょっと違う感じなのが面白味。クリプト自身は犬版スーパーマンではあるし、他のリーグのメンバーも俊足であるとか、似た能力や、最終的にはそれぞれのヒーローとコンビのような形にはなるものの、あくまでペットリーグはペットリーグで個々のキャラクター性を持ってたりする。ブタのPGはワンダーウーマンに対応してるものの、決して単純な怪力ワンダーピッグとかではない辺りがミソ。

 

あくまでペットリーグの映画ではあるものの、短いながら普通にジャスティスリーグの面々の活躍シーンもあるので、そっち目当てでも悪くは無い感じ。

 

DCは詳しくないのですが、グリーンランタンが女性なのはちょっと珍しかったかも。最近出た人なのかな?あとは冒頭の惑星クリプトンのシーンが、クリストファー・リーブ版のスーパーマンを意識したカラーリングになってたり、細かいネタも面白いです。俊足カメの甲羅が初代フラッシュ風になったりと、そういう小ネタは楽しい。

 

ただ、マーベルネタは無くても良かった気はするけど。ってまあ逆にそんな意識しすぎても仕方ないか。マーベルもたまにスーパーマンネタとか挟んで来ますし。

 

ところで、バット犬のエースっていつから居るんでしょう?私の中では「バットマン・ザフューチャー」の老ブルースがエースを飼ってるのは知ってるけど、あまり拾われないだけで、普通に若い頃からウェイン家で犬とか居たりします?

 

こういう時はアメコミ映画系のyoutubeの解説がありがたいんだけど、今の所この作品に対する反応が遅い。う~ん、実写映画と違ってそんなに力入れてないのかな?私が見て来た回でも、2日目にして直前まで1人鑑賞かと思いました。ギリギリでファミリー層みたいなのがひと組だけ入ってきたけど。残念ながらそのご家族はエンドクレジットで退場されたので、その後の奴は見逃す形に。恐らくは映画の流れを踏まえて後付けで作ったものと思われる、ブラックアダムのシーンが結構な尺でエンドクレジット後に流れます。

 

次に公開されるDC映画が「シャザム」のスピンオフ的な形で「ブラックアダム」なので、決して知名度の高くないブラックアダムに対してちょっとしたフック的な感じで入れたっぽかった。

 

ほぼ完成済みの「バットガール」がお蔵入りになるなど、暗雲が立ち込めてますが、マーベル人気だってそんなには続かないでしょうし、昔からライバル社として切磋琢磨してきた関係ですし、やっぱりDCはDCでもう一盛り上がり欲しい所です。

 

DCは昔からアニメが強いとはいえ、これが公開されてバットガールがお蔵入りというのも結構不思議な感じ。何か税金対策見たいな言われ方はしてましたが、企画が挫折ならともかく、撮り終えて最初の編集くらいまで終わった物が公開されないって不思議。ビデオスルー、配信スルーとかにもならないというんだから、何がどうなってる事やら。

つーか邦題のつけ方が、DCもっとがんばれや的な感じに見えてきてちょっと痛々しいぞ。

 

それはともかく、今回の映画は「レゴバットマン」が好きな人なら必見。

 

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サウンドシアター ガイア・ギア CD-5

サウンドシアター ガイア・ギア CD-5

GAIA GEAR
脚本・シリーズ構成:遠藤明範
原作:富野由悠季
ラジオドラマ 全26話(全5巻)1992
☆☆☆☆

CD最終巻。今回は2枚組じゃなく1枚のみ
25話「エヴァリーの声」と26話(最終話)「ペーパー・キャッスル」を収録。

 

前回からの流れのままの最終局面。ジャンウェン・フー、ウル・ウリアン、そしてビジャン・ダーゴルとの最終決戦。ダーゴル大佐はMSには乗らないので、生身で対峙。

 

確か原作小説だと、富野ガンダムお馴染みのサイコフィールド的な謎パワーを展開して、ガイアギアが光の矢と化すみたいなシーンがあったはずだけど、こっちは特にそういうのは無し。

 

ライバルキャラであったウルが最後は自分の弱さを受け入れて、みたいな感じになってしまうので、意外とジャンウェン・フー戦が面白かったりしたのは、久々に聴いての印象。ホンコンマハとして、人間狩りをする中で、もはや自身の心も壊れていて、人類に絶望していたっていうのは意外とキャラ立ってて良かった。ショウ・ザマ(ダンバイン)トロワ・バートン(ガンダムW)とこの手の作品には縁の深い中原さんが声当ててるのもあって、面白かった。

 


ウルはライバルポジションでありつつ、また違う所に辿りついたっていう感じもなかなかに面白い。最終的にクリシュナも側に寄り添う形だけど、クリシュナ関係はジョーもメッサーも結局わかり合えない、すれ違いのままで終わってしまったのかなと考えると、ちょっと悲しいものもある。

 

そして最後のアフランシとダーゴル大佐。どこまでも理想を掲げるアフランシ。
人類は地球と言うゆりかごから旅立ち、未来永劫宇宙にフロンティアを築いていくべきだ的な主張がね、今の時代、この2022年に聴くと、色々と違う聴こえ方をするのが面白い。

 

先日完結した劇場版「Gのレコンギスタ」ですけど、TVシリーズから2週目という事もあってまた別の視点から見る事が出来ました。
Gレコで富野が主張してるのはつまりは要約するとこういう事です。

 

ガンダムで宇宙に人間が進出していくなんて描いたけど、それは当時の感覚であって、今の現実をちゃんと見れは、それは嘘だった。宇宙開発に未来や希望なんて実際は無かった。嘘をついたつもりはなかったけど、結果的に間違った主張をしてしまってゴメンなさい。本当に進むべき未来の形は「ガンダム」ではなく「Gレコ」で描いたから、今後はガンダムでは無く、Gレコを目標や希望、指針にして下さい、といった感じの主張をしました。

 

そんな人に未来永劫人は宇宙で暮らすべきだなんてアフランシ・シャアの理想を聞かせたらさ、こんなものを聴いてはいけません。だから復刻なんてしません!ってそりゃあ言うわな。

当時の主張と180度逆に転向しちゃったんだから、そりゃあガイアギアなんて黒歴史そのものです。

 

ただ、それ以上に面白いのは、アフランシもそうだし、ダーゴルもそう、どちらも組織から裏切られて捨てられるっていう所も描いてあるのが、今の視点だと逆に面白く感じる部分でもある。

 

シャア・コンティニュー・オペレーション(シャア再生計画)を母体に持つメタトロンという組織であったものの、いつのまにかシャアの理想を実現する為では無く、巨大化した組織を運営していく事が目的となってしまう。それゆえ、最終局面でなんとアフランシ・シャアを切り捨てて、連邦の傘下に入る事で組織の存命を図る。

 

逆シャア」辺りでも組織論ってちょっと触れてたりした気がするし、他の富野作品でも似たような感じはあったはず。

 

これね、今のバンダイナムコが、自分の組織の継続の為に、富野由悠季を、そして安彦良和をバッサリ切り捨てた構図と思いっきりかぶりません?しかもサンライズという歴史ある会社を吸収して終わらせてしまった。それでガンダムを世界的なIPに育てあげるとかバンダイナムコは言ってるんですよ?

 

本来の目的なんか捨てさって、組織の永続そのものを目的にしてしまっている、今のバンダイナムコそのままって感じで、メチャメチャ面白い部分じゃないですか?ここ。

 

いやぁ、「ガンダムX」がガンダムを考える為のガンダムというメタ構造でメチャメチャ面白かったですけど、ガンダムXももう20年前の作品ですからね。今の時代の新しいメタガンダムとかまたやっても面白そう。

 

物語としての「機動戦士ガンダム最終回」はこれ以上無いくらい最高の形で「DUST」がやってくれたじゃないですか。何であれがガノタの間ではさほど騒がれなかったのかが私にはわからん。Gレコの前にまずあれの評価をした方が私は良いと思うが、それはまた別の話だ。

 

人類は宇宙に希望を見出すべきと、Gレコ以降の今の富野の主張と真逆を語るアフランシ・シャア。これだけでもある種歴を感じる面白さがあるし、その上、そんな理想を切り捨て、組織の維持と言う保身に走るメタトロン。あえて言えば、生きてる内に理想を実現したかったダーゴルもまた裏切られる形になるのだけど、それは担ぎあげられながら、結果を残せなかったと本編に入る前にオリジンを打ち切られた安彦良和とも重なる。

 

それは絶対に当時の作り手が意図した物ではないのだけれど、そういった重ね方が出来る、今の視点から見る(聴く)ガイアギアもそれはそれで味があって大変に面白かった。

 

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エイリアンVS.プレデター

エイリアンVS.プレデター [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]

原題:ALIEN VS. PREDATOR
監督・脚本:ポール・W・S・アンダーソン
アメリカ映画 2004年
☆☆☆☆


ついに激突、夢のバトルが映画でも実現。
「エイリアン」「プレデター」はそもそも原作者が同じとかそういうわけでもなく、どちらも映画オリジナルながら、クリーチャーとしての人気も高く、映画コミカライズを多く手掛けて来たダークホース社が権利を獲得してコミックのみのオリジナルストーリー等を展開してきた。

 

アメコミの定番としてクロスオーバーは文化の一つ。コミックを皮切りに、ゲームなどでもVSが展開され、遂には本物の映画でもVSが結実。確か同じような時期に「フレディVSジェイソン」なんて映画もやってましたし(2003年)何かそういう流れがあったのでしょうか?

 

エイリアンと言えばシガニー・ウィーバーが主演を務めるシリーズでしたが、勿論、こちらには出演もせずにノータッチ。いわゆるモンスター映画は主演俳優が変わっても成り立つというのが利点。
今回も人間側に主人公を置いてあって、そこを軸に話は進むものの、客が見たいのは当然、エイリアンやプレデターであって、さほど知名度も無い俳優を観に来てるわけじゃない。その辺りが他の映画との違いと言えましょう。

 

ただ、ウェイランド社の社長として、かつてエイリアンシリーズでビショップを演じた人がそのまま出てたり、不要と思われる人間の主人公(しかも女性)がなかなかの健闘ぶりを見せてくれたりと、実は結構色々な所に配慮が行き届いた良作という辺りが侮れない。

 

勿論、ただのジャンル映画でしかない。映画としての完成度や、時代を切り開いたような斬新なアイデアがあるわけじゃないので、10年20年後も語られるような作品では決して無いのだけど、程良く期待させてくれた分程度は楽しめる、そこそこ良い映画かと思う。

 

ゴジラVSコング」の時に書いたっけかな?夢の対決!なんて大袈裟なものってさ、勝手に想像出来るから面白いのであって実際は夢のままで終わらせておいた方が良かったのかも?となりがち。「マーベルVS.DC」なんて実現しない夢のままにしておいた方が良いのです。実際にコミックでも何度かは実現してるけど、話題性はあっても歴史的な名作かと言えば、流石に・・・。

 

そういう意味では、今回の映画だって、話題性以上の中身があるかと言えば疑問だけれど、なんか見てる間の90分は楽しい気分にはさせてくれただけでもありがたい。

 

普通に考えたら、やっぱりエイリアンは負け役です。多少の個体差はあるのかもしれませんが、プレデターの方は人間とは違えどパーソナルな人格が個々にあるので、キャラクターとしては立て易いの当然です。今回、エイリアン側は網目つけられた奴が個性を持った1体的な感じにはなってたけど、それは単純に外見上の区別がつくってだけですし。

 

でも、そんな負け役のエイリアンをどう生かすかこそが面白さでもあって、そこはプロレスと同じ。映画は決して真剣勝負なんかじゃなく、台本があっての事。エイリアンとプレデターがどちから上かを競っているわけでもなく、それは劇中の人間側でもない。勝負は映画を見ている観客とするものなので、そういう意味ではやっぱりプロレス的センス。

 

最終的にどちらが勝ったかではなく、試合内容がどう面白かったかで印象を残せなければ、どちらが勝者になろうがそこに意味は無い。

 

そういう意味ではね、エイリアンにしてもプレデターにしても、過去作品や一般的なイメージ。いわゆる定番ムーブをいかに映画の中に入れ込むのか。そうそう、エイリアンはやっぱりチェストバスターが胸から出てくるシーンが無いと。そう、血は酸なんだよね。お!クイーンも出るのか!とかのお約束を楽しみにしていて、プレデター側も、定番武装とかそういうのがあるから楽しい。

 

これこれ!こういうのが見たいんだよね、という相手に勝つ為では無く、見てる観客の為に定番ムーブを意図して入れてくるという、真剣勝負では味わえないプロレスならではの魅力に近いものがあります。

 

確か私、1も2も映画館で見てるはずですが、正直おおまかにしか記憶が無い。北極だか南極だかの遺跡の中でプレデターの儀式に巻き込まれる話だったよな、くらいなので、1でそこは消化しちゃった。2はどんなんだったっけ?逆に楽しみになってきました。内容忘れるくらいならさしたる作品じゃないんでしょ?と言われればそれまでだけど、見終わって荒が気になるより、単純に楽しい気分で済ませられたのなら、こういうのはこういうので良い気がします。

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ドラマCD『宇宙戦隊キュウレンジャー』泣かせろ!タマキュウ一座大一番!

ドラマCD「宇宙戦隊キュウレンジャー」泣かせろ! タマキュウ一座大一番!

脚本:山下健人
販売レーベル:movic
2018年
☆☆☆☆ 

特撮テレビドラマ『宇宙戦隊キュウレンジャー』がドラマCD化!

 

スーパー戦隊シリーズ41作目「キュウレンジャー」のドラマCD。
スーパー戦隊でのドラマCD単体は珍しく、ソングアルバムの合間合間にミニドラマ的なのが挿入されるというのはあるのだけど、単体での長編ドラマはこれが初らしいです。

 

キュウレンは戦隊では普段やらないサブキャラ主役のスピンオフドラマで「エピソード・オブ・スティンガー」とかも放送中にやってましたし、作品としてもそうですが、色々と模索してみよう的な感じだったでしょうか。

 

個人的には「仮面ライダー」ではなく思いっきり戦隊派なので、スピンオフ作にしても、ドラマCDにしてもどんどんやってほしい所です。

 

ブログでは「リュウソウVSルパパト」くらいからなので、その前の「キュウレン」は語った事無いですが、割と好きな方だったリ。コンセプトとしては「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」みたいな事をやりたいっていう所からスタートしてたりしますが、ここ最近ブログには書いて無いけどMCU作品を何本も見返してたりして、ガーディアンズもやっぱり凄く面白い。「キュウレン」が和製「ガーディアンズ」になれたかというとね、う~ん流石に足元にも及ばないなぁとは思ってしまうのですが、それはそれこれはこれと割り切って見る分には、「キュウレンジャー」として結実したものは決して嫌いにはなれないし、キュウレンはキュウレンで好きだったりします。

 

今回のドラマには登場しませんが、付言はされるので、小太郎とか剣とか、メンバー的にはもう全員揃ってる時期。で、登場するのはラッキー、スパーダ、ナーガ、ショウ司令、ラプター283の5人。

 

予算とか都合とか色々厳しいのよ、とショウ・ロンポーの声が聞こえてきそうですが、ドラマCDと言っても、着ぐるみ声優キャラでまとめなかったのは流石。ラッキーはともかく、スパーダとナーガ枠をガルとチャンプにしておけば当然みんな声優なので、ドラマCDとしてのクオリティは上がったでしょう。でもそうじゃない混合具合こそがキュウレンっぽくて良い。

 

いや、俳優さんが決して演技が劣るっていうわけではないのですが、司令とかラプターと比べると、もう明らかに声の出し方やら音質から何から何まで明らかに本業声優と俳優ではもう別物です。

ラッキーは元々割と棒っぽい感じで、抑揚よりも勢いで押し切っちゃうタイプ。ナーガは感情が上手く出ないという設定のキャラなのでそこはそれ。このメンバーならスパーダが上手い方だとは思うんですけど、そんなスパーダでも声優さんとは明らかにレベルが違う。

 

ん?っていうかラプター役のM・A・Oさん、たった数年前はゴーカイイエローで同じ俳優側の立場でしたよね?それがこうやって完全に熟練の声優やれてるの凄い。ルカじゃなく完全に声優の声と演技だもの。

 

お話の方は、スパーダが妹に会いに行くものの、その星は既にジャアクマターの手に落ちていた。ダイカーン・チュウネンシャチューに近づく為、キュウレンジャーはタマキュウ一座を名乗り、芝居を打つ事になるのだが・・・。

 

確か、TVシリーズの方って、スパーダのお当番回が1回も無かったんじゃなかったっけ?いや野球回みたいなので活躍した事はあったっけか?ただ、凄く偏りがあって、順番にお当番回を回して行くという感じじゃなかったはず。生身ヒロインのハミィちゃんでさえ出番少なめという、大人数戦隊ならではの感じでした。

 

ただこのドラマCD、実質スパーダ回。笑いあり涙ありカッコいいシーンありきの非常に濃いドラマで、前半はこれギャグ回なのかなと思って聴いてましたが、盛り上がる所はきちんと盛り上がって非常に素晴らしい。それでいてギャグっぽいオチとかもついたりしますが。

 

カジキイエローは所謂戦闘員じゃなく、名乗りもフードマイスターだったりするし、本人がりベリオンに入った動機も、あくまで料理人としての参加だったが、彼がいかにしてキュウレンジャーの一員になったか的な所が語られて、結構グッと来てしまった。

 

欲を言えば最後の変身からの名乗りで、OPをかぶせて欲しかったかなという所。キュウレンジャー、OPがカッコいいし、ここぞという時のバックにOPが流れる戦闘シーンとか、やっぱりそうそうこれこれ!って感じで華ですので。

 

とはいえ、60分近くはあるのかな?戦隊は映画がライダーのオマケで30分の短尺で、あとはVSになってしまう。そこ考えるとこういうのはこういうので価値は見出せそうな気はするんですけどどうでしょう?どんどんやってほしい所ですが。


キュウレンジャー好きなら、あなどれない1枚でした。