僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

見たもの読んだものなどの簡単な記録と感想のチラシ裏系ブログ

新機動戦記ガンダムW フローズン・ティアドロップ 7 寂寥の狂詩曲(ラプソディー)(上)

新機動戦記ガンダムW フローズン・ティアドロップ (7) 寂寥の狂詩曲 (上) (角川コミックス・エース)

NEW MOBILE REPORT GUNDAM W Frozen Teardrop
著:隅沢克之
挿画:あさぎ桜カトキハジメ
原案:矢立肇富野由悠季
刊:角川書店 角川コミックス・エース 全13巻
2011-16(連載2010-16)
☆☆★

リリーナに近づくため、火星連邦の舞台に捕捉されたヒイロたち。
彼らを救出すべく、リリーナ・シティに向かったW教授、デュオ、フォボス
その途中で、火星連邦のナイナ、ミル、カトリーヌの操る有人型マーズスーツと
ラナグリン共和国が送り込んだビルゴの上陸部隊との戦闘に遭遇する。
完全平和主義を謳う一国の危機に直面したW教授らの取った行動とは――!?
『P・P・P』発動の時を描いた「プリベンター5」後編も収録。激震の第7巻!

 

ガンダムW」続編小説第7巻。
まずは「プリベンター5」の後半パートから。
最初にコミック「エピソードゼロ」で発表された時は、エージェントとして有能な彼らガンダムパイロット達は、ガンダムは無くなったけどその後も平和維持の為の戦いを続けていくんですよ、的なただのエピローグ話でしたが、小説で肉付けされて、普通に「フローズンティアドロップ」の序章として描かれて、リリーナが冷凍カプセルに入る切っ掛けになったエピソードとして描かれてる。(最初のコミックの時はただのテロリストの制圧だった)

 

あれ?て事は今ガンダムエースで連載してるこの話を再度コミック化した「プリベンター7」ってそのまま「FT」のコミカライズに繋げたい、って感じなのかな?まあ評判しだいってとこでしょうか?

 

とゆーか今の連載のクライマックスではキャンサーの活躍が見れるのか。そこはちょっと楽しみ。Wの水泳部は確かプラモ化されてなかったはずなので、プレバンでキャンサーのHG化を期待したい。・・・いや流石に無いか。話には出てないけど、もし出すならキャンサーとパイシーズセットで是非。


後半はヒイロ、キャスリン、トロワ達は潜水艦ごとわざと捉えられたので、MSで出ていた残りのメンバー、スノーホワイトのW教授(カトル)、シェヘラザードのフォボスワーロックのデュオJr.の後者の方の話を今回はデュオJr.の視点で描く。

 

設定画とか見たことなかったのと、前巻で出てた時はイラストも無かったのでデザインとかは特に世に出て無いのかなと思ってたハートのクイーン、クラブのジャック、スペードのキングの挿絵があってちょっとビックリした。シルエットはほぼリーオーってのは本文中でも書いてあるけど、フェイス部分だけ特徴のあるデザインになってる感じか。Wの量産MSは基本のラインみたいなのほぼ崩さずにバランスとかアレンジとかそっち方向だからこんなもんといった所かな。


そして話の中ではあんまり活躍するシーンとか無いけど表紙は五飛で、あとがきも五飛について。動かすのが難しくて苦手なキャラだったと素直に言ってるのが可笑しい。TVシリーズの途中全然出番無かったのはそのせい。個性はあるし、濃いからこそトレーズのライバル的なポジションには当てられたし、EWとか実質ラスボスMSみたいなものだったし、五飛の話だったと言えばまあそんな感じでしたしね。

という事で次。

 

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MOBILE SUIT GUNDAM SEED SUIT CD vol.4 MIGUEL × NICOL

機動戦士ガンダムSEED SUIT CD vol.4 Miguel Ayman × Nicol Amarfi [通常盤] [CD]

歌:Fiction Junction featuring YUUKA
ドラマパート脚本:両澤千晶、こぐれ今日子
音楽:佐橋俊彦
販売:ビクターエンターテインメント株式会社
2003年 キャラソン・ドラマ・サントラCD
☆☆☆

 

MBS・TBS系アニメーション
機動戦士ガンダムSEED
SUIT CD vol.4
MIGUEL × NICOL
戦場に散った哀しみの軌跡がCDで蘇る
ドラマパートにミゲル・アイマン西川貴教)参戦!
カガリのイメージソング“暁の車”
Fiction Junction featuring YUUKAを収録


1.暁の車:Fiction Junction featuring YUUKA
2.「クルーゼ隊~1.先輩」
3.NICOL'S PIANO“涙のテーマ”
4.緑の交戦
5.暁の車(オリジナルカラオケ)


ガンダムSEED」スーツCD4枚目。
なんとあの黄昏の魔弾ミゲル・アイマンが参戦。
勿論声優は西川貴教が演じてくれる。
デスティニーの時のハイネもそうですけど、西川さんけっして声優としては上手とは言えないと思うんですけど、下手すぎてノイズになるほどではないので、違和感はありつつもまあ何とか。

 

でもそんな事以上に、ただのタイアップでその場限りで無く、ガンダムSEEDシリーズには自分も当事者の一人として、ちゃんと熱意と思い入れをもって参加してくれてるのが本当にありがたいです。劇場版のフリーダムの時も、10年も前から監督とずっと話はしてたのがやっとこうして形になったと言ってくれていてね、そこは本当にありがたいなと思った。

 

いや私は決してSEEDファンでは無いんですけど、それでもねリアルタイムで通ってきたし、全部見てるからこその思い入れが多少なりともあったから「フリーダム」の路線はいかがなものかと苦言を呈した。

 

話はアスラン達がクルーゼ隊に配属になってミゲルとの初顔合わせ。アスランとニコルは前日入りして挨拶に来たけど、他のメンバーは配属日が明日なので当日来る。
え?お前ら真面目か?配属美が明日なら、明日来いよ。でないと俺の説明2回もしなくちゃならないじゃん?みたいな軽いエピソード。

 

SEED放送時のリアルタイムで出てたCDなので、ニコル役はオリジナルの摩味さん。確かその後引退されて、スペシャルエディションから以降のゲームとかでも朴璐美さんが後を引き継いでるので、なんか懐かしい。

 

赤服での試験、ほとんどの科目が
1位アスラン 
2位イザーク
3位ニコル
の順番だったらしい。だからイザークアスランに対してライバル心もってたのね。ディアッカとラスティはその下なのか。


そしてボーカル曲は本編挿入歌としても使われた「暁の車」をこっちに収録。確か当時はシングルとかは出て無かったような?ソニー系の主題歌は当時コピーコントロールCDとかでPCに取り込めない仕様になっててね、これはビクターから出てたのでPCに取り込めてラッキーと思いながら聴いてました。(主題歌の方は最後に纏めて出たコンプリートCDみたいなやつならとりこめた気がする。
私はいまだにIpod使ってる人なので(スマホで音楽とか無駄なバッテリー使いたくないし)この時の痕跡がまだ残ってたり。

 


SEEDの熱心なファンではないと言いましたが、
アスランカガリの出会いのとこと、
まさしく暁の車のかかるオーブ脱出と
あとは最終話
ここの3つが凄く好きでね、youtubeでSEEDの同時視聴してる人が居ると、そこの部分だけ何回も繰り返し見てたりはします。

 

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機動戦士ガンダム ヴァルプルギスEVE(イヴ)

機動戦士ガンダム ヴァルプルギスEVE 4 (角川コミックス・エース)

MOBILE SUIT GUNDAM VALPURGIS EVE
漫画:葛木ヒヨン
脚本:冬海レイジ
原案:矢立肇富野由悠季
メカニックデザイン:倉持キョーリュー
刊:角川書店 角川コミックス・エース 全4巻 
2023-25年
☆☆

 

タイトルの「ヴァルプルギスEVE」の通り、「機動戦士ガンダムヴァルプルギス」
の前日譚。

本編の方はシロッコの依り代として作られたマシロ・オークスが主人公でしたが、前日譚となるこちらはハマーンの妹のセラーナ・カーンが一応の主人公。

 

ただ、単行本の表紙は全4巻全部セラーナですけど、実施あの話は他の陣営も割と丁寧に描いてはあるので、若干オムニバスっぽい部分もあるというか、まあ本編に至るまでの各陣営の流れみたいなのは満遍なく描いてある。

 

というか、確か前作のあとがきの中でも少し触れてた気がしますが、ガンダムの外伝ストーリーというよりは、OVAシリーズの1枠分ぐらいのガンダム正伝を描くぐらいのコンセプトだったっぽくて、タイムラインとか設定はかなり細かく作ってあったらしい。ただドラマの流れを重視して描いていた分、本編中では明かされて居ない部分も多く出てしまったので、前日譚の「EVE」として設定を補強する作品として描く。という感じのはず。

勿論、それなりに人気もあったからこそただ完結させるには惜しいので続編的な物として世に出たってのもあるでしょうけど。

 

この作品の特徴でもある封印されたグリモアうんぬんっていう部分とかはぶっちゃけ私は全然乗れないしどうでも良いのだけれど、時系列的に「機動戦士ガンダムZZ」の直後に入るものですし、あの後の各陣営、ネオジオンティターンズエゥーゴ・連邦・アナハイムとかのそれぞれの思惑があって次の一手を探っているみたいなシチュエーションや目の付けどころは素直に面白い部分でした。

 

私はガンダム漫画で好きな路線って、漫画オリジナルの新型ガンダムを出すとかよりは、過去のマイナーな機体や設定をサルベージして来てそれっぽく正史に組み込むみたいなのが好き。具体的に今やってる奴だと「F90クラスター」と「ピューリッツァー」とかは毎号楽しみに読んでます。

 

「ヴァルプルギスEVE」も最終巻のあとがき読んで、ああ確かにセラーナも設定は「Z」にもあったのかもしれないけど、ちゃんと出たのはガンダムのPC用に出てたシミュレーションゲーム。アドバンスドオペレーションでしたっけ?私はそれなりにガンダムには詳しい方だとは自負してるけど、その辺りのPCゲームはほとんど知らないんですよね。

確か「CDA」とか「ジオンの幻陽」にもそのゲームが初出のキャラとか出てたはずだけど、そこは私もよくわかんなくてね。その辺りは思い入れの差とかは出てくる。

 

単純にこの話の中だけでも心優しきセラーナがネオジオン存続のためハマーンになりきる葛藤とかは十分にドラマとして描かれては居ましたが。

世の中の全ての組織がそうだと思うけど、タカ派ハト派みたいなのは当然どこにもあって、組織のトップを失っても徹底抗戦を唱える派閥と、もはや無駄に命を捨てる必要は無いと考える派閥と両方ある中で、現状でも疲弊している中で更に分裂してはどちらの派閥にもより悲惨な結果しかもたらさない、みたいな判断は素直になるほどなと思わせてくれた。

 

あとハマーンネオジオンが、というよりマシュマーが騎士とか名乗ってたのも、世界を正しく導く陣営がただの虐殺者であってはならない、高潔な意思を持った選ばれた騎士の精神が必要、みたいな所からああいう組織になっていたというのは面白い部分。

あれはあれで後のクロシボーンバンガードのコスモクルス主義みたいなものだったのか。

となると騎士デザインのギャンの系譜のRジャジャって結構重要なMSだったのでは?と思わなくもない。

 

MSで考えると、ただの外伝では無く正伝くらいのつもりで作ったというのがよくわかるのは量産機であるザク・マーシナリーとネモ・リメス。

主人公機ライバル機と中ボスくらいは新型MSとして設定しても、外伝だと量産機は装備バリエーション違いのマイナーチェンジくらいが普通みたいな感覚だけど、
ガンダムUC」におけるギラズールとリゼル(とジェスタもか)
閃光のハサウェイ」におけるメッサーとグスタフカール
みたいに量産機もこの時代は別機種ですよって設定があると一気に正伝っぽく見える。

 

ヴァルプルギス本編読んだ時は、その2機種マーシナリーとリメスの量産機まで新型出して、さほど活躍も無く終わるのは覚えきれないから勘弁してよと思ったけど、そこは量産機まで一新してますよをやる事で作品のグレードを少しでも高い所に見せたかったんだろうなという気がします。

 

お話的には「ヴァルプルギス」も「EVE」もそんなに好きでは無い感じですが、こういうのはこういうので後々プラモとか食玩とかで立体化した時、あのマイナーな奴が遂に商品化した!うわ欲しい~ってなったりするものです。

 

これがまた10年後とかに半ば忘れ去られた後でね、久々に再会したりすると熟成された味わいに感じられたりするものです。あのマイナーなやつ拾ってきたのかよ!みたいなね。ガンダムGファーストとかデルタカイとかはまだその域には達してませんがいずれそうなる事を見越して今は本を押し入れの奥にしまい込むのであった。

機動戦士ガンダム ヴァルプルギスEVE 1 (角川コミックス・エース)

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新機動戦記ガンダムW フローズン・ティアドロップ 6 悲嘆の夜想曲(ノクターン)(下)

新機動戦記ガンダムW フローズン・ティアドロップ (6) 悲嘆の夜想曲 (下) (角川コミックス・エース)

NEW MOBILE REPORT GUNDAM W Frozen Teardrop
著:隅沢克之
挿画:あさぎ桜カトキハジメ
原案:矢立肇富野由悠季
刊:角川書店 角川コミックス・エース 全13巻
2011-16(連載2010-16)
☆☆☆★

 

逃亡するカトリーヌ、ナイナ、ミルの追撃戦。

別枠で「胸奥の間奏曲(アントラクト)」として元は「エピソードゼロ」で描かれた「プリベンター5(サンク)」の話の前編も収録。
で、これが現在ダムA連載中の「W0.5 プリベンター7」で漫画化。
それが30周年記念連載で終わるかそのまま「FT」の漫画化に繋がるかは微妙な所。初出の読み切り時点ではただのエピローグ程度のものだったものを、FTの設定に絡めて話に繋がりが出るようにリメイクしてある。

今回は過去回想で本編進行中にいきなり入るとかではなく「間奏曲」として別枠収録的な感じになってるので気持ちを切り替えて読めるけど、作品の経緯がやっぱり複雑。

 

そこはともかく本編の方、戦闘シーンに終始してる巻なので読んでる分には楽しいです。そして今回はなんと旧トロワ視点での語りなのも嬉しい。前からちょこちょこ書いてるけど、私はWだとトロワ押しなので、話とはまた別に、トロワの感覚だと各々のキャラはこう見えてるんだな、というのが味わえて面白かった。

 

で、私実は「FT」用の新機体「スノーホワイト」「ワーロック」「プロメテウス」「シェヘラザード」って普通にガンダムの後継機を開発したと思ったら、今回の話の中で触れられてたけど、実はそうじゃなく、ある意味TV版ガンダム格機のプロトタイプだったんですね。

 

マーズスーツの台頭によって、それを止める為にやはりガンダムが必要となりカトルとトロワで再び開発に入る。しかしかつてのガンダムは廃棄、データも残っていないし博士たちももう居ない。
そんな中でガンダムの格機プロトタイプのデータのみ発掘し、それを再現しようと試みるも、それでもカトルとトロワには博士たちほどの知識や技術が無いので完全再現しきれず完成度は80%どまり、というのがFT用の新機体。

 

リーオーの前のトールギスガンダム5機の前のベースとなったウイングゼロみたいなもので、ゼロからFT新機体の仮設計があってそこから更にブラッシュアップしてアニメ版の機体が完成みたいな感じか。だから後から作った機体だけど後継機とも言い難い存在。

 

で、マントで身体を覆ってるのはメタ的にデザインを隠してるだけでなく劇中の設定上ではMC歴はナノマシン技術が発達して、それを利用した兵器も開発されてるので、その防御の為にマント、クロークが必須になっているという世界観のようです。

クロスボーンガンダム」のマントは作画コストを軽減する為ABC(アンチ・ビーム・コーティング)マントという発明をしていたけど、こっちのマントはナノマシン防御のようです。

 

で、面白いのはデュオJr.のワーロックの場合、かってのガンダムデスサイズはジャマー効果でステルス性が飛びぬけて高いという暗殺者スタイルだったけど、こっちは逆にナノマシン兵器で質量のある分身を作り出す、まさに魔法使いみたいな技を使えるのが特徴。ドクター・ストレンジの分身みたいなイメージでしょうか?

 

逆に暗殺者仕様なのがサンドロックのプロトタイプにあたるシェヘラザード。サンドロックの特徴だったショーテルは開発中で未完成の為、ショートダガー装備。中東の暗殺者(アサシン)のイメージ。

 

ヘビーアームズのプロト機であるプロメテウスは巨大な十字架型の特殊兵装が特徴。私あんまりくわしくないけど「トライガン」のウルフウッドだっけ?ライバルキャラが背負ってる十字架型の銃。あれと似たようなのを持ってる。

 

スノーホワイトは今回H教授(旧カトル)が乗ってジーベンツバーグなる武装を披露してくれたりするのだけど、この辺は正直調べてもよくわからない。
唯一「FT」の機体として立体化されカトキブランドのフィギュアで出た「スノーホワイトプレリュード」も、劇中の描写とは事なる武装バリエーションらしい。

 

と、今回の話の敵側のトランプのカード番号が振られる「ハートオブクイーン」とかその辺も多分設定画もなければ挿絵も無いので気になる所。

 

ただの戦闘シーンのみでしたが、2転3転する流れと、新世代と旧世代それぞれの感覚が出ていて素直にここは面白かったです。

という辺りでまた次巻。

 

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特別編集版 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ ウルズハント -小さな挑戦者の軌跡-

IRON-BLOOD ORPHANS MOBILE SUIT GUNDAM
監督:長井龍雪 
特別編集版構成・脚本:土屋理敬
同時上映:機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 10周年記念新作短編「幕間の楔
日本映画 2025年
☆★

www.youtube.com


※ネタバレアリなのと、外伝のウルズハントじゃないオルフェンズ本編関連については最後の方で少しだけ触れます。


ガンダム映画新作。
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」のアプリゲーム用に作られた外伝「ウルズハント」のアニメパート部分を編集して作られた総集編映画みたいなもの。

アプリゲームの方は私は未履修。3~4年かけて準備して1年も持たずに爆死してたイメージしか無いです。しかもその時は「水星の魔女」とかもう次のガンダムとかやってましたしね。

 

アプリゲームのバブルがまだ残ってた時代に開発がスタートしたけど、開発でモタついて時間がかかってしまい、もうとっくにバブル期は終わっていてだれも見向きもしなかったという感じでしょうか。現在はもう配信停止されてるので、今から本編を追うのは不可能。コミカライズやノベライズ化もされてません。主役機のガンダム端白星の他プラモが数体出たくらい。

 

サンライズ製作のアニメパートがあるのが売りでしたし、私はちゃんとした数字を見て無いので正確な情報ではありませんが普通に考えて製作費の回収が出来て無い赤字だったでしょうから、せめて多少なりでもその損失を埋めましょう的な形で今回の映画に繋がったものだと思われる。

 

大ヒットした「閃光のハサウェイ」「SEED FREEDOM」「ジークアクス」辺りと違ってプロモーションにもさほど力を入れてる感じでも無いし、メインの企画では無いものの、「鉄血のオルフェンズ」TVシリーズ10周年企画の短編を合わせる形で、多少の売りは作ったという感じでしょうか。

 

私はガンダムならとりあえず何でも見てこようかとは思うけど、物価高でお財布の紐もますます固くなってる時代ですから、TVアニメ本編のキャラが出てるわけでもない、知らない外伝だけで観に行くかというと厳しそうですしね。例え短編でも(10分くらいはあったかも)あのオルフェンズの新規映像が見れるというのはやっぱり嬉しいものですし。

 

さてウルズハント。
正直に言えば全然ダメでした。

 

主人公ウィスタリオ・アファム役をAKBだか何かのアイドルの生駒里奈さんが担当で、棒演技が酷いというのはアプリ時代に評判が届いていましたし、プロモーションで芸能人を使うのはまあ仕方ないけど、じゃあ今回は残るものなので映画だけちゃんとした声優にキャストを変えてみては?と思ったりしてたんですけど、声がどうこうレベルじゃ無く、もう作品全体がどうしようもないオーラ全開だったんですねこれ。声優変えれば作品の品質が上がると言うものでもないし、今更だったか。

 

まあ元がゲーム用に作られたものだからしょうがないんだろうけど、はいステージ1のムービーですよ、クリアしたから次が2面、3面みたいなのが露骨にわかる繋ぎ方で、もうこれ映画じゃないなと最初の30分でうんざり気分がマックスでした。

 

知らないネームドキャラが次々と出てきて、戦って全員味方になっていくというのを4~5人分繰り替えずのにうんざり。多分、ゲームではもう少しキャラを掘り下げて描いてあったんでしょうけど、映画の尺だと誰が誰だかわからないままどんどん増えていくだけで構成もへったくれもない。

 

TV総集編映画で、TVの話を繋いだだけでは映画のリズムにはならないよ、30分の波と映画の時間尺の中の波は再構成しないと映画にならないってのは過去の映画感想記事で何度も言ってきた部分ですけど、これがアプリゲーとなるとその酷さが10倍増しくらいになって、映画好きな人からしたら正直苦痛に感じるレベルで見れたものじゃなかった。

 

そういう意味では「劇場版 ウルズハント」というタイトルでは無く「特別編集版 ウルズハント」というところで察してね、と作ってる方も無理があるのは承知でやってるのでしょう。この作品が生まれた背景も含めれば仕方ないとは思います。

 

ってか監督は一応TV本編と同じ長井龍雪監督が担当されてるんですね。そういえばアプリの時にガンダムエースのインタビュー1回くらいは読んだような気がしないでも無い。ただ脚本の方はTV本編の岡田麿里は関わって無い。(短編「幕間の楔」の方は岡田さん担当)監修としてはTV版脚本と同じく外伝の「鉄血のオルフェンズ月鋼」
を手掛けた鴨志田一氏は入ってはいる。「月鋼」はいかにも打ち切りだったし私は評価して無いので同氏がダムエーで連載を始めた「ガンダムエイト」も全く期待して無いです。(勿論、それを裏切って意外と面白いじゃんってなってくれるにこしたことは無い)

 

はい、ネタバレですが、何気にこっちも打ち切りエンドなんですね。


アプリで全12話で打ち切りだったものを、映画でなんとか完結させたとかではなく、映画も途中で終わり。

ウルズハントレースも結末は描かれないし、
主人公のウィスタリオが何者かが明かされずに終了。

 

濃いめの脇役がどんどん出てくる中で、主人公のウィスタリオがよくわからないのも結構なストレスなんですよ。「若いけどMSの操縦テクニックが凄い」とか「超絶頭が良い」みたいなスキルがあるわけでもなく、目的としてはただの流刑地になってる金星を自分で立て直したい、いわば金星に国を作って王になりたいみたいな野心があるんですけど、それは鉄華団みたいな成り上がりストーリーではなく人道的な所から来る彼のやさしさで魅力なのかな?とは思えなくもないんですけど、彼はこういうキャラなんですよ、というのがひょうひょうとしてて見えにくい。仲間は見捨てないみたいなとこは良い所ではあるとは思うものの、出生についての匂わせを放置したまま終了だったので、凄くモヤモヤしました。

 

こういうのはね、実は王家の血を引いていてそれを知らずに育ってきたみたいなのが定番なのかなとは思うんですけど、その話は今回のヒロインの方に使ってたので、普通に考えれば流石に同じネタを繰り返し使うというのは無い。


とすると、逆にマイナスになるような黒い血筋で、それこそ厄祭戦のきっかけになった罪人・悪人みたいな血筋を引いてる人で、お前は呪われた血を引く生きていてはいけない人間なんだ的な展開からの、いや過去は過去だ自分とは違うし、自分はちゃんと自分の生き方を選ぶよ的なテーマに最終的には持っていきたかったんだろなという気はします。

2度もあったMA戦もオートで戦ってただけっぽかったし。

 

今回唯一ちゃんと明かされてたのはガンダム端白星というのは厄祭戦時にはその名は記録に残っておらず、後から改修されたもので、本来はガンダムマルコシアスという正式に悪魔の名前をちゃんともらっているガンダムフレームだったという部分。

そこを考えればやはり、元は悪魔の血だったとしても今は違うんだよというテーマに繋がるし、金星の流刑地を生まれかわらせたいという目的ともちゃんと重なる。

 

まそれが今後何かしらの形で描かれる事は無さそうですが。

 

ただ、ガンダムというコンテンツの面白い所は、再販頻度の差こそあれどプラモは絶版にはならないし、一度世に出た作品なり設定の再利用はどこまでも続く。仮にも公式ががっつり出した外伝ですし「ウルズハント」なり「ガンダム端白星」なり「ウィスタリオ・アファム」が闇に葬られるような事は無いでしょう。黒歴史を掘り起こす事こそが今時のガンダムの本質みたいなものですし、それこそ元のアプリは無くても「Gジェネ」とかで続きの物語が描かれる可能性も決してゼロでは無いでしょう。

 


この映画の褒めるべき所、唯一の利点としては、アプリが終わってもう見る手段の無いものをこうして別の形とは言えまとめてくれて、後からでも知る事が出来るようにしてくれてるのは素直にありがたいです。作品の良し悪しは別だし、好みとかもありますからね。こういうのは気になるけど見れないというのがキツイ。

 

手元に残らない配信は、配信元が止めてしまうと後から興味持ったり調べようとしても不可能になるのがやっぱりネックなんですよね。流れは止められないとは思うけど、物がある内はまだ私はそこに拘りたいとこです。

 

以上ウルズハントでした。

 

 

▼ここからは
10周年記念新作短編「幕間(まくあい)の楔(くさび)」
と入場者特典の短編コミック「未来の話」
と、恐らく週替わりらしい上映前の注意喚起紙芝居ムービー。

 

「幕間の楔」はTVアニメ本編1期と2期の間の話でしたが、冒頭に入る説明紙芝居ムービー?ここは時系列的にもっと前らしく、なんとビスケットが生存しててちゃんとセリフがある。

ミカ、オルガ、ビスケット、アトラ、クーデリアの5人で映画を見に来たみたいなシチュエーションで、ポップコーンを初めて食べてこれウマいなぐらいのほのぼのパートなんだけど、なんかね、後の運命を知ってる人には楽しいけどツライみたいな感じでした。元から4週限定公開らしいけど、多分ここが週替わりで変わる。

 


で、本編「幕間の楔
こはちゃんと岡田麿里が脚本書いてて(監督は同じく長井龍雪)バルバトスの模擬戦と団長がスーツを最初に着た時の話。10分あるかないかぐらいだったと思いますが、こっちはマジで良かった。こっちだけなら100点満点です。

 

カニックのカッコ良さをちゃんと描きつつ、オルフェンズはやっぱり団員それぞれのキャラですよね。
ここがね、そうそうこいつはこういう奴だみたいなのが120%の魅力でセリフやしぐさみたいなのも含めて、オリジネイターが作ってるんだから当たり前の話ではありますが、そうこれで「正解」みたいについ言ってしまいたくなる感じでした。

 

本編前のやつもそうだったけど、物語の顛末を知っている身からするとね、物悲しさを感じつつ、ああまたこいつらに会えたなっていう嬉しい気持ちでいっぱいでした。

 

しかも最後にサプライズ。
アニメパートは1期と2期の間の話でしたが、スタッフロールの止め絵でTV本編2期終了後のその後が何枚かの伊藤先生のイラストで描かれてました。

泣くわこれ。TVアニメ本編のエピローグでも多少はその後が描かれてましたが、さらにその後がちょっとだけ。アニメだと復讐に走るライドだけ不穏な感じも匂わせてましたが、そのまま消息不明になったりはせずに、再び仲間とは合流できたっぽいかな?説明は無く絵でなんとなく想像してねぐらいなので正確な所はわかりませんが、それでも少しだけ彼らの未来が知れたのはとっても良かったです。

 


更に!
私はさほど調べずに行ったので前情報で知らなかったのですが、入場者特典で小冊子がもらえて、なんとキャラ原案の伊藤悠先生の短編コミックでした。

 

タイトルは「未来の話」ながら、こっちはTV本編の先では無く、今回のアニメでやってた部分の裏話的な奴で、オルガのスーツを買いに行った先で、みんなもスーツ買ってた(或いはレンタルでスーツ姿の写真だけ撮っただけかも?)みたいな話で、ミカ、ユージン、アキヒロ、シノ、ヤマギ、ライドの6人。

 

そこの他、アニメでは入っていなかった敵側の描写もこっちだとあって、一方そのころ的な感じで、マクギリスがガエリオやカルタの事を思い返す、みたいなシーンも描かれる。

 

安彦良和が「ジ・オリジン」を、北爪宏幸が「Zディファイン」を島本和彦が「超級Gガンダム」を描いたように、いつか伊藤悠版「オルフェンズ」の漫画版が描かれる事が来るだろうか?ぐらいは想像してましたが、とりあえず10周年で短編の形ぐらいでは見れたというのはなかなかに感慨深いです。

 

 

という事で「ウルズハント」に関してはいかがなものかと思いましたが、「鉄血のオルフェンズ」本編部分の方では十分すぎるくらいに満足してきました。

次は年明け、待望の閃光のハサウェイ第2部「キルケーの魔女」です。
そっちは楽しみ。

 

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新機動戦記ガンダムW フローズン・ティアドロップ 5 悲嘆の夜想曲(ノクターン)(上)

新機動戦記ガンダムW フローズン・ティアドロップ (5) 悲嘆の夜想曲 (上) (角川コミックス・エース)

NEW MOBILE REPORT GUNDAM W Frozen Teardrop
著:隅沢克之
挿画:あさぎ桜カトキハジメ
原案:矢立肇富野由悠季
刊:角川書店 角川コミックス・エース 全13巻
2011-16(連載2010-16)
☆☆☆★

 

小説「フローズンティアドロップ」5冊目。
タイトルは上下巻構成になってるものの、なんか実際は関係無い話を別々にやってるだけっぽいのであまり気にしない事にした。

 

5巻目はMC(マーズセンチュリー)歴の話は一切進まず。
ピースクラフトファイルを読むという形でAC(アフターコロニー)145年の時代を1冊まるっと使って描く。

ガンダムWのTVシリーズの設定年がAC195年ですので、丁度50年前。


1・2巻もね、トレーズファイルを見るみたいな形で、トレーズの出生や、ゼクスやノインの初出撃みたいなとこを描いてました。TVシリーズのレギュラーキャラの過去はこんな感じだったんだよと。うん、まあそれは興味深い。

 

いやでも今回は50年前の話。出てくるのはトレーズの父どころか祖父ですよ?ピースクラフトのミリアルドやリリーナの親じゃ無くその一つ上の親。アニメではその名前すら出てこない全く知らないキャラを単行本1冊かけて描くって何だ?

 

いやアニメに出てたキャラで言えば、ドクターJの若かりし頃の大学で学生運動をしていた時の話がレギュラーキャラの過去と言う意味では一応は描かれてるのか。


未来のMC歴で、ゼクスとノインの間に生まれた双子のナイナ・ピースクラフトとミル・ピースクラフトの新キャラが出てきたと思ったら、今度は過去編になってカテリナ・ピースクラフトとサブリナ・ピースクラフトの双子の話です、と来た。

 

単行本にはキャラクター相関図とか説明みたいな親切なページはありません。ただでさえガンダムパイロット5人の名前が変更されてたり一部では受け継がれたりしてて分かりにくいのに、なんかもう読むのやめたくなるくらい複雑。
誰にも理解出来ないものを描くのが狙いらしいからわざとなのかこれ?勢力図やキャラの意図とかメチャメチャわかりにくいのは「ガンダムW」らしいっちゃらしいけども。

 

前巻までのあとがきに書いてあったように、池田監督が描こうとしていたものを自分なりに再現してみたいというのがこの小説の狙いでもあるので、その面に関しては意外と面白く読める部分はある。

 

学生運動とか核兵器に関する考え方は、多分「ガンダムW」の世界とは関係無しに現実に対して作者のスタンスを書いてるんだろうなと思わせてくれる所はちょっと面白い。

で、そこからの指導者ヒイロユイがカテリナへの家庭教師ついでに語る「戦いとは何か」みたいな哲学と言うか思考実験みたいな部分はすごく池田監督テイストがあって、ああなるほど確かに本当はこういう部分を描きたかったのかもしれないな、と思わせてくれる部分ではありました。TVシリーズだと「弱者とは?」という所に上手く着地はさせてたと思うけれど、そこに至るまでのロジックみたいなものまで面白く描かれてたかと言えば、そこまでじゃなかった気がするし。

アニメじゃその存在すら語られないおじいちゃんおばあちゃんの世代の話をいきなりもってこられても困惑するしかないけれど、話そのものは話がさっぱり進まないMC歴の部分より面白かったかも。

 

エピオンのMA形態のプロトタイプ戦闘機「ワイバーン」がアニメ本編の50年前にもうありましたとか言われると流石に「えぇぇ~っ↓」ってテンション下がるけど。

形状的には後のエピオンに通じる部分があった。設計の参考になったのかもしれない程度で濁しておけば良いものの、これ1機で戦場を制圧出来るまさしくガンダムみたいな活躍されると、う~ん・・・ってなっちゃうぞ。


しかしこれ、最後は過去編と未来編が綺麗にリンクというか両方描いてたのはこの為だったのかってちゃんと納得出来るのかな?私もそうだけど、おそらく多くの人が「フローズンティアドロップ」を読むのって「ガンダムW」の続きなんでしょ?って感じで読み始めると思うんだけど。そこがさっぱり進まず途切れ途切れで過去編が何回も入ってくるので、そこは予想外で困惑するのでは?


未来の新ストーリーと、過去編はそれぞれ分けて展開した方が良かったんじゃないのこれ?というのが今の所の印象。読んで行く内に良い意味で覆してくれればよいのだけど。

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機動戦士ガンダム ウェアヴォルフ

機動戦士ガンダム ウェアヴォルフ(4) (角川コミックス・エース)

Mobile Suit Gundam WEARWOLF
漫画:伊藤亰
シナリオ:重信康(チーム・バレルロール)
アドバイザー:小太刀右京(チーム・バレルロール)
原案:矢立肇富野由悠季
刊:KADOKAWA 角川コミックス・エース 全4巻
2023-25年
☆☆☆☆★

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ガンダム×ミステリー×人狼ゲーム
というジャンルミックス物のコミック。
ちょっと前に完結したので単行本で一気読み。

 

ガンダムエース連載時も多少は目を通してはいたものの、ガンダムMk-IVとかギャン改とか「Gジェネ」で設定されたMSを使ってるのか程度でしたが、話は本格推理ミステリーなので、そんなMS戦闘シーンだけを見てたって本質は見えてはこない。単行本4冊まとめて読むとこれがまた面白い。

 

前半2冊で密室殺人の真相が解き明かされ、そこから後半無理矢理繋げたか?と思いきや、そこから話はより複雑さと深みを増して行き、2転3転どころか4転5転とどこまで話が転がる。で、そこがまた面白くってね。好評だから少し延長したとかでなく、これはちゃんと最初から最後までプロットが作ってあった上での話でしょう。

 

推理物なんだからそういう作りなのは、そりゃそうだろうと言ってしまえばそれまでですが、山ほどあるガンダム漫画の大半は風呂敷広げるだけ広げたけど畳まずに終わったとか、最後雑に畳んで終了とか、綺麗に纏まった感じで終わるものは決して多くは無いです。

しかもアニメや他作品からのゲストキャラでのリンクとかが結局は見せ場になったみたいなとこもなく、この作品単体で成立してるのも面白い。

 

時代的には「UC0087」末期で、「Zガンダム」と同時代。まだティターンズは崩壊してませんが、アクシズが戻り、エゥーゴとの三つ巴になる中で、アクシズティターンズが同盟を結んだ前後くらい。

新型MS「ガンダムウェアヴォルフ」の試験時にペガサス級強襲揚陸艦「ヘカーテ」はエゥーゴと遭遇。ガンダムを起動し、なんとかそれを退けるも、帰還したガンダムコクピット内でパイロットは死亡していた。推進システムに被弾したヘカーテは帰路につけず宇宙漂流。逃げ場のない中、殺人鬼は果たしてだれなのか?という感じの話。

 

そうね、「エイリアン」じゃないけれど、宇宙船の中だけでも逃げ場のない閉鎖空間なのに、更にその上でのMSのコクピット内での殺人というなかなかに攻めた作り。

いや、閉ざされた雪山のペンションとかが宇宙空間で、密室殺人が部屋の中っていうのをMSのコクピットにした感じ?

 


登場人物

リュコス・フレイバーグ中佐
 ヘカーテ艦長。
 バスク・オムの部下

オクリーヌ・ワーグ少佐
 ヘカーテ副長。
 お嬢様らしいが筋肉マッチョな女性。

ロビンソン・シュライカー大尉
 MS隊隊長。
 1年戦争時代からのベテラン。
 乗機はペイルライダーDII

ラセッド・グレンドン中尉
 ガンダムウェアヴォルフのテストパイロット。
 コクピット内で遺体で発見される。

ヴァーリ・キドウ少尉
 MS隊パイロット
 乗機はペイルライダーDII

クロコッタ・ムアサド少尉
 MS隊パイロット
 乗機はペイルライダーDII

ワヒーラ・ジンドゥルブ中尉
 MSパイロット 第2小隊
 乗機はマラサイ
 ラセッドの親友だったが、初戦で撃墜され死亡

レト・シーア少尉
 補欠パイロット。 主人公1で物語の探偵役。
 乗機は頭部破損したペイルライダーDIIにバーザムヘッドを取り付けた現地改修機

マカミ・タルボット軍曹
 整備士・メカニック 主人公2で探偵助手役
 ハロ風の情報端末「ハル」を使用

アジャク・アンジン
 軍医 メディカルルームの先生
 解剖大好きマッド気味

マリット・ネウリアン
 衛生士 メディカルルームスタッフ
 マカミの幼馴染のようだ

ウルマ・フルール
 オペレーター
 ラセッドとは将来を誓い合った仲らしい

ロゼール・ガルニエ
 主計科附き軍属コック
 元はMSパイロットだった

アクシズ陣営
クラート・ニクス
 アクシズの騎士だが騎士道精神は皆無。
 乗機はギャン改

グレゴワール・ニクス
 副官

カーシィ・ノール
 強化人間。女装男子
 乗機はモビルアーマーガザレロ

エゥーゴの使者と名乗る仮面の男
ウゴドラク


一癖も二癖もありそうなキャラ造形な上に、ほとんどのキャラに裏の顔的なものがあるという濃密さ。多分、推理物のキャラ造形のセオリーや定番のテンプレみたいなものってきっとあるんでしょうし描き方見せ方の基本ってきっとあるんだとは思う。

 

いや実は、私は推理物ミステリーとかすっごい苦手ジャンルです。推理小説・映画・漫画等に関わらずです。何で苦手なのかっていうとね、犯人とかトリックとか、そんなの描く側がどこまで描くのかの裁量一つじゃん?っていうのが一番の苦手の原因。

 

若干ジャンルとしては亜流かもしれませんが「デスノート」とかあったじゃないですか。まあ面白かったし読んではいたんだけど、なんか後付けのルールとか最初に説明して無いルールとかそうのが凄くバカバカしく思えたんですね。

ああ、クリストファー・ノーランとかが嫌いなのにも近いです。最初にルールの全部を提示しておいて、その中で考えてねっていうものなら良いんですけど、後出しでそんなの最初に説明して無いじゃん。それでビックリしろつったって、それはビックリじゃ無くただの理不尽、インチキじゃん!って私は思うタイプ。

なんかそう思い始めるとね、推理物とかにも理不尽さを感じるようになってしまって、最後に納得してスッキリとかじゃなく、ただのご都合主義じゃん!って感じるようになってしまって、推理物の面白味が逆に凄く苦手な感じになってしまった。

 

今回の「ウェアヴォルフ」も正直、いや何それ的な部分も多少はあったんですけど、面白味の方が勝った感じ。

思わせぶりな部分にちゃんと意味があってなるほどこういう事だったのか!という面白味がありつつ、全部の思わせぶり描写に意味を持たせてしまうと、それはそれで全てが伏線になってしまうので、あえて意味のない描写も混ぜたりとかも必要なんだなって、このジャンルに造詣の深くない私は新鮮味を感じました。ほとんどのキャラに裏の顔があるっていうのも人狼ゲーム要素(ちゃんと投票もある)からとってきてるんでしょうけど、全4巻に纏まっているコンパクトさと短いけど濃密な感じが素直に面白かった。あとジャンルとしての構造とかも垣間見えてなるほどこういう面白味なのかと。


単純に宇宙空間とかだけでなく、ガンダム特有の要素をこう生かすかってのは強引さも感じつつ同時に上手さも感じた。

バイオセンサー関係はまあ賛否の分かれそうなギリギリな要素ですが、戦争の狂気みたいなとこはエグい上にテーマ性もあって良かったのではないかと。

 

そう、バイオセンサー。
ガンダムMk-IVをそのまま使ってるわけじゃなく、あくまでガンダムMk-IVベースの実験機の「ウェアヴォルフ」という機体なのです。

ガンダムマーク4自体は「Gジェネ」のゼロ辺りでしたっけ?既存のガンダムマーク3とマーク5を繋ぐ機体としてゲームオリジナルで設定されました。

 

ガンダムセンチネル」に登場するガンダムマーク5は別に「Z」本編のマーク2や「Z-MSV」のマーク3の後継機とかじゃなく、確かオーガスタ製5番機とかそういう理由で「G-V」ってMSに設定され、そこからついた名前だったはず。

なので本来マーク4は設定されて無かったものの、間が抜けてるなら埋めてしまえという奴だったはず。昔で言うジオニック社ツィマッド社とかの設定が無かった時代にグフとドムの中間みたいな試作機を設定した感じか。

 

で、ガンダムMk-Vのデータがアクシズに渡り「ドーベン”ウルフ”」として狼になり、そこからまた発展機として最終的に狼を倒せる銀の銃弾「シルヴァ・バレト」(シルバーバレット)にまで発展して行くと考えた時に、正体を隠して人の顔をした狼みたいなポジションでMk-IVをここで使うってメチャメチャ面白いセンスです。

 

エゥーゴの方でも百式改、エゥーゴに渡ったシュツルムディアス、ネモIIIとかマニアックな感じだし、ペイルライダーDIIに、Gジェネ生まれの「MK-IV」「ギャン改」「ガザレロ」とか、設定は知ってるけど物語の中に出てきたのを見た事が無い機体の活躍が見れる(読める)っていうのは結構ツボです。

私は全くのオリジナルとかより既存の物の掘り起こしの方が好きだったりする方なので。

 

あとティターンズ。まあぶっちゃけ今作でもロクでもない奴らでしたが、私ティターンズ結構好きなんですよ。ただの悪役として描かれるとガッカリしてしまいますが、同じく「Z」系外伝の「アドバンスオブZ」の最初の奴。「ティターンズの旗のもとに」ですね、あそこで主人公エリアルドの所属するT3部隊がティターンズの中でも穏健派ハト派の派閥でね、ティターンズの中にも居る良い人達の部隊で、ああそうだよね、連邦の派生なんだから全員悪人じゃなくまともな理想の為に戦う人達だって居たはずだよね、というのが好きな理由。

 

考えてみればさ、「AOZ」だって最初の奴は一般向けの警察小説なんかでちゃんとした実績を残してる今野敏を引っ張ってきて、ガンダムで「法廷サスペンス」をやるっていうのが当初の売りの一つでした。結果として藤岡健機の僕の考えた最強のガンダム(奇形メカ)しか残りませんでしたが、ちゃんとそこでジャンルミックスの面白さを描こうとしてたんですよね。

 

今回の「ウェアヴォルフ」のあとがきでもジャンルミックスの可能性に触れてますが、まさしくその通りで、「Gガン」はともかく、「W」「X」「SEED」「AGE」なんかは、もし自分がガンダムをリメイクするならこうするみたいな発想の作品ですし、多数の外伝漫画も大半は俺ガンダムに終始。そんな中で「AOZ」の挑戦があったり、「鉄血のオルフェンズ」なんかはガンダムでヤクザ映画の文脈をやったわけじゃないですか。(一応ヤンキー物「オレら連邦愚連隊」→ヤクザ物「ガンダムカタナ」的なものも前にありつつ)やっぱりそういうのって新しい景色に思えるし、違う文脈を軸にそこにガンダム的な要素を組みこむっていうのも、それはそれで面白いんですよね。


MCUが他のジャンルにアメコミヒーロー物を落とし込むという作り方をして、業界のトップにまで登り詰めたように。それこそ昔の「ナイトガンダム物語」なんかは当時人気のRPGの世界観にガンダムを落とし込む形でヒットしてたわけですし。

 

コンパクトに読める中編として「ウェヴォルフ」は凄く良い作品でした。

機動戦士ガンダム ウェアヴォルフ(1) (角川コミックス・エース)

機動戦士ガンダム ウェアヴォルフ(2) (角川コミックス・エース)

機動戦士ガンダム ウェアヴォルフ(3) (角川コミックス・エース)

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