僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

見たもの読んだものなどの簡単な記録と感想のチラシ裏系ブログ

ホワット・イフ? side B

ホワット・イフ? side B

WHAT IF? SIDE B
著:イーサン・サックス、リア・ウィリアムズ、セバスチャン・ガーナー
 トム・デファルコ、カート・ビュシーク(作)
 ジャック・カービー、ロン・フレンツ(作/画)
 ミシェル・バンディーニ、フィリップ・アンドレイデ、
 キャスパー・ウィンガード、ビル・シンケヴィッチ、ルーク・マクドネル(画)
訳:吉川悠
刊:MARVEL 小学館集英社プロダクション ShoProBooks
アメコミ 2021年
収録:WHAT IF? THOR #1(2018)
 WHAT IF? MAGIK #1(2018)
 WHAT IF? GHOST RIDER #1(2018)
 WHAT IF? Vol.2 #105(1998)  #44(1992)
 WHAT IF? Vol.1 #11(1978)
☆☆★

 

人気シリーズ『WHAT IF?』を
日本独自の編集で単行本化!!

“もしもソーがフロスト・ジャイアントに育てられていたら?”
“もしもマジックが至高魔術師(ソーサラー・スプリーム)になったら?”
“もしもマーベル・コミックスがメタルと化したら? feat.ゴーストライダー
“もしもスパイダーマンに娘がいたら?”
“もしもヴェノムがパニッシャーに結合していたら?”
“もしも初期マーベル編集部がファンタスティック・フォーになったら?”

 


シリーズ後編。今回も最近の作品が3作、昔の作品から名作を選んで3作の日本語独自編集ミックス版として収録。
前巻は一応読んでおくか程度の感覚で購入しつつ、キャップの話がメチャメチャ良くって思ってた以上の満足度を得られましたが、今回も面白いかな?なんてちょっと期待しすぎたかも。

 

丁度今やってるMCUアニメ版のもそうなんですけど、面白いし楽しんではいるものの、毎回の単発オムニバスなので、勿論話によっては多少の落差はありますね。MCU版どれが面白かったかとかは終わってから感想書きますのでその時に。ただ、続き物では無いので、過去のドラマ程には毎週の更新が楽しみって感じでは無いかも。次のドラマの「ホークアイ」の予告がもう出ましたので、そっちが早くみたい!って気持ちになっちゃってるかな。

 

1話目
■もしもソーがフロスト・ジャイアントに育てられていたら?

ソーのシチュエーションが入れ換わって、オーディンではなくヨトゥンヘイムでローフェイの元で二人が育てられたら?という話。

ムニョムニョ・・・ではなくミョルニル(ムジョルニア)の代わりに、こちらではアイスクラッシャーなるハンマーを授かってますが、正史世界では出た事の無い武器だそうです。ソーとロキの性格は基本変わらないので、ヨトゥンヘイムに居てもソーは俺様路線。(でも何故か肌は青くなっちゃってますが)

そんな中で、フリッガ(フレイア)とロキの関係が映画と同じようにクローズアップされてる辺りが面白味かも。

 


2話目
■もしもマジックが至高魔術師(ソーサラー・スプリーム)になったら?

ニュー・ミュータンツ、そしてX-MENのマジック(イリアナ・ラスプーチン)がドクター・ストレンジの弟子になるという話。今回収録されてる話では私はこれが一番良かったかな。

X-MENキャラでもマジックはその名の通り魔術担当キャラなので、元からそれなりに絡みのある二人ですが(ウェイオブウィアード参照。今度出るストレンジアカデミーも楽しみです)、設定的にはマジックがリンボ界から戻ってきたばかりの初期の頃の話。

私はマジック好きなんですけど、ぱっつん前髪が好きだからってビジュアル要素が割と大きいかも。ただ、性格的には割と跳ねっ返りというか、大人たちに大人しく従う良い子ちゃんにはならないぞ!っていうタイプで、割とゴスっ娘要素も強いので、そういう若い娘らしさが支持された要員でもあるのかな、とは思います。

そんなゴス娘が中二病全開な魔剣ソウルソードとか持ってたら・・・ねぇ?
まあ今回の話では使いませんけれど。

 


3話目
■もしもマーベル・コミックスがメタルと化したら? feat.ゴーストライダー

最近は邦訳でも出番が増えてきたロビー・レイエスゴーストライダーです。マーベルの編集部でバイトしてたら、変なメタルバンドが見学に来て、サタニストだった彼等は自分の血を印刷のインクに注入。コミックの世界に入ってしまえば、生も死も思い通りだ!というある意味なメタ展開。

コミックの中じゃ、いくら死んでもその内生き返るからな!という、突っ込んではならない突っ込みを堂々と言ってくれるのが凄いです。


4話目。こっから旧作
■もしもスパイダーマンに娘がいたら?

スパイダーマン(ピーター・パーカー)の娘のメイディ・パーカーが女版スパイダーマンになる、という話。

この話のみのif展開で描いたものが、人気が出て後に連載スタート。終了後もそれなりに知名度はあるので「スパイダーバース」なんかでも当然のように再登場、という感じ。

今だと、血縁者や、全く関係性の無い者とかも含めて、女版スパイダーマンって山ほど居ますけど、その走り、みたいな感じだったんでしょうかね。

 


5話目
■もしもヴェノムがパニッシャーに結合していたら?

前巻でも「もしもピーター・パーカーがパニッシャーだったら?」って話が収録されてましたが、その逆みたいなもんでしょうか。

「ヴェノムバース」でヒーローのベノム化は散々描かれてましたが、そのクラシック版という感じか。
当然、その前にはスパイダーマンが立ちはだかりますが、一人では厳しいとデアデビルとムーンナイトと共闘。ムーンナイトはMCUドラマも控えてますが、邦訳では単行本2冊出た以外にはあんまり出てこないので、クラシックな時代のムーンナイトは割と貴重かも。

貴重と言えばタイフォイド・マリーとかも珍しいキャラ。映画「エレクトラ」のヴィランで出てましたけど、邦訳だといつかは忘れたけど、一度くらいしか出た事無かったはず。その時も、ああ~映画に出てたのこいつか!って思った記憶があります。

 


6話目
■もしも初期マーベル編集部がファンタスティック・フォーになったら?

ゴーストライダー編もそうでしたけど、こっちも随分とメタネタです。ファンタスティック・フォーにスタン・リー、ジャック・カービーとか作品を描いてる方がなってしまうという。

実は「FF」って実話を元にした話だからリアリティがあるんだよ!みたいなハッタリが楽しい。脚本はスタン・リーでは無いですけど、すげースタンっぽいアイデアです。

ネイモア・ザ・サブマリナーはそのまま出てきたりしますが、色々あってこの世界はスクラル人の侵略が始まっていた!みたいなのは「シークレット・インベージョン」の元ネタなのかも。


以上全6話でした。う~ん、まあまあ。
でもやっぱりクラシックな作品が読めるのはありがたいし、好きです。

 

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前巻

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マジック&ストレンジ

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マジック

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ゴーストライダー

 

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ヴェノム化

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メイディ・パーカー

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プロミシング・ヤング・ウーマン

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原題:Promising Young Woman
監督・脚本・制作:エメラルド・フェネル
アメリカ映画 2020年
☆☆☆☆☆

私も彼女も、“前途有望”なはずだった――

<ストーリー>
30歳を目前にしたキャシー(キャリー・マリガン)は、ある事件によって医大を中退し、今やカフェの店員として平凡な毎日を送っている。その一方、夜ごとバーで泥酔したフリをして、お持ち帰りオトコたちに裁きを下していた。ある日、大学時代のクラスメートで現在は小児科医となったライアン(ボー・バーナム)がカフェを訪れる。この偶然の再会こそが、キャシーに恋ごころを目覚めさせ、同時に地獄のような悪夢へと連れ戻すことになる……。 

 

2021年・第93回アカデミー賞脚本賞を受賞。
予告編を見てる限りでは、所謂レイプ・リベンジムービーかなと思ってたのですが、確かにそうではあるんだけど、流石に脚本賞を受賞した作品。ただ単純に男達に復讐していくだけに留まらない、複雑でより深みのある作品になってました。

 

日本ではあまり使われませんが「プロミシングヤングマン」というのは将来の約束された有望な男、的な言い方で、女性でそういう言い方をされる事はほとんどないそうです。いやそんなの男でも女でも関係無いでしょ?と皮肉を込めたのが今回のタイトルになってるようです。

 

近年の世界的な#MeToo運動から始まる女性蔑視への反発や女性の権利向上運動に連なる作品。ハリウッドでも色々問題にになりましたし、日本でも政治家のもみ消しとか色々とありました。

女性問題だけでなく、人種問題とかLGBTとか、ここ数年で映画関係はテーマとしてすごく描かれるようになった部分。「ゴーストバスターズ」のリメイク版みたいに単純に男性キャストを女性キャストに置き換えた程度の、ちょっとこれは上手く行ってないなみたいな作品もありますけど、数多く作られる中でより洗練されたものが出てくると思いますし、今回もレイプリベンジムービーという、ある種のジャンル映画的なものを丁寧にアップデートしてある感じが本当に素晴らしい。

 

レイプとか恥ずかしめを受けてね、男なんか誰でもクソみたいな奴しか居ないんだって夜な夜な復讐しに殺して行く、みたいなものであってもね、それでもジェンダー問題を扱っていると言えなくは無いと思うんです。屑な男達にザマミロって制裁を与えて行って、スカッとする。それはそれでありかもしれないけど、もっと深堀り出来る部分はあるだろう、もっと丁寧に描かなきゃならない部分もあるだろう、こういう部分の問題は?こういう感情は?と一つ一つを丁寧に描いていく。

 

展開の巧みさと繊細さ、丁寧な組み立て方と色々な所が本当に上手い。ぶっちゃけね、私は観てる途中で、主人公のボーイフレンド的な存在がある意味彼女を救ってくれる、恋愛要素も含めたような作品なのかとも思いました。

屑な男ばっかりじゃないよ、中には良い人も居るし、そこが救いにもなるんじゃないか?みたいな事もね、含ませているのかと。それが・・・ねぇ?いやこんな展開になるとは思わなかった。

 

復讐すべきはレイプ魔だけじゃない、それを曖昧にした学校や弁護士、ましてそれを知っておきながら何もしなかったお前らも同罪じゃん!と断罪していくし、ただのジャンル映画を超えてるなと思ったのは、単純に復讐して終わるかと思わせておいて、身体的な力で無理矢理抑え込まれる部分もきちんと入れてきて、そこが意外な展開に繋がったりして、いやこれは確かに脚本が凄いなと思わされました。

 

両親との関係、友達との関係、一つの事件がいかにその人の人生を壊すのか、そして肉体だけでなく、心の死まで踏み込む描き方。

 

レイプうんぬんとはまたちょっと違う問題かもしれませんが、「お酒で潰れて隙を作った女の方も悪いんじゃないの?」的な言い分と、いじめ問題での「いじめられる方にも問題が無いとは言えない」みたいなのって共通する部分もあったりしませんか?事情はそれぞれなのかもしれませんが、被害を受けた側にあなたにも悪い部分はあったんじゃないの?と言うのは絶対に言っちゃいけない奴ですよね。

 

そういう倫理的な所まで含めたアップデートという意味で、すごく今日的な映画になってたと思うし、そこは非常に素晴らしかった。私は古い映画も好きですし、同時に今の映画もとても好き。

 

以前にも何かの記事の時に書いたと思うけど、映画好きな友達と話をしてて、自分の価値観をアップデートさせる為に、今はこうなんだっていうのを知る為に映画を見ているような部分はあるよねっていう話になった事があります。なので、こういう映画が、「脚本賞」という形ででもきちんと評価されて、やっぱり賞とか取ると後々まで語られる機会も増えると思いますので、そういう意味でも非常に優れた映画だと思いました。

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007 スペクター

007 スペクター [DVD]

原題:SPECTRE
監督:サム・メンデス
原作:イアン・フレミング
アメリカ映画 2015年
☆☆

<ストーリー>
スカイフォール」で焼け残った写真を受け取ったボンドは、そこに隠された謎を追って単身メキシコ、ローマと渡っていく。その過程で悪名高い犯罪者の美しい未亡人ルキア・スキアラと出会ったボンドは、悪の組織スペクターの存在を突き止めるが……。

 

「007」シリーズ24作目。ダニエル・クレイグ版4作目。

 

最新作の25作目「ノー・タイム・トゥ・ダイ」ようやく公開が決まったようです。コロナでの延期が長かったので、何度予告を見せられた事か。楽しみにして・・・るかどうかは微妙かも。

「007」シリーズ、実は全然思い入れが無いです。長く続いてる有名シリーズだし、一応見ておくかぁとなったのがダニエル・クレイグ主演になってからの2006年の「カジノ・ロワイヤル」でした。

 

映画館で見て、え?普段の映画館の客層と違う?と意外な発見があったのを思いだします。映画1作目は1962年で昔から続いてる作品ですし、最近の映画はよくわからないけど、「007」なら見ておくか、みたいな昔からのファンが居るのがこのシリーズなんだな、TVとかより映画が特別なメディアだった時代もやってたシリーズだからこうなるのか、そこは面白い部分だな、と思ったのを凄く憶えてます。

 

その後、2~3本くらいは映画館で観たような気はするのですが、基本的にこのシリーズは単発作品ですし、中身はほとんど憶えて無いし、どこまで見たのか定かでは無い。なら間違いなく見て無い直近の作品を見ておこうかとチョイスしたのが今回です。

 

うん、でも観終わってから色々調べたのですけど、今回の「スペクター」ってあんまり評判良くないらしく、これの1本前の「スカイフォール」が高評価を受けた作品らしい。多分私は「スカイフォール」の方も見て無い。更に前の「慰めの報酬」までを見たっぽい。まあその辺はいずれ機会があれば。

 

たまに、1本目からシリーズ全部見てみようかな?とか思ったりするし、リアルでの友達もそうやって後追いで全部見たよって言ってたりして、自分も挑戦してみようかなぁとか思う事もあるんだけど、なかなか気が乗らないのは、多分私はこのシリーズにそんなに惹かれる部分が無いんだろうな、と。

 

ここまで長く愛されてる作品ですし、スパイ物、アクション物の映画を牽引してきたシリーズに対してこんな事を言ってしまうのはおこがましいのですが、私にとっては正直、普通の映画以上の価値を今の所見いだせて無い感じです。「007」に憧れの気持ちを抱く、みたいなのが私はそんなに無いかなぁと。なんか、カッコいいのはカッコいいのですけど、同時に古臭い価値観みたいなのもどこか引っかかってしまって、所謂ボンドガールみたいな、男性が美女をはべらせるみたいな展開も、う~ん、すげぇ昔の価値観だなぁとか思ってしまう部分もある。

 

「お約束」であるとか「プログラムピクチャー的な伝統」もあると思うし、「定番もの」っていうのは私はあって良いと思うし、例えマンネリだろうと、タイトル同じで無理矢理違うものに変えちゃよりは、こういう「型」が好きな人向けに残して行ってほしい、これだけ長く続いたシリーズを、もう時代遅れの産物として終わらせちゃうのは勿体無いな、とは思う。どんなものにもいずれ終わりは来るとは思うけれども。

 

ただ、自分がそれに興味があるかと言えば、そうじゃない方なんだろうな、伝統芸能としてはアリだけど、私向けでは無いかな、みたいな感覚。

 

20数作ある中で、2~3本しか見て無い人が、このシリーズがどうのこうのと語るのはおこがましいし、よくわかってませんが、このシリーズの魅力ってどこにあるんだろうか?というのは気になる所ではある。

 

ああそうだ。例えばMCU、或いはアメコミヒーロー物全般とか私は大好きですけど、そんなに興味が無い人にとってはね、毎回同じようなものを何十本と見ててよく飽きないね、アメコミヒーローに乗れずに、外野の立場で外に居る人の気持ちとしては、確かにそう見えるだろうし、そう思ってしまうのはわからなくもないかな?という感じかな?

 

さて今回の映画に話を戻すとして、割とリアル路線でやってきたダニエル・クレイグのシリーズとしては、それ以前の過去のシリーズに出てきていた「スペクター」と呼ばれるいかにもな悪の組織の復活が売りのようです。

 

う~ん、でもそこが魅力的かと言うと、前半で組織の集会に潜入するシーンとかは面白かったですが、逆にリアル路線の導入なのか、ヴィランの掘り下げ的なものなのか、実はそこのボスもボンドと関係のあった人物で、個人的な因縁でボンドを付け狙っていた、というのは逆に世界観が狭くなってしまった気がする。

 

しかもボンドを捕まえて脳にドリルを打ち込むというすげぇ痛々しいシーンがありましたが(ギリギリで危機回避じゃなく実際に痛めつけられるというのもこのシリーズの特徴かな?)、あれで結局ボンドは無事なの?どういう事?他にもこれボンドを殺せただろうってシーンが結構あるので、なんかご都合主義のザルな展開だなぁと思わせておいて、しかも最後はハンドガンでヘリを落とすというえええええ~っ?な展開に正直萎えた。

 

いや、私は銃の事とか全然わからないですし、もしかしたらそれくらいカスタマイズされた銃、弾丸だったのかもしれませんが、正直、え?マジ?とビックリしてしまいました。

敵、あるいは逆に主人公側でもいいですよ。おいかけっこの先にヘリがあって何とかそれで逃げる。飛び出したヘリに向かってクソぉ~っ?とか言いながら銃を撃つんだけど、ロケットランチャーとかバズーカではないハンドガン程度でヘリを落とせるわけもなく・・・みたいなシーンはこれまで映画で山ほど観て来ました。でもハンドガンで実際にヘリを落とすシーンとか今回初めて観たぞ。それでヘリ落とせんのかい!って。ある意味貴重かも。

 

実は自分の所属する組織のトップが悪役と繋がっていて・・・とか、そこで孤立してしまった主人公チームが、少ない仲間との連携で世界の危機を救う、とかも、流石に巷に溢れすぎていて、そこも古臭い印象を受けてしまった部分。(定番なんだから面白いのは面白いんですけどね)

 

う~ん、口直しじゃないけど、ここは評判の良かった「スカイフォール」の方も今の機会に観ておくべきか。

 

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コロナワクチンと不安について僕はこんな事を考えている

たまには作品感想じゃなく日記的な駄文を書いてみます。

 

日曜日にコロナワクチン(ファイザー製)の2度目の接種を済ませて来ました。後は2週間くらい待って抗体が出来るのを待つだけです。1~2日注射した方の腕が痛いのと、苦しいとか辛いとかいう程までではない微熱程度で済みそうです。

 

10月の中旬~後半くらいになったら1年半以上ぶりに県外に遊びに行こうかと。勿論、その時のコロナの状況を見ながらにはするつもりですが。目的は新潟の美術館でやってる「富野由悠季の世界」展です。

 

元は昨年の5月の青森美術館での開催に行くつもりでした。が、コロナで延期。1年後に改めて開催されて、盆休みに行けるかなと思ってたのですが、感染数拡大、自粛要請が出てましたので、悔しいけどここは諦めるしかない、という状況。最終開催地でしたので、ホントに残念。

 

そんな風に思ってたら、追加開催が決定。なんとお隣の新潟があるじゃないですか。規模はこれまでの中で最小らしいのですが、それでも十分にありがたいです。(いや勿論地元の山形でやってくれたら最高なのですが、なさそうですし)

 

コロナ前は月一の頻度で県外に遊びに行ってた人なので、行けなくなったのはものすごくストレス溜まります。私が行く旅はオタクショップ巡りでお宝探し目的ですが、同時に自分の事を知ってる人が誰も居ない所へ着の身着のまま一人旅、日常からの解放なのです。とにかく日常のわずらわしさから解放されたい、というのも目的で、ひたすら映画見たり本読んだりもそれはそれで楽しいし別に困ってはいないのですが、(映画なんて無限に見るものあるし)旅が無くなった日常はやっぱりストレス溜まります。

 

いつも一人旅で車中泊ですので、飲みに行ってどんちゃん騒ぎなんてそもそもしないので、別に大丈夫じゃね?なんて事は思いつつも、万が一を考えれば、会社とか仕事先とかに迷惑をかけてしまっては責任が取れないし、ここまで来たらワクチン接種まで我慢するしかないと。まだまだコロナ禍は収束しそうにはありませんが、とりあえず終わりの無いディフェンスではなく、自分の中でワクチン接種までと期限を決めて、なんとかここまで来たと。なら待つしかないです。

 

職場でもみんな普通に打ってますので、流れ的に多分ワクチンは自分も普通に打ってたと思いますが、反ワクチンとか思わなかったり、特に不安に思わずに、早くしてくれ!と思ってたのはいくつか理由があります。

 

なんか若い人が、自分はいいかなって言ったり、必要以上に怖がったり不安になってたりするのは何だろう?っていうのが結構気になったので、その辺についてちょっと書きたくなりました。

 

おっさんの戯言と思って、よろしかったらおつきあい下さい。

 

まず一つ目。私はニコニコ生放送の「マクガイヤーチャンネル」というのに入ってます。映画とかアニメとか漫画のサブカル系チャンネルです。前半部分は無料で観れますし、youtubeにも公式で公開されてますので、興味ある方はどうぞ。

 

ニコ生主のDr.マクガイヤーさん、一般人ですが本職は医学系の研究者。本物の博士号をとってるドクターなんですね。生放送はそこがメインでは無く、ホントにサブカルなのですが、時事ネタで政治とか芸能とかにも冒頭でちょこっと触れたりしてます。

 

で、そんなマクガイヤーさんもコロナの初期の頃は、そこまで心配するものじゃ無いよって言ってたのですが、感染が拡大していくにつれて、これはちょっとヤバくなってきたぞと、自らの研究分野ですから、放送でもコロナ解説に凄く時間をとるようになってきます。専門用語多めで、よくわかんねーよ、早く映画の話に入ってくれ、とか思いつつ、生放送ですので、そこは待つしかないのです。

 

でも、そのおかげか、専門家ですので割と知識として色々と勉強出来ましたし、ワクチンの仕組みみたいなものはなんとなくですが、理解出来るようになってきました。

 

私自身は専門家じゃないですし、全てを理解してるわけじゃないので、話半分に思って下さい。コロナウイルスだけに限った話じゃないですが、多分ワクチンの仕組みってこういう事です。

 

例えばウイルスをガンダムに例えましょう。外からガンダムが攻めてくるとします。その前に自分の陣営にジムを作っておくのです。いわばそれがワクチン。ザクとかドムとかを量産してガンダムに対抗しようというのでは無いのです。ゲルググだってガンダムは落とせません。

 

ガンダムと同じようなジムがもう一杯になってると、同じようなのウチにはもう必要ないですよ、ガンダムが攻めてきても、ウチはもうジムでいっぱいだから、ってお引き取り願うのです。するとガンダムも、まあジムは自分の量産機だからな、似たようなもんか。俺の戦場はここじゃねーな、って帰ってくれるという仕組み。

 

たまに聞きわけの無いガンダムが無理矢理入ってきても、いやウチはもうジムでいっぱいだからガンダム量産は出来ないよ、とガンダムの居場所が無くなり、そんなに戦場が荒らされる事が無くなるのです。

 

1回目のワクチン接種はガンダムを元にしたジムの設計図を取り込む段階。2週間かけてジムの製造工場を作って、2度目のワクチン接種でついにジムの量産体制に入ります。そこからまた2週間かけてジムを量産していく事で、ガンダムの居場所を無くす、と言う感じです。(1回目の後の生産体制を整える期間にもう少し時間を賭けた方が良いのでは?という説も今は出ているようです)

 

ガンダムは強力でピーキーな機体なので、身体に取り込んでしまうと、非常に重くなるし、すぐに陸戦型ガンダムだのマーク2だのどんどん進化していきます。だってデルタ株とか言ってるでしょ?あれはデルタガンダムの事だと思って下さい。

 

そうならないようにとりあえずジムでいっぱいにしておきましょう。コロナウイルスとワクチンの関係、仕組みは多分そんな感じです。何度も言いますが私は専門家じゃないので、100%鵜呑みにされるとそれはそれで困りますが、おそらくは仕組みとしてはそんなに間違ってないはずです。

 

マクガイヤーゼミで言ってた事を自分なりに解釈すると、そんな感じです。わからないから不安になるのであって、仕組みをわかっていれば、そんなに不安にはならない。これ、どんな事にでも言える事です。

 

「勇気」とは「怖さ」を知ることッ!
「恐怖」を我が物とすることじゃあッ!

 

ってここは唐突にJOJOネタですが、つまりはそういう事なのです。
わからないから不安にもなるし、疑心暗鬼になって恐怖の感情が生まれる。そのわからない何かを理解すること。その怖さの中身をちゃんと理解して、自分に受け入れる事で恐怖を克服してしまえば良いのです。

 

正直、マクガイヤーチャンネルでコロナ解説を延々とやってた時は、いいかげん早く終わって~早く映画の話して~って思いながら見てましたが、意外と自分の理解に役立ってはくれていました。そう言う意味ではありがたいです。

 

で、そういう事を理解出来るのは、ちゃんとそこに至るまでの個人的な前提というか、バックボーンみたいなものもあります。

 

一度何かの記事にも書いた記憶がありますが、もう10年以上前になるかと思いますが、私は精神科に一度だけ行った事があります。その時は不安神経症みたいな診断だったかと思います。何をするにも不安で、将来に展望も持てない。自分は生きる価値も無い人間なんだってずっと思ってました。思いきって精神科に行ってみたんですね。

 

ああ、自分はそういう病気なんだから仕方ないんだ、って思えて少しほっとしました。と同時に凄くバカバカしくもなった。私は姉が居て、そこではないのですが精神病院で看護師をしてる人で、一緒には暮らしてませんが、たまに正月とか会う機会があれば話は聞いてたんですよね。今時はどんな普通の人でも無理矢理病名なんかつけられるよって。勿論、障害者手帳とかをとれるレベルとかは色々あるけれど。

 

そこも薄々知ってはいたので、自分も病気名だから仕方ないな、なんて思って安心してるのはすげぇバカっぽいな、と自分に笑ったのです。

 

処方された薬は何かあった時にと思って少しの間はお守り代わりに持ってましたが、結局使う事はありませんでした。ただの自己暗示、プラシーボ効果でしか無いだろうなとか思っちゃって。

 

で、更に同時にその頃は地方のNPOにも通っていて、そこではただ安易にあなたはそのままでいいのよ、生きていていいんだよ的な事は言わない所で、それでは一時的な逃げ場にはなっても、仮にそこを出て社会に出て行くと何も通じないようでは意味が無いって事で、凄く勉強をする所だったんですね。

 

そこで社会学を学びました。ディベートの仕方を学びました。論文の書き方も学びました。本の読み方や書評の書き方も学びました。私は大学出て無いので、そこに対しての学歴コンプレックスもちょっとはあったんですが、大学行かなくても同じくらいのレベルの教育は民間の独学でもそれなりには学べるよっていう感じのとこでした(実際に大学のゼミにも参加させてもらったりしましたし、専門的な知識はきちんと勉強するに越した事は無いと思うけど)

 

でもって、そこでも何で自分はこんなに不安で、何で自分に自信が無いのか、自分の事をダメな人間だなぁとか思ってしまっている「理由」がちゃんと知れたんですね。

 

ああ、そういう社会構造なんだと。それは自分一人の問題じゃ無くて、自分の世代の多くの皆が抱えている問題なんだと。自分がダメなのは自分の自己責任なんだって思ってたのは、社会全体がそういう構造になってるからなんだ、っていうのを勉強して知れて、やっぱりそこでも一人で悶々と悩んでた自分がバカみたいに思えたんです。

 

ここも、物事の仕組みや構造を知ってしまえば、恐怖や不安を振り払えたっていう前例です。

 

今はもう死にたいとかそんなの一切思いません。むしろ生きるのに時間がさっぱり足りてないです。やりたい事は山ほどあるので、「暇だな~」とか言う言葉を人が言ってるのを聞くと、お前はアホかとつい言ってしまいたくなるくらいです。(流石に失礼な言葉なので踏みとどまりますが)

 

私はツイッターやってますが基本ブログの更新がメインなので、そこで誰かとやりとりはあまり無いし、そこでの生産性はあまり見いだせていないのでツイッター上での友達とかは居ませんが、フォローされたらフォローバックはしますので、その中に鬱系のツイートしたりしてる人とか、リツイートかもたまに流れてきてたりしますが、そういうの見る度、う~ん、勉強すればいいのになぁとか、ついつい自分のケースに当てはめてしまって考えてしまいます。

 

だから、若者がワクチンに不安になってるとかいう記事とか見ても、いや勉強してその不安を払拭したらいいのに、とかついつい。

 

いや私も陰謀論とかはむしろ好きな方ですよ。でも客観的に見たらっていう反対の事も同時に考えます。

 

アメリカで2億、日本でも何千万っていう人が騙されてて、自分だけが本当の事を知っているとか思ってるんでしょうか?んなアホな。私も政府の見解なんて鵜呑みにはしません。あいつらの言う事なんて信じませんよ。でもここに至るまで、きちんと学会とかで研究発表の結果や情報はちゃんとオープンにされてますし、何億何千万人が騙されてて、自分だけが本当の事を知ってるとか、いやそれフィクションの世界でしょうって。


私は映画を沢山見てますけど、そんな人からお前ら映画の見過ぎか!って言わせたいのか。

 

人は不安になると、自分に都合の良い情報だけを受け入れます。それはそうやって自分は間違っていないと、自分に言い聞かせたいからです。人はそういう特性を持っています。それも私は数々の映画や漫画やアニメから学んだ事です。

 

勿論、コロナ禍なんて人類の経験した事の無い未知数な世界ですから、今後も予想外、予測外の事はきっとおきるでしょう。

 

でもさ~、幾多の化学者や研究者、有識者の知恵よりも、自分の狭い世界の考えの方が勝っているとか考えるの、それどうなの?あなたそんなに頭良いの?もしそうだったら学界に乗り込んで間違いを正したり、リスクの計算で正面から突破してくださいよ。

 

例えば今回、よりワクチンを打ちたいなって個人的に思った部分の一つに先日からまた話題になってる「子宮頸がんワクチン」の事もある。私はたまたまコロナの方の調べ物をしてて、8月末より前に知ったんですが、子宮頸がんワクチンもちょっとコロナワクチンと似たような部分もあるじゃないですか。最初は無料で受けられるって政府で決めたけど、一部で副反応とかあって、訴えられたりしたから政府もその政策を引っ込めてしまったっていう。

 

私は勿論そっちも専門では無いし、ちょっと聞きかじっただけですけど、世界的には推奨されてるものですし、産婦人科業界からも支持されてるものなのに、一度問題が起こってしまえば、政府も及び腰になって、事無かれ主義で無かった事にしてしまうと。勿論、両者に言い分はあるんでしょうに、素人がどちらが間違ってるなんて一概には言えませんが、これ、すご~く日本っぽいですよね。放送禁止歌じゃないけれど、クレームを恐れて規制してしまえばそれで終わりって言う。

 

単純に数の問題にしてはいけないんだろうけど、それでもね、ワクチンの副作用や死亡数と、実際に病気にかかっての被害や死亡数と比べてどうなの?微妙な差ならそこは確かに迷うと思うんだけど、実際には圧倒的な差じゃない?コロナにしても子宮頸がんにしても。

 

因果関係もわからないくらいならさ、1日2日の腕の痛みや発熱を我慢して、ワクチンを打たずに重症化してコロナの後遺症に苦しむより良くね?と単純に私は思うのであった。しかも自分一人の都合だけでも無いわけですし。

 

もし自分が感染原として他人にうつして、万が一生命の危険におよんだら?とか考えると、少しでもリスクを減らせる方を私は選ぶかなぁ?という話。

 


最後にもう一度言います。

 

「不安」はその「正体を知る」事で、「恐怖」を克服する事が出来ます。

 

「幽霊の正体見たり枯れ尾花」っていうことわざが昔からあります。おばけだと思って怖がってたけど、よくみたらただの葉っぱだった。なんだ大したことねーじゃん。怖がって損したよ、みたいな意味です。

 

コロナだってそうです。生きる上での不安だってそうです。その正体を知ってしまえば対処法は考えられるものです。大切なのは知見、勉強すればきっとまた違うものが見えてくるよなぁ、とふと考えたのでした。終わり。

 


最後までおつきあいいただきありがとうございました。
もし面白かったら高評価ボタンを押してね!
と、たまにはユーチューバー気分で言ってみる。

超速パラヒーロー ガンディーン

DVD 超速パラヒーロー ガンディーン

GANDD
演出:辻本貴則
TVドラマ 2021年 全3話
☆☆★


「RUN」ついでに車椅子繋がりとして、せっかくなのでこちらも。
NHKで放送された特撮ヒーロードラマ。おそらくはパラリンピックに合わせた企画なのかな?
演出は「パトレイバーTNG」の辻本貴則(最近はウルトラマンやってたらしいです)。主演は「仮面ライダージオウ」の奥野壮と「トクサツガガガ」の小芝風花

 

ええと、本放送2話まで見てたんですけど、3話を予約録画し忘れてガッカリしてたのですが、その後再放送があって、無事に最後まで観れました。う~ん、まあ面白いかと言えば少々微妙な所ではありましたが、車椅子の変身ヒーローという変わった作品でもありますし、それなりには見応えはありました。

 

それこそ「トクサツガガガ」もNHKでドラマ化してくれましたし(面白かったよ)「岸辺露伴は動かない」とかも面白かったですし(なんと年末に新作の4~6話も決まったそうで)今は結構アニメなんかもやってますし、NHK良いですね。ガキの頃なんてNHKと言えば「アニメ三銃士」と「ナディア」くらいしか観てませんでしたし、NHKなんて年寄りしか見ない、みたいな印象でしたが、おっさんになると民放のくだらないバラエティとか観たくなくなるので、NHKもそれはそれで価値はあるんだよなと。つーかまあTV自体ほとんど見ませんが。


で、ガンディーンの話。
宇宙人の力によって怪獣と戦う為に変身。見た目はちょっと「ガイバー」っぽい生物系。車椅子も同時に変形するのかと思ってたら、なんとそっちは手作りでした。え~っ?車椅子毎変形すりゃいいのに。そうすりゃ無理なアクションも、未知の技術ですから何でもありですよ、って出来たのになぁとか思いつつも、父親と仲間が主人公の為に作ってくれた、というエピソードは割と良かったので、まあそこはアクションを主体とするか、テーマ性を主体とするかの選択ですかね。

 

父親の会社である「森宮モータース」の従業員の3人、ヤンキー上がりの女の子とか、外国人労働者だったり、本編では知らなかったんですけど設定見たらもう一人はゲイの人だったリしたんですね。中小企業の町工場って言う感じで、そこはとても良かった。

 

うん、私は今はコロナで自粛してますが、割と旅をする人。そこでね、ここ数年、夜中のコンビニとかで外国人労働者とかすげぇ増えたな~っていうの体感であったんですよ。あとは仕事先でもちょこちょこ見かけるようになったし。ああ、世の中って少しづつ変化してるんだな、というのがあったので、今回みたいな描写、いかにも現代的だなぁと思えて好きでした。

 

あと私はオリンピックに全く興味も無ければ、同様にパラリンピックも全く見てません。なので障害者うんぬんっていう語り口は無いのですが、最初に例に挙げた「RUN」なんかもそうですし、映画全般とか、アメコミもそうですよね。多様性みたいに言われるようになってから、いわゆる普通のノーマルとは違う障害者やLGBTとかそういうのが作品に出てくるケースが凄く増えました。特に私はそういうのが大切だとか、応援するとか特別なスタンスは持ってないけど、そこは単純に良い事だと思います。

 

いわゆるポリコレが作品をダメにするとかは全然思って無くて、もしそういう配慮が故に作品がつまらないというのなら、それは単純に作品の描き方がつまらないというだけの話で、ポリコレだからつまんなくなったとかでは無いでしょうって話。

 

作品の全てが、とは言いませんが、主人公のみならず、作中の登場人物に、自分と似てるなって自身を重ね合わせたりっていうのは良くありますよね。そこで選択肢が多いのはとても良い事だと思ってます。

 

例えばマーベルの盲目のヒーロー「デアデビル」。生みだしたのはスタン・リーですけど、確か、ぶっちゃけただのキャラクターのバリエーション的な部分で考えたとの事ですが、作った本人もこれ人気出るかな?逆に非難されたりしないかな?とちょっと不安だったそうですが、結果、実際に目が見えない子供たちにも人気が出てほっとしたそうな。自分達もヒーローになれるんだって思わせてくれたって。いや盲目のスーパーヒーローなんてリアリティ全くありませんよ。でもそうやって勇気を与えてくれるなら、それで十分じゃないですか。

ブラックパンサー」だって「シャン・チー」だってそう。「ミズマーベル」ことカマラ・カーンだってそうじゃないですか。自分達だってヒーローになれる。社会に出て自己主張をしても良いんだって思わせてくるなら何よりです。

 

そういう意味じゃ今回の「ガンディーン」みたいな作品だって、全然アリだと思うし、まだマーベル作品には及ばないけれど、こういう挑戦はね、凄く良い事だと思うのでした。

 

う~ん、まだ描き方がこなれてないかな?という気はしましたけど。車椅子と言えば「結城友奈は勇者である」っていう変身ヒロイン物のアニメがあって、一人そっちでも車椅子の女の子が居たんですね(ほかにしゃべれない女の子とかも居た)

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前半の方は特にそこに焦点が当てられなくて、逆にそこが良いな、面白い部分だな、って思ったんです。世の中にはそういう人だって居る、という当たり前の描写に思えて、良い描き方をしてるなって。ただ後半、実はそれにはストーリー的に意味があってっていうのが明かされて、逆に残念でした。あそこは敵と戦うストーリーとは全然関係ない事故や病気でそうなったっていうだけで良かったと思うんだけど。変身すると足が治って歩けるとかでも無くて、変身しても歩けないままなんですが、触手・・・ではないか?衣装かな?を上手く使ってそれなりの移動とかは出来るようになってそこの描き方は面白いと思ったんですけど。(私はアニメの1期のみしか見てません)

 

小芝風花が可愛かった!あと幼馴染の子も可愛かった!
あと主題歌が泣けるカッコよさで良かった。
・・・ぐらいの感想しか正直出ませんが、こういう挑戦は評価したいです。

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RUN/ラン


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原題:Run
監督・脚本:アニーシュ・チャガンティ 
アメリカ映画 2020
☆☆☆☆

 

母の愛からは逃れられない

<ストーリー>
郊外の一軒家で暮らすクロエは、生まれつき慢性の病気を患い、車椅子生活を余儀なくされている。しかし常に前向きで好奇心旺盛な彼女は、地元の大学進学を望み自立しようとしていた。そんなある日、クロエは自分の体調や食事を管理し、進学の夢も後押ししてくれている母親ダイアンに不信感を抱き始める。ダイアンが新しい薬と称して差し出す緑のカプセル。クロエの懸命の調査により、それは決して人間が服用してはならない薬だった。なぜ最愛の娘に嘘をつき、危険な薬を飲ませるのか。そこには恐ろしい真実が隠されていた。ついにクロエは母親から逃れようと脱出を試みるが……。


非常に評判が良かったので気になっていたこちらの作品。
やっとこっちでも公開になったので早速観て来ました。

 

映画の画面が全てパソコンのモニター上でのみ展開するという変わった手法で話題になった「search/サーチ」の監督・制作チームの新作。

いや~「サーチ」ね。全世界のクリエイターが、いやこのやり方自分も構想にあったから!自分も考えてた奴だから!と歯がゆい思いをしたに違いありません。アイデア勝負は最初にやったもの勝ちですね。(正確には全くの最初ではないらしいですが)展開的に多少強引な部分はあったかなとは思いましたが、面白い試みだなとは思いましたし、割と楽しませてもらいました。映画館じゃ無くそれこそPCのモニターで私は観ましたし。

 

そして今回の作品、逆にコロナの関係で何とアメリカでは劇場公開されずに配信での公開になっちゃったとか。劇場で見れる日本はありがたいです。

 

前作は、大人の知らない所で子供は何をやってるかわからない、というのと反対な感じで、子供の知らない所で大人は何を企んでるかわからない、と対比になってるような作りで、そういう所でのテーマ性の繋がりは非常に面白い部分。逆に今回はネットが使えない!という歯がゆい展開。

 

毒親の話っていうのは最初から何と無く知ってて観たのですが、それでもそこに至るまでの、本当にお母さんは自分を騙してるのか?という疑心暗鬼になるサスペンス展開は十分に面白いですし、それが決定的になる薬の正体が明かされるシーン、度肝を抜かれます。こいつはヤベェ!って本気で思わせてくれる衝撃的な展開でした。

 

そしてそこからの脱出劇、主人公のクロエ役の人、演技じゃ無くて本当に車椅子生活をしてる人なんですね。屋根から足がぷら~んってなってるとこ、特に強調されてるわけでもないのですが、少~しづつ体が下がってきてて、あ、これ危なくない?というのが物凄く自然な感じでした。

 

莫大な予算をかけた、いわゆる大作映画ではないからっていうのはあるんでしょうけど、「ピーナッツバターファルコン」とかもそうでしたし、俳優に病気や障害の演技をさせるんじゃなくて、本当に障害を持ってる人を主役に据えて映画を作るっていうの、凄く現代的で素晴らしいです。彼ら彼女らにも等しくチャンスを与えられるべき、っていう感じが私はとても好き。

 

あと現代的と言えば、何とか外に逃げ出して、近所の人に助けを乞うシーン。わかりもしない家庭の、親子の問題に外野が口を出すな、っていうの、確かにそうなんだよなと思いつつ、でも今はDVとかが問題になるケースも多いし、命に関わるケースもあるから、難しいとこだなって思うんですけど、あそこの対応で「病院か?警察か?」ってこっそり聞くのが素晴らしかった。もし自分も同じようなケースに遭遇したら(ねーよ!)私もあの対応は真似したいと思います。

 

冒頭の会合のシーンからわかるんですけど、結局は「立派な自分」を装いたいだけなんですよね。単純に子離れ出来ないとかのレベルじゃ無くて、ただの自分本位なだけだっていう。

 

全く関係ない話しますけど、恋愛とかでもね、「自分は貴方の為なら死ねます。それくらい深くあなたを愛しているんです」みたいなのあるじゃないですか。恋愛経験も無かった若い頃はそこ、単純に深い愛だと思ってた時もありましたけど、相手の気持ちを考えたら、自分の愛する人やパートナーが死んで嬉しい奴なんかいねーよ!互いに思いやる気持ちが大切なんでしょ?自分の命まで投げ出すような愛なんて一方的なものであって、ただのエゴでしかないよ、それは愛情じゃねーだろ、みたいなのには大人になってからようやくわかりました。

 

まず相手の立場に立ってみて、それを自分だったらどう感じるか、みたいな事を想像力を膨らませて考えるべし、と今は思う。なので今回の映画も、親の愛とか言ってんじゃねーよ!ただの自分の都合を押しつけるだけの醜いエゴだろ、というのがストレートに描かれてて、ある意味面白かった。

 

現代版「ミザリー」みたいな感じもありますが(実際に監督は意識してるそうで)それをちゃんと上手く現代性を持たせてありますし、シンプルな作品だと思うんですけど、この危機をどうやって切り抜けるんだ?みたいなサスペンス描写が秀逸ですし、シチュエーションや設定も含めて、非常に上手い。

 

先日観た「透明人間」なんかも古典を上手く現代的にアップデートしてこんなに面白くなるんだって驚かされましたし、それこそ「サイコ」に始まるサイコサスペンスの系譜でもあるんでしょうけど、「ミッドサマー」とかもそうですし、幽霊とかモンスターとか、そういうのに頼らないサスペンスホラーみたいなのここ数年面白いの続いていて非常に嬉しい。

 

ソフトを買って何回も繰り返し観るタイプの映画では無いんだけど、ただ怖いとか脅かされるだけでなく、社会性もあって、今の映画として観ておいて損はしない秀作でした。

 

ラストもね、子供の義足の話とかしてたけど、それもどこまで本当の話かもわからない。立場が逆転する、というオチらしいオチに見せかけて、人の話なんて何をどこまで信じて良いものかわからない、というモヤモヤに感じられて、あえて何とも言えない余韻を残す辺りは好みでした。

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「ハートキャッチプリキュア!」挿入歌 Power of Shine/Moon~月光~ATTACK

「ハートキャッチプリキュア!」挿入歌シングル(いつきとゆりのテーマ) 『Power of Shine/MOON 〜月光〜ATTACK』

発売レーベル: Marvelous
2010年
☆☆☆☆

キャラクターシングル2枚目。
キュアサンシャインキュアムーンライトのキャラソン挿入歌。


■01 Power of Shine
 歌:明堂院いつき/キュアサンシャイン(CV:桑島法子
 作詞:六ツ見純代、作曲:高梨康治、編曲:藤澤健至

■02 Moon~月光~ATTACK
 歌:月影ゆり / キュアムーンライト(CV:久川 綾)
 作詞:六ツ見純代、作曲:高梨康治、編曲:藤澤健至

■03 Power of Shine(オリジナル・カラオケ)
■04 Moon~月光~ATTACK(オリジナル・カラオケ)

を収録。

ずっと勘違いしてたけど「パワー・オブ・サンシャイン」じゃなくて「パワーオブシャイン」だったのか。自分で入力してて今気付いた。

46話で一度だけ使用。マリンVSクモジャキー、サンシャインVSコブラージャの最終決戦のクライマックス部分でかかる曲。2つの戦いが交互に描かれるので、サイシャインのみの見せ場っていう感じではないものの、最初からずっと戦ってきた幹部との戦いなので、盛り上がる部分。

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ゆりさんの方もそうなんだけど、とにかく歌詞が秀逸。
「愛された心にだけさしこむ光より 愛を知らない心を
 あたたかい光で私はつつみたいから」

太陽のプリキュアなので、人々を照らし続ける存在でありたいっていうのがとてもプリキュアらしい。武道家なので、その身体能力と攻撃力はベースのいつきによるものだけど、能力的には守り重視なのがサンシャイン。誰かを倒す為では無く、大切な人を守る為に力を使う、っていうのがプリキュアの基本なので、そういう意味ではサンシャインは非常にプリキュアらしい存在とも言える。

「太陽は人を傷つけるもんやない、太陽はみんなを照らしたり、あっためたりするんや!」というセリフは後のスマイルのキュアサニーですが、ひまわりモチーフの入ってるキュアブルームとか、キュアソレイユとか、太陽のプリキュアは割と居ますね。オールスターズとかでそんな絡みが見たかったり。割とサンシャインはオールスターズでは不遇でただのシールド要員になりがちなので。

 

そしてキュアムーンライト「Moon~月光~ATTACK」
こちらは35話、47話と2度使用。もうイントロからして超カッコいい。

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「私はもう迷わない 前に行くと決めたから」
「許せなかった弱さ 抱きしめたときから わかりはじめたの 本当の強さの意味」

とか、ああ、ゆりさん・・・(涙)
自分の弱さと悲しい過去、そしてその覚悟と、仲間にであって復活と、ゆりさんの背負ってるものが歌詞に描かれてて、ただメロディーがカッコいいだけじゃなくキャラソンとしても秀逸。


ああ、あとサンシャインとムーンライトの二人と言えば、この二人の技名とかからわかるように、本当は金と銀のプリキュアなんですよね。アニメだとその辺の表現は難しいからか、そこまでの特別感は無いし、イエロー枠、パープル枠に分類されがちですが、スーパー戦隊ならゴールドとシルバーの追加戦士枠。

「輝く金の花 キュアブルーム!」
「煌めく銀の翼 キュアイーグレット!」
も何気に金銀だったり。その辺はちょっと勿体無い気がする。

 

とりあえず、無料配信完走しましたので、次は流れで小説版も再読してとりあげてみようかなと思ってます。

 

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