僕はこんな事を考えている ~curezの日記~

見たもの読んだものなどの簡単な記録と感想のチラシ裏系ブログ

マダム・ウェブ

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原題:MADAME WEB
監督・脚本・制作総指揮:S・J・クラークソン 
原作:MARVEL COMICS
アメリカ映画 2024年
☆☆☆

 

MCUとは別ラインで展開しているソニーの方のスパイダーマンユニバース(通称SSU)「ヴェノム」「モービウス」と続いての今作「マダム・ウェブ」。
本来は去年公開の予定だった「クレイブン・ザ・ハンター」も完成済みなはずなので、そっちも今年中には公開されるのでしょうか?

 

別ラインのアニメ版「スパイダーバース」シリーズが、批評的にも興行収入的にも歴史的なレベルで高い結果を出したのに対して、こちらの「マダムウェブ」は真逆の批評的にも興行収入的にも歴代1のワーストを記録。

 

まあ、一つ前の「モービウス」が正直物凄~~~く勿体無い作品で、伸ばせる要素がありながらアメコミ映画のゼロ年代初期くらいの感覚で作ってある感が凄く残念でした。そんな流れもあったので、多分今回のもそれと同程度の作品なんだろうなと、ハードルを低くしていざ映画を見てみると、あれ?思ったほどは悪くないのでは?
普通には面白かった。

 

ただ、褒められたような作品じゃないのも確かで、子供達がピンチの中で、自分のルーツ&敵の情報を探るためとは言え、海外に一人で行ってしまったり、その敵・今回のヴィランのエゼキエル周りの描写が何もわからず、あいつ結局何だったの?みたいな、明らかに雑な部分や問題があるのは否定しない。

 

マーベル映画初のミステリーサスペンス的な宣伝もぶっちゃけ的外れ。ヒーロー物+他ジャンルの融合という所で新しさを出していた一時期のMCUの面白さを期待すると、そこはまあ雰囲気だけそれっぽくしました程度の志の低さは否めません。監督のS・J・クラークソンさん、ドラマの「ジェシカ・ジョーンズ」やってた人っぽいので、それに近い雰囲気は確かにあったかも。

 

ただ私が感心したのは、わけわからんコミックの設定を映画としてアレンジしてこんな風にしたのかっていう所に面白味を感じました。

 

世間的には実写化で原作を改変するな問題がまだ続いていますが、世界で最も売れたコンテンツのマーベル映画は原作を改変しまくってますよ。それでトップをとってる事を考えても良いと思うし、私は改変はむしろしなきゃいけない派です。(生み出した原作者がそれに満足していないっていう意見は尊重すべきだし、その気持ちを否定はしません)

 

今回の原作の「マダム・ウェブ」は私も全然詳しくないですが、その存在とか設定くらいはアメコミ読みとしては流石に知ってます。そもそもヒーローとかじゃなく、スパイダーマン達を支えるサポートキャラみたいな存在。

 

最初に並べた通り、SSU(ソニースパイダーマン・ユニバース)はヴェノムにモービウスにクレイブンと、スパイダーマン無しでその周りのキャラだけで進めているという不思議なシリーズ。
これは主役のスパイダーマン/ピーター・パーカーの物語を権利や利益はソニーに残したままで良いですから、制作だけはウチでやりますよとスパイダーマンの本編とも言える部分をマーベルスタジオが作ってるからですよね。

 

だからスパイダーマンの周りのキャラを映画化してお茶を濁してる。その後結局どうなったのか不明ですが「エル・ムエルト」だっけ?そんな誰も知らないようなスパイダーマンの脇役まで映画化の動きがあったりしました。
いやいやいや、ピーターが使えないならそれこそマイルス君の方を軸に作れば良いのでは?と素人的には思うのですけど、スパイダーグウェンと共にアニメの「スパイダーバース」の方はそっちを軸にやってるから、実写は難しいのかな?とも思う。

 

でもさ~、スパイダーバースにも出てたけど、スパイダーウーマンとか別に別アースとかじゃなくても、ピーターやマイルスと同じ世界にスパイダー系譜のキャラなんて原作には山ほど居るんですよ。それこそスパイダーガールズの一人の「シルク」なんか割と最近は人気も出てるようですし、そういう所を映画化すれば良いんじゃないの?とアメコミファン(アメコミ映画ファンじゃなく原作ファン)は思ってたりしました。

 

そこで「マダム・ウェブ」です。いやずいぶんニッチなキャラを持ってきたなと思いましたが、予告を見たら普通にスパイダーガールズいっぱい居るじゃないですか。
おお、やっとそこに気がついたのかと思ったのもあくまで予告編。

 

 

 


いいですか、ネタバレしますよ。気にする人は以下注意です。

 

 

 

 

 


うん、実際はスパイダーガールズとか出ません。

 

 

いや全く出ないわけでもないのだけれど、後にスパイダーウーマンとかになる事になるマティ・フランクリン、ジュリア・カーペンター、アーニャ・コラソンという3人の少女の未来像としてヒーロー姿のカットが少しあるだけで、本編中ではまだみんな能力を身につけていないティーンエイジャーの普通の少女。

 

キャシーの能力は時間をも超越するみたいな言われ方をするので、少女たちが後にヒーローになった後の時間と行き来したりするのかな?とも思ったけどそんな事はありませんでした。

 

ああ、マダムウェブって白髪の老人として描かれてきたけど今回は普通にまだ若いのはそういう事なのね。後にスパイダーマン達を支える存在になる前の、いわば「エピソードゼロ」だったのか今回は。本来は「スパイダーウーマン」「スパイダーガールズ」とかの「エピソード1」的なものを先に作って、そこに登場する指揮官のマダム・ウェブをエピソードゼロとして後から映画化するみたいな形のものを、実際に律儀に0回からやる。今回はあくまでプレリュードで、本格的に盛り上がるのは次からですよって始めたら、いきなり超惨敗して企画が流れてしまった的な奴だこれ。

 

しかもね、アニメ映画の方じゃ無く原作の「スパイダーバース」を私は初めて読んだ時、蜘蛛に纏わる運命を持つ存在のスパイダートーテムうんぬんっていう部分、結構面喰ってしまって、偶然と思っていた物が実は運命として決定付けられていたんだよ的な路線、私はあんまり好きじゃないのです。

 

例えるなら「エクソシスト」でたまたま少女に悪魔がとりついてしまい、という所に面白味があって、もしかして身近に同じような事が起きてしまうんじゃないか?と想像出来るのが恐怖なんですけど、それを続編の「エクソシスト2」とかで、あの少女が選ばれたのは偶然では無く仕組まれた運命の存在だったんだ!みたいになります。
これ、無理矢理作るパート2ものとかでありがちで、パート1で事件に巻き込まれた裏にはこんな背景が実はあったんだ!系、私はあんまり好きじゃない。無理矢理くさくて。

 

スパイダートーテムの眷属うんぬんっていうのもそれに近い物があって、私はあんまり好きな設定では無いのですが、そこら辺はアメコミの良くも悪くもわけわからん部分だよなと受け入れては居ます。ああ、映画だと「エターナルズ」がそれに近いかもしれないですね、あの戦いの背後にはこんな歴史も実はあったんだというのを追加設定として後出しする感じ。

 


トビ・マグワイア版、アンドリュー・ガーフィールド版、トム・ホランド版とどれもみんなスパイダーマン大好きじゃないですか。私も好きだし。そういうみんなが好きなスパイダーマンのひな型みたいなものに対して今回の「マダム・ウェブ」が受け入れられにくいだろうなってのは想像出来るし、同じような路線ながら圧倒的なクオリティで見る者を黙らせた「スパイダーバース」と比べてしまうとこのクオリティの低さでは何とも・・・という感じはします。

 

ファンが見たかった内容との乖離という意味では、ベン・アフレック版「デアデビル」なんかにも近い物があって、アメコミヒーローが出始めた時期でVFXの派手なアクションこそがアメコミヒーローの売りなんだってみんなが思ってた中、何だこのスパイダーマンを地味にした2番煎じみたいなヒーローは?っていう感じで評価は散々でした。
でも私はベンアフ版「デアデビル」大好きな作品で、悪に私刑の暴力で制裁を与える事はヒーローじゃないんだよ、ヒーローの本質は敵を倒すのとは別の所にある、というのをちゃんと描いてある良い作品だと思って、私は昔から擁護して来ました。

 

そういう例と比較してね、「マダム・ウェブ」も世の中に理解されて無いだけで本当は良い作品なんじゃないですか?なんて事は確かにちょっと言えない所もあって、擁護する程のものは無いかなとは思うんですけど、「モービウス」が現代的なホモソーシャル的な所に踏み込めたはずなのにそこをスルーしたのと違って、こっちの「マダム・ウェブ」はシスターフッドやガールズエンパワーメント要素も意識はしていて、家庭に居場所が無いから家族以外の場所に居場所を作るとか、単純でベタではあるけどそれはそれで現代において大切な問題ですし、そういうテーマを多少なりでも見えたのは評価したい部分です。

ただねぇ直近の「マーベルズ」も不評でしたし、割と前ですがDCの方の「ハーレイクイン」もそうで、女の子大集合的な路線の映画はアメコミヒーロー物に関わらず、どうも低評価が続いてる印象で、せっかくそういう企画が通るようになったのにまた止まってしまう流れにならないかちょっと心配です。

 

ああそうそう、私は吹き替え版で見たんですけど、主人公役の大島優子はテレビもアイドルも興味無い私にはどうでも良い部分ですが(決して上手くは無かったけど聞いてて極端なノイズになるほどまでに悪くは無かった)。

そこより少女3人組の方。
伊瀬茉莉也潘めぐみ、ファイルーズあいですよ。見事に全員プリキュア
ついで言えば子安も敵として居るしな。
つまり私にとって「マダム・ウェブ」吹き替え版は実質プリキュアオールスターズでした。

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キラキラ☆プリキュアアラモード 第1~12話

キラキラ☆プリキュアアラモード! Blu-ray Vol.1

シリーズディレクター:暮田公平、貝澤幸男
シリーズ構成:田中仁
プロデュサー:神木優
TVアニメ 2017~2018年 全49話
☆☆☆☆

 

「ひろプリ」ロスもまだまだ癒えない昨今。
プリキュアでロスなら他のプリキュアを食べればいいじゃない?
とばかりに、丁度配信やってる「キラキラ☆プリキュアアラモード」をついつい。

 

プリキュアは全部見てるので初見じゃ無いですし、最初は配信を追いかける予定は無かったんですけど、私のBDコレクション中「プリアラ」は持ってるの1と4だけ。最初と最後はあるけど、真中が抜けて持ってない。じゃあせっかく無料で見れるし、特別に思い入れがあるシリーズかと言えば、劇場版は歴代映画の中でもトップクラスに好きな作品ながら、TVシリーズはこういう機会でも無いと見返さないかも?とか思って、完走できるかは不明ですが見ておこうかと。

 

世間一般的にもそんなに話題になる方の作品ではないですし、逆にそれなら私なりに違う意見とか出せるかもね?みたいなのもちょっとあって、見返してみるとこれが予想以上に楽しい。

 

シリーズ14作目で、前が「まほプリ」で後ろが「HUGプリ」です。
プリアラはベテランの貝澤幸男監督と若手の暮田公平監督の二人ディレクター制。個々の作業量の軽減と、スキルの引き継ぎみたいな目的もありつつ、ベテランの貝澤さんの方は過去のシリーズでも演出で参加してますし、シリーズ構成の田中仁さんも「ゴープリ」に続いて2度目なので、これまでプリキュアとはあまり深くは関わって無い暮田さんに新しい風を吹き込む役割をお願いしたという感じのようです。

貝澤監督は80年代から東映に居る人で、「ビックリマン」とかの監督もやってるんですね。そりゃあベテランですわ。

 

そんなこんなでまずは
■第1話 大好きたっぷり!キュアホイップできあがり! 

大切な1話目。演出暮田監督に脚本が田中仁。
オープニング前のアバン、いちかちゃんの「ぐえっ」じゃないのが新鮮。
て言うか最初はちゃんと「伝説のプリキュア」として説明されてたのか。

モチーフアニマルのウサギから来てるんだけど、1話目からいちかをただの明るく元気な女の子としてだけでなく「寂しさ」を抱えてる子なんだよっていうのを描いてくる辺りは作り手の意思を感じます。

1話目からキャラソン、実写パートにスイーツコーナーと、色々やってやろう感が微笑ましいです。


■第2話 小さな天才キュアカスタード!

3番手のイメージの強い黄色がプリアラでは二人目。ホイップの美山加恋も子役出身で本業は俳優ですが、カスタード役も女優として今もメチャメチャ売れてる福原遥。オタク的には勿論「クッキングアイドルまいんちゃん」です。
 
1話に続いて脚本は田中仁ですが、演出は後にスタプリ監督を務める宮元宏彰。
宮本さんもこれ以降は沢山プリキュアに関わっていきますが、ここより前はプリキュアやって無い。その辺りからも、新しい事をやろうという意気込みで作られてたんだなというのがわかりますね。

そしてひまりん、当時はもうコミュ障って言葉、一般化してましたっけ?でも私が子供の頃にも、一部の人以外にはほぼ喋れないタイプの人居ました。そういうタイプの子供もちゃんと肯定してあげたいという考えが見てとれる。
割と明るいイメージの強いプリアラですが、テーマは「個性」なので、そこでこういう話を最初から持ってくる辺り、凄い攻めてますよね。


■第3話 叫べライオン!キュアジェラート 

男児物だったらライオンなんてドセンターですよ。っていうかメスライオンじゃなくたてがみありのオスラインですし。その上まさかの寒色系の青。なんとなくそういうものでスルーしそうになりますが、そこだけでも十分すぎるくらいにロックです。

と同時に、結果的には効果無しの演出ではあるものの、肉弾戦無しというルールを作ったプリアラですが、3話目でもうギブアップなのか?拳にクリームエネルギーを纏わせればOKってそれ結構厳しい言い訳っぽくない?とも。

そして岬あやねさん役でMachicoさんが遂にプリキュアに関わる事に。

 

■第4話    3人そろってレッツ・ラ・まぜまぜ!

ここで4人目に行かずに中学生チームの3人の絆を描く。
カロンショコラの高校生チームは、実験的なキャラとして入れたので、あくまでサブチームみたいな感じで、子供達には中学生チームを好きになってもらえたら、という当初の予定でした。大人の視聴者は高校生組を、子供達には中学生組を、という感覚だった様子。ここで貝澤監督自ら演出担当に入ってる所からもそこは見てとれる。

それがまさか子供達にマカロンが一番人気になってしまうという予想外の展開に。

ゲストのまりこさんのCVがハートキャッチのなみなみ役・藤井ゆきよさん。東映の他作品だと結構良い役はやってるはずですが、プリキュアになれそうで縁が無い印象。


■第5話    きまぐれお姉さまはキュアマカロン! 

という流れでマカロン変身回。脚本は後にHUGでシリーズ構成を務める坪田文
プリキュアシリーズでは非常に珍しく、基本的にマカロン回は坪田さんが担当という、特定のキャラを専属で脚本を任せるという形に。(戦隊なんかではキャラごとに脚本家を振り分けた「ダイレンジャー」とかたまにある)

おかげで監督二人でさえ、マカロンが何を考えてるのかわからないというミステリアスにも程があるキャラに成長していく。


■第6話 これってラブ!?華麗なるキュアショコラ! 

続いてのショコラ変身回。いちかはあきらの事を男性と勘違いしてしまい・・・という「ハートキャッチ」のいつき登場回を思い出させてくれます。
ただあきらさん、中の人が宝塚出身で、変身もそれを意識した物ですが、見た目がボーイッシュなだけで、メンタルは普通に女性。

後のキュアグレース役・悠木碧がショコラにハマったのは有名ですが、彼女が言う所のショコラの魅力は「男装の麗人」とかじゃなく、中はいたって普通の女の子だから見たいな事を言ってたような。

制服とかなら仕方なくスカート履きますが、私服はスカートを好まずパンツ(ズボン)スタイルが基本って言う人は普通に居ますしね。

そしてプリアラと言えば真っ先にジェラートの変身バンクが取り上げられるのですが、何気にショコラも凄くないですか?バンクに関してはこの二人が凄すぎてカスタードとマカロンが比較して薄く見えちゃって割食ってる気が。

 

■第7話    ペコリン、ドーナツ作るペコ〜! 

ルミエルさんが消えてOPぐえっ!がここから。初回なのもあってか思ってた「ぐえっ!」ともちょっと違って楽しい。いやいちかちゃん毎週これで不憫だけれども。

ペコリン回 キュアエールの前世のヤパパもここで登場(前の話でも引き坂さんモブ生徒やってましたが)妖精たちの住む世界とは言え、異世界とかじゃなく地続きのいちご山というのもちょっと独特(前例はハトとハピチャくらい?)


■第8話    キラパティオープン…できません! 

キラパティ回。キラパティの制服とかもここで披露(確か商品としても売ってたはず)
お店屋さんごっこというのもプリアラのコンセプトの一つで、前作の「まほプリ」がキュアップラパパと魔法ごっこをして子供達に楽しんでもらうというコンセプト(プリキュアに「戦い以外のごっこ遊び」要素を持ち込んだわけです)が上手く行って、じゃあ次は?という所から生まれたのが子供達が昔からやってるお店屋さんごっこが良いんじゃないかと取り入れた流れでした。

ゆかりさん回じゃないけど坪田脚本回で、キラパティ初めてのお客様がえみるちゃんっていう所で「おっ!?」と思っちゃいますよね(坪田さんはHUGのメインライターなので)声優さんとかは勿論違うのですが。

 

もっと前の話からですが、食材を買いに行く描写があるので、お金の問題とかどうするんだろうって私は当時から凄く気になる部分でしたが、まあそういうのは基本的に触れない形で話は進行します。そこら辺は子供向け番組だからこそのバランス感覚なんだろうなと。でもお店の家具とかそういうのはキラキラルで作れるっていうクリエイティビティ?想像する面白さみたいなのは入れてある辺りが面白さなのかなとも。

 


■第9話 キラパティがあなたの恋、叶えます! 

プリキュア名物、青山さん一人原画回(近年だと流石に一人はキツイのか3人くらいになってますね)

そしてわりと珍しめ?なハートキャッチ風なゲストのお悩み解決回。
その容姿からポケモントレーナーとか当時言われてました。特にイケメンでもなく小太りのオタク風で、見てるこっちは意外と親近感が湧くタイプでちょっとこそばゆい感じがまた楽しい。

たった一言ですがまりこさん再登場で藤井ゆきよさんがちゃんと声あててますね。

キラパティの移動が最後に生かされるとか、意外とテクニカルな要素も多い1話。


■第10話 ゆかりVSあきら!嵐を呼ぶおつかい! 

あきゆか回ながらシュールギャグの土田豊演出回なのが初回としてはとても良い。
狙って大人向けのカップリングみたいな事をやろうとすると、際限無くこういうのはやってしまいがち。実際これ以降はそっちの流れになっちゃいますし、それはそれで楽しいし、高校生組はそういう配置なのは確かなんですが、個人的には百合とかカップリングでプリキュアを語るのは私は好きじゃ無い方です。

土田さん、この後も絵コンテ回はあるけど、以降は劇場版を担当するのでTVのローテーションからは抜けます。プリアラの劇場版は大大大大大傑作で私はプリキュア映画の中でも大好きな作品の一つ。

そしてここに来てようやく「最後まで許されない男」敵幹部らしき存在が顔見せ。


■第11話 決戦!プリキュアVSガミー集団! 

1クール目のクライマックス回。田中仁脚本・宮元宏彰演出。

ここまでのゲストキャラと敵妖精が大集合ながら、お話の軸はいちかパパ。世の中のお父さん泣いちゃう奴ですこれ。私はお父さんじゃないのに泣いちゃうけど。中の人がツダケンさんだけあって、何気に強いいちかパパ。

「スイーツは食べたら消えちゃうけど、受け取った気持ちは思い出になってずっと残る!」

うんうんそうだねって未来でデパプリ勢もきっと頷いてくれるぞきっと。


そしてやっぱり追加課金アイテム、今回はロッド系でその名もキャンディロッド。合体技のワンダフルアラモードも初披露。そう、プリアラはここまで必殺技(浄化技)が無い。

技名を叫ばないのが不評で路線変更かな?とも当時少し思ったけど、アイテム自体は最初から登場ありきで作ってるわけで、そこは路線変更じゃ無く溜めの演出っていう奴なのでしょう。敵幹部に関しても、子供はそこ興味無いから、登場は後半にさせて前半は少しでも主人公チームに尺を割くという方法を選んだ的な事は言ってましたし。

リアルタイムで見てた時は、その辺が割と私は不満で、プリアラはイマイチだな~とか思ってたんですけど、それを知ってる前提で見てる分にはちゃんとプリアラ面白いです。

 

プリアラに限った話じゃないけど、他の作品・他のシリーズはこうなのに何でこの作品は違うんだ!同じじゃないのは物足りない!っていう不満とかついつい出ちゃうじゃないですか。

でも、それもまた個性じゃない?っていうのがプリキュアですよね。
ウチはウチ、他は他ですっていう割り切り。

人はねみんな違う 愛し方や痛みも違う
その違いが素敵だって 今なら言える

あと何気に次回予告のゆかりさんが面白い。

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そういや初代だと予告がコメディちっくになってる回が多くて何気にそこも楽しみ所だったんだけど、最近あんまりないね?

 

■第12話 敵は…モテモテ転校生!? 

リオ君本格参戦。
坪田脚本に過去も未来もプリキュアを数多く手掛ける座古さんがプリアラでは唯一の演出話。

所謂イケメン枠で、かつ過去にスイーツに纏わる何かトラウマ的な物がありそうなバックグラウンドもこの時点で匂わせてくるという、ドラマ的にも面白そうなキャラ。先の話なので一応ここでは伏せておくけど後のシリーズにも繋がる系譜的にも色々重要な役どころです。

そして素直なメンツの中でゆかりさんだけは早速何かひっかかるものがある様子。

前回に引き続き、個人技もここからようやくで、アクションも今回は激しくプリキュアらしさにエンジンがようやくかかってきたかなという印象の1話でした。

 

 

という辺りで2クール目に続く。BDの収録も丁度ここ区切りです。
だいたい各話2週間くらいの限定公開のようですが、さて私はどこまで追えるのか。
2~3行の一口感想のつもりが、何だかんだと各話色々思う事はあるものですね。
短いツイッターとか私苦手ですもの。

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ひろがるスカイ!プリキュア 感謝祭

www.youtube.com2024年2月17日(土)・18日(日)、TOKYO DOME CITY HALLにて開催
両日昼の部ファミリー公演と夜の部のプレミアム公演の全4公演

私は例によってオーラスのプレミアム公演をオンライン参加。


去年のデパプリの時もそうでしたが、声優さんによる個別のキャラソンライブとかは無しでした。TVでも挿入歌として流れるわけでもないですし、5人分だと尺をとりすぎるとかもあるんでしょうか。後は先行のライブの方を見てねっていう差別化もあるのかなぁ?

 

私はキャラクターショーと朗読劇の方がどちらも本編のアフターストーリーなので、むしろそこの方がかぶってない?と少し気になってしまいました。

 

まずはそのキャラクターショーから。
って、ネタバレありきで書くので、これからアーカイブで見る予定とかあるのであれば、その点はご注意を。

 

本編ラストから一月後、平和を取り戻したソラシド市、石井あみ&吉武千颯のライブに突如カバトンが乱入。再び集結したひろがるスカイプリキュアだったが、そこに対峙するもう一人の影、ブラックスカイが姿を現す、という感じの話。

 

多分、TV本編ラストに出てたダークスカイとも別物。ダークは闇落ちバージョンでしたが、こちらのブラックは光に対する影みたいな感じ。
「ハートキャッチ」の最終試練で対峙するミラージュプリキュアとか「スマイル」のバッドエンドプリキュアとかそういうのに近い感じかな?

 

ヒーロー物としては割と定番な、光ある所に影もまた生まれるのだ的なアンチ系ライバルキャラみたいな発想なのかなとも思う。いわば定番の燃える展開なんだけど、個人的にはね、自分でも不思議なんだけどちょっと萎えた。私はプリキュアを基本的にはヒーロー物として見ているって散々言ってきたけど、「悪が居なければヒーローは存在できない」みたいなテーマを持ってこられるとね、いやそこはちょっと違うのでは?と思ってしまう。

 

ヒーロー物のロジックで、昔から散々言われてきたのは、日本のヒーローは悪の組織を壊滅させるとその存在意義を失ってしまう。けどアメコミのヒーローは敵が居なくてもヒーローとして存在しつづけられるけど、逆に悪も生まれ続ける。その辺りが日米で対照的な部分と言うのは散々言われ続けてきました。(勿論、作品によりけりなのでどちらにも例外はある)

 


プリキュアだと・・・いつからだっけ?近年の作品だと、敵が出てこない回とかも年に1回くらいやるようになったんですよね。(確かトロプリからだったか?)今回のひろプリだとエルちゃんのファーストシューズの話で、プリキュアに変身するのは空港まで人を運ぶためとかそんな話がありました。

デパプリ、ヒープリでも1話分くらいあったはずですし、この辺の回に遭遇すると、個人的にはちょっと物足りなさを感じてモヤモヤはするものの、じゃあプリキュアって敵と戦う事が目的なのか?という風に考えるとね、テーマ的には敵を倒す事、敵を乗り越える事を描いているわけではないのがプリキュアらしさなんだ!というのも理解が出来る。

 

事件が起こって、警察に対して「プリキュアです」で事件に介入出来た「フレッシュ」から、ラストは政府の要望で出動する姿が描かれた「ドキドキ」と、御当地ヒーローだった「ハピネスチャージ」の辺りの時期は、どちらかといえばアメコミヒーロー寄りの存在として描かれてたんですよね。

 

そこからまた流れは色々変わってはくるけれど、今回の感謝祭の話で「敵が居なければヒーローが存在出来ない」というのはちょっと日本のヒーロー的な思想だなと思ったし、何より次の「わんぷり」がバトルをただのおいかけっこで表現してるわけですよ。暴力を使わないアクション戦闘ってこれ凄い発明なんじゃないの?ってメチャメチャ感心してます。今の所。そこから今回のショーを見たときに、旧来のヒーロー論をまた今更引っ張りだして来てどうすんの?と正直思いました。

 

ただね、中の人の関根さんの最後の挨拶を見てて思ったの。ソラちゃんはまだまだ未熟なヒーローなんだから、悩んだり失敗したりしたって良いじゃん。3番隊・隊長なんて肩書きを今は背負ってるかもしれないけど、「ひろプリ」はヒーローを夢見る女の子が、最後は本当のヒーローになって終わる物語なんかじゃなくて、ヒーローを目指し続ける女の子・ソラ・ハレワタールの成長過程を描いた物語で良いんじゃないかって。
「私なんてまだまだです。でも!へこたれませんよ!」って、笑顔を見せてくれるのがソラちゃんなんじゃないかなぁと思えたので、結果としては良しとしておきます。

 

朗読劇の方の後日譚はちょっとふざけ過ぎかなと感じました。
まあ初の感謝祭のスタプリの時から相当にふざけてたギャグよりだったのでその系譜だと言われればぐうの音も出ませんが。

 

キャストのコーナーはミニゲームみたいなものより、1年間の振り返りみたいなものが見たかったかなというのが正直な所。あ、生アフレコは最高でしたが。

 

そして終幕でみんなの挨拶。
ちょいと失礼ですが、ここまでがちょっと長くて内容的にも若干微妙だったかなぁとか少し思ってたのですが、ここの最後の挨拶が長い事長い事。多分ここだけで1時間くらい尺取ってましたよね?そして全ての不満が吹き飛ぶ、これだけで十二分におつりが来る内容でした。

 

ちょっとゲスな見方なのは自分でも自覚してますが、今回は誰が泣くかな?みたいにちょっと期待してる自分も居たりするんですが、いやぁ・・・まさかの全員ギャン泣きとは。

 

こういうのはね、最後にサプライズで、プロデュサーとか監督、スタッフとかから1年間お疲れ様でしたみたいなのが入るのもお約束みたいな所があるじゃないですか。でも今回、監督とかじゃなく、歴代プリキュア声優からのメッセージが届くという本当に見てる方にとってもサプライズで、どよめきが半端無い感じに。

 


キュアスカイ/ソラちゃん役の関根さんには、去年バトンを受け取ったキュアプレシャス役、菱川花菜ちゃんのメッセージが。
こうしてプリキュアのバトンは繋がっていくのでしょう。春のオールスターが無くなった中でのこれはグッと来る。

 

キュアプリズム/ましろん役の加隈ちゃんには、やっぱりこの人しか居ないキュアグレース役の悠木碧さんから。全プリキュアライブの時もヒープリチームに混ぜてもらってたし、「F」の時も同じチームになれましたが、繋がりがあって仲良しになれるのは良い事です。距離が近い二つのチームみたいなのも微笑ましいのではないかと。

 

キュアウイング/ツバサ君役、村瀬さんにはこれまでイベントなんかで散々やり取りしてきたキュアフローラ役・嶋村侑さんから。たった1話のしかもモブに近いゲスト役から、ここまで大きくひろがる世界。素敵です。

 

キュアバタフライ/あげはさん役、七瀬彩夏さんにはまさかのあの人。前二人の流れで、古賀さんにはあの人だろうなってのは予測出来たのですが、七瀬さんと縁のあるプリキュア声優って誰だろう?と想像がつかない中で、キュアエール役・引坂理絵さんでした。
え?どんな繋がりが?と思ったら、養成所で同期だったんですね。声優業界、人気で志望者こそ絶えないけど実際にデビューまで何とかこぎつけても、さらに生き残れる人って1割にも満たない厳しい世界。友達とか、仲良くしてるとかでは無い間柄かもしれませんが、そんな厳しい世界で生き残ってプリキュアとして再会出来た、同じ空の元。

 

キュアマジェスティ/エルちゃん役、古賀葵さんにはやっぱりこの人。
キュアミルキー役小原好美、ここちゃんから。私もちょっと前にyoutubeとか漁ってて知ったんですけど、この二人、凄く仲良しなんですよね。

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キュアスター、えいたそと一緒に現場にも居た様子。
感謝祭はスタプリから始まったので、そこでここちゃんの応援に来てたあおちゃんがいつかは自分もあの場所にって思って、ついに辿りついた景色。そしてそれを見て先輩が今度は涙する。なんというエモさ。

 

そこ行くとねぇ、歌手の二人もそうで、スタプリがデビューだった吉武千颯ちゃんがね、初めての事ばかりで不安な気持ちを抱えたまま1年間走り抜けてきたって当時涙してたのが今度は先輩になって、逆に今回デビューの石井あみさんが同じ気持ちになってるのを支える。いやもうこの辺りはシリーズ通して見てきて歴史を知ってるからこその感慨深さです。この二人にも声優さんと同じくサプライズでMachicoさんからのメッセージで当然涙するしかない。来年は萌葉ちゃんの番ですよきっと。

 


もっかい声優さんの話に戻る。

 

古賀葵さん、楽しい方なんだなと。ライブの時から「え~るぅ~」を客に言わせたりして、マジェスティとしての登場は遅かったものの、最初から居るエルちゃんを心存分に楽しんでらっしゃるのがこちらとしても何か嬉しくなる。ここちゃんとは波長が合うんだろうなって何かわかりますね。関係無いけど「エルさん」としてのの着ぐるみあったのか。

 

七瀬彩夏さん、あげはさんとはちょっと違って、自信のあまり無いタイプの人だったようで、そんな人が今は自分が誇りに思えるって言ってたのがこちらとしても嬉しい。関根さんも似たタイプのようで、そこを加隈ちゃんと村瀬君が大丈夫だよってフォローしてたようですが、多分、一緒になって不安になってくれてる七瀬さんも、それはそれで逆にありがたかったんじゃないかなぁと思います。
あと何気に小清水ファンで「スイート」にあこがれましたっていうのも初出なのかな?どうしても初代と5、ハートキャッチ(特にマリン)辺りががこういう機会では出やすいので、それ以降なのはちょっと嬉しい。

 

村瀬歩君、キャラとか声質に似合わず実は結構オラオラ系だったりするのは他の作品のラジオで知ってました。中の人まで中性的じゃなく、結構男の子男の子してるんですよね。なので今回もちょっと言ってましたが、自分が一歩引いたまとめ役をやろうかな、立ち場を考えつつ何かあればMCとして回す役割をしよう、というのが良くも悪くもな感じはあるんだけど、私個人としては悪目立ちしてる所もある半面、あんまり遠慮しなかったのが逆に良かったかなとも。

 

無難に行くなら女の子っぽい感性を求められる役だと思うんですけど、違うからこそ個性なんだっていう主張の強さも兼ね備えてるのがプリキュアです。加隈ちゃんが子供達に凄く目線を向けるのに対して、村瀬さんは「おい野郎ども」とか言っちゃうんですけど、多分それはそれで村瀬君なりのファンへの気の使い方なんじゃないかなぁとか思いました。空気を読まずに「ゴープリ」語りを始めちゃうぜ!とか、嫌だなと思う人も居るだろうけど、わかるよっていう共感もあっただろうし、リスクを顧みない突撃精神とかも、それはそれで性差が逆に出て面白かったかもしれない。

 


加隈亜衣さん、いやぁ、気の使い方が見てとれてやさしい。関根さんがリアルソラちゃんなら、加隈さんはリアルましろんでした。
ヒープリののどかちゃんとましろんのやさしさは似ているようでちょっと違う。是非その違いを出したい。でもそんな他の作品との比較で考えるのは「ひろプリ」に対して誠実な向き合い方なんだろうか?って悩むその考え方がステキすぎます。
そうか、ましろんの魅力は「思慮深さ」でもあったのかと、改めて気がつきました。「とにかく徹底的に考える」タイプの私が同じにおいを感じて、そりゃあましろんに惹かれるわけだ。

78人のプリキュア(今は82人かな?)の中の私の好きなプリキュアベスト3入りです。キュアハッピー、キュアスターが今まで2強だったのですが、これからはプリズム入れて3強にしようかと思います。

 

そして最後は関根明良さん。表には出さないけど、裏で抱えるものがいっぱいあったんですね。ギリギリまで「どうしましょう」って言ってるっていうのを聞いて、なんかメチャメチャ想像できました。声を張ることで彼女はスイッチを入れてる感じですよね。あの切り替わりが凄くカッコいい。

 

ソラちゃんの成長に自分はついていけるのかな?っていう不安はすっごくわかる。お話はあくまでお話ですものね。1年間で人はそんなに変わるかといったら、多分ほとんどの人がそんなには変わらない。でも、特別な経験をした時は逆にたった1年でもすっごく変わるんですよ。そのあたりが人生の不思議な面白さでもありますよね。
ソラちゃん、フィジカルな強さは最初から持ってたけど、メンタルの脆さも同時に何度も描かれてて、完全無欠なヒーローとしては描かれて無い。だからこそ関根さんの強がったり、空元気や不安も全部ひっくるめて、リアルソラちゃんだなこの人ってなるし、それを支える周りの仲間ですよね。ここがシンクロしてて、面白いと言ってしまうと語弊があるかもしれないけど、尊さと魅力でもあるように思う。

 

関根さんのこのちょっと危ういくらいに感じる魂削って打込んでます感がソラちゃんそのものだし、喋り方まで独特なので、ソラちゃんが大人になったら関根さんみたいになるんだろうな、とか思わせてくれる、リアルオトナプリキュアっぽさがちょっと尋常じゃない。

 

プリキュアロスってみんな言うけれど、そこは演者も昔から言ってて、魂が抜け落ちたみたいになるのはみんな同じだよ、って過去の出演者も色々な人が言ってたし、誰だったかは2年くらいはフワフワしたままで困ったみたいな事を言ってました。いや関根さんこれ大変だろうなって思う。

 

でも、それくらい魂の籠った作品という事ですから、そういう作品を毎年送り届けてくれる事には本当にこちらも感謝するしかありませんね。

 

いやぁ、今は春映画枠は他の作品に使ってるし、もうブランド化したプリキュアよりも将来的に見て他の作品をっていう事情はわかるので難しいんだろうけど、やっぱり引き継ぎ枠の春映画が欲しいですよね。その変わりが感謝祭なんだっていうのもあるのでしょうけど、感謝祭は締めの印象が強すぎて、昔の春映画みたいに「また会えたね」感とはちょっと違うので。

 

とりあえずは今回はこんな感じで。他のシリーズの感謝祭も見返したい気分です(ソフトは持ってるので)

次はコンプリートブックでまたお会いしましょう。

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ジョジョの奇妙な冒険 クレイジー・Dの悪霊的失恋

ジョジョの奇妙な冒険 クレイジー・Dの悪霊的失恋 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

JOJO'S BIZARRE ADVENTURE
原作:上遠野浩平
作画:カラスマタスク
Original Concept:荒木飛呂彦
刊:集英社 ジャンプ・コミックス 全3巻(2022-2023)
☆★

 

第3部と第4部の狭間を描くジョジョ初のスピンオフコミック
ブギーポップ」シリーズ、「恥知らずのパープルヘイズ」の上遠野浩平が原作で、「ノーガンズ・ライフ」のカラスマタスクが作画担当。

 

絵が超絶に上手い。既存のキャラや設定がどんどん出てきて、ジョジョのファンなら、あれがこう繋がるのか!みたいな、サービス精神がこれでもかと入ってる。これで面白くならないはずが無い・・・と思われたが、

 

う~ん、この内容で何でここまでつまんなくなるのでしょうか?


読み始めた最初だけ物凄くワクワクさせられたのですが、ぶっちゃけたった全3巻なのに読んでて結構苦痛でした。

 

いや、決して悪い物では無いと思います。好きな人は結構楽しめる気がする。でも私は凄く肌に合わなかったなぁ・・・。ホル・ホースボインゴと仗助がメインですけど、きっと荒木先生が描いたらこういうものでは無いんだろうなってつい思ってしまう。ジョジョ本編と繋げるには違和感を覚えるというか。

 


あと、原作の上遠野浩平先生は確か昔から荒木先生からのの影響を公言してて代表作の「ブギーポップ」も私よくは知らないけど確か能力バトル系の話なんですよね。よくインフレ系パワーバトルから能力系の頭脳戦にシフトしたのが「ジョジョ」の漫画界における革新の部分って言われる事が多い。


でも多くの荒木フォロワー、ジョジョフォロワーの能力バトル系がちょっと荒木本人と違ってるのは、大概の人は能力バトルのロジックやトリックを重視しちゃうんですよね。そこは頭脳戦としての面白さの基本だから、それは普通の考え方ですし結構な事なんですけど、荒木本人もそこは「どんなものにも根拠は必要」という考えなのは共通している。


でも荒木が特異なのは作者或いはそのキャラなんかの精神性という客観的でない曖昧な物でもそれをロジック=根拠の軸に出来る所にある。

具体例を上げると、単純な逃げの一手は漫画の主人公としてふさわしく無いけれど、勝利を掴むための手段としての逃げは肯定できる、みたいな考え方をしている事。本当に確立的な偶然での勝利は描きたくないけど、勝利を掴むための道筋を自分で選択した上で掴んだ偶然は、偶然であって偶然では無いからそれはアリ。みたいなのも含む。

 

という、他人から見たらちょっとそれは強引なのでは?というものでも精神性を正当化させることで通してるから、完璧な理屈だけで構成しようとする能力バトルと比べたら、意外とジョジョってロジックとしては矛盾が多く無い?理屈より精神性を重視するの?と感じるだろうし、逆に言えば精神性にこだわる所こそが荒木先生の、そして
ジョジョの面白さでもある。

この辺りを理解しないでジョジョ語りをしてる人が居ると、私は
あ~わかってないなぁってすっごく思う。それこ4部は「黄金の精神」とか
精神性には拘ってたじゃん。そこからの今に続くテーマの派生や思想が繋がってるのがジョジョの面白味だと私は理解してます。

 

そんな風に考えるとですね、今回の作品は精神性よりもロジックや歴史に矛盾が出ないように、みたいなとことか、埋まっていなかったピースをこうすれば埋められますよ、的な所の方を重視しちゃった印象で、そこが私には合わなかったし、荒木飛呂彦の思想=ジョジョと考えた時のこれじゃない感があったのかなとも思います。

 

あともう一つ「荒木飛呂彦の漫画術」で本人が語ってますが、荒木漫画の基礎って「サスペンス描写」なんですよね。そこの描き方もねぇ・・・なんか荒木のコピーをしようとしてしきれていない感がなんとも微妙でした。

まあそこも「過去の出来事を再現して見せる」という今回の能力にぴったりなテーマなんじゃないの?と言われると、そこはそれこそ「矛盾して無い」のかもしれません。

 

ただそもそもね、荒木本人じゃ無いんだし、違う人が描くからこその違う魅力があって良いんじゃないのか?と言われたら、それはその通りだと思います。

ジョジョの奇妙な冒険 クレイジー・Dの悪霊的失恋 2 (ジャンプコミックスDIGITAL)

ジョジョの奇妙な冒険 クレイジー・Dの悪霊的失恋 3 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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THE KING OF FIGHTERS 外伝 ―炎の起源― 真吾、タイムスリップ!行っきまーす!

THE KING OF FIGHTERS 外伝 ―炎の起源― 真吾、タイムスリップ!行っきまーす!(1) (マガジンポケットコミックス)

漫画:あずま京太郎
原作:SNK
刊:講談社 シリウスKC(コミックス) 全2巻 2021-2022
☆☆☆★


「KOF14」のコミカライズ「THE KING OF FIGHTERS 〜A NEW BEGINNING〜」を手掛けたあずま京太郎の次の作品。KOF初期、94~98までの草薙京を主人公としたいわゆる「オロチ編」を補完するバックアップストーリー。

 

タイトル的には流行りの異世界転生物っぽいフォーマットですが、過去の世界で無双するとかそういうのではなく、草薙家・八神家の血族に纏わる過去の因縁を自ら体験して知るという、メチャメチャシリアスな話。

 

オロチ編の時期のKOFはゲームやってたので、基本的なストーリーとかは知ってたのですが、小説版とか外部で語られた細かいストーリーまでは把握しておらず、今回、この漫画を読んだ後に少し調べてみた所、そもそも昔から過去の因縁とかまでは明確には語られておらず、断片的に設定の端々で語られてきたぐらいだった様子。

 

そこを今回、独自に掘り下げて描いた感じ。冒頭の現代パートで草薙柴舟と神楽ちづるといった既存のゲームキャラは登場するものの、660年前の過去に遡れば、所謂既存のキャラのイメージを重ねた御先祖様的なキャラは出るものの、基本的には漫画オリジナルキャラ。

 

最初はね、「龍虎2」の如月影二 →「月華の剣士」の斬鉄みたいな感じでね、過去編なら自由にSNKの御先祖様キャラみたいなの出せるし、KOF過去バージョンみたいなノリで行けそう、とか安易な物を期待してしまったのですが、まさかの超超シリアス、真面目かよ!って突っ込みたくなるレベルで、思ってたのと違うなぁと思いつつ、でも気を取り直して正座してこちらも真剣に向き合うと、これが思ってた以上に面白い。

 

絵も前作よりメチャメチャ上手くなってるし、話の立て方も物凄く上手い。普通に考えたらね、真吾が過去に行ってそこで草薙家の御先祖様に弟子入りするみたいな現代と同じ設定を過去に再現するみたいになりそうな所を、基本的に真吾が絡むのは草薙家の方では無く、八神の先祖である八尺瓊家の方に関わっていくという形にしてあるのが上手い。
そしてマガイという、紛い物=偽物風の名前のキャラを出す事で、八神庵のまがいもの的な意味なのかな?と思わせつつの・・・という捻りもあり、ただの設定話に終始させない作りに感心しました。

 

しかもちゃんと主人公の真吾もこの世界間の中では異物でありながら、存在感や暗くなりがちな話の中で明るい性格を出す事で、上手い温度感みたいなものも保っててちょっと凄い。あれ?前作でこの人こんなに漫画上手かったっけ?と思うくらい。

 

「オロチの力」も単純に暗黒の力的なイメージでしたが、異形の蛇の要素がビジュアル的にも今回は結構出てて、そういう妖怪や邪悪な霊みたいなものに対抗する手段として炎の技で対抗したというのは結構すんなり受け入れられる設定ですし、なんか思ってた以上に面白かった。

 

前作の時にもちょっと書きましたが、私は「KOF」だと怒チームが好きで、京・庵・真吾辺りはチーム専用EDを見るくらいの時しか使って無いので、そんなに思い入れは無かったりするんだけど、それでもオロチ編はボスキャラとかも含めてそっちの話でしたし、馴染みもあって素直に良かったです。

 

まあぶっちゃけ、掘り下げが必要なのは前作と同じく、過去作品のストーリーじゃ無く現行の方をゲームとともに盛り上げるとかの方が大切なんじゃないかと思いつつ、レトロゲーマーとしては楽しませていただきました。

THE KING OF FIGHTERS 外伝 ―炎の起源― 真吾、タイムスリップ!行っきまーす!(2) (マガジンポケットコミックス)

 

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ラ・ジュテ

ラ・ジュテ デジタル修復版 [Blu-ray]

原題:La Jetée
監督・脚本・撮影:クリス・マルケル
フランス映画 1962年
☆☆☆


テリー・ギリアム監督作「12モンキーズ」の原案であり、押井守監督が自身の原点であり、この作品が映画監督を目指す切っ掛けになったとも語る、古典SF。

youtubeで期間限定無料公開されてたので、30分程度の中編映画ですし、物は試しにと見てみました。

 

監督はヌーヴェルバーグ(1950年代末くらいからのフランス映画の新しい作風)の鬼才と呼ばれたクリス・マルケル。モノクロ写真の連続で構成されている(最初から写真撮影してのではなく元は動画として撮影した物のコマを切りぬいて作ったそうです)風変わりな作品ですが、映画或いは映像作品というのはそもそもモンタージュ理論というもので形成されてるものですし、一コマ一コマの絵画的な美しさだけでなく、完成された映像や物語は、観客・視聴者の脳内に形成されるものという観点で見れば、映像作品の限界に挑戦したのかなと言う作風にも思えます。

 

そんな意味では、記憶を巡る物語というのも結構意図したものなのかも。物語としてはこうです。
第3次世界大戦で崩壊したパリ。かろうじて生き残った人類も、放射能が溢れる地上に出る事は出来ず、地下に潜伏して何とか生き伸びていた。しかし物資もそこをつきかけ、他国からの救援なども望めない今、救済を求めるには過去か未来しか無い。人の脳内にある過去に遡り、そこにタイムリープをする事が可能になれば、同時に未来へも飛ぶことが出来るという理屈。

 

う~ん、記憶を頼りに自分の過去に遡る事でのタイムリープは100歩譲って許せても、何故そこから未来に行けるんでしょう?未来の記憶なんか無いのに?と思わなくも無いですが、そこは量子力学的な思想、「ウォッチメン」でドクターマンハッタンが過去と現在と未来を同時に認識して生きているみたいな感じでしょうか。

 

タイムリープSFながら、その手のガジェット(タイムマシン的なもの)は一切出てこないというのが割と斬新に感じた。

 

同じようでいてちょっと違うタイムループ系。ループする奴だと、朝目覚めたら同じ日を何度も繰り返していたとか、何かのきっかけで戻るみたいなのは別にガジェット無しでもそういうものかと思えたりしますが、単純な繰り返しの「ループ」じゃ無く、過去や未来へ飛ぶ方の「リープ」だと、やっぱりタイムマシンか何かじゃないのは不思議な感じがします。
ただ、機械無しで気合で過去に飛んでた「ある日どこかで」とか、記憶だけを過去に飛ばす「シュタインズゲート」「X-MEN:フューチャー&パスト」とかそういう系譜もあって、タイムマシンを使わないタイムリープ物って言うのも系譜としてあるんだなとは思ってたんですが、もしかしてこの「ラ・ジュテ」が元祖だったりします?普通に古典SF小説とかで「記憶を利用してタイムリープ」物とかあるんでしょうか?教えて博識な人。

 

たった30分の尺で、しかも動画じゃなく静止画、セリフでは無くナレーションで語る方式で、随分と濃いものが作れるもんだなという関心はしたものの、話として面白いかと言えば、私的には正直そんなに惹かれるものでもなかったのですが、上記のような系譜としての珍しさみたいな意味での面白さはありました。

 

パトレイバー」は好きですけど、私は特に押井ストとかでも無いですしね。モノクロフィルムの良さという部分では「アヴァロン」、記憶と肉体への執着という部分では「イノセンス」なんかにも通じる部分は在りましたが、押井は自分でも言ってるけど、基本的にはハッタリでインテリ風を装ってるだけだから、どの辺が刺さったのかはよくわかりません。DVDの解説書には押井のロングインタビューが載ってるらしいのですが。

 

まあでもこういう貴重な作品を無料で見られるというのは素直に有難いです。
私は楽しいか楽しくないかだけで物事を判断したくない人なので勉強がてらに見るというのもそれはそれで面白いものですしね。

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キン肉マンII世 究極の超人タッグ編 19~28(完)

キン肉マンII世 究極の超人タッグ編 19 (ジャンプコミックスDIGITAL)

著:ゆでたまご
刊:集英社 スーパー・プレイボーイ・コミックス 全28巻(2005-11)
☆☆☆★


トーナメント準決勝からラストまで


準決勝第1試合
<ザ・マシンガンズキン肉マンテリーマン
   対
マッスルブラザーズ・ヌーボー>万太郎&カオス

キン肉マンvs2世がここで実現。これが決勝戦でも良かったのではと思いつつ、時間超人との因縁で始まったシリーズですし、そこを倒した後に決勝で初代対2世で夢の対決では物語的に締めくくりにくいという判断でしょうか。

ただ読者的には時間超人よりも、こっちの方が夢の対決で、このシリーズに求めるのはこれでしょ感が強いと思う。

 

ただ!ただですね、濃いプロレスファンの人は理解出来ると思うんですけど、「夢の対決」って、夢のままで終わってた方が良かったかもという実例は後を立たないんですよね。意外と凡戦になりがちというよりは、ファンが夢の中で、妄想の中で自由自在に繰り広げられていた戦いの、その先まで提示するっていうのはちょっと難しいわけです。妄想は無限で限りないわけですから。

そこはプロレスファンであるゆで先生も十分に理解はしているであろう上で、その妄想を自分で描けるのが漫画の利点。
例えば「グラップラー刃牙」で猪木(猪狩)VS馬場(斗羽)という妄想を自分で描いちゃったように(全日派だった私は馬場イズムってそういう事じゃないんだよ板垣!って思ったけど)キン肉スグルVSキン肉万太郎という夢のカードを実現するためにこのシリーズを始めたわけで、ストーリー上のではなく、描くモチベーションとしてはここが最大の山場となる。

 

序盤、悪魔将軍の策略により、全力を出せないキン肉マンだが・・・というのは、プロレスで言えばシリーズ前に怪我をしてハンデがある状態で戦ったという「言い訳」を作る、いわゆるブックみたいなものに思わせつつ、ビビンバやマリさんの愛を越えるの、それはパートナーであるテリーマンの友情、というのはなかなかに考えた展開だと思います。

 

愛情以上に友情を描いてきた漫画なわけですから、そこは男女間の恋愛なんかよりホモソーシャルな友情関係の方が勝る、というのは正しい答え。

 

そしてそこからはベタではありつつ、遂に親子の和解と継承がきちんと描かれる。あくまでなんとなくの感覚ですけど、作品としてもここで2世の変な悪癖みたいなのが抜けて浄化された印象が強いです。でも、だからこそⅡ世の未来ではなく、キン肉スグルの方の時代をまた描きたいって言う気持ちが更に高まってしまったのかなとも。

 

 

準決勝第2試合
<ノヴァ・ヘル・イクスパンションズ>ネプチューンマンマンモスマン
   対
<ファイブディザスターズ>ライトニング&サンダー

 

ヴィラン同士の戦いと言う、消化試合感もありながらネプチューンマンにもちゃんと思い入れはあるのか、消化試合にせずにじっくりたっぷり律儀に描く。

 

劇中の時系列上はタッグ編の後になる王位争奪編からマンモスマンと、更にそれを気にかける謎のフードの男と、ますます旧シリーズへの愛着を加速させていく。

 

友情なんか必要無い、一人一人の強さがあれば良いんだっていうイクスパンションズ側のドラマですが、それが次の試合のデザスターズ側でも同じような事を繰り返しまたやるっていう、悪い意味での構成力の無さは少し気になる。一度は味方になったものの、再度悪墜ちして・・・ってそれスカーフェイスでもこの前やったばっかじゃん!っていう。


ただ、それでも最後は再び友情に目覚めっていうのはベタでも嫌いじゃないのだけど、今回、え?何それな展開で、まさかのネプチューンマンを救うためにカオスが犠牲に。

 

間隙の救世主じゃなかったのかよ!ここまで散々引っ張ってきて、遂に覚醒までして、あのマシンガンズを破ったのにですよ?意外さはあるかもしれないけど、ちょっと悪手だった気もするなぁ。

 


という所からの勝戦

<ザ・ヤングマスターズ>万太郎&ケビン
   対
<ファイブディザスターズ>ライトニング&サンダー

 

おいおいおいおいやっぱりケビンなのか!?何回美味しい所かっさらっていくんだよ。キン肉マン2世の主人公はケビンマスクって言ったって過言じゃないレベルだぞこれ。

 

とはいえカオスの犠牲により、ニュージェネが再び一つにまとまり、あのひねくれていたケビンがザ・正義超人みたいになってるのはなかなかに熱い。その分、今度はまた万太郎がききわけのない感じになるけど、そこは親父譲りなのかもしれないなと。勿論、壁を乗り越えた先には「友情」があるのがキン肉マンという世界ですが。

 

そしてここに来て、ライトニング&サンダーの能力的な部分でのチートっぽさは加速しつつも、個人のパーソナルなキャラの掘り下げが入り、サンダーは仮面の下に意外なやさしさをもってたり、ライトニングの方は孤高ゆえの寂しさみたいなのが垣間見えて、そこは意外と良かった。

 

悪魔将軍みたいに、悪を貫いたが故に今も屈指の人気キャラになってる場合もあるにはあるけど、基本的にはキン肉マンという漫画においては、戦いの果てに友情を知り、終わってしまえばノーサイドで心を通わせる。ぶつかり合う事で生まれる友情というのが作品の最も根幹にある部分。

 

キン肉マンという作品の最上級の価値感が「友情」で、それはゆでたまごという作家が一人の作家じゃ無く、二人の作家が描いているからこその価値感なんだってのは過去にも何度か書きましたが、やっぱりそこは揺るがない部分です。

 

旧シリーズを越えるものにはならないと自分でも思ったから2世を終わらせたってどっかで言ってましたし、最後は雑に畳んでエピローグ的な余韻も無しなのがやや寂しい終わり方でしたが、終わってみれば、2世も言うほど悪い物では無いなというのが正直な気持ちです。

 

あまり好きじゃないな、っていう部分もいっぱいあったけど、決して全否定してしまえるかというには2世なりの魅力も多少なりともありました。

 

さて次は・・・「オール超人大進撃」という番外編的なものもあるんだけど、全3巻の内、2巻までしか確保して無いのでそこは確保出来たときにいずれ。
新シリーズに行く前に、もしかしてラーメンマンの方に行くかも。

キン肉マンII世 究極の超人タッグ編 28 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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